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第1章
第8話:グレンデール王国王都冒険者ギルド
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「王都でドレイにされているハーフエルフとクオーターエルフを助ける。
僕が日本でお世話になったような子ども食堂を王都に作る!」
決意が揺るがないように、言葉にして誓う。
僕はコンスタンティナの話を信じてグレンデール王国の王都に行った。
と言うのはウソです、僕はそんなバカでも命知らずでもありません。
コンスタンティナさんは生まれてから1度も魔境から出ていません。
魔境の外の情報は全部祖母と父親から聞いた話で、50年以上前の情報です。
そんな情報に命を預ける人間などいるはずがありません。
僕が正しい情報を得られたのは、異神眼を使ったからです。
未来は神々の介入で簡単に変わってしまいますが、過去は変わりません。
落ち人の僕がどこに行けば1番安全なのか、異神眼が教えてくれました。
繰り返します、未来は簡単に変わってしまうので、異神眼も絶対ではありません。
ですが、何の情報もなく行き当たりばったりで始めるより1000倍はマシです。
特に起きてしまった過去、個々の人間がやった事は間違いありません。
王都に入る税金は大銅貨1枚、僕の感覚では1万円くらいです。
王都東大門から入って直ぐ右側に、石造り5階建ての冒険者ギルドがあります。
冒険者ギルドは、大城壁内にある区画を1つ丸々占有している。
1階は矢狭間にも使える縦に細長い窓と出入り口しかない。
魔獣や人間に大城壁の中にまで攻め込まれた時に、籠城するためだそうだ。
ギィイイイイ
これも籠城を考えての事だろう、厚く重い観音開きのドアを開けて中に入る。
入って正面に受付カウンター、右側に獲物の解体場、左側に酒場兼用の食堂。
正面受付にやる気のなさそうな女がいる、異神眼で見た通りだ。
「冒険者登録をしたい」
受付に座っている派手で品のない化粧をした女に言う。
「……これに書いて」
見下すような、品定めするような目つきをしている。
左側の食堂にいた冒険者パーティーが重く厚いドアを塞ぐように移動する。
「僕を加護してくださる、光を司る太陽の女神アマテラス様、僕を狙う奴らのパラメーターを見させてください【鑑識眼】」
非常時には言葉省いて呪文だけ唱えるが、余裕のある時はできるだけ丁寧にお願いするようにしている。
俺を狙うクズ共のパラメーターは大した事がない。
100倍補正がなくても、魔境で得た祝福で上昇した能力だけでも、簡単に殺せる実力差があるのを確認した。
「冒険者ギルドの方針を言っておくわ。
ギルドは冒険者間の争いには介入しない。
相手を殺さない限り自己責任よ、いいわね?!」
派手で品のない見た目通りの、下劣な性根の受付嬢が言う。
これから始まる事を冒険者ギルドが見て見ぬふりをするための言い訳だ。
「それは、無理矢理パーティー勧誘してきたクソ野郎を僕が半殺しにしても、ギルドは介入しない、何の罪も問わないという事か?」
「はん、大きく出たわね、大人を舐めると痛い目に会うわよ、ボウヤ」
派手で品のない受付嬢が毒を吐く。
「新人を騙して食い物にするのが大人になる事なら、子供のまま生きていくよ」
「いきがるなよ、ガキの分際で大人を舐めると痛い目を見るぞ!」
僕が出て行くのを待ち構えるつもりだったクソ共が、やり口を見ぬかれていると知って、背後から近づいて来た。
食堂の方から、おもしろい見世物を見ようと冒険者たちが顔を出している。
バカほど切れやすいから、先に準備しておいた方が良い。
(僕を加護してくださっているオキナガタラシヒメノミコト様、極悪非道な連中に罰を与えられる力を授けてください【身体強化】)
「大人ではなくドレイ商人だろう?
何も知らない新人を、冒険者ギルドと組んで食い物にしているクソ野郎」
「くっ、くっ、くっ、俺たちの事を知っていてギルドに来たのかよ?
