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第一章
第20話:高級料理
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今の私たちはそれなりのお金を持っています。
これからも稼げる見込みが立っています。
1度ダンジョンに潜ってしまえば、大鉄貨1200枚分は稼げます。
「夕食は何時頃までに頼めばいいのでしょうか。
人が少なくなった時間を見計らってダンジョンに潜ろうと思っています。
その際には組合に言伝を届けてもらう事になります」
冒険者が、高級宿の使用人を私用に使うのは難しいです。
心付け、チップを渡せばやってくれるでしょうが、分不相応と陰で言われるのは避けられません。
ですが、騎士家の令息である私なら陰口は言われません。
12歳の義務の途中であろうと、義務さえちゃんと果たしているなら、それ以外の時間は令息として振舞って構わないのです。
「夕食は20時までに注文していただく事になっております。
食堂は21時に閉めさせていただいておりますが、部屋に届けておくことはできますので、遅くなられるようでしたら、冷めても美味しい物を注文されてください。
言伝に関しましては、専任のお部屋係をつけさせていただきますので、何時に命じてくださっても大丈夫でございます」
「ダンジョンへは20時にここを出ようと思いますが、良いですか?」
「それで良いわよ」
「大丈夫です」
「食事はその前に済ませるとして、戻ってきた時のための夜食も欲しいよね?」
「当然よ」
「有るとうれしいですね」
「注文できる料理を教えてください」
「今日ご用意できますのはこちらでございます」
並ぶ料理は冒険者ギルドの食堂の出ていたような、お腹一杯になれば硬くても不味くても構わないモノではなかった。
厳選された食事を使い、腕のいい料理人が細心の注意を払って作る高級料理です。
言い訳のできないような失態があった場合、泊った貴族に難癖をつけられて殺される可能性すらあるのだから、最良の料理を用意するのが当然なのです。
「どうせなら村戻っても食べられないモノを頼みたいわね。
子豚のロースト、子羊のロースト、鴨のロースト、ワインにチーズ、白パンね。
量が分からないから、足らなければ追加で注文するわ。
19時に起きるから直ぐに食べられるようにしていてよ」
「僕も同じ物をお願いします。
ソフィアと同じように追加をお願いするかもしれません」
「私も同じ物を頼みます。
料金は先のお支払しておくのですか?」
「本来ならば先にお支払いしていただくのですが、グリフィス騎士家の方々には、とても価値のある品物を預からせていただいております。
その日の終わりか翌日に清算していただければ大丈夫でございます」
私だけでなく、ソフィアとアーサーも鉄剣を預けたから、3人をグリフィス騎士家の者として、賓客として扱う事にしたようですね。
2人を賓客扱いしてくれるのでしたら、どれほど高くても文句は言いません。
支配人に文句は言いませんが、1人大鉄貨50枚分の夕食は食べすぎでしょう!
ソフィアはともかく、アーサーまでこんな金額を注文するとは思いませんでした。
支配人が注文を聞いて直ぐに出て行きました。
私たちが仮眠を取った後でダンジョンに狩りに行く聞いたので、少しでも眠れるように気を使ってくれたのかもしれません。
私たちは夜に活動するのが苦になりません。
夜の畑を交代で見張るのが当たり前になっています。
夜行性の鳥や獣から畑を守れないようでは、田舎暮らしはできません。
コン、コン、コン。
「お食事を運ばせていただきました、お部屋に入ってもよろしでしょうか?」
私たちは19時ちょうどに目が覚めました。
部屋係も全く同時にルームサービスを届けてくれました。
スイートルームの1室、食堂のテーブル所狭しと注文した料理が並べられていきますが、思っていた以上の量が多いです。
これも王侯貴族に文句を言われないようにした結果かもしれません。
「いっただきま~す」
「いただきます」
「いただきます」
3人で失われた命に感謝して食事を始めました。
部屋係は給仕もしてくれるようで、私たちにワインを注いでくれました。
なかなか美味しいワインで、追加で頼みたくなるくらいでした。
「このワイン美味しい、帰って来てからも飲みたいから、部屋に置いて!」
「承知したしました、何本ご用意させていただきましょうか?」
「そうね、足らないのは絶対に嫌だから、1人2本、いえ3本用意しておいて」
「分かりました、1人3本、合計9本ご用意させていただきます。
料理の追加は宜しですか?」
「この白パンとチーズが美味しいから、2個ずつ置いておいて」
「承りました、チーズとパンも3人分ご用意させていただいて宜しいですか?」
「お願いします」
「ではチーズと白パンを3人分、6個ずつご用意させていただきます」
私が何も言わなくてソフィアとアーサーが決めてくれます。
もしかして、グリフィス騎士家の名誉を考えてくれているのでしょうか?
その分支払を全部私に回す気なのでしょうか?
「ああ、それと、さっき支配人に聞き忘れていたんだけど、ダンジョンの中まで持って行ける美味しい料理はないかな?」
「私では正確に答えかねますので、後ほど料理長に聞いておきます」
「ダンジョンから戻るまでで良いから聞いていおいてね」
「承りました」
これからも稼げる見込みが立っています。
1度ダンジョンに潜ってしまえば、大鉄貨1200枚分は稼げます。
「夕食は何時頃までに頼めばいいのでしょうか。
人が少なくなった時間を見計らってダンジョンに潜ろうと思っています。
その際には組合に言伝を届けてもらう事になります」
冒険者が、高級宿の使用人を私用に使うのは難しいです。
心付け、チップを渡せばやってくれるでしょうが、分不相応と陰で言われるのは避けられません。
ですが、騎士家の令息である私なら陰口は言われません。
12歳の義務の途中であろうと、義務さえちゃんと果たしているなら、それ以外の時間は令息として振舞って構わないのです。
「夕食は20時までに注文していただく事になっております。
食堂は21時に閉めさせていただいておりますが、部屋に届けておくことはできますので、遅くなられるようでしたら、冷めても美味しい物を注文されてください。
言伝に関しましては、専任のお部屋係をつけさせていただきますので、何時に命じてくださっても大丈夫でございます」
「ダンジョンへは20時にここを出ようと思いますが、良いですか?」
「それで良いわよ」
「大丈夫です」
「食事はその前に済ませるとして、戻ってきた時のための夜食も欲しいよね?」
「当然よ」
「有るとうれしいですね」
「注文できる料理を教えてください」
「今日ご用意できますのはこちらでございます」
並ぶ料理は冒険者ギルドの食堂の出ていたような、お腹一杯になれば硬くても不味くても構わないモノではなかった。
厳選された食事を使い、腕のいい料理人が細心の注意を払って作る高級料理です。
言い訳のできないような失態があった場合、泊った貴族に難癖をつけられて殺される可能性すらあるのだから、最良の料理を用意するのが当然なのです。
「どうせなら村戻っても食べられないモノを頼みたいわね。
子豚のロースト、子羊のロースト、鴨のロースト、ワインにチーズ、白パンね。
量が分からないから、足らなければ追加で注文するわ。
19時に起きるから直ぐに食べられるようにしていてよ」
「僕も同じ物をお願いします。
ソフィアと同じように追加をお願いするかもしれません」
「私も同じ物を頼みます。
料金は先のお支払しておくのですか?」
「本来ならば先にお支払いしていただくのですが、グリフィス騎士家の方々には、とても価値のある品物を預からせていただいております。
その日の終わりか翌日に清算していただければ大丈夫でございます」
私だけでなく、ソフィアとアーサーも鉄剣を預けたから、3人をグリフィス騎士家の者として、賓客として扱う事にしたようですね。
2人を賓客扱いしてくれるのでしたら、どれほど高くても文句は言いません。
支配人に文句は言いませんが、1人大鉄貨50枚分の夕食は食べすぎでしょう!
ソフィアはともかく、アーサーまでこんな金額を注文するとは思いませんでした。
支配人が注文を聞いて直ぐに出て行きました。
私たちが仮眠を取った後でダンジョンに狩りに行く聞いたので、少しでも眠れるように気を使ってくれたのかもしれません。
私たちは夜に活動するのが苦になりません。
夜の畑を交代で見張るのが当たり前になっています。
夜行性の鳥や獣から畑を守れないようでは、田舎暮らしはできません。
コン、コン、コン。
「お食事を運ばせていただきました、お部屋に入ってもよろしでしょうか?」
私たちは19時ちょうどに目が覚めました。
部屋係も全く同時にルームサービスを届けてくれました。
スイートルームの1室、食堂のテーブル所狭しと注文した料理が並べられていきますが、思っていた以上の量が多いです。
これも王侯貴族に文句を言われないようにした結果かもしれません。
「いっただきま~す」
「いただきます」
「いただきます」
3人で失われた命に感謝して食事を始めました。
部屋係は給仕もしてくれるようで、私たちにワインを注いでくれました。
なかなか美味しいワインで、追加で頼みたくなるくらいでした。
「このワイン美味しい、帰って来てからも飲みたいから、部屋に置いて!」
「承知したしました、何本ご用意させていただきましょうか?」
「そうね、足らないのは絶対に嫌だから、1人2本、いえ3本用意しておいて」
「分かりました、1人3本、合計9本ご用意させていただきます。
料理の追加は宜しですか?」
「この白パンとチーズが美味しいから、2個ずつ置いておいて」
「承りました、チーズとパンも3人分ご用意させていただいて宜しいですか?」
「お願いします」
「ではチーズと白パンを3人分、6個ずつご用意させていただきます」
私が何も言わなくてソフィアとアーサーが決めてくれます。
もしかして、グリフィス騎士家の名誉を考えてくれているのでしょうか?
その分支払を全部私に回す気なのでしょうか?
「ああ、それと、さっき支配人に聞き忘れていたんだけど、ダンジョンの中まで持って行ける美味しい料理はないかな?」
「私では正確に答えかねますので、後ほど料理長に聞いておきます」
「ダンジョンから戻るまでで良いから聞いていおいてね」
「承りました」
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