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第2章
第43話:両天秤
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「我々冒険者ギルドも殿下に命を預けさせていただきます。
殿下を奉じて現王家を滅ぼし、殿下を推戴いたします」
タリファ王国の商業ギルドマスターが俺に決起を頼んできた日から四日後、今度は冒険者ギルドのマスターがやって来て決起を頼んで来た。
武力をもっている冒険者ギルドのマスターがやって来て決起を頼んで来た。
「この国の王よりも勝ち目のある体制を築かない限り神輿にはならん」
俺は、軽々しく約束するほど馬鹿でもないしいお調子者でもない。
約束をした事は、自分と愛する者達の命に係わらない限り守る。
だからこそ、簡単に応じる事はできない。
「分かっています、できる限り早く、貴族の方々の誓詞をお持ちします」
そうだ、分かっているじゃないか、さすがマスターだ。
商業ギルドの金と冒険者ギルドの武力だけでは、まだ足らないのだ。
貴族の金と武力が無ければ、この国、アルへシラス王国には対抗できない。
「俺を騙すための偽誓詞が一枚でも混じっていたら、お前を殺す」
「分かっております、公子殿下に本気で命を預ける者だけを集めます」
両天秤に掛けている訳ではないが、どちらにも想いがある。
アルへシラス王国には、こちらから傀儡王にしろと言ってしまった。
向こうが約束を守る姿勢を見せている限り、こちらから破棄できない。
とはいえ、タリファ王国の両ギルドマスターは幼い頃からの知人だ。
両ギルドで会員として活動していた時から、何度も交渉した間柄だ。
アルへシラス王国の占領下で処刑される事になったら、多少は胸が痛む。
「そうか、次来る事があったとしても、リヴァーデール男爵領で待っていてくれ。
城に匹敵するような竜牧場は完成しているが、俺以外の人間が一人もいない。
お茶の一杯も出せないし、大魔境の突破で不在の時も多い」
「この国の商業ギルドも冒険者ギルドも信用できないのでしたら、家のギルドから人を送らせていただきますが、いかがでしょうか?」
「いや、俺は誰も信用していない、人よりも竜やスライムの方が信用できる。
城と変わらない竜牧場の守りは竜とスライムがしてくれる、人は必要ない」
「では、竜を買ってまいりましょうか?
買った竜を運ぶのに家の冒険者使わせていただきますが?」
「竜の良し悪しは自分の目で確かめるし、側に他人がいるだけで安心できない。
どうしてもアルへシラス王国に人を入れたいのなら、男爵領に滞在させろ。
竜牧場は大魔境を突破できる竜の繁殖と調教を行う所だ。
俺以外の人間は、この国の王であろうと立ち入らせない。
空濠から中に入った者は問答無用で殺す、分かったな」
「はい、人を入れる時はリヴァーデール男爵領に留まらせていただきます。
今ひとつだけお聞かせください、殿下は何時男爵領に行かれるのですか?」
「大魔境突破の前後には報告に行くようにしている。
早くて三日に一度、遅くても五日に一度は報告に行く」
「それは、その気になれば二日で大魔境を往復できるという事ですか?!」
「そうだが、それがどうした、単に駆け抜けるだけの事だ。
日が昇るのと同時に入って日が沈む前に駆け抜ける。
一晩休んで同じように駆け抜けるだけの事だ、大した事ではない」
「殿下がその気になられたら、明日にでもアルへシラス王国の騎士団が大魔境を抜けて、タリファ王国に攻め込んで来るのですか?!」
「それはない、それは流石に無理だ、まだ竜も人も訓練ができていない。
全ての竜が俺の支配下に入って、恐怖でおかしくなった騎士が竜にどんな命令をしても、竜が俺の指示を優先するようになるまでは無理だ」
「軍事大国、アルへシラス王国の騎士ともあろう者が、恐怖のあまりおかしな命令を竜に下したりするのですか?!」
「ああ、大魔境の奥深くに住む魔獣や竜は、人間の根源的な恐怖を刺激する。
