39 / 83
第一章
第34話:快復薬
しおりを挟む1年終わりまた1年と始まりを迎える。
年も変わり未だ肌に突き刺さるような雪が降りしきっている。
今日、俺は20歳の成人式を迎えた。
晴れて大人の仲間入りだ。
辺りを見渡すとスーツ、袴を着て騒ぐ男子
振袖を身に纏い写真を撮り合う女子
それを見て嬉しそう泣く親達。
「俺も今日から大人か。にしてもほんと寒むいなぁ。」そう思った。
俺の名前は 白銀淳
高校を卒業してからはすぐに就職した。
近所の知り合いの人に頼んで入れてもらった
小さな整備工場に勤めている。
成人式の1ヵ月前、会社の上司からは
「淳、成人式の日休みにしといたからな~。」
と言われた。
そして今日である。
仕事を休みにしてもらい成人式に来ているのだ。
正直言って
「もう帰りたい。」
中学、高校と仲の良い奴はあまりいなかった。
唯一1人だけ高校の時に仲の良かった奴も県外へと出て行ってしまった。
「ここへ来ても退屈でしかない」
俺はそう思った。
深い溜息をつき
「もうやる事ないし帰るか…。」
そう呟き、家へと歩みを進める。
アスファルトには雪の結晶が降り積もっている。
何気なく
周りの通行人達を見て歩く。
途中、俺は
「ちょっと温かい飲み物でも買って帰ろうか。」
そう思い近くにあったコンビニへと向かう。
コンビニに着く。
コンビニの自動ドアが開いた。
20代後半であろう
男店員のやる気のない
「いらっしゃせ~。」
と聞こえてくる。
俺はコンビニの中を意味も無く一周回り
「これでいいか。」
ホットコーヒーを手に取り
そのままレジへと歩いた。
俺は何気なく
レジに出したホットコーヒーを「ピッ」と
バーコードリーダーで読み込もうとしている
店員の前で
瞳を閉じた。
「128円で~す。」
そして俺は目を開ける。
その男性店員の頭上には「残54年」
「あの~」
店員は困った顔で言ってくる。
「あ、すいません!」
慌てて俺は財布から小銭を取り出し
店員に渡した。
「ありがとうございます!」
と俺は会釈をした。
店員はまた
「ありがとうございやした~」
やる気のない挨拶で俺に返してくれた。
今、俺が店員の何を見たか
何をしたか説明をしていく。
俺は、物心ついた時から普通の人には見えないあるものが視えている。
それは「寿命」
現在の日本人の平均寿命は大体
男性 81.64歳
女性 87.74歳となっている。
またこれからも日本人の寿命は更に延びるのではないかと言われてる。
この世にいる全ての人の寿命が視える。
あれは物心ついた幼稚園年長の時だった。
いつの間にか微かに霞んで視えるようになっており自分以外の人の頭上には「残○年」
と記されていた。
まだ俺はなんの事かもわからないまま
通りすがりの人の頭の上を見るや否や
「おかあさん、あのひとのあたまのうえに4ってかいてあるよ!」なんて言った事もあった。
その時、親は「うん?なんの数字かなあ?」と困惑していた記憶がある。
まだ漢字が読めなかった為、当時の俺は数字だけしか読めなかった。
それから小学生になり漢字を徐々に覚えていくに連れてやっとその見えている数字の意味を理解する事が出来たのだ。
当時の俺は理解したけどしたくはなかった。
もう見たくないとも思った。
「人の残りの寿命を視る事ができる」
その人が後何年で死亡するのかは見えても
その人がのちにどういった死に方で亡くなるのかまでは俺には分からない。
だが、もう見たくもないと思った俺だったが
小学生になった俺は自分のこの能力に興味が出てしまいどうやって「寿命を視る」事が出来るのかと色々試した。
でもそれは意外と簡単な事だった。
対象人物の目の前で
その人の「寿命」を見たいと思い目を閉じる。
時間にして僅か「5秒」程度。
そうする事によって対象人物の残りの寿命を見る事が出来るのだ。
この能力に俺なりに名前をつけた。
視える命
「視命」
まあ、そのまんまだ。
自分だけ分かって使えれば良いと
そのぐらいの気持ちで考えただけだ。
その視命の使い方を覚えてからは
気になる他人の寿命を見る事も暫しあった。
だが、見てから後悔するのが殆どだった。
自分の親では試していない。
小学生の俺でも絶対してはいけないとそんな事はわかっていた。
そして、もう1つ。
能力?がある。
それはある日のこと。
既に身に付いていた能力かもしれない。
俺が中学から高校に上がる前
大好きだった、ばあちゃんが倒れた。
もう歳も歳だったけど老衰だろうと診断され
もういつ亡くなってもおかしくない状態だった。
俺は本当にばあちゃんに死んでほしくなかった。
生きていてほしかった。
休みの日は絶対にばあちゃんが入院している病院へと足を運んだ。
眼を虚ろとさせ
「淳また来てくれたんだねぇ。」と
ばあちゃんは言った。
日に日に変わり果てていく姿が
俺の眼に映る。
「ううん、いいんだよ今日休みだし。それより体調は大丈夫?」
「わたしはもういいんだよ。やり残した事もないしこうやって淳達が毎日見舞いに来てくれるから。それだけで嬉しくてたまらないんだよ。」
「わたしも早くじいちゃんとこ行かなきゃならんねぇ。」
「長いこと生きて皆に迷惑かけれんもんねぇ。」
俺はその言葉聞き涙を浮かべる。
「ばあちゃん… 俺さぁ…ばあちゃん…俺ね…」
「俺はばあちゃんに後一年、一年でも良いからさ…生きててほしいよ…」
俺はばあちゃんに縋り手を握る。
俺はその時目を閉じた。
「寿命」を視ようと。
ばあちゃんの頭上を視てみる。
「残??年」
俺は頭を抱え泣き崩れた。
「なんで視えないんだよ…。」
どういった事か見た寿命が「??」になっている。
ふと脳内に嫌な考えがよぎる。
「もうばあちゃんの寿命が1年も残っていないからか……?」
寿命を見る事しかできない俺は悔しかった。
ほんとうに悔しかった。
ただただ悔しかった。
こんな能力ならいらないほしくなかった。
人の寿命が視えるだけで
その人のことは助けられない
ただ見ているだけの傍観者に過ぎない。
「くそッッ!!!!!!!!」
「なんでだよッッ!!!」
「だったらこんな能力いらねぇよ!!!!!」
そう嘆いた。
「俺に自分の寿命をあげる事ができたなら。」
「その人に生きる時間を与える事ができたなら。」
ばあちゃんの手を握り締め願った。
「お願いします…。」「1時間でもいい。」
「1週間でもいい。」「1ヵ月でもいい。」
そう強く願いながら
俺はまた強く手を握り締めた。
すると
「あつし…?」
自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。
ふと、顔を上げばあちゃんの顔を見る。
ばあちゃんの顔色が少しだが良くなった気がした。
「ばあちゃん?」
その姿を見て戸惑いながらも俺は声をかけた。
「淳…。わたしは夢でも見てるみたいだ。」
「どういったらいいか分からないけど元気になった気分だよ。身体も少し軽くなった。」
「何でだろうねぇ。淳が思ってくれたからかもしれないねぇ。」
淳の手を握り返し言った。
その瞬間淳の身体には異変があった。
経験した事のない様な心臓に突き刺さる痛み。
「うッッ」淳は我慢できず胸を押さえた。
だがその痛みは直ぐに収まったのだ。
「何だったんだろう…。」
でも俺はすぐに痛みを忘ればあちゃんの顔を見て笑顔を見せる。
「良かった。」俺はそう思った。
俺の頭を撫でながらばあちゃんはこう言った。
「淳、ありがとうね。」
「淳のおかげやねぇ。」
その後、病院の先生にも奇跡と言われ
ばあちゃんと俺だけの秘密にした。
そうして、ばあちゃんは
俺が高校を卒業と同時期に天国へと旅立った。
あれから3年は生きた。
これで良かったと俺は思う。
その時に何となく気づいた。
俺には
「人の寿命が視える」能力と
