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第三章:謀略
第34話:唐草居茶臼
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1627年1月5日:江戸城中奥:柳生左門友矩14歳
「あああああ、もっと、もっと、もっと強く抱きしめて」
「こうでございますか?」
「そう、そうよ、もっと、そうよ、もっとよ」
「もっと強くでございますか?
それともこれくらいでございますか?」
「ずっとよ、ずっと長くよ。
時々強く、長くよ!」
「こうですか?
こうして長く時々強くですか?」
「あああああ、そう、そうよ!
口を吸って、痛くしながら口を吸って!」
上様にも困ったものである。
けつを差し出して後ろから責められるのを好まれる性癖はなくなられた。
それはよかったのだが、今度は茶臼を好まれるようになられた。
それも、激しく尻の穴を責められながらの口吸いを好まれるのだ。
こちらとしては跡が残らないか気が気ではない。
一体どこのどいつがこのような事をお教えしたのか?!
堀田や酒井が教えたのなら、絶対に許さない。
密かに刺客を送って殺してやる。
上様の立場を悪くするような奴は、誰であろうと絶対に許さん!
「上様、先ほどの話しは覚えてくださっていますか?
蒲生下野守殿が疱瘡で亡くなられた件でございます。
大御台所様はそのまま御舎弟に跡を継がせようとなされておられます。
御舎弟を駿河大納言様の味方に取り込もうとしておられます。
敵に取り込まれるくらいなら潰してしまった方が良い父が申しておりましたが、上様はどう思われますか?」
「あああああ、もう何も考えられない。
左門の好きにして!
左門が決めた通りにするから、もっと強く痛くして!」
上様にも困ったものである。
多少は改善されたが、痛みを伴う性癖はそのままだ。
今はまだ身体に傷が残るような事はないが……
「そのような事は絶対に申されてはいけません。
天下は上様が治めなければいけないのです。
家臣の好き勝手にさせるなど、絶対に許されない事でございます。
家臣に任せるにしても、昼に年寄衆と話し合って決めなければいけません。
寝所で小姓に決めさせるなど、絶対に許されない事でございます」
何時かこういうことになると思っていた、いや、恐れていた。
上様の小姓に対する依存が強くなっている。
こういう危険を考えて、宿直に見張らせる仕組みを作っておいたのだが……
「分かったわ、左門の言う通りにするから、もっと激しく強く痛くして!」
唐草居茶臼で愛し合っている状態で、激しく腰を振り出した。
拙者から動くのが難しい体位なのだが、上様の要望だから仕方がない。
じらされた後で痛くされたいなんて、性癖が悪すぎる。
「上様、それがいけないと申し上げているのです!
政務であろうと何であろうと、上様が小姓の言いなりになってはいけません。
このような事が大御所様や大御台所様に知られてしまったどうなるか!
上様は将軍から追われ、殺されてしまうのですよ。
大御台所様が堀田や酒井に近づいているという報告があるのですよ!」
「なに?!
母上が堀田と酒井に近づいていると申すか?!
二人が余を裏切ると申すのか?!」
「近づいているだけで、二人が大御台所様に靡いたかどうかは分かりません。
なれど、油断してはいけないと申し上げているのです。
それは拙者も同様でございます。
いえ、小姓であろうと親兄弟であろうと、誰にも油断してはならないのです」
「いや、いや、いや、そんなこと言わないで!
左門まで信じられないと言われたら、私は誰を信じればいいの?!」
「父と春日局様でございます。
この二人だけは信じて大丈夫です。
ただし、父や春日局の縁者は別でございます。
二人の縁者であろうと、利のために上様を利用しようとする可能性がございます」
「違うわ、私には分かっているわ。
左門と十兵衛、宇右衛門は信じられるわ」
そう頭から信じられても困るが、堀田と酒井の名前が出てこなかったのは幸いだ。
あの二人を信じ過ぎていたら、厳しく諫言しなければいけない所だった。
単に性癖を満たすために利用するならいいが、心許してはいけない。
「そう言ってもらえるのは恐悦ですが、いけません。
寝所で政を決めてはいけません。
どうしても政も任せたいのでしたら、表の役目を与えられてください。
それと、御年寄衆ならば、寝所に呼び入れて相談する事もできます」
口ではそう言ったが、実際には難しいだろう。
徳川恩顧の譜代衆以外が年寄衆になるのはとても難しい。
春日局の実子、宇右衛門が成られているが、その弊害でとても忙しい。
ほとんど全ての大名旗本から厳しい目で見られ、心身の負担がとても激しい。
これまでなかった総目付の地位を与えられた父上とは比べ物にならない。
あのままでは何時か身体を壊してしまう事だろう。
拙者も兄上もそのような重圧など御免だ。
「分かったわ、私の一存で決める訳にはいかないから、年寄衆と相談する。
左門が又右衛門や十兵衛の代理なら、言う通りにしても大丈夫よね?」
しまった、失敗した!
確かに年寄衆となられた父上や兄上の使者として寝所に入ったら、拙者に相談して決めても何の問題もなくなってしまう。
「上様、これ以上徳川恩顧の譜代衆を蔑ろにしては妬み嫉みが激しくなります。
年寄衆は安祥譜代か岡崎譜代から選ばれるべきでございます」
「あああああ、もっと、もっと、もっと強く抱きしめて」
「こうでございますか?」
「そう、そうよ、もっと、そうよ、もっとよ」
「もっと強くでございますか?
それともこれくらいでございますか?」
「ずっとよ、ずっと長くよ。
時々強く、長くよ!」
「こうですか?
こうして長く時々強くですか?」
「あああああ、そう、そうよ!
口を吸って、痛くしながら口を吸って!」
上様にも困ったものである。
けつを差し出して後ろから責められるのを好まれる性癖はなくなられた。
それはよかったのだが、今度は茶臼を好まれるようになられた。
それも、激しく尻の穴を責められながらの口吸いを好まれるのだ。
こちらとしては跡が残らないか気が気ではない。
一体どこのどいつがこのような事をお教えしたのか?!
堀田や酒井が教えたのなら、絶対に許さない。
密かに刺客を送って殺してやる。
上様の立場を悪くするような奴は、誰であろうと絶対に許さん!
「上様、先ほどの話しは覚えてくださっていますか?
蒲生下野守殿が疱瘡で亡くなられた件でございます。
大御台所様はそのまま御舎弟に跡を継がせようとなされておられます。
御舎弟を駿河大納言様の味方に取り込もうとしておられます。
敵に取り込まれるくらいなら潰してしまった方が良い父が申しておりましたが、上様はどう思われますか?」
「あああああ、もう何も考えられない。
左門の好きにして!
左門が決めた通りにするから、もっと強く痛くして!」
上様にも困ったものである。
多少は改善されたが、痛みを伴う性癖はそのままだ。
今はまだ身体に傷が残るような事はないが……
「そのような事は絶対に申されてはいけません。
天下は上様が治めなければいけないのです。
家臣の好き勝手にさせるなど、絶対に許されない事でございます。
家臣に任せるにしても、昼に年寄衆と話し合って決めなければいけません。
寝所で小姓に決めさせるなど、絶対に許されない事でございます」
何時かこういうことになると思っていた、いや、恐れていた。
上様の小姓に対する依存が強くなっている。
こういう危険を考えて、宿直に見張らせる仕組みを作っておいたのだが……
「分かったわ、左門の言う通りにするから、もっと激しく強く痛くして!」
唐草居茶臼で愛し合っている状態で、激しく腰を振り出した。
拙者から動くのが難しい体位なのだが、上様の要望だから仕方がない。
じらされた後で痛くされたいなんて、性癖が悪すぎる。
「上様、それがいけないと申し上げているのです!
政務であろうと何であろうと、上様が小姓の言いなりになってはいけません。
このような事が大御所様や大御台所様に知られてしまったどうなるか!
上様は将軍から追われ、殺されてしまうのですよ。
大御台所様が堀田や酒井に近づいているという報告があるのですよ!」
「なに?!
母上が堀田と酒井に近づいていると申すか?!
二人が余を裏切ると申すのか?!」
「近づいているだけで、二人が大御台所様に靡いたかどうかは分かりません。
なれど、油断してはいけないと申し上げているのです。
それは拙者も同様でございます。
いえ、小姓であろうと親兄弟であろうと、誰にも油断してはならないのです」
「いや、いや、いや、そんなこと言わないで!
左門まで信じられないと言われたら、私は誰を信じればいいの?!」
「父と春日局様でございます。
この二人だけは信じて大丈夫です。
ただし、父や春日局の縁者は別でございます。
二人の縁者であろうと、利のために上様を利用しようとする可能性がございます」
「違うわ、私には分かっているわ。
左門と十兵衛、宇右衛門は信じられるわ」
そう頭から信じられても困るが、堀田と酒井の名前が出てこなかったのは幸いだ。
あの二人を信じ過ぎていたら、厳しく諫言しなければいけない所だった。
単に性癖を満たすために利用するならいいが、心許してはいけない。
「そう言ってもらえるのは恐悦ですが、いけません。
寝所で政を決めてはいけません。
どうしても政も任せたいのでしたら、表の役目を与えられてください。
それと、御年寄衆ならば、寝所に呼び入れて相談する事もできます」
口ではそう言ったが、実際には難しいだろう。
徳川恩顧の譜代衆以外が年寄衆になるのはとても難しい。
春日局の実子、宇右衛門が成られているが、その弊害でとても忙しい。
ほとんど全ての大名旗本から厳しい目で見られ、心身の負担がとても激しい。
これまでなかった総目付の地位を与えられた父上とは比べ物にならない。
あのままでは何時か身体を壊してしまう事だろう。
拙者も兄上もそのような重圧など御免だ。
「分かったわ、私の一存で決める訳にはいかないから、年寄衆と相談する。
左門が又右衛門や十兵衛の代理なら、言う通りにしても大丈夫よね?」
しまった、失敗した!
確かに年寄衆となられた父上や兄上の使者として寝所に入ったら、拙者に相談して決めても何の問題もなくなってしまう。
「上様、これ以上徳川恩顧の譜代衆を蔑ろにしては妬み嫉みが激しくなります。
年寄衆は安祥譜代か岡崎譜代から選ばれるべきでございます」
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