68 / 87
第二章
第68話:荒業
しおりを挟む
今俺が最優先にしなければいけない事は、圧倒的な魔力量を利用した、俺が生きている間だけできる生産です。
普通の人では生産活動ができない季節での耕作がそうです。
自分が死んだ後でもやれる事は、普通の人達にやってもらいます。
耕作不可能な場所でだけ、自分の魔力に任せた荒業が許されます。
その耕作不能な場所の一つが、連邦領の最北部にある海岸です、
厳冬期には海が凍り付き、裂け目に落ちて凍死するのを恐れなければ、海上のはるか沖まで歩いて行けます。
テレポートと身体強化で海まで行き、絶対に人が来ないであろう沖合遥か遠くの氷山を、魔法袋に保存して戻りました。
その水を、東竜山脈の三千メートル付近に作った大穴に入れます。
周囲を圧縮強化岩盤で作った大穴は、上に圧縮強化岩盤を造れば巨大な貯水槽になるのです。
化学の法則に「混ぜても混晶をつくらない物質で不飽和溶液を作り、それを凍らせると溶媒と溶質に分離する」というのがあります。
これを海水で考えると、凍れば水と塩に分かれるという事です。
俺はせっせと大穴を掘っては巨大流氷を運び、地下貯水槽を造りました。
地下百メートルの温度は二度から四度と安定していますから、どれくらい時間がかかるかは分かりませんが、いずれ溶けてくれるでしょう。
などと考えて運んでいるうちに、炎竜砂漠の影響の及ばないほどの高さ、万年雪のある高度に流氷を置いておけば、夏にも大量の水を確保できると思いつきました。
崖崩れの起きない平坦地に、大き過ぎない流氷を大量に運んでおきました。
その両方が十二分にできたので、次に流氷ではなく海水を運ぶ事にしました。
大量の海水を利用する方法を思いついたのです。
炎竜砂漠にある砦では、東竜山脈千メートル付近から汲み上げた地下の鹹水を運び、製塩室で塩と真水に分けています。
徐々に規模を大きくして、今では五百人を常駐させられるくらいの真水生産力があります。
これまでは、常駐する人間もいないのに無暗に規模を大きくする必要などないと思っていたのですが、考えを変えました。
将来の脅威に備えるのに、今の人口を考えていては、桁が一つ二つ違ってくる可能性があるのです。
それこそ、連邦にいる全ての民が炎竜砂漠に逃げて来る事も考えられるので、急いで強大な難民収容所を造っておく必要があるのです。
いえ、逃げて来る時ばかりではありません。
逃げ出す時にも必要になります。
炎竜砂漠の巨大属性竜が目を覚ました時に、人よりも目立つ存在を沢山作っておいて、それを攻撃している間に民を逃がすのです。
ですが、目立つだけで何の役にも立たない場所ではありません。
大半は地表よりも低い場所にありますが、片面が東京タワーや超巨大タンカーの全長と同じ長さの三百三十メートルです。
内部には居住区画もたくさんありますが、一番巨大な空間は海水貯水槽と淡水貯水槽です。
東京ドームよりも少し多い容積、八百万バレル(十億万立方メートル弱)の海水と淡水を蓄える事ができるようになっています。
もちろん、副産物としてできた塩を蓄える場所もあります。
一立方メートルの海水から三十四キログラムの塩が作れます。
八百万バレルの海水からは、三十四億トンもの塩が作れるのです。
前世ヨーロッパの巨大岩塩鉱山を遥かに超える量です。
それを百カ所も造れば、我が家は塩の輸出だけで未来永劫繁栄できるでしょう。
竜爪街道から近い場所に、巨大地下製塩所を百ケ所造りました。
それが終わってから、連邦領内にある俺の拠点にも地下巨大貯水場を造りました。
此方は東竜山脈に造った貯水場に、地下居住地が併設されたものです。
飲料にできるようなきれいな真水が少ないのが、この世界、少なくとも俺が知っている四カ国の特徴です。
清潔で美味しい飲料水が大量に確保できれば、病気で死ぬ人が減ります。
俺の品種改良と農業知識を併用すれば、これまでのような連作障害による大量死を回避する事ができます。
食糧難と水不足を解消できれば、農業革命による人口の増加が可能になり、産業革命につながるかもしれません。
そしてそれを成し遂げるの、我が家でなければいけないのです。
などと考えて精力的に動いていたのですが……
「殿下、フェルディナンド殿下、大変でございます!」
薪の補給に竜爪街道北砦によると、元行商人で、今はで中規模商会の商会長を務めるピエトロが俺を待っていました。
連邦では大公王として祭り上げられている俺ですが、本領地に戻れば未だに男爵家の嫡男として扱われる事もあるのです。
特に幼い頃から身近にいた古参家臣達は、ごく親しい身内、叔父さんや大叔父さんのような関係なので、緊急時には礼儀作法を後回しにする事もあります。
常に俺を立ててくれる家宰で騎士団長も兼務するフラヴィオが、大公王に対する儀礼を吹き飛ばしてピエトロに会わせるほどの、緊急事態が起きたのですね!
「落ち着いてください、貴男ほどの人間がそこまで慌てるなんて、いったい何が起きたというのですか?」
「ふぅううううう、申し訳ありません。
随分と前に写しを読んだ時にも驚きましたが、つい先ほどまでは落ち着いていたのですが、殿下と会って報告しなければいけないと思うと、急に焦ってしまいました」
「私に報告すると思うだけで、一度冷静になっていたのが焦ってしまうとは、どれほど恐ろしい話を持って来たのですか?」
俺は少々おどけるような調子で問いかけました。
満面の笑みをたたえて、何があっても大丈夫だとアピールしたのですが……
「本当に恐ろしい話しなのです、これを見てください。
例の石板の写しです。
ここにとんでもない事が書かれているのです」
俺はピエトロが大切に持って来た写しを見てみました。
ピエトロが手を離さないので、目の前にまで持ってこられません。
取り上げたりしませんし、取り上げたとしてもちゃんとお礼はします。
羊皮紙を使っているので、石板に塗るインクは粘度の強い物を選んだのでしょう。
何とか読めとれますが、前世の印刷物とは雲泥の差があります。
「ここです、ここの所が、これまでの炎竜砂漠と竜爪街道の伝説に触れた所なのですが、眠れる強大な炎竜は五千年後に目を覚ますとあるのです」
確かにピエトロの言う通りです。
人間の悪行に怒った強大な炎竜が、当時この辺りを支配していた人間の大国を滅ぼすために、炎竜爪撃を放ったとあります。
大国を滅ぼした炎竜は、他の地方に住む人間に、自分が眠る場所に近づいたら、今度こそ全人類を滅ぼすと脅かしてから眠ったとあります。
何より問題なのが、写しの下の方に石板が作られた年があるのですが、計算したら、今年の秋に強大な炎竜が起きてしまうのです!
「よく知らせてくれた、よく神官を買収してくれた。
ピエトロが神官から情報を集めてくれていなかったら、炎竜が目覚めた途端に滅ぼされてしまっていた。
今なら本領地の民を移住させ、証拠の建物も破壊する事ができる」
「あれほど頑張っておられた殿下の成果を全て破壊されるのですか?」
「生きてさえいれば、やり直す事ができる。
どれほど大切だとは言っても、人の命には代えられない」
「石板に書かれている事が嘘だったらどうなされるのですか?
これまで築いてきたモノを全て破壊したのに、秋に炎竜が現れなかったら、殿下はどうなされるのですか?」
「伝承が間違いで、誰一人死ななかった事を喜ぶだけだ。
それに全て伝承通りに起きる事はないと言っていただろう?
竜だって寝坊する時があるかもしれない。
五千年の寝坊が何年になるのかは分からないが、百年や二百年は気を付けておかないと、何かあった時に後悔する事になる」
「竜が眠りについたのが本当だったとしても、そのまま死んでしまったかもしれないのに、本当に本領地を捨てるのですか?!」
「ああ、捨てるぞ、父上と母上にご相談はするが、民の命には代えられないからな」
「何か私に手伝えることはありませんか?!」
「大丈夫だ、本領地に住んでいる人間だけなら、ゲヌキウス王国内で手に入れた領地だけでも、十分民を避難させられます。
連邦で手に入れた領地をも考えれば、全住民に十分な農地も与えられますから、何の心配もいりませんよ」
「そうですか、私の心配は杞憂だったのですね」
「そんな事はありませんよ。
先ほども言ったように、ピエトロが教都にある教皇専用の図書室の存在を掴み、炎竜の伝説を集めてくれていなければ、多くの民が死んでいました。
心から感謝します」
「とんでもない事でございます!
どうか頭をお上げください!」
「悪いですが、急ぎますので、御言葉に甘えさせてもらいます。
礼に金貨一万内を渡すように言っておきます。
俺はこれで失礼させてもらいますね」
「はい、お気になさらないでください。
殿下が秋までと言わずに、今直ぐ移住を始められるのは分かっておりますから」
俺はピエトロの言葉を背中に聞きながら部屋を出て行きました。
見えない所まで離れたら、転移魔術で父上と母上の所に行かなければいけません。
早急に移住をしなければいけないのです!
普通の人では生産活動ができない季節での耕作がそうです。
自分が死んだ後でもやれる事は、普通の人達にやってもらいます。
耕作不可能な場所でだけ、自分の魔力に任せた荒業が許されます。
その耕作不能な場所の一つが、連邦領の最北部にある海岸です、
厳冬期には海が凍り付き、裂け目に落ちて凍死するのを恐れなければ、海上のはるか沖まで歩いて行けます。
テレポートと身体強化で海まで行き、絶対に人が来ないであろう沖合遥か遠くの氷山を、魔法袋に保存して戻りました。
その水を、東竜山脈の三千メートル付近に作った大穴に入れます。
周囲を圧縮強化岩盤で作った大穴は、上に圧縮強化岩盤を造れば巨大な貯水槽になるのです。
化学の法則に「混ぜても混晶をつくらない物質で不飽和溶液を作り、それを凍らせると溶媒と溶質に分離する」というのがあります。
これを海水で考えると、凍れば水と塩に分かれるという事です。
俺はせっせと大穴を掘っては巨大流氷を運び、地下貯水槽を造りました。
地下百メートルの温度は二度から四度と安定していますから、どれくらい時間がかかるかは分かりませんが、いずれ溶けてくれるでしょう。
などと考えて運んでいるうちに、炎竜砂漠の影響の及ばないほどの高さ、万年雪のある高度に流氷を置いておけば、夏にも大量の水を確保できると思いつきました。
崖崩れの起きない平坦地に、大き過ぎない流氷を大量に運んでおきました。
その両方が十二分にできたので、次に流氷ではなく海水を運ぶ事にしました。
大量の海水を利用する方法を思いついたのです。
炎竜砂漠にある砦では、東竜山脈千メートル付近から汲み上げた地下の鹹水を運び、製塩室で塩と真水に分けています。
徐々に規模を大きくして、今では五百人を常駐させられるくらいの真水生産力があります。
これまでは、常駐する人間もいないのに無暗に規模を大きくする必要などないと思っていたのですが、考えを変えました。
将来の脅威に備えるのに、今の人口を考えていては、桁が一つ二つ違ってくる可能性があるのです。
それこそ、連邦にいる全ての民が炎竜砂漠に逃げて来る事も考えられるので、急いで強大な難民収容所を造っておく必要があるのです。
いえ、逃げて来る時ばかりではありません。
逃げ出す時にも必要になります。
炎竜砂漠の巨大属性竜が目を覚ました時に、人よりも目立つ存在を沢山作っておいて、それを攻撃している間に民を逃がすのです。
ですが、目立つだけで何の役にも立たない場所ではありません。
大半は地表よりも低い場所にありますが、片面が東京タワーや超巨大タンカーの全長と同じ長さの三百三十メートルです。
内部には居住区画もたくさんありますが、一番巨大な空間は海水貯水槽と淡水貯水槽です。
東京ドームよりも少し多い容積、八百万バレル(十億万立方メートル弱)の海水と淡水を蓄える事ができるようになっています。
もちろん、副産物としてできた塩を蓄える場所もあります。
一立方メートルの海水から三十四キログラムの塩が作れます。
八百万バレルの海水からは、三十四億トンもの塩が作れるのです。
前世ヨーロッパの巨大岩塩鉱山を遥かに超える量です。
それを百カ所も造れば、我が家は塩の輸出だけで未来永劫繁栄できるでしょう。
竜爪街道から近い場所に、巨大地下製塩所を百ケ所造りました。
それが終わってから、連邦領内にある俺の拠点にも地下巨大貯水場を造りました。
此方は東竜山脈に造った貯水場に、地下居住地が併設されたものです。
飲料にできるようなきれいな真水が少ないのが、この世界、少なくとも俺が知っている四カ国の特徴です。
清潔で美味しい飲料水が大量に確保できれば、病気で死ぬ人が減ります。
俺の品種改良と農業知識を併用すれば、これまでのような連作障害による大量死を回避する事ができます。
食糧難と水不足を解消できれば、農業革命による人口の増加が可能になり、産業革命につながるかもしれません。
そしてそれを成し遂げるの、我が家でなければいけないのです。
などと考えて精力的に動いていたのですが……
「殿下、フェルディナンド殿下、大変でございます!」
薪の補給に竜爪街道北砦によると、元行商人で、今はで中規模商会の商会長を務めるピエトロが俺を待っていました。
連邦では大公王として祭り上げられている俺ですが、本領地に戻れば未だに男爵家の嫡男として扱われる事もあるのです。
特に幼い頃から身近にいた古参家臣達は、ごく親しい身内、叔父さんや大叔父さんのような関係なので、緊急時には礼儀作法を後回しにする事もあります。
常に俺を立ててくれる家宰で騎士団長も兼務するフラヴィオが、大公王に対する儀礼を吹き飛ばしてピエトロに会わせるほどの、緊急事態が起きたのですね!
「落ち着いてください、貴男ほどの人間がそこまで慌てるなんて、いったい何が起きたというのですか?」
「ふぅううううう、申し訳ありません。
随分と前に写しを読んだ時にも驚きましたが、つい先ほどまでは落ち着いていたのですが、殿下と会って報告しなければいけないと思うと、急に焦ってしまいました」
「私に報告すると思うだけで、一度冷静になっていたのが焦ってしまうとは、どれほど恐ろしい話を持って来たのですか?」
俺は少々おどけるような調子で問いかけました。
満面の笑みをたたえて、何があっても大丈夫だとアピールしたのですが……
「本当に恐ろしい話しなのです、これを見てください。
例の石板の写しです。
ここにとんでもない事が書かれているのです」
俺はピエトロが大切に持って来た写しを見てみました。
ピエトロが手を離さないので、目の前にまで持ってこられません。
取り上げたりしませんし、取り上げたとしてもちゃんとお礼はします。
羊皮紙を使っているので、石板に塗るインクは粘度の強い物を選んだのでしょう。
何とか読めとれますが、前世の印刷物とは雲泥の差があります。
「ここです、ここの所が、これまでの炎竜砂漠と竜爪街道の伝説に触れた所なのですが、眠れる強大な炎竜は五千年後に目を覚ますとあるのです」
確かにピエトロの言う通りです。
人間の悪行に怒った強大な炎竜が、当時この辺りを支配していた人間の大国を滅ぼすために、炎竜爪撃を放ったとあります。
大国を滅ぼした炎竜は、他の地方に住む人間に、自分が眠る場所に近づいたら、今度こそ全人類を滅ぼすと脅かしてから眠ったとあります。
何より問題なのが、写しの下の方に石板が作られた年があるのですが、計算したら、今年の秋に強大な炎竜が起きてしまうのです!
「よく知らせてくれた、よく神官を買収してくれた。
ピエトロが神官から情報を集めてくれていなかったら、炎竜が目覚めた途端に滅ぼされてしまっていた。
今なら本領地の民を移住させ、証拠の建物も破壊する事ができる」
「あれほど頑張っておられた殿下の成果を全て破壊されるのですか?」
「生きてさえいれば、やり直す事ができる。
どれほど大切だとは言っても、人の命には代えられない」
「石板に書かれている事が嘘だったらどうなされるのですか?
これまで築いてきたモノを全て破壊したのに、秋に炎竜が現れなかったら、殿下はどうなされるのですか?」
「伝承が間違いで、誰一人死ななかった事を喜ぶだけだ。
それに全て伝承通りに起きる事はないと言っていただろう?
竜だって寝坊する時があるかもしれない。
五千年の寝坊が何年になるのかは分からないが、百年や二百年は気を付けておかないと、何かあった時に後悔する事になる」
「竜が眠りについたのが本当だったとしても、そのまま死んでしまったかもしれないのに、本当に本領地を捨てるのですか?!」
「ああ、捨てるぞ、父上と母上にご相談はするが、民の命には代えられないからな」
「何か私に手伝えることはありませんか?!」
「大丈夫だ、本領地に住んでいる人間だけなら、ゲヌキウス王国内で手に入れた領地だけでも、十分民を避難させられます。
連邦で手に入れた領地をも考えれば、全住民に十分な農地も与えられますから、何の心配もいりませんよ」
「そうですか、私の心配は杞憂だったのですね」
「そんな事はありませんよ。
先ほども言ったように、ピエトロが教都にある教皇専用の図書室の存在を掴み、炎竜の伝説を集めてくれていなければ、多くの民が死んでいました。
心から感謝します」
「とんでもない事でございます!
どうか頭をお上げください!」
「悪いですが、急ぎますので、御言葉に甘えさせてもらいます。
礼に金貨一万内を渡すように言っておきます。
俺はこれで失礼させてもらいますね」
「はい、お気になさらないでください。
殿下が秋までと言わずに、今直ぐ移住を始められるのは分かっておりますから」
俺はピエトロの言葉を背中に聞きながら部屋を出て行きました。
見えない所まで離れたら、転移魔術で父上と母上の所に行かなければいけません。
早急に移住をしなければいけないのです!
20
お気に入りに追加
433
あなたにおすすめの小説

土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~
にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。
「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。
主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。
みみっく
ファンタジー
どうやら事故で死んでしまって、転生をしたらしい……仕事を頑張り、人間関係も上手くやっていたのにあっけなく死んでしまうなら……だったら、のんびりスローライフで過ごしたい!
だけど現状は、幼馴染に巻き込まれて冒険者になる流れになってしまっている……

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる