24 / 33
第一章
第19話:新人
しおりを挟む
転移9日目:山本光司(ミーツ)視点
「待て、早まるんじゃない、この高さから落ちると死んでしまうぞ!」
「だれ?!」
俺はあらゆる魔術を重ね掛けして瞬く間に城壁にたどり着いた。
バカ天使の案内で、無謀な逃亡を図っている寡婦達の所に来た。
急いだお陰で寡婦と子供達はまだ城壁の上にいる。
「強盗冒険者とその黒幕だった貴族を殺した魔術師だ。
新しい領主は、俺の命令で被害者の家族を探していただけだ。
お前達を捕まえて罰する為でも口封じする為でもない。
危険な逃亡をしなくても大丈夫だ」
ネイを抱っこ紐を使って胸にしている男に、いきなり厳しく声かけられたのだ。
領主の目を盗んで城壁を降りようとしている女が驚き慌てるのは当然だ。
「貴男の言う事を鵜呑みにして信じろと言うの?!」
「お前が子供を護ろうと慎重になるのは分かる。
だがもう既に俺に見つかってしまっている。
俺を信じずに壁を降りても逃げきれない事は分かるだろう?
どうせ逃げきれないのだから、危険な事はしない方が良い」
上から目線で偉そうに言っているが、ネイを前抱きしているから締まらない。
だがその分親近感と微妙な信用は得られるかもしれない。
どうか諦めてくれ、可哀想な女子供が死ぬ姿など見たくない。
「人間には命以上に大切なモノがあるわ!
それを守るためなら命を危険にさらす事もいとわないわ!」
そう厳しい決意を口にしながらも、寡婦の目は俺が抱いているネイに向かい、何とも言えない表情になっている。
「その誇りは賞賛に値するが、逆転と仇討ちの機会を失う事でもあるぞ。
大切に家族の仇を討つために、泥水をすする覚悟もいるのではないか?」
よし、感情が動いているようだ。
この調子なら説得できそうだ。
発作的に飛び降りないように慎重な言動を心がけよう。
「……」
「これを渡しておく」
俺は亜空間から柄を女子供に向けて剣鉈を取り出した。
人を斬るため武器ではなく、包丁と化しているモノだが、寡婦はそんな事を知らないから、俺が大切な武器を渡したと思うだろう。
「俺が嘘をついたと判断したら、攻撃に使っても自殺に使ってもいい。
子供達の為にも、ひとまず俺について来てから判断したらどうだ?
お前と同じ境遇の寡婦と孤児が既に集まっているぞ」
「……変な事をしようとしたら、この子達を殺して私も死ぬわよ!」
俺に勝てない事も逃げきれない事も判断できているようだ。
逆上していないのなら、館に来てくれさえすれば信じてくれるだろう。
「分かったが、安心して欲しい。
不幸な目に会った寡婦と孤児を助けたいだけで他意はない。
少しだけあるとすれば、恩を感じて忠誠を尽くしてくれる使用人が欲しいだけだ」
「使用人?
何を言っているの?」
「言葉だけでは心から信じてもらえないだろう?
来てくれて、他の寡婦と孤児がどんな状況か見てくれれば分かる」
危険な城壁下りをしようとしていた寡婦と子供は何とか助ける事ができた。
バカ天使が良い仕事をしてくれたので、褒めておいた。
褒めて褒めて褒め倒して、また寡婦と孤児を探しに行かせた。
バカ天使は喜び勇んで寡婦と孤児が残っていないか探しに行った。
昔からバカと鋏は使いようと言うが、本当だった。
問題は領主のマイルズが間に合わなかったように、バカ天使が見落とした場合だ。
「殺虫魔術、インセクティサイド、殺虫魔術、インセクティサイド……
殺虫魔術、インセクティサイド!」
助けた寡婦と子供に、新たに考え出した殺虫魔術を使った。
蚤、虱、壁蝨を殺すイメージを明確にして何度も魔術を放った。
昔、地方競馬を観戦しに行って移された悪夢の再現だけは嫌だった。
「腹が減っていないか?
毒も眠り薬も入っていない。
信用できないのなら、自分だけは食べず、子供達だけに食べさせてやれ」
俺は今日焼いて食べきれなかった焼き鳥を亜空間から出してやった。
寡婦も3人の子供もやせ衰えている。
出会った時のネイほどではないが、気力だけで歩いている感じなのだ。
「分かったわ、子供達だけに食べさせるわ。
さあ、しっかり食べさない。
よく噛んで、慌てて食べないの」
……ありがとう」
城壁に向かった行きと違って、帰りは結構な時間がかかってしまった。
単に距離が離れているだけでなく、歩みが遅すぎたのだ。
久しぶりにお腹一杯食べたので、3人の子供の内2人が眠ってしまったから。
寡婦が俺に子供を預けてくれるはずもなく、2人を同時に抱く事も無理だ。
何とか俺が勧める抱っこ紐を使ってくれたが、2人も抱いたら歩みが遅くなるのも当然で、1時間以上かかってしまった。
寡婦と起きている年長の子供は大きくて立派な館に驚いていた。
俺は自信満々な姿を見せるように気を使って入った。
まあ、ネイを抱っこ紐を使って前抱きしている状態では、威厳など欠片もない。
「いるか?
