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第一章
第43話:金儲け
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昨日はダンジョン騎士として、いえ左右の将軍に次ぐ前将軍を拝命した者として、しかたなく8時間狩りをしました。
往復の時間を入れると11時間も働いてしまいました。
ですが今日は、狩りで手に入れた武器が全部自分の物になる公休日です。
明日の役目に悪影響の出ない範囲で、ギリギリまで狩りをします。
国王陛下からは、昨日よりも狩りの時間長いと文句を言われそうですが、その時はその時です。
1日24時間の内、明日に備えて7時間は眠らなければいけません。
食事と入浴に1時間は必要です。
ダンジョンの地下71階と屋敷の往復に3時間必要です。
休憩時間を考えなければ、13時間を狩りに使えます。
ですが、3時間は休憩が必要ですから、10時間しか狩りができません。
実際には、これ以上は武器を売り事ができません。
1の叔母の屋敷に積み上げるしかありません。
それなのに、一心不乱に狩ってしまいました、私も欲深いですね。
昨日の狩りでレベルアップしていたのか、魔力の総量と回復力が増えていて、思っていたよりも少ない休憩時間で済みました。
11時間狩りをする事ができました。
11時間×60分×2回×3人=3960回の狩りをしました。
3960回×2/3の確率で武器を落とす=2640回
3960回×3/6の確率で鉄長剣を落とす×21振り=4万1580振り
3960回×1/6の確率で鈦剣を落とす×21振り=1万3860振り
私が手に入れたのは、鉄長剣2万0790振りと鈦剣6930振りに、大鈦貨8040枚です。
ですが、国王陛下も全く何の利益もなかったわけではありません。
ソフィアとアーサーが治める4割の税で、鉄長剣8316振りと鈦剣2772振り、大鈦貨3216枚です。
恐らくですが、王家王国の年収を軽く越えているはずです。
いえ、数年分の年収に匹敵しているかもしれません。
陛下が欲で狂わなければ良いのですが、少し心配です。
他にも少し気になる事があります。
モンスターが落とす大鈦貨が増えているのです。
完全殺以外にも、宝物を多く落とす狩り方があるのかもしれません。
「ハリー様、このままでは迷惑だと思います。
1日でも早く屋敷を借りた方が良いのではありませんか?」
「そうですね、アーサーの言う通りです。
叔母上たちにこれ以上迷惑をかける訳にはいきません。
明日の狩りの前に、空き屋敷を買って武器を移動させましょう」
「だったら今日のうちに言っておいた方が良いんじゃない?」
「そうですね、今から王城に行ってきます」
「お疲れさま~」
「僕はお供させていただきます」
「いえ、アーサーには宝物を守ってもらいます
陛下が欲に狂われたとしても、私たちを殺す事はないでしょう。
いるとすれば、宝物を奪って逃げようとする連中です。
何も持っていない私を襲う馬鹿はいないはずです」
「分かりました、宝物を守らせていただきます」
★★★★★★
翌日早々、朝日が昇る少し前に、1番大きな空き屋敷に案内してもらいました。
王族から臣籍に降下した伯爵家に下げ渡す為に空けていた屋敷だそうです。
伯爵家以外で借りられるのは、左右の大臣か左右の将軍だけだそうです。
普通なら領地持ち騎士家にも騎士長にも貸せないそうです。
私は左右の将軍に匹敵する前将軍を拝命したから借りられるそうです。
貴族街にある普通の屋敷なら、普段よりも高い値段で買わされていたでしょう。
ですが、今回は、国王陛下が私たちを取り込もうとしています。
同じくらいの屋敷を借りている、左右の将軍と同じ値段で貸してくれました。
「ハリー将軍、陛下から昨日と同じ活躍を期待しているという言葉を頂いてる」
左大臣が物理的に首を飛ばされたので、1人残った文官の長である右大臣が私に言ってきた。
「分かりました、昨日と同じ時間狩りをさせて頂きます」
心配していた通りになりましたが、予想の範囲です。
他のダンジョン騎士たちも1日16時間勤務なのだからしかたありません。
ですが、全て自分の利益になる公休日ほど無理をする気はありません。
昨日もレベルアップしていますから、休憩時間を減らすことができるのですが、陛下のお言葉の通り、昨日と同じだけ狩りをします。
私たちはほぼ昨日と同じだけの武器を手に入れました。
狩りの回数が数回違うのと、現れるモンスターの確率が微妙に違うので、鉄長剣と鈦剣の割合が違うだけで、検証し直すほどの違いではありませんでした。
勤務時間に武器を手に入れるのは私たちだけではありません。
叔父上と叔母上たち5人も武器狩りをさせられています。
成功確率が私たちの1/5前後ですが、それでも莫大な額になります。
一般的なダンジョン騎士たちで完全殺に成功した者はほとんどいません。
銭製武器を落とす階層で成功するダンジョン騎士はいますが、鉄製武器を9個以上落とす階層で成功する者はいません。
ただ、昨日参加させた冒険者や王都の民の中には適正者がいるようです。
私たちが直接確認したわけではありませんが、鉄短剣を9個落とす階層で完全殺を成功させる者がいたようです。
彼らはそもそも大鈦貨が手に入るような階層で狩りができない者たちです。
成功確率が低くても、鉄短剣を9個を狙った方が良い稼ぎになります。
それに、狩りを続けさせたらレベルアップしていきます。
私たちの検証では、瞬殺や完全殺を成功させた方がレベルアップが早いのです。
冒険者にならなかった王都の民はレベルが低いです。
彼らの方がレベルアップしやすく伸び代があります。
もしかしたら叔父上や叔母上たちのように、大鈦貨が落ちる階で狩りができるようになるかもしれません。
往復の時間を入れると11時間も働いてしまいました。
ですが今日は、狩りで手に入れた武器が全部自分の物になる公休日です。
明日の役目に悪影響の出ない範囲で、ギリギリまで狩りをします。
国王陛下からは、昨日よりも狩りの時間長いと文句を言われそうですが、その時はその時です。
1日24時間の内、明日に備えて7時間は眠らなければいけません。
食事と入浴に1時間は必要です。
ダンジョンの地下71階と屋敷の往復に3時間必要です。
休憩時間を考えなければ、13時間を狩りに使えます。
ですが、3時間は休憩が必要ですから、10時間しか狩りができません。
実際には、これ以上は武器を売り事ができません。
1の叔母の屋敷に積み上げるしかありません。
それなのに、一心不乱に狩ってしまいました、私も欲深いですね。
昨日の狩りでレベルアップしていたのか、魔力の総量と回復力が増えていて、思っていたよりも少ない休憩時間で済みました。
11時間狩りをする事ができました。
11時間×60分×2回×3人=3960回の狩りをしました。
3960回×2/3の確率で武器を落とす=2640回
3960回×3/6の確率で鉄長剣を落とす×21振り=4万1580振り
3960回×1/6の確率で鈦剣を落とす×21振り=1万3860振り
私が手に入れたのは、鉄長剣2万0790振りと鈦剣6930振りに、大鈦貨8040枚です。
ですが、国王陛下も全く何の利益もなかったわけではありません。
ソフィアとアーサーが治める4割の税で、鉄長剣8316振りと鈦剣2772振り、大鈦貨3216枚です。
恐らくですが、王家王国の年収を軽く越えているはずです。
いえ、数年分の年収に匹敵しているかもしれません。
陛下が欲で狂わなければ良いのですが、少し心配です。
他にも少し気になる事があります。
モンスターが落とす大鈦貨が増えているのです。
完全殺以外にも、宝物を多く落とす狩り方があるのかもしれません。
「ハリー様、このままでは迷惑だと思います。
1日でも早く屋敷を借りた方が良いのではありませんか?」
「そうですね、アーサーの言う通りです。
叔母上たちにこれ以上迷惑をかける訳にはいきません。
明日の狩りの前に、空き屋敷を買って武器を移動させましょう」
「だったら今日のうちに言っておいた方が良いんじゃない?」
「そうですね、今から王城に行ってきます」
「お疲れさま~」
「僕はお供させていただきます」
「いえ、アーサーには宝物を守ってもらいます
陛下が欲に狂われたとしても、私たちを殺す事はないでしょう。
いるとすれば、宝物を奪って逃げようとする連中です。
何も持っていない私を襲う馬鹿はいないはずです」
「分かりました、宝物を守らせていただきます」
★★★★★★
翌日早々、朝日が昇る少し前に、1番大きな空き屋敷に案内してもらいました。
王族から臣籍に降下した伯爵家に下げ渡す為に空けていた屋敷だそうです。
伯爵家以外で借りられるのは、左右の大臣か左右の将軍だけだそうです。
普通なら領地持ち騎士家にも騎士長にも貸せないそうです。
私は左右の将軍に匹敵する前将軍を拝命したから借りられるそうです。
貴族街にある普通の屋敷なら、普段よりも高い値段で買わされていたでしょう。
ですが、今回は、国王陛下が私たちを取り込もうとしています。
同じくらいの屋敷を借りている、左右の将軍と同じ値段で貸してくれました。
「ハリー将軍、陛下から昨日と同じ活躍を期待しているという言葉を頂いてる」
左大臣が物理的に首を飛ばされたので、1人残った文官の長である右大臣が私に言ってきた。
「分かりました、昨日と同じ時間狩りをさせて頂きます」
心配していた通りになりましたが、予想の範囲です。
他のダンジョン騎士たちも1日16時間勤務なのだからしかたありません。
ですが、全て自分の利益になる公休日ほど無理をする気はありません。
昨日もレベルアップしていますから、休憩時間を減らすことができるのですが、陛下のお言葉の通り、昨日と同じだけ狩りをします。
私たちはほぼ昨日と同じだけの武器を手に入れました。
狩りの回数が数回違うのと、現れるモンスターの確率が微妙に違うので、鉄長剣と鈦剣の割合が違うだけで、検証し直すほどの違いではありませんでした。
勤務時間に武器を手に入れるのは私たちだけではありません。
叔父上と叔母上たち5人も武器狩りをさせられています。
成功確率が私たちの1/5前後ですが、それでも莫大な額になります。
一般的なダンジョン騎士たちで完全殺に成功した者はほとんどいません。
銭製武器を落とす階層で成功するダンジョン騎士はいますが、鉄製武器を9個以上落とす階層で成功する者はいません。
ただ、昨日参加させた冒険者や王都の民の中には適正者がいるようです。
私たちが直接確認したわけではありませんが、鉄短剣を9個落とす階層で完全殺を成功させる者がいたようです。
彼らはそもそも大鈦貨が手に入るような階層で狩りができない者たちです。
成功確率が低くても、鉄短剣を9個を狙った方が良い稼ぎになります。
それに、狩りを続けさせたらレベルアップしていきます。
私たちの検証では、瞬殺や完全殺を成功させた方がレベルアップが早いのです。
冒険者にならなかった王都の民はレベルが低いです。
彼らの方がレベルアップしやすく伸び代があります。
もしかしたら叔父上や叔母上たちのように、大鈦貨が落ちる階で狩りができるようになるかもしれません。
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