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92話
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「姫様、魔晶石が九つも確保できました。
これでレジン皇子に即位していただけます」
「でかしました。
今から討ってでます。
ついてきなさい」
「「「「はい」」」」
某愛妾と侍女達は、自分達の力を過信していた。
魔晶石の力も理解していなかった。
某女性魔術師が、魔晶石を改造している事も分かっていなかった。
某愛妾の戦闘侍女は、実家が送れる最高の実力者だった、でもそれは他の愛妾も同じだったし、後宮所属の戦闘侍女は、全虎獣人族の中で戦闘力と忠誠心を基準に選ばれた、皇国最高の戦闘侍女なのだ、某愛妾の戦闘侍女に勝ち目などない。
だが、それでも、某愛妾は止まらなかった。
これで自分の生んだ子に皇位を継がせられると思い込み、ただひたすらカチュア、ベン、リドルを狙って一直線に襲いかかろうとした。
だが、皇帝アレサンドがカチュアに愛妾が近づけるような状態にしているはずがないのだ、カチュアが暗殺されるような防衛体制にしている事などないのだ。
某愛妾がカチュア専用地域に入ろうとした途端、問答無用で迎撃された。
戦闘侍女同士の戦いが始まったが、魔晶石の特性などを知らない某愛妾と乳母が、後宮戦闘侍女に向けて魔晶石を発動させた。
普通の魔晶石は、ベンとリドルの暴走を制御するために、魔力中和か防御魔術の魔法陣が刻み込まれており、味方を魔術から護ってくれる。
だが殺された某魔術師により、絶大な破壊力の攻撃魔術陣に書き換えられていた。
後宮以外ならそれが発動され、後宮に阿鼻叫喚の破壊が渦巻くところなのだが、ベンとリドルの暴走を防ぐため魔晶石が設置されている後宮では、互いの魔力を打ち消して無力化されてしまう。
期待した結果が得られずに動揺したのは、謀叛を起こそうとした某愛妾側だけで、後宮戦闘侍女にはそのような暗闘があった事など分からない。
ただ皇帝アレサンドから受けている極秘命令に従うだけだった。
皇妃カチュアの命令よりも、後宮総取締アレサンドの命令よりも優先される、皇帝陛下からの絶対の命令、カチュアを害そうとする者は問答無用で殺せ。
背後関係など後で幾らでも調べられる。
証拠など出てこなくても構わない。
少しでも疑わしい者は、証拠証人の有無にかかわらず皆殺しにする。
普段の、武断派だが公正公平を旨とする皇帝アレサンドからは考えられない、感情を優先する命令だった。
あっという間だった、その場で某愛妾達は皆殺しにされた。
問題はその後だった、その報告を受けた皇帝アレサンドの怒りは激烈だった。
未だにカチュアにお預けを喰らわされている皇帝アレサンドの怒りは、つがいを殺そうとする者が現れたことで、常軌を逸したものとなった。
これでレジン皇子に即位していただけます」
「でかしました。
今から討ってでます。
ついてきなさい」
「「「「はい」」」」
某愛妾と侍女達は、自分達の力を過信していた。
魔晶石の力も理解していなかった。
某女性魔術師が、魔晶石を改造している事も分かっていなかった。
某愛妾の戦闘侍女は、実家が送れる最高の実力者だった、でもそれは他の愛妾も同じだったし、後宮所属の戦闘侍女は、全虎獣人族の中で戦闘力と忠誠心を基準に選ばれた、皇国最高の戦闘侍女なのだ、某愛妾の戦闘侍女に勝ち目などない。
だが、それでも、某愛妾は止まらなかった。
これで自分の生んだ子に皇位を継がせられると思い込み、ただひたすらカチュア、ベン、リドルを狙って一直線に襲いかかろうとした。
だが、皇帝アレサンドがカチュアに愛妾が近づけるような状態にしているはずがないのだ、カチュアが暗殺されるような防衛体制にしている事などないのだ。
某愛妾がカチュア専用地域に入ろうとした途端、問答無用で迎撃された。
戦闘侍女同士の戦いが始まったが、魔晶石の特性などを知らない某愛妾と乳母が、後宮戦闘侍女に向けて魔晶石を発動させた。
普通の魔晶石は、ベンとリドルの暴走を制御するために、魔力中和か防御魔術の魔法陣が刻み込まれており、味方を魔術から護ってくれる。
だが殺された某魔術師により、絶大な破壊力の攻撃魔術陣に書き換えられていた。
後宮以外ならそれが発動され、後宮に阿鼻叫喚の破壊が渦巻くところなのだが、ベンとリドルの暴走を防ぐため魔晶石が設置されている後宮では、互いの魔力を打ち消して無力化されてしまう。
期待した結果が得られずに動揺したのは、謀叛を起こそうとした某愛妾側だけで、後宮戦闘侍女にはそのような暗闘があった事など分からない。
ただ皇帝アレサンドから受けている極秘命令に従うだけだった。
皇妃カチュアの命令よりも、後宮総取締アレサンドの命令よりも優先される、皇帝陛下からの絶対の命令、カチュアを害そうとする者は問答無用で殺せ。
背後関係など後で幾らでも調べられる。
証拠など出てこなくても構わない。
少しでも疑わしい者は、証拠証人の有無にかかわらず皆殺しにする。
普段の、武断派だが公正公平を旨とする皇帝アレサンドからは考えられない、感情を優先する命令だった。
あっという間だった、その場で某愛妾達は皆殺しにされた。
問題はその後だった、その報告を受けた皇帝アレサンドの怒りは激烈だった。
未だにカチュアにお預けを喰らわされている皇帝アレサンドの怒りは、つがいを殺そうとする者が現れたことで、常軌を逸したものとなった。
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