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第一章
第1話:略奪婚
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「セシル嬢、こんなことになってしまって、本当に申し訳ない。
だが、これは運命なのだ、私とニーヴは神が定めた夫婦なのだ。
出会ってしまった以上、もう、離れる事などできないのだ」
私の前で、婚約者のテリーは長々と言い訳をしています。
別にそんなに言い訳などしなくても、これは私が予定していた通りの事です。
家同士が決めた政略結婚なので、仕方なく結婚することにしただけです。
小指の先ほどの愛情も感じた事はありません。
ただ家同士のために、愛しているフリをしていただけです。
「そうですわ、セシル御姉様、私達は神が定めた最高のカップルなのです。
残念ながら、テリー公子殿下のお相手はセシル御姉様ではなかったのです。
その証拠に、私のお腹にはテリー公子殿下の御子がいるのです」
本当に欲望に忠実な妹です。
昔から他人のモノ、特に姉の私のモノを奪うのが大好きです。
他人から何かを略奪する事に快感を感じる性質なのでしょう。
昔から執着心のない私にはどうにも理解できないです。
それほど何かに執着できる、愛情を注げるところが羨ましくもあります。
まあ、もう少し長く愛情を持つべきだとは思いますが。
「そう、それはおめでとう、ニーヴ。
でも大丈夫なの、ニーヴ。
両家の立会人がいない子供は後継者には認められないわよ。
下手をすれば私生児扱いで捨てられ、二人とも社交界にいられないほどの醜聞になるわよ」
泣いて縋るテリーは可哀想でしたが、私は既に婚約破棄された身です。
神が祝福された最高のカップルの邪魔をするわけにはいきません。
全てをキプロス大公殿下と父のルクセン公爵に報告しました。
しばらくキプロス大公家とルクセン公爵家は大騒動になりましたが、何を言われようとも、最高のカップルの邪魔をするわけにはいきません。
「「本日、私達は神様と皆様の前で結婚の誓いをいたします。
今日という日を迎えられたのも、私達二人を見守ってくださった神様と、支えてくださった皆様のおかげです。
これからは二人で力を合わせて苦難を乗り越え、喜びを分かち合い、笑顔あふれる家庭を築き、キプロス大公国を護る事を誓います」」
テリー公子殿下と妹のニーヴが、神とキプロス大公家一族とルクセン公爵一族の前で、結婚の誓いを立てています。
大騒動はありましたが、何とか話し合いがまとまり、私とテリーの婚約解消、ニーヴとテリーの婚約発表、この結婚式と慌ただしく行われました。
何とか早産ですむ日数までに結婚式を挙げようと、皆が必死だったのです。
まあ、悪い噂はどうしようもありませんが、噂はいつかなくなります。
それよりも、闇から闇に葬られる不幸な子をなくす事が一番でした。
その為に一番の被害者である私が頑張ったのです。
執着するほど大切なモノはありませんが、命だけは大切にしなければいけません。
さあ、明日から大陸連合魔法学院に留学です。
だが、これは運命なのだ、私とニーヴは神が定めた夫婦なのだ。
出会ってしまった以上、もう、離れる事などできないのだ」
私の前で、婚約者のテリーは長々と言い訳をしています。
別にそんなに言い訳などしなくても、これは私が予定していた通りの事です。
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ただ家同士のために、愛しているフリをしていただけです。
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残念ながら、テリー公子殿下のお相手はセシル御姉様ではなかったのです。
その証拠に、私のお腹にはテリー公子殿下の御子がいるのです」
本当に欲望に忠実な妹です。
昔から他人のモノ、特に姉の私のモノを奪うのが大好きです。
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まあ、もう少し長く愛情を持つべきだとは思いますが。
「そう、それはおめでとう、ニーヴ。
でも大丈夫なの、ニーヴ。
両家の立会人がいない子供は後継者には認められないわよ。
下手をすれば私生児扱いで捨てられ、二人とも社交界にいられないほどの醜聞になるわよ」
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全てをキプロス大公殿下と父のルクセン公爵に報告しました。
しばらくキプロス大公家とルクセン公爵家は大騒動になりましたが、何を言われようとも、最高のカップルの邪魔をするわけにはいきません。
「「本日、私達は神様と皆様の前で結婚の誓いをいたします。
今日という日を迎えられたのも、私達二人を見守ってくださった神様と、支えてくださった皆様のおかげです。
これからは二人で力を合わせて苦難を乗り越え、喜びを分かち合い、笑顔あふれる家庭を築き、キプロス大公国を護る事を誓います」」
テリー公子殿下と妹のニーヴが、神とキプロス大公家一族とルクセン公爵一族の前で、結婚の誓いを立てています。
大騒動はありましたが、何とか話し合いがまとまり、私とテリーの婚約解消、ニーヴとテリーの婚約発表、この結婚式と慌ただしく行われました。
何とか早産ですむ日数までに結婚式を挙げようと、皆が必死だったのです。
まあ、悪い噂はどうしようもありませんが、噂はいつかなくなります。
それよりも、闇から闇に葬られる不幸な子をなくす事が一番でした。
その為に一番の被害者である私が頑張ったのです。
執着するほど大切なモノはありませんが、命だけは大切にしなければいけません。
さあ、明日から大陸連合魔法学院に留学です。
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