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第一章
第27話:掃討作戦(ジークフリート視点)
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神歴五六九年睦月十五日:ゴート皇国ウラッハ辺境北竜山脈・ジークフリート視点
「うわあああああ!」
「竜だ、竜が襲ってきたぞ!」
「ぎゃあああああ!」
「終わりだ、もう終わりだ!」
「にげろ、喰われてしまうぞ!」
「じゃかましいわ!
竜ごときでガタガタ言うな!
ウォーター・コンプレッション・エンチャント・ソード・レベル九」
俺は水を圧縮強化して創り出した魔力剣で竜の首を刎ねた。
噴き出す血を念動魔術で集めて血の一滴も無駄にしない。
竜の素材は、売れば莫大な金になるが、そんな気は毛頭ない。
竜の血は、種やレベルによって大きな差はあるが、必ず何かの役に立つ。
回復薬や快復薬の材料にもなるし、魔術処理の触媒にもなる。
一番大きい役割は、魔法陣を描く時に強力なインクになる事だ。
俺が北竜山脈に来ている理由は、エマが一日でも早く母親を助け出したいと言い張ったからだ。
ウラッハ辺境伯は大丈夫だと太鼓判を押したが、内心心配でたまらないのだろう。
俺も父姉さんの救出は早ければ早いほどいいと思ったので、スタンピードを早く終わらせる提案をしたのだが、北竜山脈を完全に任されてしまった。
エマと密偵達、それに冒険者達はウラッハ辺境伯と一緒に南竜森林に行った。
主戦力はエマで、できるだけ実戦慣れさせたいと言うウラッハ辺境伯の爺心だ。
だから俺が率いているのは役立たずの捕虜だけだ。
もっとも、俺に援軍や味方など必要ない。
ヴァレリオ達三人がいてくれたら、それだけでお釣りがくる。
俺に必要なのは、どうしても狩るしかなかった雑魚を無駄にしないように集める、弱小モンスターの回収係だけだ。
俺との戦いやロイセン王国内でのスタンピード殲滅で、馬鹿な粗相王子達も俺の実力は理解していたようだが、竜を独力で狩った事で認識を新たにしたようだ。
一頭で大陸を滅ぼしかけた伝説の竜を独力で狩ってしまう俺は、絶対に逆らってはならない祟り神と同じだと心底思ったようだ。
俺に逆らってはいけないのは当然の事だが、今回何頭も狩っている竜は、大陸を滅ぼしかけた伝説の竜ではない。
あれは古代竜と呼ばれる滅多にいないレアものだ。
今回俺が狩っているのは、北竜山脈や南竜森林に入れば必ず狩れる属性竜しかないのだが、粗相王子達に竜の違いを理解しろと言っても無理な話だ。
「ジーク、もっと狩るのか?
もうスタンピードの原因になっている雑魚共は全部狩れただろう?」
確かにヴァレリオの言う通り、辺境伯領を荒らしていたモンスターと、北竜山脈外縁部に集まっていたモンスターは狩り終わっている。
エマがいないので、モンスターが集まってく集魔魔術と集魔薬を大量に撒いて、普段は北竜山脈の奥深くにいる竜まで釣り出す事に成功していた。
そのお陰で大小千万頭ほどのモンスターを狩る事ができたし、莫大な数のモンスターに襲われた事で、人質の精神を破壊する事もできた。
まあ、前回のモンスターに喰い殺された件で既に恐怖は叩き込んであるけどね。
身代金を受け取って解放したとしても、もう二度と悪事はできないだろう。
それ以前に、自分の屋敷から出る事もできないだろう。
特に粗相王子と五人衆、騎士団と魔術師団の幹部は、人間を見ただけで泣き叫び気を失う事だろう。
「連中がどのような方法でスタンピードを起こしているか分からない。
俺達のように、集魔魔術や集魔薬を使っているのならいいが、そうではない特別な方法があるのなら、狩れるだけ狩っておいた方が良い」
俺がそう言うと、ヴァレリオが呆れたという表情を浮かべた。
「属性竜だけで七頭も狩っているのだぞ。
亜竜クラスは数えるのを諦めるほど狩ったぞ。
これ以上ストレージの肥やしを増やしてどうする?」
ヴァレリオが呆れるのもしかたがない。
もうかれこれ数十年は竜が狩られていない。
属性竜どころか、亜竜すら狩られていないのだ。
あまり騒がれたくないので、腕試しと訓練のために狩った竜は全部保管したままで、亜竜や属性竜だけでなく、純血種竜までストレージの肥やしになっている。
「別に邪魔になる物でもないし、万が一にも乳姉さんの救出作戦中に竜が暴れ出したりしたら、急いで戻らなければいけなくなる。
北竜山脈側だけでも万全にしておけば、南竜森林側で竜がでたとしても、俺一人でどうにかなるから、辺境伯達が救出作戦を続けられるだろう?」
「そういう事ならもう文句は言わないが、ほどほどにしろよ。
粗相王子達はもう再起不能だぞ。
あれじゃあ罰を与えても理解できないんじゃないか?」
「心配するな、罰を与えたくなったら元通りに治してやる。
俺なら戦争神経症であろうと何であろうと完治させてみせる」
「本気なのだろうなぁ、はぁ、ほどほどにしておけよ。
アンジェリカ姉さんは優しいから、遣り過ぎたら後で怒られるぞ」
「……身代金は諦めて、救出作戦前に皆殺しにするか?」
「好きにしてくれ。
それよりも、まだ狩りを続けるなら急げよ。
親父の事だから、エマの実戦訓練は恐ろしいくらい効率的だぞ。
ジークが手ほどきした後だから、一日で合格するかもしれないぞ」
ヴァレリオの言った通りだった。
時間ギリギリまで北竜山脈のモンスターを間引き、特に竜などの大物を狙い撃って狩りをした後で国境の砦に戻ったら……
「おお、よくぞ戻られた、ジーク殿。
ジーク殿には感謝しても感謝しきれない。
よくぞエマをここまで鍛えてくれた。
お陰で僅か一日で救出作戦に同行させられるだけの経験を積ませられた。
しかも、スタンピードのモンスターも根こそぎ狩る事ができた。
これで安心してアンジェリカを救出に行ける」
俺が最初に始めた演技だが、白々し過ぎるぞ。
実の息子であるヴァレリオ達が呆れた表情を隠そうともしていない。
まあ、俺の責任だから最後まで演じ続けるけど。
「それは良かったです。
ですが俺に感謝するのは間違っています。
エマ嬢に戦いの基礎を教えたのはジョルジャ達です。
ジョルジャ達が基礎から応用まで叩き込んでいなければ、俺がどれほど頑張っても実戦に即した対応は教えられませんでした」
「おお、そうですか、ジョルジャ達がよくやってくれていたのですな。
分かりました、ジョルジャ達には十分は褒美を与えましょう。
それで、北竜山脈の方はどうでした?」
「属性竜七頭を含む多くの亜竜とモンスターを狩りました。
敵がスタンピードを引き起こす技を持っていようと、よほど奥地まで入り込まなければ不可能でしょう」
「おお、そこまでやってくれたのですな。
ならば背後の事を心配せずにアンジェリカを助けに行ける。
明日の早朝に出陣したいのですが、問題はありませんか?」
「何の問題もありません。
新たに千万頭以上のモンスターを狩ったから、解体してくれる者さえいれば兵糧の心配もなくなりました」
「ならば我が領地の冒険者達だけでなく、新たに加わった冒険者達にも救出作戦に加わってもらいましょう」
辺境伯としたら、敵の密偵や破壊工作員が入り込んでいるかもしれないロイセン王国の冒険者を、好き勝手にはさせられないのだろう。
だが、本当に怖いのは、冒険者ではなく家族を演じている工作員だ。
「冒険者の方々は安心して欲しい。
君達の家族を戦場になるかもしれない辺境伯領に残したりはしない。
ゴート皇国で一番安全な王都に行ってもらう。
それも我が家の客人として、王都屋敷でもてなさせてもらう」
「ありがとうございます」
「過分な褒美を頂いたばかりか、家族にまで配慮していただき、お礼の言葉もございません」
「新たな褒章も約束していただいているんだ、ここが働き時だぞ」
「「「「「おう!」」」」」
辺境伯も冒険者達も、互いに本心を隠した三文芝居だが、こういう演技はどうしても必要だ。
冒険者達も色々と経験しているから、辺境伯がスパイや工作員の事を心配している事くらい見抜いている。
だが、そんな素振りを毛ほども見せない事で、辺境伯に恩を売る。
それが次の褒章額を増やす事になる。
それに、危険な国境付近に家族を残したくない気持ちも本心だ。
特にスタンピードを二度も経験しているのだ。
北竜山脈と南竜森林から遠く離れた皇都に家族を逃がしたいと思うのは当然だ。
「消耗した矢は、今日中に欲しいだけ補給する。
損耗した武器や防具は、修理してもらう時間がないから、同程度のモノでよいのなら辺境伯家のモノと交換しよう」
豪快に見えて無駄な出費を抑えるのは昔のままだな。
タダで渡すと言ってしまったら、海千山千の冒険者は、武器や防具が全く損耗していなくてももらおうとする。
二度のスタンピードに巻き込まれても、冒険者はそれほど激しく戦っていない。
冒険者が確実に斃せる程度の弱小モンスターは任せたが、あの程度のモンスターを斃した程度で、武器や防具が激しく損耗する事はない。
「では辺境伯、解体してもらいたいモンスターを出して置くから、明日以降に使う兵糧にしてくれ」
「うわあああああ!」
「竜だ、竜が襲ってきたぞ!」
「ぎゃあああああ!」
「終わりだ、もう終わりだ!」
「にげろ、喰われてしまうぞ!」
「じゃかましいわ!
竜ごときでガタガタ言うな!
ウォーター・コンプレッション・エンチャント・ソード・レベル九」
俺は水を圧縮強化して創り出した魔力剣で竜の首を刎ねた。
噴き出す血を念動魔術で集めて血の一滴も無駄にしない。
竜の素材は、売れば莫大な金になるが、そんな気は毛頭ない。
竜の血は、種やレベルによって大きな差はあるが、必ず何かの役に立つ。
回復薬や快復薬の材料にもなるし、魔術処理の触媒にもなる。
一番大きい役割は、魔法陣を描く時に強力なインクになる事だ。
俺が北竜山脈に来ている理由は、エマが一日でも早く母親を助け出したいと言い張ったからだ。
ウラッハ辺境伯は大丈夫だと太鼓判を押したが、内心心配でたまらないのだろう。
俺も父姉さんの救出は早ければ早いほどいいと思ったので、スタンピードを早く終わらせる提案をしたのだが、北竜山脈を完全に任されてしまった。
エマと密偵達、それに冒険者達はウラッハ辺境伯と一緒に南竜森林に行った。
主戦力はエマで、できるだけ実戦慣れさせたいと言うウラッハ辺境伯の爺心だ。
だから俺が率いているのは役立たずの捕虜だけだ。
もっとも、俺に援軍や味方など必要ない。
ヴァレリオ達三人がいてくれたら、それだけでお釣りがくる。
俺に必要なのは、どうしても狩るしかなかった雑魚を無駄にしないように集める、弱小モンスターの回収係だけだ。
俺との戦いやロイセン王国内でのスタンピード殲滅で、馬鹿な粗相王子達も俺の実力は理解していたようだが、竜を独力で狩った事で認識を新たにしたようだ。
一頭で大陸を滅ぼしかけた伝説の竜を独力で狩ってしまう俺は、絶対に逆らってはならない祟り神と同じだと心底思ったようだ。
俺に逆らってはいけないのは当然の事だが、今回何頭も狩っている竜は、大陸を滅ぼしかけた伝説の竜ではない。
あれは古代竜と呼ばれる滅多にいないレアものだ。
今回俺が狩っているのは、北竜山脈や南竜森林に入れば必ず狩れる属性竜しかないのだが、粗相王子達に竜の違いを理解しろと言っても無理な話だ。
「ジーク、もっと狩るのか?
もうスタンピードの原因になっている雑魚共は全部狩れただろう?」
確かにヴァレリオの言う通り、辺境伯領を荒らしていたモンスターと、北竜山脈外縁部に集まっていたモンスターは狩り終わっている。
エマがいないので、モンスターが集まってく集魔魔術と集魔薬を大量に撒いて、普段は北竜山脈の奥深くにいる竜まで釣り出す事に成功していた。
そのお陰で大小千万頭ほどのモンスターを狩る事ができたし、莫大な数のモンスターに襲われた事で、人質の精神を破壊する事もできた。
まあ、前回のモンスターに喰い殺された件で既に恐怖は叩き込んであるけどね。
身代金を受け取って解放したとしても、もう二度と悪事はできないだろう。
それ以前に、自分の屋敷から出る事もできないだろう。
特に粗相王子と五人衆、騎士団と魔術師団の幹部は、人間を見ただけで泣き叫び気を失う事だろう。
「連中がどのような方法でスタンピードを起こしているか分からない。
俺達のように、集魔魔術や集魔薬を使っているのならいいが、そうではない特別な方法があるのなら、狩れるだけ狩っておいた方が良い」
俺がそう言うと、ヴァレリオが呆れたという表情を浮かべた。
「属性竜だけで七頭も狩っているのだぞ。
亜竜クラスは数えるのを諦めるほど狩ったぞ。
これ以上ストレージの肥やしを増やしてどうする?」
ヴァレリオが呆れるのもしかたがない。
もうかれこれ数十年は竜が狩られていない。
属性竜どころか、亜竜すら狩られていないのだ。
あまり騒がれたくないので、腕試しと訓練のために狩った竜は全部保管したままで、亜竜や属性竜だけでなく、純血種竜までストレージの肥やしになっている。
「別に邪魔になる物でもないし、万が一にも乳姉さんの救出作戦中に竜が暴れ出したりしたら、急いで戻らなければいけなくなる。
北竜山脈側だけでも万全にしておけば、南竜森林側で竜がでたとしても、俺一人でどうにかなるから、辺境伯達が救出作戦を続けられるだろう?」
「そういう事ならもう文句は言わないが、ほどほどにしろよ。
粗相王子達はもう再起不能だぞ。
あれじゃあ罰を与えても理解できないんじゃないか?」
「心配するな、罰を与えたくなったら元通りに治してやる。
俺なら戦争神経症であろうと何であろうと完治させてみせる」
「本気なのだろうなぁ、はぁ、ほどほどにしておけよ。
アンジェリカ姉さんは優しいから、遣り過ぎたら後で怒られるぞ」
「……身代金は諦めて、救出作戦前に皆殺しにするか?」
「好きにしてくれ。
それよりも、まだ狩りを続けるなら急げよ。
親父の事だから、エマの実戦訓練は恐ろしいくらい効率的だぞ。
ジークが手ほどきした後だから、一日で合格するかもしれないぞ」
ヴァレリオの言った通りだった。
時間ギリギリまで北竜山脈のモンスターを間引き、特に竜などの大物を狙い撃って狩りをした後で国境の砦に戻ったら……
「おお、よくぞ戻られた、ジーク殿。
ジーク殿には感謝しても感謝しきれない。
よくぞエマをここまで鍛えてくれた。
お陰で僅か一日で救出作戦に同行させられるだけの経験を積ませられた。
しかも、スタンピードのモンスターも根こそぎ狩る事ができた。
これで安心してアンジェリカを救出に行ける」
俺が最初に始めた演技だが、白々し過ぎるぞ。
実の息子であるヴァレリオ達が呆れた表情を隠そうともしていない。
まあ、俺の責任だから最後まで演じ続けるけど。
「それは良かったです。
ですが俺に感謝するのは間違っています。
エマ嬢に戦いの基礎を教えたのはジョルジャ達です。
ジョルジャ達が基礎から応用まで叩き込んでいなければ、俺がどれほど頑張っても実戦に即した対応は教えられませんでした」
「おお、そうですか、ジョルジャ達がよくやってくれていたのですな。
分かりました、ジョルジャ達には十分は褒美を与えましょう。
それで、北竜山脈の方はどうでした?」
「属性竜七頭を含む多くの亜竜とモンスターを狩りました。
敵がスタンピードを引き起こす技を持っていようと、よほど奥地まで入り込まなければ不可能でしょう」
「おお、そこまでやってくれたのですな。
ならば背後の事を心配せずにアンジェリカを助けに行ける。
明日の早朝に出陣したいのですが、問題はありませんか?」
「何の問題もありません。
新たに千万頭以上のモンスターを狩ったから、解体してくれる者さえいれば兵糧の心配もなくなりました」
「ならば我が領地の冒険者達だけでなく、新たに加わった冒険者達にも救出作戦に加わってもらいましょう」
辺境伯としたら、敵の密偵や破壊工作員が入り込んでいるかもしれないロイセン王国の冒険者を、好き勝手にはさせられないのだろう。
だが、本当に怖いのは、冒険者ではなく家族を演じている工作員だ。
「冒険者の方々は安心して欲しい。
君達の家族を戦場になるかもしれない辺境伯領に残したりはしない。
ゴート皇国で一番安全な王都に行ってもらう。
それも我が家の客人として、王都屋敷でもてなさせてもらう」
「ありがとうございます」
「過分な褒美を頂いたばかりか、家族にまで配慮していただき、お礼の言葉もございません」
「新たな褒章も約束していただいているんだ、ここが働き時だぞ」
「「「「「おう!」」」」」
辺境伯も冒険者達も、互いに本心を隠した三文芝居だが、こういう演技はどうしても必要だ。
冒険者達も色々と経験しているから、辺境伯がスパイや工作員の事を心配している事くらい見抜いている。
だが、そんな素振りを毛ほども見せない事で、辺境伯に恩を売る。
それが次の褒章額を増やす事になる。
それに、危険な国境付近に家族を残したくない気持ちも本心だ。
特にスタンピードを二度も経験しているのだ。
北竜山脈と南竜森林から遠く離れた皇都に家族を逃がしたいと思うのは当然だ。
「消耗した矢は、今日中に欲しいだけ補給する。
損耗した武器や防具は、修理してもらう時間がないから、同程度のモノでよいのなら辺境伯家のモノと交換しよう」
豪快に見えて無駄な出費を抑えるのは昔のままだな。
タダで渡すと言ってしまったら、海千山千の冒険者は、武器や防具が全く損耗していなくてももらおうとする。
二度のスタンピードに巻き込まれても、冒険者はそれほど激しく戦っていない。
冒険者が確実に斃せる程度の弱小モンスターは任せたが、あの程度のモンスターを斃した程度で、武器や防具が激しく損耗する事はない。
「では辺境伯、解体してもらいたいモンスターを出して置くから、明日以降に使う兵糧にしてくれ」
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