「人に自分の寿命を与える」能力
2つの能力があることを。
だが、2番目の「人に自分の寿命を与える」能力は
俺がその人に自分の寿命を何年分与えたいと
決める事はできないと知った。
そして「人に自分の寿命を与える」能力には
「与える命」
「与命」
と名付けた。
俺の寿命が何年減ったかも
あと何年生きれるのかもわからない。
他人の寿命は視えても
自分の寿命は視ることができない。
残り「60」
年も変わり未だ肌に突き刺さるような雪が降りしきっている。
今日、俺は20歳の成人式を迎えた。
晴れて大人の仲間入りだ。
辺りを見渡すとスーツ、袴を着て騒ぐ男子
振袖を身に纏い写真を撮り合う女子
それを見て嬉しそう泣く親達。
「俺も今日から大人か。にしてもほんと寒むいなぁ。」そう思った。
俺の名前は 白銀淳
高校を卒業してからはすぐに就職した。
近所の知り合いの人に頼んで入れてもらった
小さな整備工場に勤めている。
成人式の1ヵ月前、会社の上司からは
「淳、成人式の日休みにしといたからな~。」
と言われた。
そして今日である。
仕事を休みにしてもらい成人式に来ているのだ。
正直言って
「もう帰りたい。」
中学、高校と仲の良い奴はあまりいなかった。
唯一1人だけ高校の時に仲の良かった奴も県外へと出て行ってしまった。
「ここへ来ても退屈でしかない」
俺はそう思った。
深い溜息をつき
「もうやる事ないし帰るか…。」
そう呟き、家へと歩みを進める。
アスファルトには雪の結晶が降り積もっている。
何気なく
周りの通行人達を見て歩く。
途中、俺は
「ちょっと温かい飲み物でも買って帰ろうか。」
そう思い近くにあったコンビニへと向かう。
コンビニに着く。
コンビニの自動ドアが開いた。
20代後半であろう
男店員のやる気のない
「いらっしゃせ~。」
と聞こえてくる。
俺はコンビニの中を意味も無く一周回り
「これでいいか。」
ホットコーヒーを手に取り
そのままレジへと歩いた。
俺は何気なく
レジに出したホットコーヒーを「ピッ」と
バーコードリーダーで読み込もうとしている
店員の前で
瞳を閉じた。
「128円で~す。」
そして俺は目を開ける。
その男性店員の頭上には「残54年」
「あの~」
店員は困った顔で言ってくる。
「あ、すいません!」
慌てて俺は財布から小銭を取り出し
店員に渡した。
「ありがとうございます!」
と俺は会釈をした。
店員はまた
「ありがとうございやした~」
やる気のない挨拶で俺に返してくれた。
今、俺が店員の何を見たか
何をしたか説明をしていく。
俺は、物心ついた時から普通の人には見えないあるものが視えている。
それは「寿命」
現在の日本人の平均寿命は大体
男性 81.64歳
女性 87.74歳となっている。
またこれからも日本人の寿命は更に延びるのではないかと言われてる。
この世にいる全ての人の寿命が視える。
あれは物心ついた幼稚園年長の時だった。
いつの間にか微かに霞んで視えるようになっており自分以外の人の頭上には「残○年」
と記されていた。
まだ俺はなんの事かもわからないまま
通りすがりの人の頭の上を見るや否や
「おかあさん、あのひとのあたまのうえに4ってかいてあるよ!」なんて言った事もあった。
その時、親は「うん?なんの数字かなあ?」と困惑していた記憶がある。
まだ漢字が読めなかった為、当時の俺は数字だけしか読めなかった。
それから小学生になり漢字を徐々に覚えていくに連れてやっとその見えている数字の意味を理解する事が出来たのだ。
当時の俺は理解したけどしたくはなかった。
もう見たくないとも思った。
「人の残りの寿命を視る事ができる」
その人が後何年で死亡するのかは見えても
その人がのちにどういった死に方で亡くなるのかまでは俺には分からない。
だが、もう見たくもないと思った俺だったが
