239 / 329
第三部 異世界建築士と思い出の家
第218話:符丁
しおりを挟む
「だから、相談をしろと言うたのだ。一人で何とかしようとするな。お前さんが動くのは当然だが、ひとに協力を仰げ」
瀧井さんの言葉に、俺は、意図せず涙があふれてくるのを感じた。
慌てて服の袖で顔を押さえたが、涙が、止まらない。漏れる嗚咽を抑えられない。
協力は……仰いだんだ。
「でも……でも、ナリクァンさんには……断られたんですよ……!」
そうだ……。
俺は、助けを求めて、そして、見捨てられたんだ。
リトリィの夫になる資格などない、そんなことを言われて……。
「……俺が、リトリィを守れなかったのが悪いって……。自分の力で何もしない奴に同情はできないって……商会は、協力できないって……!!」
「当たり前だ」
瀧井さんは、あっさりと言ってのけた。
まさか瀧井さんからそんな言葉を吐きかけられるとは思っていなかった俺は、ぽかんと彼の顔を見る。
瀧井さんは、そんな俺の頭をぐしゃぐしゃと搔き乱しながら言った。
「ナリクァンさんに、商会の力を借りようとしたな? あの人は、表向き引退したとはいえ、いまだ組織の頂点だぞ? そんな人が、『知り合いの頼みでひと捜し』などという個人的な理由で、組織を動かそうとしてみろ。とんでもないことになる。もし組織の力を借りたいと思ったなら、対価を要求されるのは当然だろう」
「それじゃあ……俺は、どうすればよかったんですか……?」
「個人的な協力を依頼するに限るだろう。あの人は慈悲深い方だが、組織の長だ。組織の私的利用をずっと戒めてきた張本人だぞ。
繰り返さなかったか? 『組織としては動けない』と」
瀧井さんの言葉に、俺は、開いた口が塞がらない。
……たった、それだけのことで?
「たったそれだけ、だと? 馬鹿を言うな。お前さん、その年で組織の長という立場の重みを理解しておらんようだな。それでは将来、事務所を経営するなど、夢のまた夢だぞ。
いいか? 公ごとと私ごと、それはきちんと分けねばならん。いわゆる、建前と本音という奴だ」
「じゃ、じゃあ、俺はいったい……」
「組織を表立って動かせるように、お前さんへの協力が商会の利益になるとでっちあげるか、個人的な伝手として、もう一度ナリクァンさんに依頼をするか。
もちろん、前者の方が商会の情報網を動員できるようになるからいいんだが、まあ、今からは難しいだろう。無難に、ナリクァンさん個人に協力を依頼すべきだな。彼女の個人的資産や伝手頼みになるが、なにもないよりずっといい」
ふっと、瀧井さんの目が優しくなる。
「わしとて、妻の身に何かあったとなれば、おそらく冷静になどなれぬし、お前さんの様にみっともなく右往左往してしまうのかもしれん。だが、己の生き方は、きっと誰かが見ていて、そしてその生き方にふさわしい報いを与えてくれるものと、わしは信じておる」
「報い……?」
「善い行いには良い報いが、善くない行いには良くない報いが、必ず巡ってやってくる。
お前さんのこれまでの、不器用だが誠実にあろうとする生き方は、決してお前さんを見捨てない。例えばわしもそうだし、こっちの面白みのない顔の門衛騎士もな」
「……妻は俺の顔がいいと言ってくれてるんだ」
「はぁっ!? 結婚しているのか、あんた!」
思わず素っ頓狂な声を上げてしまった俺を、フロインドがじろりと睨む。
「失敬な奴め、十七の時に結婚して、もう十年連れ添っているぞ」
「しかも俺と同い年!!」
「こいつの嫁ごは、それはそれは背が高くてな。こいつの身長よりさらに目の位置が高いんだぞ。遠目に見ると、この凸凹具合が面白い」
たっか! 俺よりも若干高いこいつより、さらに高い!? 身長は二メートルを超えているんじゃないだろうか。ばつが悪そうに視線を逸らすフロインドが、妙におかしい。
「だれもが、大切な誰かを抱えておるんだ。きちんと話を通せ。相手の立場になって考えろ。そうして、動け。必要ならば金も惜しむな。
……そうすれば、きっとお前さんへの協力を惜しむような輩はいないはずだ。もちろん、お前さんのためではなく、リトリィさんのためであることもあるだろうがな」
瀧井さんの言葉にうなずきながら、フロインドが続いた。
「……だから、まずはとっとと冒険者ギルドに行ってこい。俺がリトラエイティル様のために――貴様のためにできるのは、そこまでなんだ。俺は俺で、やらねばならんことがあるからな。
いいか。さっきの、リトラエイティル様をさらった奴の特徴を必ずギルドの奴らに伝えてくれ。それから、あちこちに協力を依頼してこい」
「ムラタさん!!」
ギルドの扉を開けた俺を一目見て飛びついてきたのは、マイセルだった。
「どこへ行ってたんですか、探したんですよ! お姉さまに続いてムラタさんもどうかなっちゃったらって、すごく心配したんだから!!」
目の縁が赤い、泣いていたのか。
……すまない。
「ごめん、俺もリトリィを探してたんだけど……ちょっと、その……」
言いかけたところを、瀧井さんにそっとつつかれる。
「あ……ええと! 依頼については、どうなった!?」
俺の問いに、マイセルが暗い表情で首を振る。
「三人、協力を申し出てくれたの。薬草探しとか害獣退治とかの、ついでなんだけど……」
沈んだ姿に、しかし申し訳なさでいっぱいになる。彼女は考えられる手を打ってくれたのだ、しかも依頼に応えてくれる人のために、弁当まで作って。
「ありがとう……十分だよ、俺は冒険者ギルドを利用することなんて思いつかなかったんだから」
「でも……でも、こんなに協力してくれる人が少ないなんて思わなくて……!」
そう言って涙をこぼすマイセルの両肩を、俺はつかんだ。
マイセルは頑張ってくれたんだ。朝っぱらからたくさんのパンを焼き、俺と共にギルドで依頼の手続きをして、そして、俺が右往左往している間に、ペリシャさんに報告もしてくれた。
マイセルを泣かせてしまったのは、俺の不甲斐なさが原因だ。彼女のおかげで話が進展しているというのに!
「大丈夫だ、マイセル。君がペリシャさんに伝えてくれたから、ペリシャさんから色々伝わって、それで別に依頼を出してくれた人がいるんだよ! マイセルのおかげなんだ、そっちも確かめよう!」
涙を浮かべたまま、目をぱちくりとさせるマイセルを引っ張って、依頼黒板を確認する。
残っている依頼の木札は、数えるほどだった。まだ読み慣れていない文字だが、リトリィと練習してきたかいがあって、すらすらとまではいかないが、何とか読み上げることができる。
単語の意味までは分からないものが多いが、一度読み上げてしまえば、自分の声が翻訳して聞こえてくるから、意味も分かる。
――あった!
「『花摘みのための情報求む』? あの……これが、なにか……?」
俺が手に取った札を、マイセルが横から見て読み上げ、首を傾げる。
だが、フロインドから聞いたとおりだ。依頼者の名前はウォラット、これは偽名らしい。女に偽装する場合はオカナーというのだそうだ。
木札を手にカウンターへ向かうと、受付のいかついおっさんに、木札を見せながら、フロインドに教わったとおりに話しかけた。
「『花束はいくつほしいんだ?』」
おっさんは、俺の言葉に眉をピクリと上げる。
しばらく俺の顔を黙って見つめてきたので、俺もまっすぐ見つめ返す。
ややあってから、おっさんはフン、と鼻を鳴らしてから、答えた。
「……『意中の相手はまだ決まっていない』らしいが、『青い花』を『あるだけ求めている』そうだ」
……よし! フロインドに教えられたいくつかのパターンのうちの一つだ。
フロインドに教えられた通り、右手を奥の扉に向けてから、挨拶をするように上げる。
「『俺』が『買い取ってもいいかい?』」
おっさんは、しばらく俺をじっと見たあと、難しい顔のまま、答えた。
「『花の場所』は?」
「『壁の向こう』に」
おっさんは小さなため息をつくと、立ち上がって手招きをした。
「……『見本なら、上にある』。お前だけついて来い」
俺は、「?」を大量に浮かべているマイセルに残るよう頼み、カウンター奥の部屋へと案内されたのだった。
瀧井さんの言葉に、俺は、意図せず涙があふれてくるのを感じた。
慌てて服の袖で顔を押さえたが、涙が、止まらない。漏れる嗚咽を抑えられない。
協力は……仰いだんだ。
「でも……でも、ナリクァンさんには……断られたんですよ……!」
そうだ……。
俺は、助けを求めて、そして、見捨てられたんだ。
リトリィの夫になる資格などない、そんなことを言われて……。
「……俺が、リトリィを守れなかったのが悪いって……。自分の力で何もしない奴に同情はできないって……商会は、協力できないって……!!」
「当たり前だ」
瀧井さんは、あっさりと言ってのけた。
まさか瀧井さんからそんな言葉を吐きかけられるとは思っていなかった俺は、ぽかんと彼の顔を見る。
瀧井さんは、そんな俺の頭をぐしゃぐしゃと搔き乱しながら言った。
「ナリクァンさんに、商会の力を借りようとしたな? あの人は、表向き引退したとはいえ、いまだ組織の頂点だぞ? そんな人が、『知り合いの頼みでひと捜し』などという個人的な理由で、組織を動かそうとしてみろ。とんでもないことになる。もし組織の力を借りたいと思ったなら、対価を要求されるのは当然だろう」
「それじゃあ……俺は、どうすればよかったんですか……?」
「個人的な協力を依頼するに限るだろう。あの人は慈悲深い方だが、組織の長だ。組織の私的利用をずっと戒めてきた張本人だぞ。
繰り返さなかったか? 『組織としては動けない』と」
瀧井さんの言葉に、俺は、開いた口が塞がらない。
……たった、それだけのことで?
「たったそれだけ、だと? 馬鹿を言うな。お前さん、その年で組織の長という立場の重みを理解しておらんようだな。それでは将来、事務所を経営するなど、夢のまた夢だぞ。
いいか? 公ごとと私ごと、それはきちんと分けねばならん。いわゆる、建前と本音という奴だ」
「じゃ、じゃあ、俺はいったい……」
「組織を表立って動かせるように、お前さんへの協力が商会の利益になるとでっちあげるか、個人的な伝手として、もう一度ナリクァンさんに依頼をするか。
もちろん、前者の方が商会の情報網を動員できるようになるからいいんだが、まあ、今からは難しいだろう。無難に、ナリクァンさん個人に協力を依頼すべきだな。彼女の個人的資産や伝手頼みになるが、なにもないよりずっといい」
ふっと、瀧井さんの目が優しくなる。
「わしとて、妻の身に何かあったとなれば、おそらく冷静になどなれぬし、お前さんの様にみっともなく右往左往してしまうのかもしれん。だが、己の生き方は、きっと誰かが見ていて、そしてその生き方にふさわしい報いを与えてくれるものと、わしは信じておる」
「報い……?」
「善い行いには良い報いが、善くない行いには良くない報いが、必ず巡ってやってくる。
お前さんのこれまでの、不器用だが誠実にあろうとする生き方は、決してお前さんを見捨てない。例えばわしもそうだし、こっちの面白みのない顔の門衛騎士もな」
「……妻は俺の顔がいいと言ってくれてるんだ」
「はぁっ!? 結婚しているのか、あんた!」
思わず素っ頓狂な声を上げてしまった俺を、フロインドがじろりと睨む。
「失敬な奴め、十七の時に結婚して、もう十年連れ添っているぞ」
「しかも俺と同い年!!」
「こいつの嫁ごは、それはそれは背が高くてな。こいつの身長よりさらに目の位置が高いんだぞ。遠目に見ると、この凸凹具合が面白い」
たっか! 俺よりも若干高いこいつより、さらに高い!? 身長は二メートルを超えているんじゃないだろうか。ばつが悪そうに視線を逸らすフロインドが、妙におかしい。
「だれもが、大切な誰かを抱えておるんだ。きちんと話を通せ。相手の立場になって考えろ。そうして、動け。必要ならば金も惜しむな。
……そうすれば、きっとお前さんへの協力を惜しむような輩はいないはずだ。もちろん、お前さんのためではなく、リトリィさんのためであることもあるだろうがな」
瀧井さんの言葉にうなずきながら、フロインドが続いた。
「……だから、まずはとっとと冒険者ギルドに行ってこい。俺がリトラエイティル様のために――貴様のためにできるのは、そこまでなんだ。俺は俺で、やらねばならんことがあるからな。
いいか。さっきの、リトラエイティル様をさらった奴の特徴を必ずギルドの奴らに伝えてくれ。それから、あちこちに協力を依頼してこい」
「ムラタさん!!」
ギルドの扉を開けた俺を一目見て飛びついてきたのは、マイセルだった。
「どこへ行ってたんですか、探したんですよ! お姉さまに続いてムラタさんもどうかなっちゃったらって、すごく心配したんだから!!」
目の縁が赤い、泣いていたのか。
……すまない。
「ごめん、俺もリトリィを探してたんだけど……ちょっと、その……」
言いかけたところを、瀧井さんにそっとつつかれる。
「あ……ええと! 依頼については、どうなった!?」
俺の問いに、マイセルが暗い表情で首を振る。
「三人、協力を申し出てくれたの。薬草探しとか害獣退治とかの、ついでなんだけど……」
沈んだ姿に、しかし申し訳なさでいっぱいになる。彼女は考えられる手を打ってくれたのだ、しかも依頼に応えてくれる人のために、弁当まで作って。
「ありがとう……十分だよ、俺は冒険者ギルドを利用することなんて思いつかなかったんだから」
「でも……でも、こんなに協力してくれる人が少ないなんて思わなくて……!」
そう言って涙をこぼすマイセルの両肩を、俺はつかんだ。
マイセルは頑張ってくれたんだ。朝っぱらからたくさんのパンを焼き、俺と共にギルドで依頼の手続きをして、そして、俺が右往左往している間に、ペリシャさんに報告もしてくれた。
マイセルを泣かせてしまったのは、俺の不甲斐なさが原因だ。彼女のおかげで話が進展しているというのに!
「大丈夫だ、マイセル。君がペリシャさんに伝えてくれたから、ペリシャさんから色々伝わって、それで別に依頼を出してくれた人がいるんだよ! マイセルのおかげなんだ、そっちも確かめよう!」
涙を浮かべたまま、目をぱちくりとさせるマイセルを引っ張って、依頼黒板を確認する。
残っている依頼の木札は、数えるほどだった。まだ読み慣れていない文字だが、リトリィと練習してきたかいがあって、すらすらとまではいかないが、何とか読み上げることができる。
単語の意味までは分からないものが多いが、一度読み上げてしまえば、自分の声が翻訳して聞こえてくるから、意味も分かる。
――あった!
「『花摘みのための情報求む』? あの……これが、なにか……?」
俺が手に取った札を、マイセルが横から見て読み上げ、首を傾げる。
だが、フロインドから聞いたとおりだ。依頼者の名前はウォラット、これは偽名らしい。女に偽装する場合はオカナーというのだそうだ。
木札を手にカウンターへ向かうと、受付のいかついおっさんに、木札を見せながら、フロインドに教わったとおりに話しかけた。
「『花束はいくつほしいんだ?』」
おっさんは、俺の言葉に眉をピクリと上げる。
しばらく俺の顔を黙って見つめてきたので、俺もまっすぐ見つめ返す。
ややあってから、おっさんはフン、と鼻を鳴らしてから、答えた。
「……『意中の相手はまだ決まっていない』らしいが、『青い花』を『あるだけ求めている』そうだ」
……よし! フロインドに教えられたいくつかのパターンのうちの一つだ。
フロインドに教えられた通り、右手を奥の扉に向けてから、挨拶をするように上げる。
「『俺』が『買い取ってもいいかい?』」
おっさんは、しばらく俺をじっと見たあと、難しい顔のまま、答えた。
「『花の場所』は?」
「『壁の向こう』に」
おっさんは小さなため息をつくと、立ち上がって手招きをした。
「……『見本なら、上にある』。お前だけついて来い」
俺は、「?」を大量に浮かべているマイセルに残るよう頼み、カウンター奥の部屋へと案内されたのだった。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
記憶喪失の転生幼女、ギルドで保護されたら最強冒険者に溺愛される
マー子
ファンタジー
ある日魔の森で異常が見られ、調査に来ていた冒険者ルーク。
そこで木の影で眠る幼女を見つけた。
自分の名前しか記憶がなく、両親やこの国の事も知らないというアイリは、冒険者ギルドで保護されることに。
実はある事情で記憶を失って転生した幼女だけど、異世界で最強冒険者に溺愛されて、第二の人生楽しんでいきます。
・初のファンタジー物です
・ある程度内容纏まってからの更新になる為、進みは遅めになると思います
・長編予定ですが、最後まで気力が持たない場合は短編になるかもしれません⋯
どうか温かく見守ってください♪
☆感謝☆
HOTランキング1位になりました。偏にご覧下さる皆様のお陰です。この場を借りて、感謝の気持ちを⋯
そしてなんと、人気ランキングの方にもちゃっかり載っておりました。
本当にありがとうございます!
【本編完結】異世界再建に召喚されたはずなのにいつのまにか溺愛ルートに入りそうです⁉︎
sutera
恋愛
仕事に疲れたボロボロアラサーOLの悠里。
遠くへ行きたい…ふと、現実逃避を口にしてみたら
自分の世界を建て直す人間を探していたという女神に
スカウトされて異世界召喚に応じる。
その結果、なぜか10歳の少女姿にされた上に
第二王子や護衛騎士、魔導士団長など周囲の人達に
かまい倒されながら癒し子任務をする話。
時々ほんのり色っぽい要素が入るのを目指してます。
初投稿、ゆるふわファンタジー設定で気のむくまま更新。
2023年8月、本編完結しました!以降はゆるゆると番外編を更新していきますのでよろしくお願いします。
奪われたものは、もう返さなくていいです
gacchi
恋愛
幼い頃、母親が公爵の後妻となったことで公爵令嬢となったクラリス。正式な養女とはいえ、先妻の娘である義姉のジュディットとは立場が違うことは理解していた。そのため、言われるがままにジュディットのわがままを叶えていたが、学園に入学するようになって本当にこれが正しいのか悩み始めていた。そして、その頃、双子である第一王子アレクシスと第二王子ラファエルの妃選びが始まる。どちらが王太子になるかは、その妃次第と言われていたが……
アリシアの恋は終わったのです【完結】
ことりちゃん
恋愛
昼休みの廊下で、アリシアはずっとずっと大好きだったマークから、いきなり頬を引っ叩かれた。
その瞬間、アリシアの恋は終わりを迎えた。
そこから長年の虚しい片想いに別れを告げ、新しい道へと歩き出すアリシア。
反対に、後になってアリシアの想いに触れ、遅すぎる行動に出るマーク。
案外吹っ切れて楽しく過ごす女子と、どうしようもなく後悔する残念な男子のお話です。
ーーーーー
12話で完結します。
よろしくお願いします(´∀`)
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
【完結】愛とは呼ばせない
野村にれ
恋愛
リール王太子殿下とサリー・ペルガメント侯爵令嬢は六歳の時からの婚約者である。
二人はお互いを励まし、未来に向かっていた。
しかし、王太子殿下は最近ある子爵令嬢に御執心で、サリーを蔑ろにしていた。
サリーは幾度となく、王太子殿下に問うも、答えは得られなかった。
二人は身分差はあるものの、子爵令嬢は男装をしても似合いそうな顔立ちで、長身で美しく、
まるで対の様だと言われるようになっていた。二人を見つめるファンもいるほどである。
サリーは婚約解消なのだろうと受け止め、承知するつもりであった。
しかし、そうはならなかった。
【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい
高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。
だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。
クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。
ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。
【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる