14 / 16
13話
しおりを挟む
「正直難しいですね。
刺客に命を狙われている身です。
狙われてさえいなければ、レオナルド様もジェミー様も教養をお持ちなので、私塾を開く事もできるのですが……」
「やはり皇国を頼らなければいけませんか?
そうなれば、私と子供は確実に人質にされてしまいます。
そんな生活は嫌なのです。
私はレオナルド様と幸せな家庭を築きたいのです。
私は本心を正直に話、ソニー達に話しました。
ソニー達も真剣に考えてくれました。
でもそれは、とても難しい願いでした。
レオナルド様と私の安全を確保しつつ、収入を確保する。
そうなると、四人の侍女は常に私達の側から離れられません。
「よろしいですか、ジェミー様」
「ええ、もちろんよジャスパー。
何か思いついてくれたの?」
「大した方法ではないのですが、私達が常に側にいてできる仕事となりますと、製本や写本はいかかでしょうか。
レオナルド様とジェミー様は幅広い知識をお持ちです。
それを製本すれば売れると思うのです。
ですが製本は売れない可能性もある勝負です。
確実に手数料をえるなら、写本という方法もございます」
「たしかにそれは一つの方法ですね。
それなら子供が生まれても仕事を続けられます。
皆も常に側にいてくれます。
考慮に入れておきましょう。
他に考えはありませんか?」
私は他のアイデアがないか聞きました。
聞きながら自分でも考えてみましたが、自分がいかに無理難題を言っているのかが、とてもよく分かりました。
ソニー達だけなら、傭兵や狩人として十分やっていけます。
いえ、侍女として高位貴族に仕えるだけの技量があります。
それなのに、レオナルド様と私に忠誠を尽くして側にいてくれます。
「レオナルド様とジェミー様は、乗馬の腕もなかなかですよね?
特にレオナルド様は騎士として働けるくらいの腕前です。
私達も騎士並みの乗馬ができます。
牧場を経営しつつ、調教の依頼もうけるのはどうでしょう?
幸い優秀な軍馬を連れてきています。
あの子達の子供で、軍馬の調教を終えた若駒なら、結構な高値で売れると思うにですか?」
「それです!
それがいいです!
よく考えついてくれました、アーロン。
牧場を開きましょう。
さっそくレオナルド様のお話ししましょう」
私は急いでレオナルド様に話したかったのですが、しばらく待たなければいけませんでした。
レオナルド様が、私の妊娠について神官長と話し合ってくださっています。
私が心変わりしたので、その詫びと相談です。
非常に時間がかかった話し合いで、正直心配なりました。
そして話し合いの結果も、私には驚くべきものでした。
刺客に命を狙われている身です。
狙われてさえいなければ、レオナルド様もジェミー様も教養をお持ちなので、私塾を開く事もできるのですが……」
「やはり皇国を頼らなければいけませんか?
そうなれば、私と子供は確実に人質にされてしまいます。
そんな生活は嫌なのです。
私はレオナルド様と幸せな家庭を築きたいのです。
私は本心を正直に話、ソニー達に話しました。
ソニー達も真剣に考えてくれました。
でもそれは、とても難しい願いでした。
レオナルド様と私の安全を確保しつつ、収入を確保する。
そうなると、四人の侍女は常に私達の側から離れられません。
「よろしいですか、ジェミー様」
「ええ、もちろんよジャスパー。
何か思いついてくれたの?」
「大した方法ではないのですが、私達が常に側にいてできる仕事となりますと、製本や写本はいかかでしょうか。
レオナルド様とジェミー様は幅広い知識をお持ちです。
それを製本すれば売れると思うのです。
ですが製本は売れない可能性もある勝負です。
確実に手数料をえるなら、写本という方法もございます」
「たしかにそれは一つの方法ですね。
それなら子供が生まれても仕事を続けられます。
皆も常に側にいてくれます。
考慮に入れておきましょう。
他に考えはありませんか?」
私は他のアイデアがないか聞きました。
聞きながら自分でも考えてみましたが、自分がいかに無理難題を言っているのかが、とてもよく分かりました。
ソニー達だけなら、傭兵や狩人として十分やっていけます。
いえ、侍女として高位貴族に仕えるだけの技量があります。
それなのに、レオナルド様と私に忠誠を尽くして側にいてくれます。
「レオナルド様とジェミー様は、乗馬の腕もなかなかですよね?
特にレオナルド様は騎士として働けるくらいの腕前です。
私達も騎士並みの乗馬ができます。
牧場を経営しつつ、調教の依頼もうけるのはどうでしょう?
幸い優秀な軍馬を連れてきています。
あの子達の子供で、軍馬の調教を終えた若駒なら、結構な高値で売れると思うにですか?」
「それです!
それがいいです!
よく考えついてくれました、アーロン。
牧場を開きましょう。
さっそくレオナルド様のお話ししましょう」
私は急いでレオナルド様に話したかったのですが、しばらく待たなければいけませんでした。
レオナルド様が、私の妊娠について神官長と話し合ってくださっています。
私が心変わりしたので、その詫びと相談です。
非常に時間がかかった話し合いで、正直心配なりました。
そして話し合いの結果も、私には驚くべきものでした。
52
お気に入りに追加
956
あなたにおすすめの小説

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

(完結)王家の血筋の令嬢は路上で孤児のように倒れる
青空一夏
恋愛
父親が亡くなってから実の母と妹に虐げられてきた主人公。冬の雪が舞い落ちる日に、仕事を探してこいと言われて当てもなく歩き回るうちに路上に倒れてしまう。そこから、はじめる意外な展開。
ハッピーエンド。ショートショートなので、あまり入り組んでいない設定です。ご都合主義。
Hotランキング21位(10/28 60,362pt 12:18時点)

訳あり侯爵様に嫁いで白い結婚をした虐げられ姫が逃亡を目指した、その結果
柴野
恋愛
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われてしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。
※小説家になろうに重複投稿しています。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。

(完)大好きなお姉様、なぜ?ー夫も子供も奪われた私
青空一夏
恋愛
妹が大嫌いな姉が仕組んだ身勝手な計画にまんまと引っかかった妹の不幸な結婚生活からの恋物語。ハッピーエンド保証。
中世ヨーロッパ風異世界。ゆるふわ設定ご都合主義。魔法のある世界。

(完)婚約解消からの愛は永遠に
青空一夏
恋愛
エリザベスは、火事で頬に火傷をおった。その為に、王太子から婚約解消をされる。
両親からも疎まれ妹からも蔑まれたエリザベスだが・・・・・・
5話プラスおまけで完結予定。

(完結)無能なふりを強要された公爵令嬢の私、その訳は?(全3話)
青空一夏
恋愛
私は公爵家の長女で幼い頃から優秀だった。けれどもお母様はそんな私をいつも窘めた。
「いいですか? フローレンス。男性より優れたところを見せてはなりませんよ。女性は一歩、いいえ三歩後ろを下がって男性の背中を見て歩きなさい」
ですって!!
そんなのこれからの時代にはそぐわないと思う。だから、お母様のおっしゃることは貴族学園では無視していた。そうしたら家柄と才覚を見込まれて王太子妃になることに決まってしまい・・・・・・
これは、男勝りの公爵令嬢が、愚か者と有名な王太子と愛?を育む話です。(多分、あまり甘々ではない)
前編・中編・後編の3話。お話の長さは均一ではありません。異世界のお話で、言葉遣いやところどころ現代的部分あり。コメディー調。

「女友達と旅行に行っただけで別れると言われた」僕が何したの?理由がわからない弟が泣きながら相談してきた。
window
恋愛
「アリス姉さん助けてくれ!女友達と旅行に行っただけなのに婚約しているフローラに別れると言われたんだ!」
弟のハリーが泣きながら訪問して来た。姉のアリス王妃は突然来たハリーに驚きながら、夫の若き国王マイケルと話を聞いた。
結婚して平和な生活を送っていた新婚夫婦にハリーは涙を流して理由を話した。ハリーは侯爵家の長男で伯爵家のフローラ令嬢と婚約をしている。
それなのに婚約破棄して別れるとはどういう事なのか?詳しく話を聞いてみると、ハリーの返答に姉夫婦は呆れてしまった。
非常に頭の悪い弟が常識的な姉夫婦に相談して婚約者の彼女と話し合うが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる