84 / 111
第2章
第84話:脅迫
しおりを挟む
神歴1818年皇歴214年5月22日バーランド帝国帝都帝宮:ロジャー皇子視点
帝王の私室には、帝王だけでなく帝国政府首脳が全員集まっている。
魅了と支配の魔術で、完全に俺の操り人形となった連中だ。
「全ての奴隷を解放するように、帝王の勅命として帝都中に発布しろ」
俺は帝王に命じた。
「勅命である、帝都にいる全ての奴隷を解放せよ」
俺に命じられた帝王は、私室に集まった全大臣と全副大臣に命じた
「はい」
全員が唯々諾々と俺の命令に従う。
本当は、今直ぐこれまでやって来た罪に相応しい罰を与えたいが、今は奴隷にされた人たちを助ける方が優先だから、我慢している。
本当は今直ぐ帝国中の奴隷を解放したいが、そんな事は無理なのでやらない。
帝王の勅命で発布したとしても、守らない奴が必ず現れる。
闇の世界で奴隷にするか、実際には奴隷のままなのに、表向きだけ年季奉公にする、卑怯で小狡い人間が多数現れるだけだ。
年季奉公に変えるだけなら良い、権力か金で買い取る事ができる。
だが闇世界に逃げられたら、探し出して助けるまでに死んでしまうかもしれない。
だから、そんな事にならないように、奴隷は順番に開放していく。
まずは、奴隷が1番多くいる帝都から解放する。
主人が奴隷を隠してしまわないように、帝都にいる軍を総動員する。
奴隷を隠そうとした者は問答無用で捕らえて、場合によったら処刑する。
帝国軍の主要指揮官は、魅了と支配の魔術で思いのままに操れる。
皇国の民だと思われる奴隷は、使い魔たちに探し出させたから居場所は分かる。
移動させて隠そうとしても、索敵魔術と使い魔で追跡しているから逃がさない。
「東区3番街17から樽に入れて移動させようとしている。
このままでは中の奴隷が死んでしまう。
帝王陛下の勅命に従わぬ者は殺して構わない。
陛下の恩赦を受けた者を、怠惰や無能で死なせたら処刑されると思え!」
索敵魔術で知った情報を、支配下に置いた指揮官に伝える。
伝えられた指揮官は伝令を使って現場の部隊に命じて奴隷を助ける。
勅命に従わなかった者は処刑され財産は没収される。
急に帝王や帝国政府の方針が変わった事に、帝国士族が疑問に思い反抗するのを警戒していたが、唯々諾々と従うので拍子抜けした。
だが、何のことはない、帝国では朝令暮改が当たり前の事だった。
帝王の機嫌しだいで、法令が何度も変えられてきたようだ。
寵姫や佞臣の言葉で、裁判の結果がひっくり返るのも当たり前だった。
それに異議を唱えた法務関係の家臣を、見せしめに処刑するのが帝王。
絶対王政というが、暴君も極まれりの存在だった。
許し難い相手だが、今はそれが役にたっている。
帝都の闇、裏社会で力を持つ者以外は帝王に逆らわない。
少なくとも帝国に所属している貴族士族は帝王には逆らわない。
帝都の各地で、帝国軍と裏社会勢力の殺し合いが勃発する。
商人区画では、賄賂を使って奴隷を目溢ししてもらおうとする者がいる。
特に大量の奴隷を資産商品として抱える奴隷商会は、これまで帝国の国策として奴隷を扱ってきたので、急な裏切りに激怒する者や愕然とする者がいる。
特に大臣たちと直接結びついていた政商級の奴隷商人は、逆に帝国軍指揮官に食って掛かり、大臣とのつながりを強調して逆らう。
だが、そんな政商奴隷商人の所に派遣した帝国軍指揮官には、賄賂を受け取っていた大臣が、帝王の勅命で政商を切り捨てる事になったと直々に伝えている。
全ての帝国士族が、賄賂を受け取っても手心を加えても、自分が帝王に処刑されると知っている。
政商奴隷商人が抱えている護衛や暗殺者と戦いになっても、勅命に従い奴隷を解放しようとする。
俺は帝都中を見張り続け、奴隷にされた人が誰1人死傷しないようにする。
奴隷を人質にしようとした者は、常時展開している魔力塊でブチ殺す!
どさくさに紛れて奴隷に乱暴しようとする帝国士族がいれば、ぶち殺す!
使い魔たちも縦横無尽に活躍してくれている。
昼は夜目の利かない鳥たちが奴隷を守ってくれている。
夜はコウモリやネコが奴隷を守ってくれる。
帝都にいる帝室関係者の中には、自分たちは例外だと考えている者がいた。
勅命が出ているにもかかわらず、奴隷を傷つけ愉悦に浸る者がいた。
そんな連中には、帝王と同じ苦しみを味あわせてやった。
特別製の、痛覚を特に刺激する魔力針を爪の下に突き刺してやった。
それも、痛覚が鋭敏になる毒を得た魔クモに刺させた後でだ。
俺は急いで支配下に置いた大臣と近衛騎士団に命じて、帝宮の隅々まで捜索させて、帝室関係者が所有している奴隷を解放させた。
単に解放させただけでなく、勅命を破った帝室関係者を、解放した奴隷によって勅命違反で罰を与えさせた。
これまで帝室関係者が奴隷に行ってきた暴虐の限りを、今度は逆に奴隷が帝室関係者に行うようにした。
最初は身分を笠に抵抗していた帝室関係者に、支配下に入れていない末端の近衛騎士は強く出られないでいたが、帝王をその場に行かせてやらせた。
もう2度と俺の拷問を受けたくない帝王は、自分の愛妾であろうと子供であろうと関係なく、自らの手で筆舌に尽くし難い拷問を行った。
その中には、俺が思いつかないような残虐非道な拷問があった。
思いついたとしても、実行できない拷問もあった。
それは帝室に代々伝わる謀叛人に対する拷問だった。
帝王は以前からその拷問を好んで奴隷に行っていたと言う。
これでまた帝王に罰を与える理由ができた。
「奴隷商人が持っている帳簿を全て回収しろ!
表の帳簿だけじゃない、裏の帳簿も探し出して回収しろ!
回収し損ねた者は処刑する。
賄賂を受け取って隠した者は、一族一門皆殺しだぞ!」
生きている奴隷は必ず全員救い出す!
闇の世界や裏社会に連れ去られた者がいれば、地の果てまで追いかけて助ける!
間に合わず、亡くなられた方がいるのなら、遺骨を探し出して故郷に帰す。
魂が安らかに成仏できるように供養する。
帝王の私室には、帝王だけでなく帝国政府首脳が全員集まっている。
魅了と支配の魔術で、完全に俺の操り人形となった連中だ。
「全ての奴隷を解放するように、帝王の勅命として帝都中に発布しろ」
俺は帝王に命じた。
「勅命である、帝都にいる全ての奴隷を解放せよ」
俺に命じられた帝王は、私室に集まった全大臣と全副大臣に命じた
「はい」
全員が唯々諾々と俺の命令に従う。
本当は、今直ぐこれまでやって来た罪に相応しい罰を与えたいが、今は奴隷にされた人たちを助ける方が優先だから、我慢している。
本当は今直ぐ帝国中の奴隷を解放したいが、そんな事は無理なのでやらない。
帝王の勅命で発布したとしても、守らない奴が必ず現れる。
闇の世界で奴隷にするか、実際には奴隷のままなのに、表向きだけ年季奉公にする、卑怯で小狡い人間が多数現れるだけだ。
年季奉公に変えるだけなら良い、権力か金で買い取る事ができる。
だが闇世界に逃げられたら、探し出して助けるまでに死んでしまうかもしれない。
だから、そんな事にならないように、奴隷は順番に開放していく。
まずは、奴隷が1番多くいる帝都から解放する。
主人が奴隷を隠してしまわないように、帝都にいる軍を総動員する。
奴隷を隠そうとした者は問答無用で捕らえて、場合によったら処刑する。
帝国軍の主要指揮官は、魅了と支配の魔術で思いのままに操れる。
皇国の民だと思われる奴隷は、使い魔たちに探し出させたから居場所は分かる。
移動させて隠そうとしても、索敵魔術と使い魔で追跡しているから逃がさない。
「東区3番街17から樽に入れて移動させようとしている。
このままでは中の奴隷が死んでしまう。
帝王陛下の勅命に従わぬ者は殺して構わない。
陛下の恩赦を受けた者を、怠惰や無能で死なせたら処刑されると思え!」
索敵魔術で知った情報を、支配下に置いた指揮官に伝える。
伝えられた指揮官は伝令を使って現場の部隊に命じて奴隷を助ける。
勅命に従わなかった者は処刑され財産は没収される。
急に帝王や帝国政府の方針が変わった事に、帝国士族が疑問に思い反抗するのを警戒していたが、唯々諾々と従うので拍子抜けした。
だが、何のことはない、帝国では朝令暮改が当たり前の事だった。
帝王の機嫌しだいで、法令が何度も変えられてきたようだ。
寵姫や佞臣の言葉で、裁判の結果がひっくり返るのも当たり前だった。
それに異議を唱えた法務関係の家臣を、見せしめに処刑するのが帝王。
絶対王政というが、暴君も極まれりの存在だった。
許し難い相手だが、今はそれが役にたっている。
帝都の闇、裏社会で力を持つ者以外は帝王に逆らわない。
少なくとも帝国に所属している貴族士族は帝王には逆らわない。
帝都の各地で、帝国軍と裏社会勢力の殺し合いが勃発する。
商人区画では、賄賂を使って奴隷を目溢ししてもらおうとする者がいる。
特に大量の奴隷を資産商品として抱える奴隷商会は、これまで帝国の国策として奴隷を扱ってきたので、急な裏切りに激怒する者や愕然とする者がいる。
特に大臣たちと直接結びついていた政商級の奴隷商人は、逆に帝国軍指揮官に食って掛かり、大臣とのつながりを強調して逆らう。
だが、そんな政商奴隷商人の所に派遣した帝国軍指揮官には、賄賂を受け取っていた大臣が、帝王の勅命で政商を切り捨てる事になったと直々に伝えている。
全ての帝国士族が、賄賂を受け取っても手心を加えても、自分が帝王に処刑されると知っている。
政商奴隷商人が抱えている護衛や暗殺者と戦いになっても、勅命に従い奴隷を解放しようとする。
俺は帝都中を見張り続け、奴隷にされた人が誰1人死傷しないようにする。
奴隷を人質にしようとした者は、常時展開している魔力塊でブチ殺す!
どさくさに紛れて奴隷に乱暴しようとする帝国士族がいれば、ぶち殺す!
使い魔たちも縦横無尽に活躍してくれている。
昼は夜目の利かない鳥たちが奴隷を守ってくれている。
夜はコウモリやネコが奴隷を守ってくれる。
帝都にいる帝室関係者の中には、自分たちは例外だと考えている者がいた。
勅命が出ているにもかかわらず、奴隷を傷つけ愉悦に浸る者がいた。
そんな連中には、帝王と同じ苦しみを味あわせてやった。
特別製の、痛覚を特に刺激する魔力針を爪の下に突き刺してやった。
それも、痛覚が鋭敏になる毒を得た魔クモに刺させた後でだ。
俺は急いで支配下に置いた大臣と近衛騎士団に命じて、帝宮の隅々まで捜索させて、帝室関係者が所有している奴隷を解放させた。
単に解放させただけでなく、勅命を破った帝室関係者を、解放した奴隷によって勅命違反で罰を与えさせた。
これまで帝室関係者が奴隷に行ってきた暴虐の限りを、今度は逆に奴隷が帝室関係者に行うようにした。
最初は身分を笠に抵抗していた帝室関係者に、支配下に入れていない末端の近衛騎士は強く出られないでいたが、帝王をその場に行かせてやらせた。
もう2度と俺の拷問を受けたくない帝王は、自分の愛妾であろうと子供であろうと関係なく、自らの手で筆舌に尽くし難い拷問を行った。
その中には、俺が思いつかないような残虐非道な拷問があった。
思いついたとしても、実行できない拷問もあった。
それは帝室に代々伝わる謀叛人に対する拷問だった。
帝王は以前からその拷問を好んで奴隷に行っていたと言う。
これでまた帝王に罰を与える理由ができた。
「奴隷商人が持っている帳簿を全て回収しろ!
表の帳簿だけじゃない、裏の帳簿も探し出して回収しろ!
回収し損ねた者は処刑する。
賄賂を受け取って隠した者は、一族一門皆殺しだぞ!」
生きている奴隷は必ず全員救い出す!
闇の世界や裏社会に連れ去られた者がいれば、地の果てまで追いかけて助ける!
間に合わず、亡くなられた方がいるのなら、遺骨を探し出して故郷に帰す。
魂が安らかに成仏できるように供養する。
144
お気に入りに追加
1,822
あなたにおすすめの小説
異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。
長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。
女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。
お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。
のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。
ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。
拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。
中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。
旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。

悪役貴族に転生したから破滅しないように努力するけど上手くいかない!~努力が足りない?なら足りるまで努力する~
蜂谷
ファンタジー
社畜の俺は気が付いたら知らない男の子になっていた。
情報をまとめるとどうやら子供の頃に見たアニメ、ロイヤルヒーローの序盤で出てきた悪役、レオス・ヴィダールの幼少期に転生してしまったようだ。
アニメ自体は子供の頃だったのでよく覚えていないが、なぜかこいつのことはよく覚えている。
物語の序盤で悪魔を召喚させ、学園をめちゃくちゃにする。
それを主人公たちが倒し、レオスは学園を追放される。
その後領地で幽閉に近い謹慎を受けていたのだが、悪魔教に目を付けられ攫われる。
そしてその体を魔改造されて終盤のボスとして主人公に立ちふさがる。
それもヒロインの聖魔法によって倒され、彼の人生の幕は閉じる。
これが、悪役転生ってことか。
特に描写はなかったけど、こいつも怠惰で堕落した生活を送っていたに違いない。
あの肥満体だ、運動もろくにしていないだろう。
これは努力すれば眠れる才能が開花し、死亡フラグを回避できるのでは?
そう考えた俺は執事のカモールに頼み込み訓練を開始する。
偏った考えで領地を無駄に統治してる親を説得し、健全で善人な人生を歩もう。
一つ一つ努力していけば、きっと開かれる未来は輝いているに違いない。
そう思っていたんだけど、俺、弱くない?
希少属性である闇魔法に目覚めたのはよかったけど、攻撃力に乏しい。
剣術もそこそこ程度、全然達人のようにうまくならない。
おまけに俺はなにもしてないのに悪魔が召喚がされている!?
俺の前途多難な転生人生が始まったのだった。
※カクヨム、なろうでも掲載しています。

異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる