118 / 502
第二部 異世界建築士と大工の娘
第108話:隔絶(1/2)
しおりを挟む
翌朝。
親父殿の言葉に、自分の耳を疑う。
「……は? あの、今のは聞き違いでなく……?」
「馬鹿野郎、聞き違いもクソもあるか。おめぇが望んだことだろうが。飯を食ったらとっとと街に戻れ」
いや、確かにリトリィにもノコギリの製法を仕込んでほしいとは言った。言ったが、その代わりに俺一人で街に戻れとは。
リトリィもそれは初耳だったらしい。親父殿と俺の顔を忙しく見比べながら、早くも目が潤んできている。
「リトリィの方は責任持って仕込んでやる。おめぇは自分の仕事をしろ」
「い、いや、でもですね……」
「技を身に着けさせるってのは、こっちも覚悟ってもんがいるんだよ」
親父殿はパンをむしりながら、さも当たり前のことのように続ける。
「おめぇがいると、確かにソイツにとっては居心地がよくなるかもしれねぇ。だがそれじゃダメなんだ。そんな甘っちょろい環境じゃ、まともに身にならねえ。おめぇは、邪魔になるんだよ」
アイネが「ざまあみろ!」と言い――かけて、親父殿のゲンコツとフラフィーの裏拳のコンボを食らって椅子から転げ落ちていた。
「別に、おめぇらを別れさせようとしてるわけじゃねぇ。そこは心配すんな。どうせそんな事をしようとしても、ソイツは勝手におめぇを追いかけて、ウチを飛び出して行くに決まっとるからな」
「でしたら――」
「ただ、やるべきときには全てを投げうってでも、やらなきゃならねぇ事ってもんがあるんだよ」
やるべきとき――
俺がこの世界で生きていく、その足がかりとして今回の仕事を捉えているように、リトリィにとっても、このノコギリ作りが、今後、職人として生きる彼女の、一つの節目になるということだろうか。
「――ちょうどいい機会だ、弟子の大好きなおもちゃを取り上げて一心不乱にさせる、てぇのも悪くない」
親父殿の容赦のない言葉にリトリィが取り乱し、ちゃんとけじめをつけるからと訴えたが、そこは親父殿も、譲る気が全く無いようだ。
「いいかリトリィ。これはムラタからの注文だ。客から仕様を明らかにされたものを作れねぇってのは、鍛冶職人失格だ。これはムラタから与えられた試験だと思え」
――試験。そうきたか。
「ムラタ。ノコギリは完成次第、リトリィに持たせる。早くできるか、時間がかかるか、それはコイツ次第だ。それまでは、不自由を我慢しろ」
――なるほど。さすが親方だ。課題設定がうまい。
つまり、リトリィが親父殿のお眼鏡に叶う鋸を早く仕上げれば、それだけ俺にも早く逢えるし、俺もより早くノコギリを手に入れることができる。
反対に、リトリィが時間をかければかけるほど、俺に逢えない期間が長くなり、俺自身も仕事で余計な苦労を背負うことになる。
ノコギリ自体は、刃の目出しとか横引き刃のやすり掛けとかが面倒くさそうなだけで、そう難しいものでないように思うのだが……どうせ親方のことだ、これ幸いにと、身に着けさせたい技能を一気に叩き込むに違いない。
……ノコギリを作るのはリトリィだが、俺と彼女はある意味、離れていても一蓮托生というわけだ。彼女の性格からして、俺に逢うためという理由に加えて、俺に迷惑をかけたくないという意味でも、死に物狂いになるに違いない。
時間をかければ、誰だって技術を磨くことができる。だが、それを彼女自身の意志によって、できる限り短縮したくなるようにするわけだ。これは、確かに俺がいない方が効果的だろう。
なんとも意地悪な状況を作り出すものだ。
「そんなわけでムラタ。おめぇは飯を食ったら、早々に街に戻ってもらう。異論は許さん」
「そんな! せめてもう少し、ムラタさんの身支度のお時間を――!」
リトリィが抗議するが、親父殿は即、却下した。
「親方、私一人で道中の荷物すべてを持っていくのはちょっと、体力的に自信がありません。せめてフラフィーをつけてくれませんか?」
「馬鹿野郎、人生は重荷を背負って遠い道を歩くようなもんだ。おめぇ、自分の旅路の荷物くらい、自分で担げ」