入るぞ?
この人達を風呂に入れて服と部屋を与えてやってくれ。
館に戻った俺は、寡婦達が鳥の解体を行っている部屋に新人を連れて行った。
「まあ、早速新しい人を助けてくださったのですね?
流石御主人様です。
さあ、さあ、さあ、もう何も心配したくて大丈夫ですよ。
安心してお風呂に入り休んでください。
おや、鳥肉を持っておられるのですね?
ああ、そうですね、いきなりは信じられないですよね。
部屋に入って鍵を閉めてから食べればいいですよ」
リーダー格の寡婦が素早く新人を出迎え安心させてくれている。
彼女に任せれば大丈夫だろう。
俺は自分の性に合わない事を必死でやったので、もう一杯一杯だ。
「後は任せるが、ああ、これを使ってくれ。
石鹸もタオルもケチケチしないで一杯使いなさい。
食べ物を扱う人間は常にきれいにしておかなければならない」
俺は奉天市場で新たに買った石鹸とタオルを渡した。
買い忘れて数が減ったとしても、寡婦達が遠慮して言わない可能性もある。
場所を決めて、常に一杯用意しておかなければいけない。
寡婦と孤児には常に清潔にしてもらわなければいけない。
共同浴場に行くのなら、ビニールで個包装した石鹸は持たせられない。
ビニール以前に、この世界で使われている石鹸とは比較にならない高級品だ。
だが、我が家は共同浴場を使わずに自宅の浴室を使っている。
社交や情報を得るために共同浴場を使う気もない。
1日でも早く引き籠りたいのに、何が哀しくて共同浴場など使うものか!
だからビニールで個包装した100gの石鹸120個を6072円で買った。
フェイスタオルも追加で100枚7799円で買った。
寡婦と孤児の数が多いし、秘密を守ってくれると信じる事にしたのだ。
「待て、早まるんじゃない、この高さから落ちると死んでしまうぞ!」
「だれ?!」
俺はあらゆる魔術を重ね掛けして瞬く間に城壁にたどり着いた。
バカ天使の案内で、無謀な逃亡を図っている寡婦達の所に来た。
急いだお陰で寡婦と子供達はまだ城壁の上にいる。
「強盗冒険者とその黒幕だった貴族を殺した魔術師だ。
新しい領主は、俺の命令で被害者の家族を探していただけだ。
お前達を捕まえて罰する為でも口封じする為でもない。
危険な逃亡をしなくても大丈夫だ」
ネイを抱っこ紐を使って胸にしている男に、いきなり厳しく声かけられたのだ。
領主の目を盗んで城壁を降りようとしている女が驚き慌てるのは当然だ。
「貴男の言う事を鵜呑みにして信じろと言うの?!」
「お前が子供を護ろうと慎重になるのは分かる。
だがもう既に俺に見つかってしまっている。
俺を信じずに壁を降りても逃げきれない事は分かるだろう?
どうせ逃げきれないのだから、危険な事はしない方が良い」
上から目線で偉そうに言っているが、ネイを前抱きしているから締まらない。
だがその分親近感と微妙な信用は得られるかもしれない。
どうか諦めてくれ、可哀想な女子供が死ぬ姿など見たくない。
「人間には命以上に大切なモノがあるわ!
それを守るためなら命を危険にさらす事もいとわないわ!」
そう厳しい決意を口にしながらも、寡婦の目は俺が抱いているネイに向かい、何とも言えない表情になっている。
「その誇りは賞賛に値するが、逆転と仇討ちの機会を失う事でもあるぞ。
大切に家族の仇を討つために、泥水をすする覚悟もいるのではないか?」
よし、感情が動いているようだ。
この調子なら説得できそうだ。
発作的に飛び降りないように慎重な言動を心がけよう。
「……」
「これを渡しておく」
俺は亜空間から柄を女子供に向けて剣鉈を取り出した。
人を斬るため武器ではなく、包丁と化しているモノだが、寡婦はそんな事を知らないから、俺が大切な武器を渡したと思うだろう。
「俺が嘘をついたと判断したら、攻撃に使っても自殺に使ってもいい。
子供達の為にも、ひとまず俺について来てから判断したらどうだ?
お前と同じ境遇の寡婦と孤児が既に集まっているぞ」
「……変な事をしようとしたら、この子達を殺して私も死ぬわよ!」
俺に勝てない事も逃げきれない事も判断できているようだ。
逆上していないのなら、館に来てくれさえすれば信じてくれるだろう。
「分かったが、安心して欲しい。
不幸な目に会った寡婦と孤児を助けたいだけで他意はない。
少しだけあるとすれば、恩を感じて忠誠を尽くしてくれる使用人が欲しいだけだ」
「使用人?
何を言っているの?」
「言葉だけでは心から信じてもらえないだろう?
来てくれて、他の寡婦と孤児がどんな状況か見てくれれば分かる」
危険な城壁下りをしようとしていた寡婦と子供は何とか助ける事ができた。
バカ天使が良い仕事をしてくれたので、褒めておいた。
褒めて褒めて褒め倒して、また寡婦と孤児を探しに行かせた。
バカ天使は喜び勇んで寡婦と孤児が残っていないか探しに行った。
昔からバカと鋏は使いようと言うが、本当だった。
問題は領主のマイルズが間に合わなかったように、バカ天使が見落とした場合だ。
「殺虫魔術、インセクティサイド、殺虫魔術、インセクティサイド……
殺虫魔術、インセクティサイド!」
助けた寡婦と子供に、新たに考え出した殺虫魔術を使った。
蚤、虱、壁蝨を殺すイメージを明確にして何度も魔術を放った。
昔、地方競馬を観戦しに行って移された悪夢の再現だけは嫌だった。
「腹が減っていないか?
毒も眠り薬も入っていない。
信用できないのなら、自分だけは食べず、子供達だけに食べさせてやれ」
俺は今日焼いて食べきれなかった焼き鳥を亜空間から出してやった。
寡婦も3人の子供もやせ衰えている。
出会った時のネイほどではないが、気力だけで歩いている感じなのだ。
「分かったわ、子供達だけに食べさせるわ。
さあ、しっかり食べさない。
よく噛んで、慌てて食べないの」
……ありがとう」
城壁に向かった行きと違って、帰りは結構な時間がかかってしまった。
単に距離が離れているだけでなく、歩みが遅すぎたのだ。
久しぶりにお腹一杯食べたので、3人の子供の内2人が眠ってしまったから。
寡婦が俺に子供を預けてくれるはずもなく、2人を同時に抱く事も無理だ。
何とか俺が勧める抱っこ紐を使ってくれたが、2人も抱いたら歩みが遅くなるのも当然で、1時間以上かかってしまった。
寡婦と起きている年長の子供は大きくて立派な館に驚いていた。
俺は自信満々な姿を見せるように気を使って入った。
まあ、ネイを抱っこ紐を使って前抱きしている状態では、威厳など欠片もない。
「いるか?
入るぞ?
この人達を風呂に入れて服と部屋を与えてやってくれ。
館に戻った俺は、寡婦達が鳥の解体を行っている部屋に新人を連れて行った。
「まあ、早速新しい人を助けてくださったのですね?
流石御主人様です。
さあ、さあ、さあ、もう何も心配したくて大丈夫ですよ。
安心してお風呂に入り休んでください。
おや、鳥肉を持っておられるのですね?
ああ、そうですね、いきなりは信じられないですよね。
部屋に入って鍵を閉めてから食べればいいですよ」
リーダー格の寡婦が素早く新人を出迎え安心させてくれている。
彼女に任せれば大丈夫だろう。
俺は自分の性に合わない事を必死でやったので、もう一杯一杯だ。
「後は任せるが、ああ、これを使ってくれ。
石鹸もタオルもケチケチしないで一杯使いなさい。
食べ物を扱う人間は常にきれいにしておかなければならない」
俺は奉天市場で新たに買った石鹸とタオルを渡した。
買い忘れて数が減ったとしても、寡婦達が遠慮して言わない可能性もある。
場所を決めて、常に一杯用意しておかなければいけない。
寡婦と孤児には常に清潔にしてもらわなければいけない。
共同浴場に行くのなら、ビニールで個包装した石鹸は持たせられない。
ビニール以前に、この世界で使われている石鹸とは比較にならない高級品だ。
だが、我が家は共同浴場を使わずに自宅の浴室を使っている。
社交や情報を得るために共同浴場を使う気もない。
1日でも早く引き籠りたいのに、何が哀しくて共同浴場など使うものか!
だからビニールで個包装した100gの石鹸120個を6072円で買った。
フェイスタオルも追加で100枚7799円で買った。
寡婦と孤児の数が多いし、秘密を守ってくれると信じる事にしたのだ。
0
お気に入りに追加
1,239
あなたにおすすめの小説
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル) ~今日から地獄生物の飼育員ってマジっすか!?~
白那 又太
ファンタジー
とあるアパートの一室に住む安楽 喜一郎は仕事に忙殺されるあまり、癒しを求めてペットを購入した。ところがそのペットの様子がどうもおかしい。
日々成長していくペットに少し違和感を感じながらも(比較的)平和な毎日を過ごしていた喜一郎。
ところがある日その平和は地獄からの使者、魔王デボラ様によって粉々に打ち砕かれるのであった。
目指すは地獄の楽園ってなんじゃそりゃ!
大したスキルも無い! チートも無い! あるのは理不尽と不条理だけ!
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル)どうぞお楽しみください。
【本作は小説家になろう様、カクヨム様でも同時更新中です】
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し
gari
ファンタジー
突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。
知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。
正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。
過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。
一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。
父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!
地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……
ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!
どうする? どうなる? 召喚勇者。
※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる