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第1章
第26話:神速
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僕は最速の早さで地下51階層まで潜った。
この程度の階層で経験値を稼ぐ気にはならない。
経験値を稼ぎたいだけなら、プライベートダンジョンの最深部まで潜る。
今僕がやらなければいけないのは、プライベートダンジョンプではなく、公共ダンジョンで地下51階まで降りたと証明する事。
そのためには、記録用ドローンでライブ配信や動画投稿をしなければいけない。
少しでも早い方が良いのなら、ライブ配信を選ぶしかない。
それに、僕のアカウントならライブ配信で話さなくてもいい。
パーティー用のドローンだと、色々させられてしまう。
月奈お姉さんは気を使ってくれるけれど、深雪お姉さんは気分で突っ込んで来るから、何か言わされたりさせられたり、苦手な事をしなければいけなくなる。
パーティー用だと深雪お姉さんたちファンに見せるために、舞うような派手な戦い方をしなくてもいい。
神速の早さで突きを繰り出し、最短でモンスターを倒せばいいだけ。
10ケ所以上の急所を順番通りに刺さなければいけないモンスターなら、少しは時間がかかるが、地下51階程度だと狙う急所が3ケ所ですむ。
それに、僕1人ならモンスターを出現させずに潜れる。
さすがに次の階層に下りる階段前は素通りさせてくれないが、それ以外の場所は出現させても戦わずに駆け抜けられる。
だから、モンスターと戦ったとは言ってもたったの5回だ。
地下46階、47階、48階、49階、50階の階段前だけ。
多くの階で戦わなくても、地下51階に入ったのはライブ配信で証明できる。
証明はできるのだけれど、何か心配になってしまう。
本当に地下51階に潜るだけで良いのかと不安になってしまう。
こんな簡単な事で、お父さんとお母さんと一緒にダンジョンに潜れるの?
お父さんの課題が余りも簡単すぎて不安になってしまうので、付け足してみた。
念のために、地下51階を巡るライブ配信もする。
わざとモンスターを発現させて全て瞬殺していく。
水亜竜が1頭でてくるが、この程度のモンスターは目をつむっていても倒せる。
地亜竜が5頭出てくるが、相手が攻撃して来る前に倒せる。
突きばかりでは、お父さんとお母さんに僕の実力をみせられない。
秘密の魔術や武術は使わないけれど、普通の剣術や盾術は見せられる。
拳闘術や柔術、具足術や体術が使えるようになった事を見せる。
世界中の武術、フェンシング、バタイレアット、バーティツ、ホパークを見せる。
これまでも見せてきた、舞うような武術も見せる。
少数民族に伝わる武術もやって見せる。
☆世界的アイドル冒険者、鈴木深雪のライブ動画
藤河太郎:竜也は地下51階まで潜って何をやっているのだ?
Benno:どのような武術を覚えているのか証明しているのだろう。
雷伝五郎:なんでそんな事をしているのだ?
Rafael:タカラブネファミリーの伝統とか?
ノンバア:そんな伝統、ウワサにもない!
ゆうご:俺たちの新発見か?
Benno:世界中の国に自分の技をアピールしたいのか?
ゆうご:竜也は、指導者になりたい引退間際の冒険者ではないぞ?
Benno:敵対するファミリーへのけん制か?
Rafael:それなら分かる、水亜竜や地亜竜を瞬殺する奴とは戦いたくない!
Benno:単にけん制するだけなら、世界中の武術で倒したりはしない……
Rafael:Bennoは自分の世界に入ってしまっているな。
雷伝五郎:そうだな、俺も気になるから、その気持ちは分かる。
藤河太郎:俺も気にはなるが、分からないモノをいつまでも考えていてもな!
雷伝五郎:そうだな、それよりも竜也の実力を想像してみないか?
Rafael:竜也の実力、S級でいいんじゃないか?
ノンバア:S級で間違いないだろう?
ゆうご:S級で間違いないと思うけれど?
雷伝五郎:S級なのは誰でも分かる事だ、S級の中でどれくらいかだ。
藤河太郎:S級は世界中で100人もいないというウワサだよな?
Rafael:そもそもS級を取らない実力者もいるらしいぞ!
ノンバア:下手にS級になったら、治安の悪い国では狙われる?
ゆうご:ロシアやアフリカ諸国では、行方不明になる外国冒険者が多いとか?
Benno:分かったぞ、アピールだ、タカラブネファミリー内でのアピールだ!
藤河太郎:Bennoが何か言っているぞ。
雷伝五郎:気にするか、思考が迷路に入っただけだ。
Rafael:タカラブネファミリー内でのアピールなんてありえるのか?
ノンバア:私ごときに国際的なファミリーの事は分からない。
ゆうご:冒険者クランでは、協会とは違う独特の内部格付けがあるとは聞くが?
藤河太郎:1軍、2軍、3軍と実力で分けられるという奴か?
雷伝五郎:確かに、そんな格付けがあるのなら実力を見せつけるだろうが……
Rafael:竜也が1軍入りを狙ってアピールしているのか?
ノンバア:だとしたら、竜也はパーティーから抜けるのか?
ゆうご:タカラブネファミリーではライブ配信も動画投稿もしていないよな?
藤河太郎:あいつらが永久追放になっていなければ、騒がしかっただろうな……
Benno:ここも寂しくなった、人数は増えたのに、投稿が激減した!
