異世界子ども食堂:通り魔に襲われた幼稚園児を助けようとして殺されたと思ったら異世界に居た。

克全

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第1章

第50話:砂糖用野菜畑

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 一年はどうして結婚を前提に自分と付き合おうと思ったのか。

香は一人思い悩んでいた。

彼からすれば、彼女は妻帯者と不倫しており、断るこそすれ、話を進めるとは道理にそぐわなかった。

てっきり、この見合い話はここいらで幕を閉じると、そう思い込んでいた香だったが、一年の意表を突いた返答に、困惑が頭をもたげた。

母親は、彼女が肯定的な返事を返すことを望んでいたが、返事も何も、それは不可能というものだった。

選択は断るの一択しかない。

何故?

どうして?

しかしながら、問いに対する答えを自力で見つけ出すのは非常に難しく、問題は解かれないまま、放置されるより他なかった。

とはいえ、彼女は女将に何と言って、断りの電話を入れる旨を説明すれば良いのだろうか。

何故このような良い話を蹴るのか。彼女はきっとそう娘をただすだろう。

今現在、夕貴と交際している香は、彼以外の相手など考えられないくらい彼に夢中だ。

だから、結婚を前提に一年と付き合うつもりはない。

しかし正直に打ち明けても、強気な母は夕貴ほどの男性とあれども、役不足だと、取り付く島もないのだろう。

香は彼女を相手に、自分一人で太刀打ちできるとは到底思えなかった。

もし、一人玉砕覚悟で踏み切ろうとするものならば、最悪も最悪、さっさと別れるよう、容赦なく言われてしまうかもしれない。

女将と違って気が弱い若女将は、大切なものを天秤にかけることなど、できるはずがなかった。

彼女には味方が必要だった。

母親と肩を並べられるくらいの後ろ盾が。


 香が彼に面会したいという一報が入ったとき、夕貴は執務室で業務にあたっていた。

事前に知らされていなかった夕貴は半ば驚きながらも、ここ執務室へ通すよう、命じた。

ほどなくして、ノック音に続き、入室を許可されると、仕事着では恥ずかしいのだろうか、洋服を着た香が彼の目前へ現れた。

彼女の表情は緊張から硬かった。

強張りを解すため、夕貴は鞣し革の張られたリクライニングチェアから立ち上がり、微笑みかけた。

「ようこそいらっしゃいました。香さん」

「夕貴さん、急に押し掛けてごめんなさい」

「いえ、全く問題はありません。会いに来てくださって嬉しいです。何か飲まれますか?」

「大丈夫です。あの、お話が」

「・・・お見合いの件でしょうか」

「!ど、どうして・・・!」

「『どうして』とはこちらの台詞です。どうして俺には言ってくださらなかったんですか」

「ご、ごめんなさい・・・。い、言いそびれてしまって・・・」

「始めから断ることもできたのではありませんか?」

「~~~ごめんなさい・・・!母に、夕貴さんとお付き合いしていることを、どうしても言えなくって・・・!」

だから今、それを相談しようとここへ来たのだと、香は言葉を続けようとしたが、遮られてしまった。

「俺はあなたにとって信用の足らない男なんですね」

夕貴の端麗な顔には、幾らかの落胆と怒りが浮き上がっていた。

「そんなことありません!」

「なら、『証明』してください」

「『証明』・・・?」

「服を脱いで、こちら・・・へ座ってください」

夕貴は良質のマホガニー材からできた彼の執務机を指した。

(えっ・・・)

聞き間違いではないかと、香は自らの耳を疑ったが、恋人の真剣な眼差しが、彼女の双眸をまっすぐ射抜いていたため、大いに動揺した。

何故、服を脱いで彼の目の前へ座ることが、夕貴を信頼していることに繋がるのか。

香は理解にすこぶる苦しんだ。

同時に、困惑も大きかった。

紳士の鑑とも言うべき恋人が、そのように大胆な指令を口にすること自体、彼女にとってにわかには信じられないことだった。

「ど、どうしてですか・・・?」

声が緊張のために上ずった。

「信頼しているのであれば、俺の要求に応えられるはずです」

要するに、彼女は正に今、恋人に対する愛情や忠誠心といった真心を試されているのだった。

故に、香は現実を悟ると、震える手を黙ってブラウスへやり、ボタンをゆっくりと外し始めた。

緊張と羞恥が空気を満たす中、薄着になっていく恋人へ、夕貴は静かな視線を注いだ。

遂に、スカートとストッキングも脱いでしまうと、ブラジャーとショーツだけを身に着けた香は、恥ずかしそうに顔を背けた。

「こちらへ」

恥じらいから、香はおずおずと近づくと、執務机へ腰を下ろし、夕貴と間近に対面した。

心臓が、ドキドキと張り裂けそうなほど激しく拍動するのを感じながら、彼女は整った顔立ちの恋人を見上げた。

羞恥と緊張のあまり、呼吸がいささか早くなってくる。

「良い眺めです」

夕貴は小さく微笑むと、唇を剝き出た肩へ、手を無防備な脇腹へ滑らせた。

反射的に、身体がビクンと強張った。

「あなたが毎日こんな風にいてくださったら、きっとどんなに退屈でつまらない仕事でも、捗ることでしょう」

耳元で低く囁かれると、既に高い心拍数は否応なく上昇し、せわしい胸の鼓動のために、香は答えることができなかった。

それから、触れるか触れないくらい、夕貴の唇が彼女の唇へもどかしく触れると、次の瞬間にはさっと塞がれ、海よりも深い、情熱的なキスが繰り広げられた。

「ぅん・・・♡♡!」

歓喜ゆえ、心臓は破裂寸前、右肩上がりの体温は、香を内側から溶かしていった。

すると、透明な粘液が、本人の意識の及ばないところで、股の間からとろりと浸み出し、ショーツを密かに濡らし始めた。

「・・・俺と別れて、海瀬さんと付き合うんですか」

夕貴は接吻の猛攻を緩めると、率直に訊いた。

「そんな・・・!」

香は面食らい、言葉が続かなかった。

「どのみち、彼に譲るつもりはありません・・・。あなたは俺のものなんですから」

瞬時に、唇が再び奪われた。

「・・・っ♡♡!」

その後、熱い口づけの最中、秘めた柔らかい部分をショーツ越しにくにゅりとなぞられると、香は機敏に反応した。

「っだめ・・・!」

「何故です?」

執務室ここではいやです・・・。場所を変えてください」

「心配しなくても、誰も入ってきはしませんよ」

「でも・・・っ」

「俺を信じていると、『証明』してください」

「あっ・・・!」

香の驚いたことに、隙を突いた夕貴の指が、下着の内側へするりと滑り込み、とろとろとふやけた蜜芯を触った。

「感心しませんね。一体いつから濡らしていたんです?」

指摘にも似た恥辱的な質問から、香の頬が赤く染まった。

続けて、痴態をほのめかす淫らな媚音が、蠢く指と同時に、艶かしく机上へ響いた。

「あ・・・っ♡♡や・・・あっ♡♡」

快感はすぐさま姿を現したが、自重的な女主人によって封じ込められてしまった。

「だめ、やめて・・・っ♡♡」

「やめません」

「は・・・ん♡♡あ・・・♡♡あぁ・・・♡♡!」

しこり・・・を重点的に擦られると、香は、ビリビリと静電気が通電したような感覚を覚え、体躯が時折机の上で弾んだ。

「机が濡れてしまいます」

夕貴は意地悪く微笑んだ。

「~~~♡♡!」

せめてもの抵抗として、辿り着いてしまわないよう、香は懸命に逆らった・・・・

しかしながら、抵抗は微弱なものに終わり、後戻りのない絶頂へ強制的に押し上げられると、香は悦びの悲鳴を上げた。

「あ、イク・・・♡♡!だめ、イク・・・ッ♡♡!!あ・・・♡♡!あぁッッ・・・♡♡!!・・・ッッ♡♡!」

その後、夕貴は蜜まみれの指を舐め、平静と言った。

「机がベトベトです。汚した責任を取ってもらいましょうか」

言葉尻にずるく告げると、彼は舐めた指を潤沢な蜜祠の中へ押し込んだ。

「あぁッ♡♡!」

「ん。もとろとろです」

続いて、ふしだらな泥濘へ埋もれた指が内側でゆっくりと擦れ動くと、明示的で卑猥な淫音が共に上がり、雌芯からは余った愛液がどんどん溢れ、優美なマホガニーの執務机を一段と湿らせた。

「あん・・・♡♡!、だめ・・・っ♡♡!」

「『だめ』じゃありません。『もっと』でしょう?」

「~~っ・・・♡♡!もっと、してぇ・・・っ♡♡!」

「良い子です」

褒美として、香の唇はすかさず夕貴の唇によって塞がれた。

「~~~♡♡!」

さりとて、先刻までの自重はどこへ行ってしまったのだろう?

今では、香は机の上で自ら脚を開き、ふしだらにも、腰を突き出していた。

「んッ♡♡んっ♡♡あ♡♡あぁッ・・・♡♡!んん・・・ッ♡♡!」

指が熱い。

気持ちがいい。

他に考えることもできず、当初の目的をすっかり忘れた彼女は、身も心もとろけてしまいそうな絶技に酔いしれた。

(もう、イク・・・♡♡!)

あと少しで、届こう・・・というところだった。

「いいですか?最後・・まで俺の要求に応えられなければ、『証明』にはなりませんよ?」

夕貴は冷ややかに宣言すると、熱い蜜で一杯に満たされていた狭い隘路から指を引き抜き、香の前で扇情的に舐めとった後、いつの間にか緩められた下腹部から、凝り切った雄茎を取り出した。

(えっ・・・!)

そして、啞然と驚く恋人に構わず、はずれたショーツの隙間から挿入ってきた。

「や・・・♡♡!」

刹那的な抵抗を覚える胸中とは裏腹に、淫猥な圧力のために、堪らず肘を机へ預けた香は、を着々と受け入れた・・・・・

「あッ・・・♡♡!あぁ・・・ッ♡♡!!」

彼女の意思に拘わらず、全てが収まり切ってしまうと、夕貴は恥じ入る香をしっかりと見据え、小刻みな性運動を開始した。

「だめ・・・♡♡!夕貴さ・・・♡♡!だめ・・・ッ♡♡!」

「何がだめなんです?まさか善くないですか?」

「ちが・・・♡♡!こんなところで・・・っ♡♡!」

それ・・はだめじゃないんですね」

淫らな思惑をにやりと見抜かれ、香の顔から火がボッと噴いた。

「香さん。いい加減もたれてくださらないと、激しくできませんよ?」

思わせぶりな発言が、彼女の性と期待を甚だ刺激し、香はすこぶる激しい歓喜のために、全身がゾクゾクと震えた。

故に、彼女はしおらしく、背中を机へ付け、仰向いた。

「良くできました」

口端を吊り上げた夕貴は褒めると、座骨の辺りを持ち、彼女のまで一息に突いた。

「ふぁあッ♡♡!」

快感が強すぎたあまり、香は意識が一瞬途切れ、呼吸もピタリと止まってしまったかのように思われた。

「ん。奥まで当たってますね」

「ひぁ♡♡!~~そんなの・・・♡♡!あぁぅッ♡♡!言っちゃ・・・♡♡あッ♡♡!だめ・・・っ♡♡!」

「分かりました。無駄口を叩かず、集中しろと」

「ッちが♡♡!あ、だめ♡♡!あッ♡♡!ん♡♡!あぁ~~~ッッ・・・♡♡!!」

反復運動が勢いを増してゆき、香は遂に顎をガクンと跳ね上げると、猛スピードで駆け抜けていった・・・・・・・・

「・・・あなたが俺を信じていると信じます。ですが念のため、もう一度『証明』してもらえますか」

弾む息を整えていた香は、机から抱き起こされると同時に訊ねられたが、答える前に唇が唇へ重なり、結局、可否はうやむやになった。

「・・・背中を向けてください」

したがって、香は求められるまま、机から遅々と降り、後ろを弱々しく向いた。

「――あッ・・・♡♡!やぁ、ん・・・ッ♡♡!」

すると速やかに、有言実行並びに、背後から、雄のいきりが雌の過敏な内部・・へ淀みなく進入してきて、悩ましくも、並行して嬉しい香は辛抱ならず、マホガニーの机へしな垂れかかった。

体勢は良い意味で具合が悪かった。

不埒にも、淫らな体液で濡れた、木目の美しい赤黒色の家具が、彼女の身体をしっかり支えてくれるので、香は遠慮のない激しい挿抜を、一心に受け止めねばならなかった。

女のいやらしい喘ぎと、運動から荒れた男の短い息遣い、そして、彼ら・・が擦れる度に湧き上がる、破廉恥な濁音が重なり合い、執務室ははち切れんばかりに、肉欲が充満した淫靡な空間へ変貌した。

「~~・・・あまり締め付けては困ります」

至福の苦悩に、整然な顔をやや歪めた夕貴は、嫋やかだが、同時に情熱的な恋人へ寄りかかると、手を上から被せ、彼女の小さな手を握った。

「~~ッ・・・♡♡!そんな・・・っ♡♡!あッ♡♡!こと・・・っ♡♡ん♡♡!な、い・・・っ♡♡!」

「ふふ。あなたは強情なひとですね?」

「~~夕貴さ・・・♡♡!あッ♡♡意地悪言っちゃ・・・♡♡!はん♡♡いやぁ・・・っ♡♡!」

「それは聞き捨てなりませんね。恋人に黙って、お見合いをしていた意地悪なひとはどちらですか?」

「あん・・・ッ♡♡!~~ッごめんなさ・・・♡♡!」

「全くです。あなたからどう見えているかは分かりませんが、俺は根に持つタイプなんです」

(そうなの・・・?)

途端に、恋人の知らなかった部分が垣間見え、香の胸がキュンと高鳴った。

更に、熱い唾液をまとった赤い舌が、耳をぬるりと小気味好く這い、香は新たな喜びに、ゾクゾクッと、身体の芯から震えた。

「・・・あなたは大した方です。俺がどれほどあなたを焦がれているか知っていて、海瀬さんを惹きつけたのでしょう?」

「あッ♡♡ひ、惹きつけてなんか・・・♡♡!」

「では何故、彼は結婚を前提にあなたと付き合いたがったのでしょうか?」

「結婚」という単語は、現在の状況からして、彼女には荷が重すぎたため、半ば自棄になった香は、頭を横に振った。

「ッもう・・・♡♡!許して・・・っ♡♡!!」

「嫉妬深い男は嫌いですか?」

「っ好き・・・♡♡!夕貴さんが好き・・・♡♡!!」

「やはりあなたはずるひとだ・・・。俺もあなたが好きです」

「ッ―――♡♡!!ッ・・・♡♡!・・・ッ♡♡!!」
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