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第三部 異世界建築士と思い出の家
第249話:そのあいにこたえる
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「ええと、……『大好きです。ずっとそばに置いてください。リトラエイティル』」
声に出して読むと本当に照れくさい。
リトリィのカードは、至ってシンプルな言葉だった。多分、俺にも読める語彙で、時制も気にしない表現で、と考えられての、この言葉なんだろう。
短い言葉の中に、俺の現状を的確に理解している彼女の、精一杯の愛がこめられていることを実感する。
同時に、一生懸命、彼女に言葉を飾って贈ろうとした俺の努力が、馬鹿臭くなってくる。
なにもあれこれ詰め込まなくても、シンプルに「好きだ」という思いを書けばよかったのだ。
「ずっと、ずっと、おそばにお仕えしますから」
そう言って微笑むリトリィに、俺はというと、奇妙な居心地の悪さを感じてしまう。
……だって、なあ。俺が、彼女を信じきれなかったことが、先日の無様な有様につながったんだから。二度とあんなことにならないように、彼女の愛に、俺自身も精一杯応えないと。
もう一枚の、マイセルのカードを開く。
彼女がくれたカードは、可愛らしいリボンが巻かれていて、そして、丸っこくて可愛らしい字が並んでいた。
「……『幸せな、ヴァン・サレンティフスを讃える日を迎える私たちに』、ええと、『長い時間の』……なんだこれ、ええと……」
「『永久の鎹』ですよ」
「……へえ、かすがいって、こういうスペルで書くのか。えー、『永久の鎹とならなければならない』……」
「『なるべき』」
「……『なるべき愛を、あなたへ』……『ジンメルマンの娘・マイセリオシス』」
訂正を受けながらもなんとか読み終えると、深呼吸をして、改めて読み直してみた。
「『幸せなヴァン・サレンティフスを讃える日を迎える私たちに、永久のかすがいとなるべき愛を、あなたへ』、か。おしゃれな言い回しだな」
「だって、私も大工の端くれですから!」
かすがいは、木材と木材を繋ぐ、まあ、言ってみれば巨大なホチキスの針のような形をしたもので、木材と木材が離れないように、継ぎ目に渡すように刺す金具。
「永久のかすがいとなるべき愛、か。……なんか、こう、これも照れくさいな」
日本でも、「子はかすがい」、夫婦の仲を結び付けておく存在としての子供、と言ったことわざがあったっけ。二人を繋ぎ留めておくもののたとえ、という意味でかすがいが用いられるのは、こちらの世界でも変わらないようだ。
マイセルが、大工の道を改めて志すことになったのは、俺の助言も大きいらしい。ならば、そんなマイセルの想いにも、応えていかないとな。
そういえば、マイセルの本名、初めて見た気がする。
リトリィが、陽光の慈悲と恵みだったけど、ええと、マイセルは……。
……『打つもの』に『持つ』……ええと、『光』……じゃない、『光が差す』? ……シス? シスってなんだ?
そこへリトリィが、ひょっこりとのぞき込む。
「そうですね……『槌を手にした明るい天使ちゃん』、といったところでしょうか? 可愛らしいお名前ですね」
さすがリトリィ。俺が何に引っかかっていたのか、的確に読んだらしい。
それにしても、さすがはマレットさん。彼女が生まれたときから、もう彼女を大工にする気満々だったということか。なんだかんだ言っても、自分が誇りを持つ仕事を、継いで欲しかったのだろう。
ところが、マイセルが急におかしな声を上げた。
「あやややや!?」
顔を真っ赤にして、カードをひったくろうとする。
「ど、どうしたんだマイセル?」
「返して、返してくださいぃ!」
せっかくもらったカードだが、本人に返せと要求されては仕方が無い。素直に渡すと、真っ赤な顔で懐にしまい込んでしまう。
「……どうしたんだ? スペル――なにか、つづりでも間違えてたのか?」
「そ、そうじゃないんですけど……!」
なぜか後ずさるマイセルに、リトリィが微笑みながら言った。
「マイセルちゃんのお名前、可愛らしいですよ? そんな恥ずかしがらないで?」
その言葉に、マイセルがびくりとして硬直し、次いで真っ赤な顔をブンブンと振る。
――ああ、そういうことか。きっと、名前が恥ずかしいんだろう。日本でも大層な名前を付けられて、名前にコンプレックスを感じるっていうのは、聞いたことがあるしな。アレだろうか。最後の『天使ちゃん』の部分かな?
