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第1章
第39話:言い訳
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「これは魔獣を冷凍保存するための倉庫なのですが、問題ありますか?」
昨日エマとリナ、荷役たちに危険だと警告された冷凍保存用倉庫。
壊さずに利用したかったので、王都行政官閣下に建築したと知らせてみた。
急いで朝1番に見に来てくれたのだが、どうなることやら。
「ショウを敵視している貴族は、叛乱用の城だと言うだろう。
王国騎士団や貴族士族を使ってショウを殺そうとするだろう」
「商業ギルドが、競売用の魔獣を保存できないと言うので、しかたがなく造った倉庫なのですが、危険だと言われるならしかたありません、壊して他の国に行きます」
「ちょっと待て、競売の話は、国中どころか他国にも広まっている。
中止になったら国の威信にかかわる。
財務省では競売による利益の計算を始めているのだ、中止などできん」
「そんな事言われましても、競売用の魔獣を保存する場所がないのです」
「だが今他国に持って行くと言ったではないか、保存できるのであろう」
「はいこの倉庫なら保存できます。
ですが叛乱用の城だと言われるなら壊すしかありません」
「壊したら保存できないであろう、どうやって他国に魔獣を持って行く?」
「魔境の奥深くに保存用の倉庫を造って移動させます。
そうすれば叛乱用などとは言われませんし、王国騎士も来られないでしょう?
それとも、王国騎士は4000kg級の魔獣がいる所まで来られるのですか?」
「無理だ、騎士団が総勢で入っても全滅するだけだ。
他国に運べるなら、魔境の倉庫から競売の日に魔獣を持ってきたらいいだろう?」
「こんな下劣な因縁をつけるような国に税を払うのも利益を与えるのも嫌です。
もっと居心地の良い国で競売します」
「うっ……分かった、私が良識にある貴族たちに話す、国王陛下を説得する。
だからこのまま我が国で競売をしてくれ」
「ですがこの倉庫があると、叛乱を起こそうとしていると言われるのでしょう?
そんな危険な国にいるのは嫌です」
「私が造らせた倉庫だと言う。
王都警備隊用の倉庫だと言うから、しばらく待ってくれ」
「待つのは構いませんが、移住の準備はしますよ。
4つの魔境に冷凍保存用の倉庫を造って、いつでも出国できるようにします。
僕なら国境の関所を使わずに、魔境の中を移動して他の国に行けるのですよ」
「分かった、分かったから、少しだけ待ってくれ。
できるだけ早く国王陛下の許可を取る、だから待ってくれ」
「分かりました、でも、私の大切な人たちにわずかでも敵意が向いたら、許さない!
4000kg級魔獣を狩る力を使って、王城を破壊して王家を滅ぼす。
僕にそれくらいの力がある事、分かっていますよね?!」
「分かっている、分かっています、分かっていますから、少しだけ待ってください。
必ず国王陛下を説得します、ですから、王家を滅ぼすのだけは止めてください。
この通りです、お願いします」
最後はおどかすような事になってしまった、おかしい。
お願いしているうちに、段々腹が立ってきたのだ。
エマとリナの顔が浮かんで、心配になってしまったのだ。
エマとリナを守るためなら、何でもやると思った。
日本で人殺しをためらったから、僕は殺された。
この国に来てから、殺さなければ殺されると思い知った。
王都行政官は国王陛下を説得するために帰って行った。
僕が他国に行く前に説得しようと、急いで帰って行った。
王都行政官と話すために、僕は朝1番の狩りを中止した。
もうお金もあるし競売用の魔獣もあるので、無理に狩りをしなくても良い。
王都に行ったら争いごとに巻き込まれるかもしれない。
昨日は、僕が冷凍保存用の倉庫を造っている間に、荷役の人たちが10回も魔樹小枝を王都に運んでくれた。
5万3040アル、5万3120アル、5万3160アル、5万3160アル、5万3160アル、5万3200アル、5万3200アル、5万3200アル、5万3240アル、5万3240アルになった。
合計53万1720アルにもなった。
日当とパン代と手数料を合わせた80アルが、442人で3万5360アルだ。
利益が49万6360アルにもなった。
49万6360アルを僕とエマとリナで分ける。
エマとリナが商業会員となっている商店で売ってもらった事になっている。
だから3等分すると言ったのだけれど、何と言っても認めてくれなかった。
僕が斬り落とさなければ魔樹小枝自体がなかったと言って認めてくれなった。
しかたなく僕が半分もらう事になってしまった。
僕の取り分が24万8180アル。
そこに今までの利益2億1338万7921アルを加えると。
僕の手持ち金は2億1363万6101アルにもなる、もう金儲けしなくていい。
今日も僕が王都行政官と話している間に魔樹小枝を売りに行ってもらった。
無事に帰ってきてくれたら、もう王都に行かせない。
今は何がきっかけで争いが起こるか分からない状態だ、もう王都には行かせない。
今日の分のパンは、戻って来る時に買って帰る事になっている。
明日以降は買えなくなるが、ホルモンが山のようにあるから、危険なのに無理して買いに行かなくても良い。
最初は子ども食堂をしようと思っていたのだ。
今日からホルモン料理を出す子ども食堂を始めればいい。
僕の1番好きだったのはホルモンのバーベキューだったけど、毎日3度ホルモンバーベキューだと飽きるから、13の部位で味の違うもつ煮込みを作ろう。
エマ、リナ、早く無事な顔を見せてくれ!
早く帰ってきてくれないと、心配で迎えに行ってしまう。
腹が立ち過ぎて、王家をぶちのめしてしまいそうだ!
昨日エマとリナ、荷役たちに危険だと警告された冷凍保存用倉庫。
壊さずに利用したかったので、王都行政官閣下に建築したと知らせてみた。
急いで朝1番に見に来てくれたのだが、どうなることやら。
「ショウを敵視している貴族は、叛乱用の城だと言うだろう。
王国騎士団や貴族士族を使ってショウを殺そうとするだろう」
「商業ギルドが、競売用の魔獣を保存できないと言うので、しかたがなく造った倉庫なのですが、危険だと言われるならしかたありません、壊して他の国に行きます」
「ちょっと待て、競売の話は、国中どころか他国にも広まっている。
中止になったら国の威信にかかわる。
財務省では競売による利益の計算を始めているのだ、中止などできん」
「そんな事言われましても、競売用の魔獣を保存する場所がないのです」
「だが今他国に持って行くと言ったではないか、保存できるのであろう」
「はいこの倉庫なら保存できます。
ですが叛乱用の城だと言われるなら壊すしかありません」
「壊したら保存できないであろう、どうやって他国に魔獣を持って行く?」
「魔境の奥深くに保存用の倉庫を造って移動させます。
そうすれば叛乱用などとは言われませんし、王国騎士も来られないでしょう?
それとも、王国騎士は4000kg級の魔獣がいる所まで来られるのですか?」
「無理だ、騎士団が総勢で入っても全滅するだけだ。
他国に運べるなら、魔境の倉庫から競売の日に魔獣を持ってきたらいいだろう?」
「こんな下劣な因縁をつけるような国に税を払うのも利益を与えるのも嫌です。
もっと居心地の良い国で競売します」
「うっ……分かった、私が良識にある貴族たちに話す、国王陛下を説得する。
だからこのまま我が国で競売をしてくれ」
「ですがこの倉庫があると、叛乱を起こそうとしていると言われるのでしょう?
そんな危険な国にいるのは嫌です」
「私が造らせた倉庫だと言う。
王都警備隊用の倉庫だと言うから、しばらく待ってくれ」
「待つのは構いませんが、移住の準備はしますよ。
4つの魔境に冷凍保存用の倉庫を造って、いつでも出国できるようにします。
僕なら国境の関所を使わずに、魔境の中を移動して他の国に行けるのですよ」
「分かった、分かったから、少しだけ待ってくれ。
できるだけ早く国王陛下の許可を取る、だから待ってくれ」
「分かりました、でも、私の大切な人たちにわずかでも敵意が向いたら、許さない!
4000kg級魔獣を狩る力を使って、王城を破壊して王家を滅ぼす。
僕にそれくらいの力がある事、分かっていますよね?!」
「分かっている、分かっています、分かっていますから、少しだけ待ってください。
必ず国王陛下を説得します、ですから、王家を滅ぼすのだけは止めてください。
この通りです、お願いします」
最後はおどかすような事になってしまった、おかしい。
お願いしているうちに、段々腹が立ってきたのだ。
エマとリナの顔が浮かんで、心配になってしまったのだ。
エマとリナを守るためなら、何でもやると思った。
日本で人殺しをためらったから、僕は殺された。
この国に来てから、殺さなければ殺されると思い知った。
王都行政官は国王陛下を説得するために帰って行った。
僕が他国に行く前に説得しようと、急いで帰って行った。
王都行政官と話すために、僕は朝1番の狩りを中止した。
もうお金もあるし競売用の魔獣もあるので、無理に狩りをしなくても良い。
王都に行ったら争いごとに巻き込まれるかもしれない。
昨日は、僕が冷凍保存用の倉庫を造っている間に、荷役の人たちが10回も魔樹小枝を王都に運んでくれた。
5万3040アル、5万3120アル、5万3160アル、5万3160アル、5万3160アル、5万3200アル、5万3200アル、5万3200アル、5万3240アル、5万3240アルになった。
合計53万1720アルにもなった。
日当とパン代と手数料を合わせた80アルが、442人で3万5360アルだ。
利益が49万6360アルにもなった。
49万6360アルを僕とエマとリナで分ける。
エマとリナが商業会員となっている商店で売ってもらった事になっている。
だから3等分すると言ったのだけれど、何と言っても認めてくれなかった。
僕が斬り落とさなければ魔樹小枝自体がなかったと言って認めてくれなった。
しかたなく僕が半分もらう事になってしまった。
僕の取り分が24万8180アル。
そこに今までの利益2億1338万7921アルを加えると。
僕の手持ち金は2億1363万6101アルにもなる、もう金儲けしなくていい。
今日も僕が王都行政官と話している間に魔樹小枝を売りに行ってもらった。
無事に帰ってきてくれたら、もう王都に行かせない。
今は何がきっかけで争いが起こるか分からない状態だ、もう王都には行かせない。
今日の分のパンは、戻って来る時に買って帰る事になっている。
明日以降は買えなくなるが、ホルモンが山のようにあるから、危険なのに無理して買いに行かなくても良い。
最初は子ども食堂をしようと思っていたのだ。
今日からホルモン料理を出す子ども食堂を始めればいい。
僕の1番好きだったのはホルモンのバーベキューだったけど、毎日3度ホルモンバーベキューだと飽きるから、13の部位で味の違うもつ煮込みを作ろう。
エマ、リナ、早く無事な顔を見せてくれ!
早く帰ってきてくれないと、心配で迎えに行ってしまう。
腹が立ち過ぎて、王家をぶちのめしてしまいそうだ!
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