徹底的に鍛えられた騎士だからこそ、逃げずに無謀な突撃をしてしまう。
過去何度も繰り返された大魔境突破の失敗は、それが原因だ」
「分かりました、今直ぐ占領されないのでしたら、少し時間をかけます。
殿下に見放されないように、しっかりと調べてから味方を増やします」
「ああ、好きにしてくれ、俺はもう竜牧場に帰る」
★★★★★★
タリファ王国の両ギルドマスターが接触をした後は、しばらく穏やかだった。
両ギルドマスターは無理に人も竜も送り込んでこなかった。
アルへシラス王国の方も何も言ってこなかった。
アルへシラス王国は国王と首脳陣の間で意見がまとまらないのかもしれない。
あるいは、俺を殺す気になって隙を伺っているのかもしれない。
まあ、一番可能性があるのは、単なる計算違いだ。
あの悪質なクランが自滅した事で、人柱にする予定の人間がいなくなった。
犯罪者奴隷や冒険者はいるが、これからも戦いが続くのに、無駄な死傷者は極力出したくないのが普通だ。
「今日も張り切って大魔境を突破するぞ」
「「「「「クルルルルル!」」」」」
「「「「「クルルルルル!」」」」」
今日も愛竜達が元気よく返事をしてくれる。
俺に返事をして良いのは愛竜とクラン竜達だけだ。
貴族から預かった乗竜達は返事をする事も許されていない。
二十回も大魔境を突破しているので、よほどの不運がなければ失敗しない。
貴族達から預かった乗竜も、最後の五頭を突破させれば約束は完了だ。
クランメンバーに突破させる約束はあるが、それはもう少し引き延ばす。
サブクランリーダーを含めた九割以上の人間は心服させた。
彼らなら、俺がアルへシラス王国の敵になってもついていてくれる。
と思うが、油断はしない、だから突破はまだやらせない。
ウギャアアアアオ
寅さんが迂回しようとしているのに、執拗に追いかけてくる竜がいる。
最近では追われる事もなくなっていたのに、どうなっているのだ?
殿下を奉じて現王家を滅ぼし、殿下を推戴いたします」
タリファ王国の商業ギルドマスターが俺に決起を頼んできた日から四日後、今度は冒険者ギルドのマスターがやって来て決起を頼んで来た。
武力をもっている冒険者ギルドのマスターがやって来て決起を頼んで来た。
「この国の王よりも勝ち目のある体制を築かない限り神輿にはならん」
俺は、軽々しく約束するほど馬鹿でもないしいお調子者でもない。
約束をした事は、自分と愛する者達の命に係わらない限り守る。
だからこそ、簡単に応じる事はできない。
「分かっています、できる限り早く、貴族の方々の誓詞をお持ちします」
そうだ、分かっているじゃないか、さすがマスターだ。
商業ギルドの金と冒険者ギルドの武力だけでは、まだ足らないのだ。
貴族の金と武力が無ければ、この国、アルへシラス王国には対抗できない。
「俺を騙すための偽誓詞が一枚でも混じっていたら、お前を殺す」
「分かっております、公子殿下に本気で命を預ける者だけを集めます」
両天秤に掛けている訳ではないが、どちらにも想いがある。
アルへシラス王国には、こちらから傀儡王にしろと言ってしまった。
向こうが約束を守る姿勢を見せている限り、こちらから破棄できない。
とはいえ、タリファ王国の両ギルドマスターは幼い頃からの知人だ。
両ギルドで会員として活動していた時から、何度も交渉した間柄だ。
アルへシラス王国の占領下で処刑される事になったら、多少は胸が痛む。
「そうか、次来る事があったとしても、リヴァーデール男爵領で待っていてくれ。
城に匹敵するような竜牧場は完成しているが、俺以外の人間が一人もいない。
お茶の一杯も出せないし、大魔境の突破で不在の時も多い」
「この国の商業ギルドも冒険者ギルドも信用できないのでしたら、家のギルドから人を送らせていただきますが、いかがでしょうか?」
「いや、俺は誰も信用していない、人よりも竜やスライムの方が信用できる。
城と変わらない竜牧場の守りは竜とスライムがしてくれる、人は必要ない」
「では、竜を買ってまいりましょうか?
買った竜を運ぶのに家の冒険者使わせていただきますが?」
「竜の良し悪しは自分の目で確かめるし、側に他人がいるだけで安心できない。
どうしてもアルへシラス王国に人を入れたいのなら、男爵領に滞在させろ。
竜牧場は大魔境を突破できる竜の繁殖と調教を行う所だ。
俺以外の人間は、この国の王であろうと立ち入らせない。
空濠から中に入った者は問答無用で殺す、分かったな」
「はい、人を入れる時はリヴァーデール男爵領に留まらせていただきます。
今ひとつだけお聞かせください、殿下は何時男爵領に行かれるのですか?」
「大魔境突破の前後には報告に行くようにしている。
早くて三日に一度、遅くても五日に一度は報告に行く」
「それは、その気になれば二日で大魔境を往復できるという事ですか?!」
「そうだが、それがどうした、単に駆け抜けるだけの事だ。
日が昇るのと同時に入って日が沈む前に駆け抜ける。
一晩休んで同じように駆け抜けるだけの事だ、大した事ではない」
「殿下がその気になられたら、明日にでもアルへシラス王国の騎士団が大魔境を抜けて、タリファ王国に攻め込んで来るのですか?!」
「それはない、それは流石に無理だ、まだ竜も人も訓練ができていない。
全ての竜が俺の支配下に入って、恐怖でおかしくなった騎士が竜にどんな命令をしても、竜が俺の指示を優先するようになるまでは無理だ」
「軍事大国、アルへシラス王国の騎士ともあろう者が、恐怖のあまりおかしな命令を竜に下したりするのですか?!」
「ああ、大魔境の奥深くに住む魔獣や竜は、人間の根源的な恐怖を刺激する。
徹底的に鍛えられた騎士だからこそ、逃げずに無謀な突撃をしてしまう。
過去何度も繰り返された大魔境突破の失敗は、それが原因だ」
「分かりました、今直ぐ占領されないのでしたら、少し時間をかけます。
殿下に見放されないように、しっかりと調べてから味方を増やします」
「ああ、好きにしてくれ、俺はもう竜牧場に帰る」
★★★★★★
タリファ王国の両ギルドマスターが接触をした後は、しばらく穏やかだった。
両ギルドマスターは無理に人も竜も送り込んでこなかった。
アルへシラス王国の方も何も言ってこなかった。
アルへシラス王国は国王と首脳陣の間で意見がまとまらないのかもしれない。
あるいは、俺を殺す気になって隙を伺っているのかもしれない。
まあ、一番可能性があるのは、単なる計算違いだ。
あの悪質なクランが自滅した事で、人柱にする予定の人間がいなくなった。
犯罪者奴隷や冒険者はいるが、これからも戦いが続くのに、無駄な死傷者は極力出したくないのが普通だ。
「今日も張り切って大魔境を突破するぞ」
「「「「「クルルルルル!」」」」」
「「「「「クルルルルル!」」」」」
今日も愛竜達が元気よく返事をしてくれる。
俺に返事をして良いのは愛竜とクラン竜達だけだ。
貴族から預かった乗竜達は返事をする事も許されていない。
二十回も大魔境を突破しているので、よほどの不運がなければ失敗しない。
貴族達から預かった乗竜も、最後の五頭を突破させれば約束は完了だ。
クランメンバーに突破させる約束はあるが、それはもう少し引き延ばす。
サブクランリーダーを含めた九割以上の人間は心服させた。
彼らなら、俺がアルへシラス王国の敵になってもついていてくれる。
と思うが、油断はしない、だから突破はまだやらせない。
ウギャアアアアオ
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