「ひ、ひどいです、お姉さま! お姉さままで、金槌女だっていうんですか!」
――違った。以前、マイセルが気にしていた「金槌女」……それは、目指す職業だけでなくて、名前そのものでもあったわけか。
「……だれも、マイセルの名前を笑ったりしてないし、ましてリトリィがそういうひとじゃないことくらい、分かってるんだろ?」
「だ、だって、……だって!」
「マイセル、君がお父さんから、期待をされて名を贈られたってことくらい、俺たちにも分かる。俺もリトリィも職人だ、マイセルも職人だ。職人の父から贈られた名を、誇ろうよ」
かっこつけて言ってみたけど、多分、マイセルは否定だけじゃなくて、複雑な思いを持っているんだろう。そうでなきゃ、カードの署名に愛称ではなく、ちゃんとフルネームを書くわけがない。
「マイセルちゃん。あなたのおとうさまが、あなたの将来をたのしみにしてお名前をさずけてくださったことが、よくわかります。すてきなお名前ですよ?」
リトリィの言葉に逡巡してみせたマイセルだったが、しかし、やがて笑顔になってくれた。
もしかしたら、彼女がずっと抱いていたかもしれない名前に対するコンプレックスは、でも、彼女のこれからを考えれば、むしろ誇ってほしいとすら思う。
たぶん、彼女はこの街初の、女性大工になるのだ。ならば、槌をもつ天使という名前は、少々大げさではあるかもしれないが、じつにふさわしいものなんじゃなかろうか。
名前には、親の愛がめいっぱい込められている。
リトリィの名は、彼女の美しい毛並みからだろう。稀に見る色だったからこそ、獣人族としての誇りを持てと。
ジンメルマンの名は、おそらくハマーが継ぐことになる。彼女が大工をするなら、そのハマーの元に集う大工集団の一人になるか、あるいは、自分で事務所を開くか。
けれど、マレットさんは、彼女が自分の技を受け継ぐことをきっと望んで、その名を贈ったはずなのだ。そんなマレットさんの愛に応えて、堂々とした大工になってほしい。
マイセルの持ってきてくれたケーキに舌鼓を打ち、楽しい時間もあっという間に過ぎた、夕方。
婚約の印を贈った今夜こそ、マイセルと夜を共にしなければならないだろう――そう覚悟していたが、マイセルはあっけらかんと、「では、ごきげんよう」と、帰ろうとする。
「マイセルちゃん、もうすぐ日も暮れますし、泊まっていきませんか?」
リトリィが引き留めようとしたが、マイセルは首を振る。今日は、特別な夜だからと。
「特別な夜って――それは、マイセルちゃんにとっても一緒でしょう?」
そう言って、夕日を受けて輝く喉元のバックルを撫でるリトリィ。
同じ意匠のものが、マイセルの首で輝く。
「だって、今日は――藍月の夜、ですから」
マイセルも、つられるように、喉元の首鐶を撫でた。
「お姉さまは、大変な思いをしたんですから。その分、今夜はお譲りします」
マイセルを送ったときのマレットさんの顔は忘れられない。
「……おい、あんた。今夜こそ仕込むんじゃなかったのか。マイセルの首のアレ、そういうつもりなんだろう?」
額を、ぶつける寸前まで近づけて、鬼か夜叉かとばかりのものすごい表情で、俺の襟元を引っ掴んで。
マイセルが庭に積んであったレンガでその脳天をぶん殴らなきゃ、そのまま庭に引きずり込まれて何をされていたか。
マレットさんの奥さんたち――クラムさんもネイジェルさんも、あっけらかんと俺たちに別れを告げるマイセルに、今夜くらいはお世話になってきなさいと言っていた。しかし、マイセルは「いいの、これで」と、あっさりしたものだった。
ハマーだけは、なぜか胸をなでおろすような仕草をしていた。妹の純潔を守りたかったとか、うん、たぶんそういう考えではないと思う。
「ムラタさん?」
若干、瞳が赤紫に近いリトリィが、月明かりの中、微笑む。
「なにを、お考えですか?」
「……なにも」
「当ててみせましょうか?」
そう言って、リトリィは、笑った。
「私が今夜、仔を宿すとしたら、――誰の仔なのか、ということでしょう?」
思わず飛び起きる。
「リトリィ、俺は!」
「いいんです。殿方ならだれでも、あんなことがあったあとに自分の女の腹に宿る仔が、自分の仔かそうでないか、気になるでしょうから」
「違う! 俺はそんなこと――!」
俺は彼女を抱きすくめると、心の底から違う、と訴えた。
「俺はそんなこと、思っていない! かけらだって考えていなかった! リトリィ、それは本当だ! 信じてくれ!」
「では、どうして今夜は、ご自身でわたしを抱くことに執心されるんですか? どうして私を上に乗せることを、拒まれるんですか?」
――やはり、わたしには言えないことを、胸にもってらっしゃるんですね。
リトリィの、艶然とした笑みの下に、どうしようもない悲しみを感じて、俺は彼女を力いっぱい抱きしめる。
「違う! 誓って俺は、君を疑ったりしていないし、隠し事だってしていない! それは本当なんだ、……信じてくれ!」
「では、あらためて教えてください。何を、お考えだったんですか?」
「……え?」
「隠し事は、しないんでしょう?」
リトリィは、にこにこしている。
――ハメられた!
声に出して読むと本当に照れくさい。
リトリィのカードは、至ってシンプルな言葉だった。多分、俺にも読める語彙で、時制も気にしない表現で、と考えられての、この言葉なんだろう。
短い言葉の中に、俺の現状を的確に理解している彼女の、精一杯の愛がこめられていることを実感する。
同時に、一生懸命、彼女に言葉を飾って贈ろうとした俺の努力が、馬鹿臭くなってくる。
なにもあれこれ詰め込まなくても、シンプルに「好きだ」という思いを書けばよかったのだ。
「ずっと、ずっと、おそばにお仕えしますから」
そう言って微笑むリトリィに、俺はというと、奇妙な居心地の悪さを感じてしまう。
……だって、なあ。俺が、彼女を信じきれなかったことが、先日の無様な有様につながったんだから。二度とあんなことにならないように、彼女の愛に、俺自身も精一杯応えないと。
もう一枚の、マイセルのカードを開く。
彼女がくれたカードは、可愛らしいリボンが巻かれていて、そして、丸っこくて可愛らしい字が並んでいた。
「……『幸せな、ヴァン・サレンティフスを讃える日を迎える私たちに』、ええと、『長い時間の』……なんだこれ、ええと……」
「『永久の鎹』ですよ」
「……へえ、かすがいって、こういうスペルで書くのか。えー、『永久の鎹とならなければならない』……」
「『なるべき』」
「……『なるべき愛を、あなたへ』……『ジンメルマンの娘・マイセリオシス』」
訂正を受けながらもなんとか読み終えると、深呼吸をして、改めて読み直してみた。
「『幸せなヴァン・サレンティフスを讃える日を迎える私たちに、永久のかすがいとなるべき愛を、あなたへ』、か。おしゃれな言い回しだな」
「だって、私も大工の端くれですから!」
かすがいは、木材と木材を繋ぐ、まあ、言ってみれば巨大なホチキスの針のような形をしたもので、木材と木材が離れないように、継ぎ目に渡すように刺す金具。
「永久のかすがいとなるべき愛、か。……なんか、こう、これも照れくさいな」
日本でも、「子はかすがい」、夫婦の仲を結び付けておく存在としての子供、と言ったことわざがあったっけ。二人を繋ぎ留めておくもののたとえ、という意味でかすがいが用いられるのは、こちらの世界でも変わらないようだ。
マイセルが、大工の道を改めて志すことになったのは、俺の助言も大きいらしい。ならば、そんなマイセルの想いにも、応えていかないとな。
そういえば、マイセルの本名、初めて見た気がする。
リトリィが、陽光の慈悲と恵みだったけど、ええと、マイセルは……。
……『打つもの』に『持つ』……ええと、『光』……じゃない、『光が差す』? ……シス? シスってなんだ?
