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蝦夷地開拓
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徳川幕府は、オロシャとの本格的な戦争を決断した。
江戸からの指揮を待っていると、余りに距離があり過ぎるので、千島・樺太・蝦夷は確保するならば、オロシャとの和議まで自由に決められる指揮官として、長谷川平蔵が抜擢された。
平蔵が与えられた役職は、勘察加城代と言う、まだ築城もされていない城の城代だった。
だがその役高二万石に規定され、京都所司代の上席で松前福山城代の下席とされた。
ここまでの大抜擢が許されたのは、南蛮の大国・オロシャの軍艦を打ち負かして拿捕したからだった。
オロシャ軍艦に一方的に砲撃された、水戸徳川家とその支藩連名の推挙が大きかった。
勘察加城代の直属兵力は強大だった。
直属の幕府軍だけでも、御先手鉄砲組五組、御先手弓組五組だった。
支配下に置かれた外様戦力は以下の通りだ。
「勘察加城代支配下の外様軍」
加賀藩:前田家:百二万二千万石
薩摩藩:島津家:七十七万石
熊本藩:細川家:五十四万石
福岡藩:黒田家:五十二万石
広島藩:浅野家:四十二万六千石
長州藩:毛利家:三十六万九千石
佐賀藩:鍋島家:三十五万七千石
鳥取藩:池田家:三十二万五千石
津藩 :藤堂家:三十二万二千石
岡山藩:池田家:三十一万五千石
徳島藩:蜂須賀家:二十五万七千石
土佐藩:山内家:二十四万二千石
久留米藩:有馬家:二十一万石
だが全軍役を一度に勘察加送れるはずもなく、先ずは築城築陣が出来る黒鍬役が送られた。
大体全軍役の一割の当たる兵が、先陣とされた。
それに加えて、外様が寝返る事も考慮され、親藩と譜代も送られた。
「勘察加城代支配下の親藩譜代軍」
会津藩:保科家:二十八万石
彦根藩:井伊家:二十五万石
鶴岡藩:酒井家:十七万石
郡山藩:柳沢家:十五万石
松山藩:久松家:十五万石
高田藩:榊原家:十五万石
姫路藩:酒井家:十五万石
小倉藩:小笠原家:十五万石
親藩譜代に関しては、支援という面もあるので、築城先陣の一割ではなく、軍役の十割の侵攻が認められた。
だが余りのも長大な補給線となるので、松前福山城代・田沼意知の権限も強化され、西ノ丸老中格に抜擢された。
幕府の御用に関して、多くの商人が闕所を恐れて協力した。
全ての廻船が、蝦夷と各地を結んで航海した。
諸藩の艦船も、蝦夷加役を申し渡されていなくても、幕府の命に従って、蝦夷と各地を結んで航海した。
勿論幕府直属の全艦船は、補給の為に休むことなく航行した。
新造の南蛮帆船は、オロシャの反撃に備えて占守島沖を遊弋した。
長谷川平蔵が指揮する軍隊は、破竹の勢いで勘察加を北上し、着実に城を築いていった。
江戸からの指揮を待っていると、余りに距離があり過ぎるので、千島・樺太・蝦夷は確保するならば、オロシャとの和議まで自由に決められる指揮官として、長谷川平蔵が抜擢された。
平蔵が与えられた役職は、勘察加城代と言う、まだ築城もされていない城の城代だった。
だがその役高二万石に規定され、京都所司代の上席で松前福山城代の下席とされた。
ここまでの大抜擢が許されたのは、南蛮の大国・オロシャの軍艦を打ち負かして拿捕したからだった。
オロシャ軍艦に一方的に砲撃された、水戸徳川家とその支藩連名の推挙が大きかった。
勘察加城代の直属兵力は強大だった。
直属の幕府軍だけでも、御先手鉄砲組五組、御先手弓組五組だった。
支配下に置かれた外様戦力は以下の通りだ。
「勘察加城代支配下の外様軍」
加賀藩:前田家:百二万二千万石
薩摩藩:島津家:七十七万石
熊本藩:細川家:五十四万石
福岡藩:黒田家:五十二万石
広島藩:浅野家:四十二万六千石
長州藩:毛利家:三十六万九千石
佐賀藩:鍋島家:三十五万七千石
鳥取藩:池田家:三十二万五千石
津藩 :藤堂家:三十二万二千石
岡山藩:池田家:三十一万五千石
徳島藩:蜂須賀家:二十五万七千石
土佐藩:山内家:二十四万二千石
久留米藩:有馬家:二十一万石
だが全軍役を一度に勘察加送れるはずもなく、先ずは築城築陣が出来る黒鍬役が送られた。
大体全軍役の一割の当たる兵が、先陣とされた。
それに加えて、外様が寝返る事も考慮され、親藩と譜代も送られた。
「勘察加城代支配下の親藩譜代軍」
会津藩:保科家:二十八万石
彦根藩:井伊家:二十五万石
鶴岡藩:酒井家:十七万石
郡山藩:柳沢家:十五万石
松山藩:久松家:十五万石
高田藩:榊原家:十五万石
姫路藩:酒井家:十五万石
小倉藩:小笠原家:十五万石
親藩譜代に関しては、支援という面もあるので、築城先陣の一割ではなく、軍役の十割の侵攻が認められた。
だが余りのも長大な補給線となるので、松前福山城代・田沼意知の権限も強化され、西ノ丸老中格に抜擢された。
幕府の御用に関して、多くの商人が闕所を恐れて協力した。
全ての廻船が、蝦夷と各地を結んで航海した。
諸藩の艦船も、蝦夷加役を申し渡されていなくても、幕府の命に従って、蝦夷と各地を結んで航海した。
勿論幕府直属の全艦船は、補給の為に休むことなく航行した。
新造の南蛮帆船は、オロシャの反撃に備えて占守島沖を遊弋した。
長谷川平蔵が指揮する軍隊は、破竹の勢いで勘察加を北上し、着実に城を築いていった。
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