★★★★★★
作者です。
作品を読んでいただきありがとうございます。
作品のお気に入り登録や感想が作者のモチベーションに繋がります。
作品のお気に入り登録をお願いします。
<(_ _)>
この程度の階層で経験値を稼ぐ気にはならない。
経験値を稼ぎたいだけなら、プライベートダンジョンの最深部まで潜る。
今僕がやらなければいけないのは、プライベートダンジョンプではなく、公共ダンジョンで地下51階まで降りたと証明する事。
そのためには、記録用ドローンでライブ配信や動画投稿をしなければいけない。
少しでも早い方が良いのなら、ライブ配信を選ぶしかない。
それに、僕のアカウントならライブ配信で話さなくてもいい。
パーティー用のドローンだと、色々させられてしまう。
月奈お姉さんは気を使ってくれるけれど、深雪お姉さんは気分で突っ込んで来るから、何か言わされたりさせられたり、苦手な事をしなければいけなくなる。
パーティー用だと深雪お姉さんたちファンに見せるために、舞うような派手な戦い方をしなくてもいい。
神速の早さで突きを繰り出し、最短でモンスターを倒せばいいだけ。
10ケ所以上の急所を順番通りに刺さなければいけないモンスターなら、少しは時間がかかるが、地下51階程度だと狙う急所が3ケ所ですむ。
それに、僕1人ならモンスターを出現させずに潜れる。
さすがに次の階層に下りる階段前は素通りさせてくれないが、それ以外の場所は出現させても戦わずに駆け抜けられる。
だから、モンスターと戦ったとは言ってもたったの5回だ。
地下46階、47階、48階、49階、50階の階段前だけ。
多くの階で戦わなくても、地下51階に入ったのはライブ配信で証明できる。
証明はできるのだけれど、何か心配になってしまう。
本当に地下51階に潜るだけで良いのかと不安になってしまう。
こんな簡単な事で、お父さんとお母さんと一緒にダンジョンに潜れるの?
お父さんの課題が余りも簡単すぎて不安になってしまうので、付け足してみた。
念のために、地下51階を巡るライブ配信もする。
わざとモンスターを発現させて全て瞬殺していく。
水亜竜が1頭でてくるが、この程度のモンスターは目をつむっていても倒せる。
地亜竜が5頭出てくるが、相手が攻撃して来る前に倒せる。
突きばかりでは、お父さんとお母さんに僕の実力をみせられない。
秘密の魔術や武術は使わないけれど、普通の剣術や盾術は見せられる。
拳闘術や柔術、具足術や体術が使えるようになった事を見せる。
世界中の武術、フェンシング、バタイレアット、バーティツ、ホパークを見せる。
これまでも見せてきた、舞うような武術も見せる。
少数民族に伝わる武術もやって見せる。
☆世界的アイドル冒険者、鈴木深雪のライブ動画
藤河太郎:竜也は地下51階まで潜って何をやっているのだ?
Benno:どのような武術を覚えているのか証明しているのだろう。
雷伝五郎:なんでそんな事をしているのだ?
Rafael:タカラブネファミリーの伝統とか?
ノンバア:そんな伝統、ウワサにもない!
ゆうご:俺たちの新発見か?
Benno:世界中の国に自分の技をアピールしたいのか?
ゆうご:竜也は、指導者になりたい引退間際の冒険者ではないぞ?
Benno:敵対するファミリーへのけん制か?
Rafael:それなら分かる、水亜竜や地亜竜を瞬殺する奴とは戦いたくない!
Benno:単にけん制するだけなら、世界中の武術で倒したりはしない……
Rafael:Bennoは自分の世界に入ってしまっているな。
雷伝五郎:そうだな、俺も気になるから、その気持ちは分かる。
藤河太郎:俺も気にはなるが、分からないモノをいつまでも考えていてもな!
雷伝五郎:そうだな、それよりも竜也の実力を想像してみないか?
Rafael:竜也の実力、S級でいいんじゃないか?
ノンバア:S級で間違いないだろう?
ゆうご:S級で間違いないと思うけれど?
雷伝五郎:S級なのは誰でも分かる事だ、S級の中でどれくらいかだ。
藤河太郎:S級は世界中で100人もいないというウワサだよな?
Rafael:そもそもS級を取らない実力者もいるらしいぞ!
ノンバア:下手にS級になったら、治安の悪い国では狙われる?
ゆうご:ロシアやアフリカ諸国では、行方不明になる外国冒険者が多いとか?
Benno:分かったぞ、アピールだ、タカラブネファミリー内でのアピールだ!
藤河太郎:Bennoが何か言っているぞ。
雷伝五郎:気にするか、思考が迷路に入っただけだ。
Rafael:タカラブネファミリー内でのアピールなんてありえるのか?
ノンバア:私ごときに国際的なファミリーの事は分からない。
ゆうご:冒険者クランでは、協会とは違う独特の内部格付けがあるとは聞くが?
藤河太郎:1軍、2軍、3軍と実力で分けられるという奴か?
雷伝五郎:確かに、そんな格付けがあるのなら実力を見せつけるだろうが……
Rafael:竜也が1軍入りを狙ってアピールしているのか?
ノンバア:だとしたら、竜也はパーティーから抜けるのか?
ゆうご:タカラブネファミリーではライブ配信も動画投稿もしていないよな?
藤河太郎:あいつらが永久追放になっていなければ、騒がしかっただろうな……
Benno:ここも寂しくなった、人数は増えたのに、投稿が激減した!
★★★★★★
作者です。
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