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第二章

第32話:大乱闘

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「ギャアアアアア」

 これで39人目だ。
 まだまだこれくらいでは終わらない。
 もっともっと俺の強さを心の奥底まで叩き込んでいやる。
 今までお前達が何の罪もない民を苦しめてきた報いを与えてやる。
 もう二度と民を傷つけることがないように、俺の命令に逆らうくらいなら死んだ方がマシだと心の奥底に刻み込んでやる。

「次はお前だ、かかってこなければこちらから攻撃するぞ」

「うっわあああああ、死ね、死ね、死ね、ギャッフ」

 こいつも同じように顔の下半分を粉砕する。
 だが顔だけでは済まさない。
 両膝の関節も粉砕骨折させる。

「ギャアアアアア」

 周囲で見ている傭兵や冒険者の顔が恐怖で引きつっている。
 こいつは多くの女性を家族の前でなぶり者にしたと大賢者が言っていた。
 女性が狂うまで団員達と輪姦して、最後は性奴隷にして売ったとも言っていたから、この程度では許さない、生殖器を踏みつぶしてやる

「ギャアアアアア」

 大賢者、こいつと同じように女性を輪姦した奴を教えろ。

 ピロロロロ

 全員です。
 この傭兵団の人間全員が女性の輪姦に加わっています。
 愛が312237になりました。

「お前とお前とお前とお前、4人まとめてかかってこい。
 4人がかりで俺に勝っても団長にしてやるぞ。
 金貨も4人で1000枚を分けろなんてけち臭いことは言わない。
 1人に1000枚くれてやるからかかってこい」

 怒りが溢れ出してきて止められない。
 こいつらが俺の大切な領民を傷つけたと思うと殺人衝動が抑えられない。
 
「公爵閣下、大丈夫ですか」

 リヒャルダが最高のタイミングで声をかけてくれた。
 俺の心の変化を見抜いてくれたのかもしれない。
 いや、間違いなく俺が暴走しそうになるのを見抜いてくれたのだ。
 リヒャルダの想いを無駄のするわけにはいかない。
 最初の方針通り傭兵も冒険者も殺さずに利用する。
 だが今までやってきた悪行の万分の一くらいは苦しませてやる。

「えええい、まどろっこしいわ。
 全員だ、全員でかかってこい。
 俺に最初に剣を当てたモノに団長の役目を与えてやる。
 いや、アーベントロート公爵家の騎士団長にしてやる。
 金貨も1000枚だなんてけち臭いことは言わん。
 1万枚だ、1万枚くれてやるから俺に剣を当ててみろ」

「「「「「うぉおおおおお」」」」」
「やってやる、やってやるよ」
「俺だ、俺様が傭兵団長だ」
「金貨1万枚は俺のモノだ」

 さあ、かかってこい。
 有り余る魔力と魔術で身体強化された俺に勝てる奴などいない。
 全員性根を叩き直してやる。

「いたい、いたい、いたい、たすけて、ゆるして、なおしてください」
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