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第1章

ルノウ・ティスケル(2)

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 あたしを「この世界」に召喚したのは、聖翼レーラ神殿の神官たち…だったらしい。

 先代の「慈愛じあいの聖女」が「聖女の資格」を失って8年がたち、年齢的な問題で守護者しゅごしゃが全て入れかわったにも関わらず、次代の「慈愛の聖女」は「この世界のどこから」も現れなかった。

 このような事態は珍しい。
 というか、前代未聞なんだって。

 だけど古い文献を調べてみると、

「初代慈愛の聖女は、異世界より召喚された……っぽいよ?」

 みたいな曖昧な記録があって、

「あれ? もしかして今代の慈愛の聖女も、異世界にいるんじゃね?」

 と思い至った大神官さんが、いろいろと面倒な手順をふんで「異世界も含めて慈愛の聖女探索をした」ら、「慈愛の聖女:可能性大」のあたしを発見したらしい。

 で、とりあえず召喚してみて、間違ってても元の世界には帰せないけど、この世界の滅亡にも関わってくる大問題が根っこにあるわけだから、ごめんねしたら許してくれるんじゃない? という比較的軽い考えのもと、あたしは召喚された。

 結果的に大神官さんの目に間違いはなくて、あたしが「今代の慈愛の聖女」だったわけなんだけど……。


     ◇


 あたしがこの世界に召喚されて、今日で30日目。

 守護者くんたちと、その……肉体関係? を持ち始めてからは15日くらい経過してるんだけど、あたし、慈愛の聖女としてのお仕事は、神官さんたちがいうには「期待以上にできている」みたい。

 なので、それは問題なし。
 どこがどう「できている」のか、あたしにはわからないけど……。

 でもあたし、この世界の常識には、まだまだうといの。

 この世界には、「魔術マギト」や「神術サレス」という不思議な力があって、辺境には魔物がでるらしい。

 それだけでも「あたしの常識」とはズレがあって、それにあたし、この世界の「文字」がまったくわかんない。
 読めないし、書けない。

 理由はわかんないけど、この世界の人が話していることは理解できるし、会話もできる。
 けど、文字はダメ。

 ぜんっ、ぜんっ! わっかんない。

 グチャってしてるなにか……としか、認識できない。

 そんな、わからないことがたくさんのあたしに教育係としてついてくれたのが、「純水ピュアの聖玉の守護者」である、ルノウくん。

 フルネームは「ルノウ・ティスケル」で、年齢は10さいになったばかり。

 あたしがこの世界に呼ばれた30日前に彼は9さいで、10日前の彼の10さいの誕生日に、あたしたちは初めて結ばれたんだ♡

 ルノウくんはとっても頭がいい子で、頭がいいからか、年齢の割にしっかりした顔つきをしてる。ちょっと大人っぽい感じ。
 表情は大人びてるけど、顔の作りは年相応かな。「かっこいい」よりは「かわいい」系の、まだまだ幼さが残ったお顔なの。

 それに背は低くて、135cmないくらい。あたしが約178cmの高身長女だから、40cm以上の身長差がある。
 体型的には、細いっていうより痩せ気味。小食なんだって。たくさん食べられないって本人がいってた。

 おとこの子にしたら少し髪が長めで、ほっそりした体型のかわいい系男児のルノウくん。
 黙っていたら、おんな子だと勘違いする人もいると思う。さすがに声を聞いたら、おとこの子だってわかるからね。

 授業の途中で机に突っ伏したあたしに、ルノウくんが、

「少し休憩します。少しだけですよ?」

 優しさの中に、呆れの色をにじませたお言葉をくれる。

「はーい、ルノウ先生」

 突っ伏したまま、手を挙げると、

「なんですか?」

 ちょっと、からかっちゃおうかな~。

「ルノウ先生がキスしてくれたら、元気でまーす」

 顔を上げてのあたしの要求に、ちょっと表情を引きつらせるルノウくん。

 まっ、それは見なかったことにして、あたしは完全に身体を起こし、彼に唇を差し出すようにして両目を閉じた。

(くすっ……ルノウくん、どうするんだろ?)

 からかい半分、本気半分のあたしに、彼はどう応えてくれるのかな?

 楽しみにしながら目を閉じていると、

 ふにっ♡

 やわらかな感触が、あたしの唇に降ってきた。

(きゃ♡ ちゅ~されちゃった!?)

 そっと瞼を開けると想像通り、目の前にあったのはルノウくんのお顔。
 でも、一度やわらかな感触を降らせただけで、彼のお顔ははなれちゃった。

「しましたよ……キス」

 ぶっきらぼうな言葉。照れているときの口調。

「キスだけじゃ、寂しいな♡」

 あたしが甘え声を作って、ルノウくんの耳元へ囁くと、

「そ、それは、まだ……です。お勉強がおわってから……です」

 彼は慌てたような口調でいった。

 ふふっ♡ ルノウくん、「お勉強がおわったら」してくれるんだぁ~♡

 だったら、さっさとお勉強を終わらせて、ルノウくんとベッドにゴーっ! だよね♡


     ◇


 さっさとお勉強は終わらなかった(あたしの脳みそのレベル的に)けど、今日のノルマを達成したあたしは、ルノウくんの手をとって、勉強していた部屋の隣にある寝室へと引っ張った。

 ふたりでベッドに上り、あたしはざばっと服を脱いでいく。

 陸上部で鍛えられた体型は、自分でも誇らしいくらいにキュッと締まっていて、たるんだ部分はない。
 ちなみにお胸の大きさも、あまりない……。

「ほらぁ~……ルノウくんも♡」

 全裸になったあたしが彼の服に手を伸ばすと、

「じ、じぶんでできますっ!」

 ベッドの上。あたしにニヤニヤ見つめられながらも、ルノウくんは着ているものを剥ぎ取っていく。

 やる気あるなー、うれしっ♡
 初めてのとき、ルノウくん服脱ぐのにも結構時間かかったからなー。

 まずは上半身を裸にむくルノウくん。薄い胸板に咲く、色素の薄い乳輪。もうこれだけで、あたしのお口にはヨダレが滲んでくる。

 そしてさらに、彼はズボンとパンツを脱いで「生まれたままの姿にソックスだけ」という、

「そんなにエロい姿をして大丈夫ですか?」

 といいたくなるような絶景を、あたし晒してくれた。

「な、なんですか……?」

 裸ソックスのエロい格好を凝視するあたしに、ルノウくんが探るような視線をむける。

 いや、だってね?
 ルノウくんのお股のものが、小さいながらも、硬さをもっておっきしていたからね?
 おねえさんね? ドキッとしちゃったよ?

 あたしはルノウくんと「経験済み」だけど、それでも「10さいの美少年が硬くさせている姿」に慣れるほどの経験はしてないし、まだ「始まってもいない」のに、

(ルノウくん……もう、おっきしちゃってるんだぁ~♡)

 って思うと、顔がニヤニヤしちゃうよ~。

「ルノウくん、おっきしてるよ~? み~ちゃった♡」

 ルノウくんは一瞬、股間を手で隠そうとしたけど、

「み、みたいなら、どうぞ。こ、これは、キョウカさまのもの……ですから」

「え!? それ、あたしのなの?」

 彼はちょっと恥ずかしそうなお顔で視線をそらし、こくんと一度頷くと、

「そうです……ぼくの全部、キョウカさまにささげます」

 そういって、あたしの目をまっすぐに見つめてくれた。

 はぁ~……あたし、捧げられちゃった?
 ルノウくん、自分を「あたしのもの」だと思ってるの!?

 ソックスを脱ごうとするルノウくんを、あたしは押し倒す。
 だって、もったいないでしょ? そんなエロい格好してるんだから、そのままがいいもんっ!

「なっ、なんですか!?」

 唇を重ね、触れ合うだけのキスを贈ると、彼は抵抗せずに、あたしに応じてくれた。
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