良い度胸だと言ってもらえるとでも思ったのか、バカが!
パーティーに入れて死ぬまでこき使ってやるよ」
「事情を知っている僕が、何の後ろ盾もなく来たと思っているのか?」
「ちっ、ひも付きかよ!」
「待て、ただのハッタリかもしれないぞ」
「そうだぜ、とりあえず入れてみて、上が放せと言うまでこき使おうぜ」
「僕をパーティーに入れてドレイのようにこき使いたいのだろう?
だったら正々堂々と勝負しようじゃないか」
「勝負だと?」
「そうだ、僕が負けたらお前らのパーティーに入って死ぬまでタダ働きする。
僕が勝ったらお前らが身につけている物全部、剣も防具も下着まで僕の物だ」
「……本気か、本気で言っているなら笑えないぞ!」
「本気だよ、死体にたかるハエやウジ虫以下のクソ野郎に丁度いい条件だろう?
それとも、大の大人が、僕が怖くて逃げるのかい?
6人対1人でも怖くて勝負できないのか?!」
「もう銭金の問題じゃねぇ、冒険者は舐められたら終わりだ、死ねや!」
「「「「「死ね!」」」」」
クソ野郎たちが6人がかりで襲って来たが、スローモーションのように遅い。
もう2度と新人を食い物にできないように、再起不能にする。
受付嬢が多くの冒険者の前で殺さなければ良いと言い切ったのだ、手加減は不要。
殺しさえしなければ、一生寝たきりの状態にしても許される。
俺をおどした奴の両膝の関節と両肘の関節を粉々に砕く!
これで武器を振るうどころか歩く事もできなくなる。
1人だけでなく、後に続く5人全員両膝と両肘の関節を粉砕する。
「約束通りこいつらの持ち物は全部もらって行く。
それとも、分け前をもらうためにギルド職員がウソを言っていたのか?!」
腰を浮かして何か言うおうとした男性ギルド職員に言い放つ。
受付の奥で偉そうにふんぞり返っていたから、幹部職員だろう。
何か言ってきたら脅迫犯の仲間として再起不能にしてやる!
僕が日本でお世話になったような子ども食堂を王都に作る!」
決意が揺るがないように、言葉にして誓う。
僕はコンスタンティナの話を信じてグレンデール王国の王都に行った。
と言うのはウソです、僕はそんなバカでも命知らずでもありません。
コンスタンティナさんは生まれてから1度も魔境から出ていません。
魔境の外の情報は全部祖母と父親から聞いた話で、50年以上前の情報です。
そんな情報に命を預ける人間などいるはずがありません。
僕が正しい情報を得られたのは、異神眼を使ったからです。
未来は神々の介入で簡単に変わってしまいますが、過去は変わりません。
落ち人の僕がどこに行けば1番安全なのか、異神眼が教えてくれました。
繰り返します、未来は簡単に変わってしまうので、異神眼も絶対ではありません。
ですが、何の情報もなく行き当たりばったりで始めるより1000倍はマシです。
特に起きてしまった過去、個々の人間がやった事は間違いありません。
王都に入る税金は大銅貨1枚、僕の感覚では1万円くらいです。
王都東大門から入って直ぐ右側に、石造り5階建ての冒険者ギルドがあります。
冒険者ギルドは、大城壁内にある区画を1つ丸々占有している。
1階は矢狭間にも使える縦に細長い窓と出入り口しかない。
魔獣や人間に大城壁の中にまで攻め込まれた時に、籠城するためだそうだ。
ギィイイイイ
これも籠城を考えての事だろう、厚く重い観音開きのドアを開けて中に入る。
入って正面に受付カウンター、右側に獲物の解体場、左側に酒場兼用の食堂。
正面受付にやる気のなさそうな女がいる、異神眼で見た通りだ。
「冒険者登録をしたい」
受付に座っている派手で品のない化粧をした女に言う。
「……これに書いて」
見下すような、品定めするような目つきをしている。
左側の食堂にいた冒険者パーティーが重く厚いドアを塞ぐように移動する。
「僕を加護してくださる、光を司る太陽の女神アマテラス様、僕を狙う奴らのパラメーターを見させてください【鑑識眼】」
非常時には言葉省いて呪文だけ唱えるが、余裕のある時はできるだけ丁寧にお願いするようにしている。
俺を狙うクズ共のパラメーターは大した事がない。
100倍補正がなくても、魔境で得た祝福で上昇した能力だけでも、簡単に殺せる実力差があるのを確認した。
「冒険者ギルドの方針を言っておくわ。
ギルドは冒険者間の争いには介入しない。
相手を殺さない限り自己責任よ、いいわね?!」
派手で品のない見た目通りの、下劣な性根の受付嬢が言う。
これから始まる事を冒険者ギルドが見て見ぬふりをするための言い訳だ。
「それは、無理矢理パーティー勧誘してきたクソ野郎を僕が半殺しにしても、ギルドは介入しない、何の罪も問わないという事か?」
「はん、大きく出たわね、大人を舐めると痛い目に会うわよ、ボウヤ」
派手で品のない受付嬢が毒を吐く。
「新人を騙して食い物にするのが大人になる事なら、子供のまま生きていくよ」
「いきがるなよ、ガキの分際で大人を舐めると痛い目を見るぞ!」
僕が出て行くのを待ち構えるつもりだったクソ共が、やり口を見ぬかれていると知って、背後から近づいて来た。
食堂の方から、おもしろい見世物を見ようと冒険者たちが顔を出している。
バカほど切れやすいから、先に準備しておいた方が良い。
(僕を加護してくださっているオキナガタラシヒメノミコト様、極悪非道な連中に罰を与えられる力を授けてください【身体強化】)
「大人ではなくドレイ商人だろう?
何も知らない新人を、冒険者ギルドと組んで食い物にしているクソ野郎」
「くっ、くっ、くっ、俺たちの事を知っていてギルドに来たのかよ?
良い度胸だと言ってもらえるとでも思ったのか、バカが!
パーティーに入れて死ぬまでこき使ってやるよ」
「事情を知っている僕が、何の後ろ盾もなく来たと思っているのか?」
「ちっ、ひも付きかよ!」
「待て、ただのハッタリかもしれないぞ」
「そうだぜ、とりあえず入れてみて、上が放せと言うまでこき使おうぜ」
「僕をパーティーに入れてドレイのようにこき使いたいのだろう?
だったら正々堂々と勝負しようじゃないか」
「勝負だと?」
「そうだ、僕が負けたらお前らのパーティーに入って死ぬまでタダ働きする。
僕が勝ったらお前らが身につけている物全部、剣も防具も下着まで僕の物だ」
「……本気か、本気で言っているなら笑えないぞ!」
「本気だよ、死体にたかるハエやウジ虫以下のクソ野郎に丁度いい条件だろう?
それとも、大の大人が、僕が怖くて逃げるのかい?
6人対1人でも怖くて勝負できないのか?!」
「もう銭金の問題じゃねぇ、冒険者は舐められたら終わりだ、死ねや!」
「「「「「死ね!」」」」」
クソ野郎たちが6人がかりで襲って来たが、スローモーションのように遅い。
もう2度と新人を食い物にできないように、再起不能にする。
受付嬢が多くの冒険者の前で殺さなければ良いと言い切ったのだ、手加減は不要。
殺しさえしなければ、一生寝たきりの状態にしても許される。
俺をおどした奴の両膝の関節と両肘の関節を粉々に砕く!
これで武器を振るうどころか歩く事もできなくなる。
1人だけでなく、後に続く5人全員両膝と両肘の関節を粉砕する。
「約束通りこいつらの持ち物は全部もらって行く。
それとも、分け前をもらうためにギルド職員がウソを言っていたのか?!」
腰を浮かして何か言うおうとした男性ギルド職員に言い放つ。
受付の奥で偉そうにふんぞり返っていたから、幹部職員だろう。
何か言ってきたら脅迫犯の仲間として再起不能にしてやる!
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