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挫折することは前提にして臨みましょう
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「先生、連載目指して書き溜めしてきました。150話分」
「ちなみに、それ1話何文字?」
「3000字くらいかな」
それ、合計で45万字じゃねえか。
また来たか、肩に力の入りすぎたものが……。
「肩に力が入りすぎると、挫折したときに立ち上がれなくなるから、もうちょっと力抜いたほうがいいかも」
「大丈夫です。これ、書くの二作目だし、次の作品の構想もあります」
大丈夫じゃねえんだよ。
「あのね、俺の知ってる人でそういう感じに力入れて賞とって書籍化した人がいるんですよ。すげえじゃんって思うじゃないですか」
「はい」
「それ全然ゴールじゃないからね。その人は3巻本出せたけど、それはもう成功といっていいレベルだけども、その一作で書けなくなって消えましたよ」
「はあ」
一作入魂をしすぎて、挫折したまま倒れて消えるやつを俺は何人も見てきてるんだ。
「その人は書籍は出せないけど、100万字10冊分書きますって言ってたんだよね。それで仕事が忙しくてそれやろうとしてる間に萎えて消えちゃった」
「……」
もちろん、書ききれるわけがないのだ。
上に向かって賞を取ろうとか、本を出そうとか目標があるときはいい。
でも、もうどうにもならないとわかっている原稿を書くのは、モチベーションを削られ続けることになる。
そして、やがては仕事が忙しいと言い訳して書かなくなって消えるわけだ。
「書籍化できたなら、編集者はあと1回か2回はチャンスをくれたはずだ(この状況をラノベ業界では、まだチケットが残っているといいます)。そのときに、挫折した一作をあまり重く考えすぎずに、次の作品に回していけたほうが俺はチャンスを活かせると思う」
そして、できるなら挫折することを前提として立ち向かってほしい。
戦いの途中で自分の愛剣が目の前で折れたら、それはショックだろう。
それは魂が潰れるくらい辛いものだ。
でも剣が折れても、まだ何かを握る手は残っている。
折れた剣に執着するより、棒切れでもなんでもいい。
別の武器を拾って、がむしゃらに戦ったほうがいい。
剣が折れても、心が折れなければまた勝機はある。
これまで戦ってくれた作品のためにも、次に進もう。
「ちなみに、それ1話何文字?」
「3000字くらいかな」
それ、合計で45万字じゃねえか。
また来たか、肩に力の入りすぎたものが……。
「肩に力が入りすぎると、挫折したときに立ち上がれなくなるから、もうちょっと力抜いたほうがいいかも」
「大丈夫です。これ、書くの二作目だし、次の作品の構想もあります」
大丈夫じゃねえんだよ。
「あのね、俺の知ってる人でそういう感じに力入れて賞とって書籍化した人がいるんですよ。すげえじゃんって思うじゃないですか」
「はい」
「それ全然ゴールじゃないからね。その人は3巻本出せたけど、それはもう成功といっていいレベルだけども、その一作で書けなくなって消えましたよ」
「はあ」
一作入魂をしすぎて、挫折したまま倒れて消えるやつを俺は何人も見てきてるんだ。
「その人は書籍は出せないけど、100万字10冊分書きますって言ってたんだよね。それで仕事が忙しくてそれやろうとしてる間に萎えて消えちゃった」
「……」
もちろん、書ききれるわけがないのだ。
上に向かって賞を取ろうとか、本を出そうとか目標があるときはいい。
でも、もうどうにもならないとわかっている原稿を書くのは、モチベーションを削られ続けることになる。
そして、やがては仕事が忙しいと言い訳して書かなくなって消えるわけだ。
「書籍化できたなら、編集者はあと1回か2回はチャンスをくれたはずだ(この状況をラノベ業界では、まだチケットが残っているといいます)。そのときに、挫折した一作をあまり重く考えすぎずに、次の作品に回していけたほうが俺はチャンスを活かせると思う」
そして、できるなら挫折することを前提として立ち向かってほしい。
戦いの途中で自分の愛剣が目の前で折れたら、それはショックだろう。
それは魂が潰れるくらい辛いものだ。
でも剣が折れても、まだ何かを握る手は残っている。
折れた剣に執着するより、棒切れでもなんでもいい。
別の武器を拾って、がむしゃらに戦ったほうがいい。
剣が折れても、心が折れなければまた勝機はある。
これまで戦ってくれた作品のためにも、次に進もう。
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