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第25話28日目の出来事
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モドイド公爵領に籠り、エドワド王太子を薬漬けにして廃人とし、ロナンデル王国を完全に支配しようとしていた、極悪夫人イザベルと極悪令嬢ジェスナだったが、その目論見は早くも破綻していた。
気体の魔と液体の魔の襲撃を受け、モドイド公爵領が大損害を受けたのだ。
だがイザベルとジェスナは見切りが早かった。
まあ、王都からモドイド公爵領までの、大小の貴族領の損害と対応策を見ていたから、それくらいはできて当然なのだが、それでもできない者がいるのが貴族だ。
最低限の対応策ができても合格点といえる。
イザベルとジェスナは要所を抑えていた。
廃人とした王太子とモドイド公爵を確保して、遠くに逃げた。
回収した王家の財宝を全て持って逃げた。
王家とモドイド公爵家の財宝を持って逃げた。
逃亡先でも力を維持するために、家臣領民を引き連れて逃げた。
逃亡先は、王都から遠い、王太子が逃げようとした新都だった。
王太子を確保した直後は、基盤がなく影響力の少ない新都を嫌ってモドイド公爵領に王太子を迎えたが、直ぐに方針返還をしなければいけなくなった。
それほど魔の蹂躙は激しく、人間程度に防げるものではなかった。
エドワド王太子が遷都の行列を率いた時は、貴族士族と山賊盗賊に加え、貧民にまで襲撃されて壊滅したが、それは行列を守る核となる軍勢がなかったからだ。
今度の遷都行列には、モドイド公爵軍という核になる軍勢がある。
それに、先の王太子のように、宿泊に協力してくれた貴族士族領民を蹂躙したりせず、遷都行列に加わるように勧めた。
モドイド公爵家が領地を捨てるような現状である。
中小の貴族が、単独で魔に対抗できるような状態ではない。
多くの、いや、誘われた全ての貴族士族が領民を率いて行列に加わった。
もちろん親切心ではない。
イザベルとジェスナには計算がある。
新都とは言っても、完全に新しく造った都ではない。
王家直轄地の中で、王家が都できる最低限の規模があり、魔の被害が激しい王都からできるだけ遠くになる都市が選ばれたのだ。
当然既存の勢力があり、頑強に新たに来た者達に抵抗する。
そんな基盤のない新都では、味方は多ければ多いほどい。
特に裏切る心配のない、領地を失った貴族士族を味方にするべきだった。
イザベルとジェスナは魔から早く逃げたい気持ちを抑え、悠々と遷都しているように見せかけながら、多くの貴族士族に新都に同行するように勧める使者を送った。
魔を恐れた貴族士族はもちろん、すでに領地を失い彷徨っていた貴族士族も、喜び勇んで行列に加わったり、先に新都に向かって一行を迎えたりした。
気体の魔と液体の魔の襲撃を受け、モドイド公爵領が大損害を受けたのだ。
だがイザベルとジェスナは見切りが早かった。
まあ、王都からモドイド公爵領までの、大小の貴族領の損害と対応策を見ていたから、それくらいはできて当然なのだが、それでもできない者がいるのが貴族だ。
最低限の対応策ができても合格点といえる。
イザベルとジェスナは要所を抑えていた。
廃人とした王太子とモドイド公爵を確保して、遠くに逃げた。
回収した王家の財宝を全て持って逃げた。
王家とモドイド公爵家の財宝を持って逃げた。
逃亡先でも力を維持するために、家臣領民を引き連れて逃げた。
逃亡先は、王都から遠い、王太子が逃げようとした新都だった。
王太子を確保した直後は、基盤がなく影響力の少ない新都を嫌ってモドイド公爵領に王太子を迎えたが、直ぐに方針返還をしなければいけなくなった。
それほど魔の蹂躙は激しく、人間程度に防げるものではなかった。
エドワド王太子が遷都の行列を率いた時は、貴族士族と山賊盗賊に加え、貧民にまで襲撃されて壊滅したが、それは行列を守る核となる軍勢がなかったからだ。
今度の遷都行列には、モドイド公爵軍という核になる軍勢がある。
それに、先の王太子のように、宿泊に協力してくれた貴族士族領民を蹂躙したりせず、遷都行列に加わるように勧めた。
モドイド公爵家が領地を捨てるような現状である。
中小の貴族が、単独で魔に対抗できるような状態ではない。
多くの、いや、誘われた全ての貴族士族が領民を率いて行列に加わった。
もちろん親切心ではない。
イザベルとジェスナには計算がある。
新都とは言っても、完全に新しく造った都ではない。
王家直轄地の中で、王家が都できる最低限の規模があり、魔の被害が激しい王都からできるだけ遠くになる都市が選ばれたのだ。
当然既存の勢力があり、頑強に新たに来た者達に抵抗する。
そんな基盤のない新都では、味方は多ければ多いほどい。
特に裏切る心配のない、領地を失った貴族士族を味方にするべきだった。
イザベルとジェスナは魔から早く逃げたい気持ちを抑え、悠々と遷都しているように見せかけながら、多くの貴族士族に新都に同行するように勧める使者を送った。
魔を恐れた貴族士族はもちろん、すでに領地を失い彷徨っていた貴族士族も、喜び勇んで行列に加わったり、先に新都に向かって一行を迎えたりした。
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