……俺の方も、どこかで聞いたような格言を以って即、却下された。
「あの、ムラタさん。わたし、がんばりますから……。できるだけ早く、ムラタさんのために作りますから!」
ぼろぼろと涙をこぼしながら離れようとしないリトリィの頭に、容赦なく親父殿がゲンコツを振り下ろす。
「きゃん!」
「いつまでもムラタに迷惑かけんじゃねぇ」
なんとも潔い男女平等主義。木炭庫で暴れたアイネの脳天に、薪割り台の切り株を容赦なく振り下ろしたリトリィを思い出す。
ああ、間違いなくリトリィはこのひとの娘だよ。
俺は苦笑いしながら、リトリィの髪を撫でる。
「ああ、待ってるから」
もう一度しがみつこうとしたリトリィの脳天に再びゲンコツ。あまりぐずぐずしていると、リトリィがどんどん可哀想な目に遭いそうだ。
あえて笑顔で「楽しみにしてるよ」と右手を上げると、リトリィは左手を上げ、俺の右手にからめてきた。涙がまた、ぽろぽろとこぼれ落ちるが、しかし今度は泣き言を言わなかった。
まっすぐ俺を見上げて、「お体には十分に気をつけて下さいね……」などといい、そして背筋を伸ばして、唇を重ねてくる。
その姿にアイネは眉を吊り上げたが、しかしそこに割り込んで何かを言うような無粋な真似は、自粛したようである。
ただ、親父殿に尻を叩かれるまで、リトリィは結局、手を離そうとしなかったが。
一人で歩く道は、なかなかつらい。
昨日は荷物の大半をリトリィが持ってくれていたが、今回はすべて自分が持っている。
肩が痛くなり、何度も立ち止まっては背負い直す。
ずっしりと肩に食い込む荷物の大半は毛布。特に今回の道のりは、一回目と違ってリトリィというぬくもりがない。夜の寒さは十二分に理解できたので、毛布を二枚、持つことにしたのだ。
さらに、道中、雪が残っていた場合、靴の中に水が浸透してきても足が濡れないように、油紙を多めに準備してもらった。本当はポリ袋か何かがあればいいんだが、この世界にはそんなものはない。
水を手軽に遮断できる方法というと、これぐらいしか思いつかなかった。
食料については、基本的に調理を必要としないよう、リトリィが固めに焼いたパンを三日分、持たせてくれた。
こればかりは親方がゲンコツを振り下ろしても、リトリィは譲らなかった。ぽろぽろと涙をこぼしながら、それでも最後まで丁寧に焼き上げてくれた。
さらに、蜂蜜を固めた飴のようなものを一つかみ分ほど、こっそり渡してくれた。
「蜂蜜が大好きなフラフィー兄さまが知ったら、きっと怒りますけど」
そう言って、涙を浮かべながらもいたずらっぽく笑ってみせたのを思い出す。
パンに練り込んだ分とこの飴のために、家にあった蜂蜜の残りを、全て使ってしまったらしい。
いったいいつの間にこしらえたのかと驚くと、パン作りの合間に、とのことだった。
「道中、疲れたら、歩きながらで結構ですからなめてください。甘いものは疲れをとってくれます」
大事に食べるよ、と言うと、彼女は涙を拭きながら嬉しそうに笑った。
これから俺はしばらく一人で生活するが、それはリトリィにとっても、ある意味同じだ。家族はいても、俺がいない。うぬぼれるつもりはないが、彼女が俺を、とても大切に思ってくれていることぐらいは自覚している。
そう、寂しいのは俺だけじゃない。彼女もだ。だからこそ、お互い、努力するのだ。
「お体には十分に気をつけてくださいね」
あのあと、口づけを交わす前に彼女が続けた言葉。
「わたしも、早くあなたに届けられるようにがんばります。じょうずにできたら――」
ほんの一瞬、ためらって見せてから、泣き笑いの顔で続け、俺の口を塞いで有無を言わせなかった、あの、言葉。
「――いっぱい、かわいがってくださいね」
親父殿の言葉に、自分の耳を疑う。
「……は? あの、今のは聞き違いでなく……?」
「馬鹿野郎、聞き違いもクソもあるか。おめぇが望んだことだろうが。飯を食ったらとっとと街に戻れ」
いや、確かにリトリィにもノコギリの製法を仕込んでほしいとは言った。言ったが、その代わりに俺一人で街に戻れとは。
リトリィもそれは初耳だったらしい。親父殿と俺の顔を忙しく見比べながら、早くも目が潤んできている。
「リトリィの方は責任持って仕込んでやる。おめぇは自分の仕事をしろ」
「い、いや、でもですね……」
「技を身に着けさせるってのは、こっちも覚悟ってもんがいるんだよ」
親父殿はパンをむしりながら、さも当たり前のことのように続ける。
「おめぇがいると、確かにソイツにとっては居心地がよくなるかもしれねぇ。だがそれじゃダメなんだ。そんな甘っちょろい環境じゃ、まともに身にならねえ。おめぇは、邪魔になるんだよ」
アイネが「ざまあみろ!」と言い――かけて、親父殿のゲンコツとフラフィーの裏拳のコンボを食らって椅子から転げ落ちていた。
「別に、おめぇらを別れさせようとしてるわけじゃねぇ。そこは心配すんな。どうせそんな事をしようとしても、ソイツは勝手におめぇを追いかけて、ウチを飛び出して行くに決まっとるからな」
「でしたら――」
「ただ、やるべきときには全てを投げうってでも、やらなきゃならねぇ事ってもんがあるんだよ」
やるべきとき――
俺がこの世界で生きていく、その足がかりとして今回の仕事を捉えているように、リトリィにとっても、このノコギリ作りが、今後、職人として生きる彼女の、一つの節目になるということだろうか。
「――ちょうどいい機会だ、弟子の大好きなおもちゃを取り上げて一心不乱にさせる、てぇのも悪くない」
親父殿の容赦のない言葉にリトリィが取り乱し、ちゃんとけじめをつけるからと訴えたが、そこは親父殿も、譲る気が全く無いようだ。
「いいかリトリィ。これはムラタからの注文だ。客から仕様を明らかにされたものを作れねぇってのは、鍛冶職人失格だ。これはムラタから与えられた試験だと思え」
――試験。そうきたか。
「ムラタ。ノコギリは完成次第、リトリィに持たせる。早くできるか、時間がかかるか、それはコイツ次第だ。それまでは、不自由を我慢しろ」
――なるほど。さすが親方だ。課題設定がうまい。
つまり、リトリィが親父殿のお眼鏡に叶う鋸を早く仕上げれば、それだけ俺にも早く逢えるし、俺もより早くノコギリを手に入れることができる。
反対に、リトリィが時間をかければかけるほど、俺に逢えない期間が長くなり、俺自身も仕事で余計な苦労を背負うことになる。
ノコギリ自体は、刃の目出しとか横引き刃のやすり掛けとかが面倒くさそうなだけで、そう難しいものでないように思うのだが……どうせ親方のことだ、これ幸いにと、身に着けさせたい技能を一気に叩き込むに違いない。
……ノコギリを作るのはリトリィだが、俺と彼女はある意味、離れていても一蓮托生というわけだ。彼女の性格からして、俺に逢うためという理由に加えて、俺に迷惑をかけたくないという意味でも、死に物狂いになるに違いない。
時間をかければ、誰だって技術を磨くことができる。だが、それを彼女自身の意志によって、できる限り短縮したくなるようにするわけだ。これは、確かに俺がいない方が効果的だろう。
なんとも意地悪な状況を作り出すものだ。
「そんなわけでムラタ。おめぇは飯を食ったら、早々に街に戻ってもらう。異論は許さん」
「そんな! せめてもう少し、ムラタさんの身支度のお時間を――!」
リトリィが抗議するが、親父殿は即、却下した。
「親方、私一人で道中の荷物すべてを持っていくのはちょっと、体力的に自信がありません。せめてフラフィーをつけてくれませんか?」
「馬鹿野郎、人生は重荷を背負って遠い道を歩くようなもんだ。おめぇ、自分の旅路の荷物くらい、自分で担げ」
……俺の方も、どこかで聞いたような格言を以って即、却下された。
「あの、ムラタさん。わたし、がんばりますから……。できるだけ早く、ムラタさんのために作りますから!」
ぼろぼろと涙をこぼしながら離れようとしないリトリィの頭に、容赦なく親父殿がゲンコツを振り下ろす。
「きゃん!」
「いつまでもムラタに迷惑かけんじゃねぇ」
なんとも潔い男女平等主義。木炭庫で暴れたアイネの脳天に、薪割り台の切り株を容赦なく振り下ろしたリトリィを思い出す。
ああ、間違いなくリトリィはこのひとの娘だよ。