そこへリトリィが、ひょっこりとのぞき込む。
「そうですね……『槌を手にした明るい天使ちゃん』、といったところでしょうか? 可愛らしいお名前ですね」
さすがリトリィ。俺が何に引っかかっていたのか、的確に読んだらしい。
それにしても、さすがはマレットさん。彼女が生まれたときから、もう彼女を大工にする気満々だったということか。なんだかんだ言っても、自分が誇りを持つ仕事を、継いで欲しかったのだろう。
ところが、マイセルが急におかしな声を上げた。
「あやややや!?」
顔を真っ赤にして、カードをひったくろうとする。
「ど、どうしたんだマイセル?」
「返して、返してくださいぃ!」
せっかくもらったカードだが、本人に返せと要求されては仕方が無い。素直に渡すと、真っ赤な顔で懐にしまい込んでしまう。
「……どうしたんだ? スペル――なにか、つづりでも間違えてたのか?」
「そ、そうじゃないんですけど……!」
なぜか後ずさるマイセルに、リトリィが微笑みながら言った。
「マイセルちゃんのお名前、可愛らしいですよ? そんな恥ずかしがらないで?」
その言葉に、マイセルがびくりとして硬直し、次いで真っ赤な顔をブンブンと振る。
――ああ、そういうことか。きっと、名前が恥ずかしいんだろう。日本でも大層な名前を付けられて、名前にコンプレックスを感じるっていうのは、聞いたことがあるしな。アレだろうか。最後の『天使ちゃん』の部分かな?
「ひ、ひどいです、お姉さま! お姉さままで、金槌女だっていうんですか!」
――違った。以前、マイセルが気にしていた「金槌女」……それは、目指す職業だけでなくて、名前そのものでもあったわけか。
「……だれも、マイセルの名前を笑ったりしてないし、ましてリトリィがそういうひとじゃないことくらい、分かってるんだろ?」
「だ、だって、……だって!」
「マイセル、君がお父さんから、期待をされて名を贈られたってことくらい、俺たちにも分かる。俺もリトリィも職人だ、マイセルも職人だ。職人の父から贈られた名を、誇ろうよ」
かっこつけて言ってみたけど、多分、マイセルは否定だけじゃなくて、複雑な思いを持っているんだろう。そうでなきゃ、カードの署名に愛称ではなく、ちゃんとフルネームを書くわけがない。
「マイセルちゃん。あなたのおとうさまが、あなたの将来をたのしみにしてお名前をさずけてくださったことが、よくわかります。すてきなお名前ですよ?」
リトリィの言葉に逡巡してみせたマイセルだったが、しかし、やがて笑顔になってくれた。
もしかしたら、彼女がずっと抱いていたかもしれない名前に対するコンプレックスは、でも、彼女のこれからを考えれば、むしろ誇ってほしいとすら思う。
たぶん、彼女はこの街初の、女性大工になるのだ。ならば、槌をもつ天使という名前は、少々大げさではあるかもしれないが、じつにふさわしいものなんじゃなかろうか。
名前には、親の愛がめいっぱい込められている。
リトリィの名は、彼女の美しい毛並みからだろう。稀に見る色だったからこそ、獣人族としての誇りを持てと。
ジンメルマンの名は、おそらくハマーが継ぐことになる。彼女が大工をするなら、そのハマーの元に集う大工集団の一人になるか、あるいは、自分で事務所を開くか。
けれど、マレットさんは、彼女が自分の技を受け継ぐことをきっと望んで、その名を贈ったはずなのだ。そんなマレットさんの愛に応えて、堂々とした大工になってほしい。
マイセルの持ってきてくれたケーキに舌鼓を打ち、楽しい時間もあっという間に過ぎた、夕方。
婚約の印を贈った今夜こそ、マイセルと夜を共にしなければならないだろう――そう覚悟していたが、マイセルはあっけらかんと、「では、ごきげんよう」と、帰ろうとする。
「マイセルちゃん、もうすぐ日も暮れますし、泊まっていきませんか?」
リトリィが引き留めようとしたが、マイセルは首を振る。今日は、特別な夜だからと。
「特別な夜って――それは、マイセルちゃんにとっても一緒でしょう?」
そう言って、夕日を受けて輝く喉元のバックルを撫でるリトリィ。
同じ意匠のものが、マイセルの首で輝く。
「だって、今日は――藍月の夜、ですから」
マイセルも、つられるように、喉元の首鐶を撫でた。
「お姉さまは、大変な思いをしたんですから。その分、今夜はお譲りします」
マイセルを送ったときのマレットさんの顔は忘れられない。
「……おい、あんた。今夜こそ仕込むんじゃなかったのか。マイセルの首のアレ、そういうつもりなんだろう?」
額を、ぶつける寸前まで近づけて、鬼か夜叉かとばかりのものすごい表情で、俺の襟元を引っ掴んで。
マイセルが庭に積んであったレンガでその脳天をぶん殴らなきゃ、そのまま庭に引きずり込まれて何をされていたか。
マレットさんの奥さんたち――クラムさんもネイジェルさんも、あっけらかんと俺たちに別れを告げるマイセルに、今夜くらいはお世話になってきなさいと言っていた。しかし、マイセルは「いいの、これで」と、あっさりしたものだった。
ハマーだけは、なぜか胸をなでおろすような仕草をしていた。妹の純潔を守りたかったとか、うん、たぶんそういう考えではないと思う。
「ムラタさん?」
若干、瞳が赤紫に近いリトリィが、月明かりの中、微笑む。
「なにを、お考えですか?」
「……なにも」
「当ててみせましょうか?」
そう言って、リトリィは、笑った。
「私が今夜、仔を宿すとしたら、――誰の仔なのか、ということでしょう?」
思わず飛び起きる。
「リトリィ、俺は!」
「いいんです。殿方ならだれでも、あんなことがあったあとに自分の女の腹に宿る仔が、自分の仔かそうでないか、気になるでしょうから」
「違う! 俺はそんなこと――!」
俺は彼女を抱きすくめると、心の底から違う、と訴えた。
「俺はそんなこと、思っていない! かけらだって考えていなかった! リトリィ、それは本当だ! 信じてくれ!」
「では、どうして今夜は、ご自身でわたしを抱くことに執心されるんですか? どうして私を上に乗せることを、拒まれるんですか?」
――やはり、わたしには言えないことを、胸にもってらっしゃるんですね。
リトリィの、艶然とした笑みの下に、どうしようもない悲しみを感じて、俺は彼女を力いっぱい抱きしめる。
「違う! 誓って俺は、君を疑ったりしていないし、隠し事だってしていない! それは本当なんだ、……信じてくれ!」
「では、あらためて教えてください。何を、お考えだったんですか?」
「……え?」
「隠し事は、しないんでしょう?」
リトリィは、にこにこしている。
――ハメられた!
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