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第1章
第33話:家臣との謁見
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神歴1817年皇歴213年4月30日バカン辺境伯家領都領城謁見の間
ロジャー皇子視点
子爵領をでてからバカン辺境伯領の領都領城につくまで50日もかかった。
普通なら30日でたどり着けるのだが、20日も余分にかかってしまった。
途中色々あったのだが、そんな事はどうでもいい。
今は、領地に入ってから見聞きした事の方が大問題だ!
「ロジャー皇子殿下にはご機嫌麗しく……」
「だまれ、誰のご機嫌が麗しいだ、怒りの余り今直ぐ暴れ出しそうだ!」
「申し訳ございません、どこの愚か者が皇子殿下の怒りを買ったのでしょうか?
臣が今直ぐこの手で成敗してご覧に入れます!」
「だったら今直ぐ周りにいる連中を皆殺しにして自分の首を刎ねろ!
お前の息子が俺を殺そうとしたのを知らないとは言わせないぞ!」
「はて、あれはロジャー皇子殿下の婿入りに反対した者が勝手にやった事。
皇室も皇国も詳しく調べて裁かれた、動かしようのない事実でございます」
「そうか、皇室と皇国の裁きを盾に自分たちのやった事を誤魔化そうというのなら、裁きに従わずに領地を返上していないのはなぜだ?!
いまだに領民が家畜よりも酷使されているのはなぜだ!」
「皇室と皇国の裁きに従わせていただきたいのはやまやまなれど、我ら以外に領地を統治できる者がいない為、したかたなく続けていたのでございます。
ロジャー皇子殿下のお力をもしまして、我が家の苦しい事情を皇帝陛下にお伝えいただけないでしょうか?」
「成敗!」
我慢の限界だった、これ以上は聞いていると、表に出してはいけない攻撃魔術を叩きつけてしまう。
「「「「「はっ!」」」」」
俺の命令を受けた護衛騎士の半分と、50日の間に実力を知る事ができた新しい騎士と徒士が、風のように敵を襲った。
俺の敵とはバカン辺境伯領に残っていた、重臣10家の当主と跡継ぎたち。
拝領屋敷の地下牢に当主が幽閉されている家は跡継ぎが領地に残っていた。
跡継ぎが幽閉されている家は、当主が領地に残っていた。
そんな腐れ外道が、図々しく俺を脅すようなマネをしたから、俺の我慢も限界を超えてしまったのだ。
バカン辺境伯家の実権を握る前なら、養父に気を使わなければいけなかった。
あの襲撃事件の前なら、選帝侯たちに気を使わなければいけなかった。
だが今は、誰にも気をつかわなくていい、自由に悪臣佞臣叛臣を殺せる!
「「「「「ギャアアアアア!」」」」」
護衛騎士も新しく召し抱えた騎士も徒士も、ゴブリンダンジョンと途中で行った実戦訓練で、以前とは比べ物にならないくらい強くなった。
バカン辺境伯領は大森林に接しているので、とんでもなく強い家臣がいるかもしれないと心配していたが、少なくとも10家に関係する者にはいなかった。
当人たちはもちろんだが、武装して控えている手先にもいなかった。
だから安心して皆殺しを命じられた。
目の前は、10家の連中が流した血と、慌てて入ってきた手先の流した血で、池のようになっている。
「アントニオ、ウッディ、配下を連れて城内をくまなく回れ。
俺に仕えるか10家に従うか、城にいる全員に選ばせろ」
「「はっ!」」
守役で騎士隊長のアントニオは自分の配下を数多く持っている。
1人だけでもまとまった戦力になる。
騎士長のウッディは、アントニオほどではないが、他の騎士よりは少し多くの家臣を持っている。
「スレッガー叔父上、城の中の掃除が終わったら、連中の領地と城を接収する。
2度も俺の命を狙ったのだ、残すはずだった領地を俺の物にしても誰も文句は言わんだろう?」
「その通りですが、選帝侯たちが難癖をつけて来ませんか?
バカン辺境伯家が潰されたら何にもなりませんよ?」
「皇帝陛下は頼りにならないが、皇父が黙っていないだろう?
それに、もし正面から戦う事になっても負ける気がしない。
選帝侯たちがやる気なら良い機会だ、受けて立ってやる」
「殿下が皇位につく気になってくださったのなら、四の五の言いません」
ロジャー皇子視点
子爵領をでてからバカン辺境伯領の領都領城につくまで50日もかかった。
普通なら30日でたどり着けるのだが、20日も余分にかかってしまった。
途中色々あったのだが、そんな事はどうでもいい。
今は、領地に入ってから見聞きした事の方が大問題だ!
「ロジャー皇子殿下にはご機嫌麗しく……」
「だまれ、誰のご機嫌が麗しいだ、怒りの余り今直ぐ暴れ出しそうだ!」
「申し訳ございません、どこの愚か者が皇子殿下の怒りを買ったのでしょうか?
臣が今直ぐこの手で成敗してご覧に入れます!」
「だったら今直ぐ周りにいる連中を皆殺しにして自分の首を刎ねろ!
お前の息子が俺を殺そうとしたのを知らないとは言わせないぞ!」
「はて、あれはロジャー皇子殿下の婿入りに反対した者が勝手にやった事。
皇室も皇国も詳しく調べて裁かれた、動かしようのない事実でございます」
「そうか、皇室と皇国の裁きを盾に自分たちのやった事を誤魔化そうというのなら、裁きに従わずに領地を返上していないのはなぜだ?!
いまだに領民が家畜よりも酷使されているのはなぜだ!」
「皇室と皇国の裁きに従わせていただきたいのはやまやまなれど、我ら以外に領地を統治できる者がいない為、したかたなく続けていたのでございます。
ロジャー皇子殿下のお力をもしまして、我が家の苦しい事情を皇帝陛下にお伝えいただけないでしょうか?」
「成敗!」
我慢の限界だった、これ以上は聞いていると、表に出してはいけない攻撃魔術を叩きつけてしまう。
「「「「「はっ!」」」」」
俺の命令を受けた護衛騎士の半分と、50日の間に実力を知る事ができた新しい騎士と徒士が、風のように敵を襲った。
俺の敵とはバカン辺境伯領に残っていた、重臣10家の当主と跡継ぎたち。
拝領屋敷の地下牢に当主が幽閉されている家は跡継ぎが領地に残っていた。
跡継ぎが幽閉されている家は、当主が領地に残っていた。
そんな腐れ外道が、図々しく俺を脅すようなマネをしたから、俺の我慢も限界を超えてしまったのだ。
バカン辺境伯家の実権を握る前なら、養父に気を使わなければいけなかった。
あの襲撃事件の前なら、選帝侯たちに気を使わなければいけなかった。
だが今は、誰にも気をつかわなくていい、自由に悪臣佞臣叛臣を殺せる!
「「「「「ギャアアアアア!」」」」」
護衛騎士も新しく召し抱えた騎士も徒士も、ゴブリンダンジョンと途中で行った実戦訓練で、以前とは比べ物にならないくらい強くなった。
バカン辺境伯領は大森林に接しているので、とんでもなく強い家臣がいるかもしれないと心配していたが、少なくとも10家に関係する者にはいなかった。
当人たちはもちろんだが、武装して控えている手先にもいなかった。
だから安心して皆殺しを命じられた。
目の前は、10家の連中が流した血と、慌てて入ってきた手先の流した血で、池のようになっている。
「アントニオ、ウッディ、配下を連れて城内をくまなく回れ。
俺に仕えるか10家に従うか、城にいる全員に選ばせろ」
「「はっ!」」
守役で騎士隊長のアントニオは自分の配下を数多く持っている。
1人だけでもまとまった戦力になる。
騎士長のウッディは、アントニオほどではないが、他の騎士よりは少し多くの家臣を持っている。
「スレッガー叔父上、城の中の掃除が終わったら、連中の領地と城を接収する。
2度も俺の命を狙ったのだ、残すはずだった領地を俺の物にしても誰も文句は言わんだろう?」
「その通りですが、選帝侯たちが難癖をつけて来ませんか?
バカン辺境伯家が潰されたら何にもなりませんよ?」
「皇帝陛下は頼りにならないが、皇父が黙っていないだろう?
それに、もし正面から戦う事になっても負ける気がしない。
選帝侯たちがやる気なら良い機会だ、受けて立ってやる」
「殿下が皇位につく気になってくださったのなら、四の五の言いません」
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