俺は苦笑いしながら、リトリィの髪を撫でる。
「ああ、待ってるから」
もう一度しがみつこうとしたリトリィの脳天に再びゲンコツ。あまりぐずぐずしていると、リトリィがどんどん可哀想な目に遭いそうだ。
あえて笑顔で「楽しみにしてるよ」と右手を上げると、リトリィは左手を上げ、俺の右手にからめてきた。涙がまた、ぽろぽろとこぼれ落ちるが、しかし今度は泣き言を言わなかった。
まっすぐ俺を見上げて、「お体には十分に気をつけて下さいね……」などといい、そして背筋を伸ばして、唇を重ねてくる。
その姿にアイネは眉を吊り上げたが、しかしそこに割り込んで何かを言うような無粋な真似は、自粛したようである。
ただ、親父殿に尻を叩かれるまで、リトリィは結局、手を離そうとしなかったが。
一人で歩く道は、なかなかつらい。
昨日は荷物の大半をリトリィが持ってくれていたが、今回はすべて自分が持っている。
肩が痛くなり、何度も立ち止まっては背負い直す。
ずっしりと肩に食い込む荷物の大半は毛布。特に今回の道のりは、一回目と違ってリトリィというぬくもりがない。夜の寒さは十二分に理解できたので、毛布を二枚、持つことにしたのだ。
さらに、道中、雪が残っていた場合、靴の中に水が浸透してきても足が濡れないように、油紙を多めに準備してもらった。本当はポリ袋か何かがあればいいんだが、この世界にはそんなものはない。
水を手軽に遮断できる方法というと、これぐらいしか思いつかなかった。
食料については、基本的に調理を必要としないよう、リトリィが固めに焼いたパンを三日分、持たせてくれた。
こればかりは親方がゲンコツを振り下ろしても、リトリィは譲らなかった。ぽろぽろと涙をこぼしながら、それでも最後まで丁寧に焼き上げてくれた。
さらに、蜂蜜を固めた飴のようなものを一つかみ分ほど、こっそり渡してくれた。
「蜂蜜が大好きなフラフィー兄さまが知ったら、きっと怒りますけど」
そう言って、涙を浮かべながらもいたずらっぽく笑ってみせたのを思い出す。
パンに練り込んだ分とこの飴のために、家にあった蜂蜜の残りを、全て使ってしまったらしい。
いったいいつの間にこしらえたのかと驚くと、パン作りの合間に、とのことだった。
「道中、疲れたら、歩きながらで結構ですからなめてください。甘いものは疲れをとってくれます」
大事に食べるよ、と言うと、彼女は涙を拭きながら嬉しそうに笑った。
これから俺はしばらく一人で生活するが、それはリトリィにとっても、ある意味同じだ。家族はいても、俺がいない。うぬぼれるつもりはないが、彼女が俺を、とても大切に思ってくれていることぐらいは自覚している。
そう、寂しいのは俺だけじゃない。彼女もだ。だからこそ、お互い、努力するのだ。
「お体には十分に気をつけてくださいね」
あのあと、口づけを交わす前に彼女が続けた言葉。
「わたしも、早くあなたに届けられるようにがんばります。じょうずにできたら――」
ほんの一瞬、ためらって見せてから、泣き笑いの顔で続け、俺の口を塞いで有無を言わせなかった、あの、言葉。
「――いっぱい、かわいがってくださいね」
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

騎士団寮のシングルマザー
古森きり
恋愛
夫と離婚し、実家へ帰る駅への道。
突然突っ込んできた車に死を覚悟した歩美。
しかし、目を覚ますとそこは森の中。
異世界に聖女として召喚された幼い娘、真美の為に、歩美の奮闘が今、始まる!
……と、意気込んだものの全く家事が出来ない歩美の明日はどっちだ!?
※ノベルアップ+様(読み直し改稿ナッシング先行公開)にも掲載しましたが、カクヨムさん(は改稿・完結済みです)、小説家になろうさん、アルファポリスさんは改稿したものを掲載しています。
※割と鬱展開多いのでご注意ください。作者はあんまり鬱展開だと思ってませんけども。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる