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第一章
第52話:反省
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俺はリアナの育て方を間違ってしまったのだろうか。
間違ったとしたら、どこが間違いだったのなのだろうか。
リアナが殺されないようにしたい、できれば慕われるような人間になって欲しい。
その一心でやって来ただけなのに、結果的にブラコンに育ててしまった。
だが、本来ならカミーユ王太子の婚約者で、そのまま結婚する事に納得していた。
この世界でもリアナはカミーユ王太子と結婚する覚悟でいた。
婚約を解消させずにカミーユ王太子と結婚させればよかったのだろうか。
いや、今更過ぎた事をくよくよと考えても仕方がない。
これからどうするのが最善なのかを考えるべきだ。
前世の記憶の方が鮮明だから、この世界の両親は本当の親とは思えなかった。
だがリアナは、とても可愛いと思ってしまうのだ。
この想いは妹に対する肉親の情なのだろうか。
それとも一人の女性として愛情を感じているのだろうか。
前世では妹がいなかったから、比べることができないのだ。
女性に対する愛情も、小学生の頃の初恋と中学生の頃の恋心以外は、純粋な恋心よりも性欲の方が強かった。
二つの恋とリアナへの想いが全然違うのだけは分かる。
結婚しなければいけないという世間体優先の恋愛とも全然違う。
前世では子供がいなかったから、親の子供への父性愛との違いも分からない。
どちらかといえば、後輩を指導していた時に感じていた愛情に近いかもしれない。
俺のこの気持ちと、リアナの気持ちを考えて落としどころをどうすべきかだ。
完全に拒絶してしまったら、今のリアナの精神状態だと、心が壊れてしまうかもしれないから、少しずつカウンセリングで心を癒しブラコンを治す必要がある。
どうしてもリアナのブラコンが治せないのなら、近親婚も考えなければいけない。
近親婚で一番問題なのは子供に障害が出る事だが、これが魔術で障害を防いだり治したりできるのなら、最悪の状況にはならない。
今の俺の魔力と魔術で障害のある子を治療できるか試そう。
近親婚を認めて愛を交わしても、子供を作らなければ一番の問題は避けられる。
問題があるとすればリアナの評判が地に落ちる事だが、最初に定めていた最低ライン、リアナが処刑される事だけは防ぐという意味では合格ラインだ。
だが出来る事なら、この世界で認められていない全血兄妹婚は避けたい。
その為には全力でリアナをカウンセリングしつつ、リアナが恋しそうな貴公子を探し出して恋に陥らせる事だ。
しかたがない、苦手な社交を全力で行わなければいけないな。
大嫌いな社交は本当に心身が消耗するのだが、今回ばかりは好き嫌いを言っていられないから、全身全霊で社交をする。
「ブノワ、直ぐにブノワを呼んでくるのだ」
間違ったとしたら、どこが間違いだったのなのだろうか。
リアナが殺されないようにしたい、できれば慕われるような人間になって欲しい。
その一心でやって来ただけなのに、結果的にブラコンに育ててしまった。
だが、本来ならカミーユ王太子の婚約者で、そのまま結婚する事に納得していた。
この世界でもリアナはカミーユ王太子と結婚する覚悟でいた。
婚約を解消させずにカミーユ王太子と結婚させればよかったのだろうか。
いや、今更過ぎた事をくよくよと考えても仕方がない。
これからどうするのが最善なのかを考えるべきだ。
前世の記憶の方が鮮明だから、この世界の両親は本当の親とは思えなかった。
だがリアナは、とても可愛いと思ってしまうのだ。
この想いは妹に対する肉親の情なのだろうか。
それとも一人の女性として愛情を感じているのだろうか。
前世では妹がいなかったから、比べることができないのだ。
女性に対する愛情も、小学生の頃の初恋と中学生の頃の恋心以外は、純粋な恋心よりも性欲の方が強かった。
二つの恋とリアナへの想いが全然違うのだけは分かる。
結婚しなければいけないという世間体優先の恋愛とも全然違う。
前世では子供がいなかったから、親の子供への父性愛との違いも分からない。
どちらかといえば、後輩を指導していた時に感じていた愛情に近いかもしれない。
俺のこの気持ちと、リアナの気持ちを考えて落としどころをどうすべきかだ。
完全に拒絶してしまったら、今のリアナの精神状態だと、心が壊れてしまうかもしれないから、少しずつカウンセリングで心を癒しブラコンを治す必要がある。
どうしてもリアナのブラコンが治せないのなら、近親婚も考えなければいけない。
近親婚で一番問題なのは子供に障害が出る事だが、これが魔術で障害を防いだり治したりできるのなら、最悪の状況にはならない。
今の俺の魔力と魔術で障害のある子を治療できるか試そう。
近親婚を認めて愛を交わしても、子供を作らなければ一番の問題は避けられる。
問題があるとすればリアナの評判が地に落ちる事だが、最初に定めていた最低ライン、リアナが処刑される事だけは防ぐという意味では合格ラインだ。
だが出来る事なら、この世界で認められていない全血兄妹婚は避けたい。
その為には全力でリアナをカウンセリングしつつ、リアナが恋しそうな貴公子を探し出して恋に陥らせる事だ。
しかたがない、苦手な社交を全力で行わなければいけないな。
大嫌いな社交は本当に心身が消耗するのだが、今回ばかりは好き嫌いを言っていられないから、全身全霊で社交をする。
「ブノワ、直ぐにブノワを呼んでくるのだ」
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