小学生になった俺は自分のこの能力に興味が出てしまいどうやって「寿命を視る」事が出来るのかと色々試した。
でもそれは意外と簡単な事だった。
対象人物の目の前で
その人の「寿命」を見たいと思い目を閉じる。
時間にして僅か「5秒」程度。
そうする事によって対象人物の残りの寿命を見る事が出来るのだ。
この能力に俺なりに名前をつけた。
視える命
「視命」
まあ、そのまんまだ。
自分だけ分かって使えれば良いと
そのぐらいの気持ちで考えただけだ。
その視命の使い方を覚えてからは
気になる他人の寿命を見る事も暫しあった。
だが、見てから後悔するのが殆どだった。
自分の親では試していない。
小学生の俺でも絶対してはいけないとそんな事はわかっていた。
そして、もう1つ。
能力?がある。
それはある日のこと。
既に身に付いていた能力かもしれない。
俺が中学から高校に上がる前
大好きだった、ばあちゃんが倒れた。
もう歳も歳だったけど老衰だろうと診断され
もういつ亡くなってもおかしくない状態だった。
俺は本当にばあちゃんに死んでほしくなかった。
生きていてほしかった。
休みの日は絶対にばあちゃんが入院している病院へと足を運んだ。
眼を虚ろとさせ
「淳また来てくれたんだねぇ。」と
ばあちゃんは言った。
日に日に変わり果てていく姿が
俺の眼に映る。
「ううん、いいんだよ今日休みだし。それより体調は大丈夫?」
「わたしはもういいんだよ。やり残した事もないしこうやって淳達が毎日見舞いに来てくれるから。それだけで嬉しくてたまらないんだよ。」
「わたしも早くじいちゃんとこ行かなきゃならんねぇ。」
「長いこと生きて皆に迷惑かけれんもんねぇ。」
俺はその言葉聞き涙を浮かべる。
「ばあちゃん… 俺さぁ…ばあちゃん…俺ね…」
「俺はばあちゃんに後一年、一年でも良いからさ…生きててほしいよ…」
俺はばあちゃんに縋り手を握る。
俺はその時目を閉じた。
「寿命」を視ようと。
ばあちゃんの頭上を視てみる。
「残??年」
俺は頭を抱え泣き崩れた。
「なんで視えないんだよ…。」
どういった事か見た寿命が「??」になっている。
ふと脳内に嫌な考えがよぎる。
「もうばあちゃんの寿命が1年も残っていないからか……?」
寿命を見る事しかできない俺は悔しかった。
ほんとうに悔しかった。
ただただ悔しかった。
こんな能力ならいらないほしくなかった。
人の寿命が視えるだけで
その人のことは助けられない
ただ見ているだけの傍観者に過ぎない。
「くそッッ!!!!!!!!」
「なんでだよッッ!!!」
「だったらこんな能力いらねぇよ!!!!!」
そう嘆いた。
「俺に自分の寿命をあげる事ができたなら。」
「その人に生きる時間を与える事ができたなら。」
ばあちゃんの手を握り締め願った。
「お願いします…。」「1時間でもいい。」
「1週間でもいい。」「1ヵ月でもいい。」
そう強く願いながら
俺はまた強く手を握り締めた。
すると
「あつし…?」
自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。
ふと、顔を上げばあちゃんの顔を見る。
ばあちゃんの顔色が少しだが良くなった気がした。
「ばあちゃん?」
その姿を見て戸惑いながらも俺は声をかけた。
「淳…。わたしは夢でも見てるみたいだ。」
「どういったらいいか分からないけど元気になった気分だよ。身体も少し軽くなった。」
「何でだろうねぇ。淳が思ってくれたからかもしれないねぇ。」
淳の手を握り返し言った。
その瞬間淳の身体には異変があった。
経験した事のない様な心臓に突き刺さる痛み。
「うッッ」淳は我慢できず胸を押さえた。
だがその痛みは直ぐに収まったのだ。
「何だったんだろう…。」
でも俺はすぐに痛みを忘ればあちゃんの顔を見て笑顔を見せる。
「良かった。」俺はそう思った。
俺の頭を撫でながらばあちゃんはこう言った。
「淳、ありがとうね。」
「淳のおかげやねぇ。」
その後、病院の先生にも奇跡と言われ
ばあちゃんと俺だけの秘密にした。
そうして、ばあちゃんは
俺が高校を卒業と同時期に天国へと旅立った。
あれから3年は生きた。
これで良かったと俺は思う。
その時に何となく気づいた。
俺には
「人の寿命が視える」能力と
「人に自分の寿命を与える」能力
2つの能力があることを。
だが、2番目の「人に自分の寿命を与える」能力は
俺がその人に自分の寿命を何年分与えたいと
決める事はできないと知った。
そして「人に自分の寿命を与える」能力には
「与える命」
「与命」
と名付けた。
俺の寿命が何年減ったかも
あと何年生きれるのかもわからない。
他人の寿命は視えても
自分の寿命は視ることができない。
残り「60」
2
お気に入りに追加
474
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
バディという謎スキルしか神授されず魔力もなく、王女との婚約を破棄され公爵家を追放され平民に落とされ、冒険者になったら囮にされました。
克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
A級パーティーを追放された黒魔導士、拾ってくれた低級パーティーを成功へと導く~この男、魔力は極小だが戦闘勘が異次元の鋭さだった~
名無し
ファンタジー
「モンド、ここから消えろ。てめえはもうパーティーに必要ねえ!」
「……え? ゴート、理由だけでも聴かせてくれ」
「黒魔導士のくせに魔力がゴミクズだからだ!」
「確かに俺の魔力はゴミ同然だが、その分を戦闘勘の鋭さで補ってきたつもりだ。それで何度も助けてやったことを忘れたのか……?」
「うるせえ、とっとと消えろ! あと、お前について悪い噂も流しておいてやったからな。役立たずの寄生虫ってよ!」
「くっ……」
問答無用でA級パーティーを追放されてしまったモンド。
彼は極小の魔力しか持たない黒魔導士だったが、持ち前の戦闘勘によってパーティーを支えてきた。しかし、地味であるがゆえに貢献を認められることは最後までなかった。
さらに悪い噂を流されたことで、冒険者としての道を諦めかけたモンドだったが、悪評高い最下級パーティーに拾われ、彼らを成功に導くことで自分の居場所や高い名声を得るようになっていく。
「魔力は低かったが、あの動きは只者ではなかった! 寄生虫なんて呼ばれてたのが信じられん……」
「地味に見えるけど、やってることはどう考えても尋常じゃなかった。こんな達人を追放するとかありえねえだろ……」
「方向性は意外ですが、これほどまでに優れた黒魔導士がいるとは……」
拾われたパーティーでその高い能力を絶賛されるモンド。
これは、様々な事情を抱える低級パーティーを、最高の戦闘勘を持つモンドが成功に導いていく物語である……。
『おっさんの元勇者』~Sランクの冒険者はギルドから戦力外通告を言い渡される~
川嶋マサヒロ
ファンタジー
ダンジョン攻略のために作られた冒険者の街、サン・サヴァン。
かつて勇者とも呼ばれたベテラン冒険者のベルナールは、ある日ギルドマスターから戦力外通告を言い渡される。
それはギルド上層部による改革――、方針転換であった。
現役のまま一生を終えようとしていた一人の男は途方にくれる。
引退後の予定は無し。備えて金を貯めていた訳でも無し。
あげく冒険者のヘルプとして、弟子を手伝いスライム退治や、食肉業者の狩りの手伝いなどに精をだしていた。
そして、昔の仲間との再会――。それは新たな戦いへの幕開けだった。
イラストは
ジュエルセイバーFREE 様です。
URL:http://www.jewel-s.jp/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる