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第一章
第21話:結婚式
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神暦3103年王国暦255年5月25日17時:ジャクスティン視点
ジェネシスと王女の結婚が正式に決まった。
ほとんどのアルファはこの結婚に大反対だった。
「王家と公王家が再び手を携える事は、我ら人間社会の平和の印です。
アルファの方々は拍手でお迎えください」
アルファの特権を踏みにじるような、オメガとの対等結婚など絶対に認められないはずなのだが、表立って反対できるアルファは誰一人いなかった。
「ウェリントン王家ミア王女殿下御入場」
だがそれは当然の話しだ。
ウェルズリー王国で一番強かった俺様と二番目に強かった女王が手を組んだのだ。
表だって逆らえば即座に殺されるのは目に見えている。
「エジャートン公王家ジェネシス公子殿下御入場」
それに、ここに集まった全貴族は嫌でも以前との違いを思い知った。
俺様が以前以上に強大な魔力を誇っている事に。
セイントとオリビアの二人が女王を超える強さになっている事に!
「……パチパチパチパチ……」
何の情熱も感じられない拍手が結婚式の会場を包んでいる。
ここに来る時は拍手などしない心算だったのだろう。
不同意を拍手しない事で表明する気だとリアムから聞いていた。
「パチパチパチパチ」
そんなアルファ貴族達も、俺様達の力を見せつけられて怖くなったのだろう。
ここで拍手しなければ、激烈な報復をされかねないと畏れたのだろう。
アルファ貴族達に恐怖と畏れを感じさせる程度の戦績は重ねている。
「「「「「パチパチパチパチ」」」」」
ついに拍手に力がこもりだした。
拍手しているうちに吹っ切れたのかもしれない。
或いは、俺様に媚びなければ殺されると思ったかだ。
「あれはなんだ、何故オメガが魔力を纏っているのだ?!」
「嘘だろう、オメガがアルファに進化するなんてありえないぞ?!」
「そうだ、そんな話聞いた事がない」
ふん、ジェネシスが亜空間でどれほど努力したと思っているのだ!
五十年だ、五十年もの長さ亜空間で鍛錬を続けたのだ。
俺様の創造力を信じて、魔力を経絡に流せば不老だと思い続けてくれた。
亜空間の中で一年ごとに様子を見たが、思わず涙してしまうくらい努力していた。
「剣だ、腰に佩いしている剣が強い魔力を帯びているのだ」
「お前の目は節穴か!」
「剣だけでなく身体全体から魔力が溢れ出ているぞ!」
厳粛な結婚式だと言うのに、貴族達の驚きの声で台無しだ。
あまりの衝撃に沈黙の約束をきれいさっぱり忘れてやがる。
気持は分かるし、ジェネシスのへ褒め言葉だと思えば我慢できる。
「それは……服に魔道具を縫い込んでいるのだ」
「そうか、そうだな、そうでなければオメガが魔力を纏える訳がない」
「公王が孫可愛さにとち狂って外国から取り寄せたのだろう」
今直ぐ騒がしい腐れ貴族共の首を引きちぎってやりたいが、我慢だ。
貴族共が馬鹿な話しをしてくれたお陰で、領内での魔法陣と魔道具を製作しているのを、連中が知らないと確認できた。
領内の強みを知られていない事は、戦争に成った場合にはとてつもなく有利だ。
アルファ貴族を皆殺しにしたいわけではないが、一度は確実に奇襲できる。
「ジェネシス、何故お前が魔力を帯びている?!」
ジェネシスの横に立つ王女が真っ青になって聞いている。
横にいるからこそジェネシスが本当に魔力を持っていることが分かるのだ。
今のジェネシスはアルファでもオメガでもない。
発情期があるし、両性具有のままだが、アルファに対して多少は抵抗できる。
何より魔力を創るだけでなく経絡に流せるようになった。
アルファのように身体強化まではできないが、経穴に魔力を蓄えられる。
「お爺様の御力だ、お爺様に不可能などないのだ。
僕はお爺様の手足となってこの国を護る。
お爺様の命令だから形だけ結婚するが、夫婦の絆は結ばない。
僕が子供を生むとしたらお爺様の子供だけだ!」
おい、こら、全貴族の前で何を言っている?!
それではまるで俺様が近親相姦の鬼畜野郎ではないか!?
ジェネシスと王女の結婚が正式に決まった。
ほとんどのアルファはこの結婚に大反対だった。
「王家と公王家が再び手を携える事は、我ら人間社会の平和の印です。
アルファの方々は拍手でお迎えください」
アルファの特権を踏みにじるような、オメガとの対等結婚など絶対に認められないはずなのだが、表立って反対できるアルファは誰一人いなかった。
「ウェリントン王家ミア王女殿下御入場」
だがそれは当然の話しだ。
ウェルズリー王国で一番強かった俺様と二番目に強かった女王が手を組んだのだ。
表だって逆らえば即座に殺されるのは目に見えている。
「エジャートン公王家ジェネシス公子殿下御入場」
それに、ここに集まった全貴族は嫌でも以前との違いを思い知った。
俺様が以前以上に強大な魔力を誇っている事に。
セイントとオリビアの二人が女王を超える強さになっている事に!
「……パチパチパチパチ……」
何の情熱も感じられない拍手が結婚式の会場を包んでいる。
ここに来る時は拍手などしない心算だったのだろう。
不同意を拍手しない事で表明する気だとリアムから聞いていた。
「パチパチパチパチ」
そんなアルファ貴族達も、俺様達の力を見せつけられて怖くなったのだろう。
ここで拍手しなければ、激烈な報復をされかねないと畏れたのだろう。
アルファ貴族達に恐怖と畏れを感じさせる程度の戦績は重ねている。
「「「「「パチパチパチパチ」」」」」
ついに拍手に力がこもりだした。
拍手しているうちに吹っ切れたのかもしれない。
或いは、俺様に媚びなければ殺されると思ったかだ。
「あれはなんだ、何故オメガが魔力を纏っているのだ?!」
「嘘だろう、オメガがアルファに進化するなんてありえないぞ?!」
「そうだ、そんな話聞いた事がない」
ふん、ジェネシスが亜空間でどれほど努力したと思っているのだ!
五十年だ、五十年もの長さ亜空間で鍛錬を続けたのだ。
俺様の創造力を信じて、魔力を経絡に流せば不老だと思い続けてくれた。
亜空間の中で一年ごとに様子を見たが、思わず涙してしまうくらい努力していた。
「剣だ、腰に佩いしている剣が強い魔力を帯びているのだ」
「お前の目は節穴か!」
「剣だけでなく身体全体から魔力が溢れ出ているぞ!」
厳粛な結婚式だと言うのに、貴族達の驚きの声で台無しだ。
あまりの衝撃に沈黙の約束をきれいさっぱり忘れてやがる。
気持は分かるし、ジェネシスのへ褒め言葉だと思えば我慢できる。
「それは……服に魔道具を縫い込んでいるのだ」
「そうか、そうだな、そうでなければオメガが魔力を纏える訳がない」
「公王が孫可愛さにとち狂って外国から取り寄せたのだろう」
今直ぐ騒がしい腐れ貴族共の首を引きちぎってやりたいが、我慢だ。
貴族共が馬鹿な話しをしてくれたお陰で、領内での魔法陣と魔道具を製作しているのを、連中が知らないと確認できた。
領内の強みを知られていない事は、戦争に成った場合にはとてつもなく有利だ。
アルファ貴族を皆殺しにしたいわけではないが、一度は確実に奇襲できる。
「ジェネシス、何故お前が魔力を帯びている?!」
ジェネシスの横に立つ王女が真っ青になって聞いている。
横にいるからこそジェネシスが本当に魔力を持っていることが分かるのだ。
今のジェネシスはアルファでもオメガでもない。
発情期があるし、両性具有のままだが、アルファに対して多少は抵抗できる。
何より魔力を創るだけでなく経絡に流せるようになった。
アルファのように身体強化まではできないが、経穴に魔力を蓄えられる。
「お爺様の御力だ、お爺様に不可能などないのだ。
僕はお爺様の手足となってこの国を護る。
お爺様の命令だから形だけ結婚するが、夫婦の絆は結ばない。
僕が子供を生むとしたらお爺様の子供だけだ!」
おい、こら、全貴族の前で何を言っている?!
それではまるで俺様が近親相姦の鬼畜野郎ではないか!?
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