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第一章:三条長尾家継承編
第43話:越後完全支配
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天文九年(1540)6月1日:越後沼垂郡鳥坂城:俺視点
春日山城を出陣する時に、上杉定実を大型関船に乗せて高野山金剛峰寺に送った。
逃げようとしたら殺せと命じてある。
家臣が深読みして殺してもかまわないし、殺さなくてもかまわない。
俺は春日山城に五千の兵を残して兄上の所に向かった。
国上寺に潜んでいるのは諜報部隊が探り当ててくれていた。
源義経が、奥州藤原氏を頼って奥州に逃れる途中に潜んだ故事に倣ったのか?
俺は四万五千兵に国上寺を囲ませて兄上と会った。
忠義の譜代百騎しか手勢のいない晴景兄上には、俺に逆らう力がない。
その百騎も、兄上の決定的な弱点を痛感しているだろう。
敵からは守っても、俺か兄上のどちらかを選べと言われたら……
四万五千の兵力を背景に、兄上には俺が用意した三つの中から進む道を選ばせた。
「残念ながら兄上には三条長尾家を継ぐだけの才能がない。
愚かではないが、家臣領民を守るために汚れ穢れる覚悟がない。
己が奇麗に生きるために、家臣領民を道連れにする卑怯者だ。
だが、家臣領民がいなければ、一人奇麗に生きる事ができる。
忠義の譜代ではない、欲得だけでつながる家臣なら率いても害がない。
大義名分が得られる朝廷、将軍、管領に仕えるなら忠義の家臣として死ねる。
世の平穏を願い仏に祈る生き方も合っている」
俺が提示したのは、足軽団を率いて傭兵のように生きる方法。
京に上って朝廷や将軍家の家臣として生きる方法。
僧になって争いごとから離れて生きる方法だった。
「私に三条長尾家の当主から下りろと言うのか……
確かに、このような惨めな負け方をした私に当主の資格はない。
留守を任せた家臣の半数に裏切られ、忠義を貫いた半数は殺された。
全て私の愚かさが招いた事だ、分かった隠居して僧になろう」
「お待ちください、僧になる必要はありません!
殿の誇り高き生き方をお慕いしている家臣もおります!
その者達を率いて今一度やり直してください!」
晴景兄上を心から慕い、忠義を尽くしている胎田秀忠は翻意を願った。
胎田秀忠の忠誠心は、俺も素直に評価する。
他にも五十騎ほどが兄上に仕え続けたいようだ。
俺が予想していたよりも多いのは、越後が畿内よりも後進国だからか?
それとも兄上の人徳が俺の予想以上だからか?
「久三郎、兄上が僧になられても家臣として仕え続ける事はできるぞ。
本願寺の証如を見よ、妻子を持ち多くの信者を武将や兵のように操っている」
「いえ、あのようなやり方は殿の誇り高き生き方に反します。
殿には楠木公や新田公のような生き方が似合っておられます。
殿、どうか京に上られ再起をはかられてください!」
「兄上、兄上が京に上られるのでしたら、軍資金を支援しましょう。
ですが先ほど申し上げた通り、畿内の者は平気で裏切ります。
特に卑怯な裏切りを重ねるのが、将軍と管領です。
将軍と管領に仕えると、三好筑前守のような死に方をする事に成ります。
久三郎の言っていたように、帝か朝廷に仕えるのが兄上のためです」
「話は分かったが、直ぐに決める訳にはいかん。
こんな私に最後まで付き従ってくれた家臣達の考えも聞きたい」
晴景兄上のような生き方は、前世で好きだった真田幸村こと真田信繁に似ているので、憧れる面はある。
この世界の弟として情はかけた、後は兄上が決められたらいい。
俺の話を聞いても将軍や管領に仕えるなら、俺と殺し合う事になるかもしれない。
ただ、そんな事になる前に裏切られて死ぬ可能性が高い。
兄上は五十騎の忠義の家臣だけでなく、藤子義姉上とも一緒に京に行った。
俺が用意した十隻の大型関船に分乗して京に行った。
餞別に軍資金として宋銭十万貫文を渡した。
しばらくは京の実相院を拠点にして兵を集めるそうだ。
あの五十騎かいれば、一騎百兵率いるとしても五千は動かせるだろう。
よい下級指揮官、足軽組頭が大量にいれば、一万五千兵は率いられる。
だが、どれほど銭があっても、それだけでは本当に強い軍は作れない。
実際に足軽や奴隷を集めたから分かるが、能力のある足軽組頭は少ない。
時間をかけて足軽や奴隷を育てて行かないと、直ぐに逃げ出す軍になる。
長尾晴龍個人としてやるべき事はやったので、兄上の事はきれいさっぱり忘れて、新たな三条長尾家の当主として揚北衆を完全服従させる事にした。
鳥坂城を囲んでいた揚北衆は俺に臣従しようとした。
だが臣従には厳しい条件を出した。
領地の半分を差し出して完全服従する事。
差し出す場所は堤防を築いた時に遊水地になる地で構わない。
家臣陪臣が支配している土地でも構わないが、絶対に半知は差し出させる。
差し出さないなら四万五千の兵で攻め滅ぼす。
ただし、逃げるのなら追わない、殺さずに逃がしてやる。
逃げる先は伊達でも蘆名でも武藤でも構わない。
ただし、逃げた先に攻め込むかもしれないと言った。
伊達家には必ず攻め込むと言った。
圧倒的な戦力差があったからだろう。
自分たちでは絶対に勝てないし、蘆名や武藤でも勝てないと思ったのだろう。
何より、時宗丸の後継を反対して攻撃したから伊達には頼れない。
誇り高い揚北衆も、勝ち目がないと判断して降伏した。
揚北衆は人質を送ると言ったが断わった。
人質など何の役にも立たない。
揚北衆は鳥坂城の攻撃に参加すると言ってきたが、断った。
何もせず、そのまま城に籠っていろと命じた。
味方の振りをして近づき、裏切られると厄介だからだ。
まだ買ったばかりの奴隷兵は、命しか持っていない。
殺されるかもしれないと思うと簡単に逃げてしまう。
誰かが恐れ逃げ出すと、恐怖が伝播して一斉に逃げ出してしまうのが人だ。
四万五千もの兵がいても、恐怖に支配されると簡単に崩れてしまう。
鳥坂城を囲むのに、裏切るかもしれない揚北衆が側にいるのは危険だった。
中条藤資は伊達勢と共に揚北衆の奇襲に受けた。
だが兄上を挟んで伊達勢の反対側にいた。
だからそれほど被害を受けることなく鳥坂城に逃げ込めた。
「卑怯下劣な中条弾正左衛門尉、最後の情けをかけてやる。
伊達を頼って逃げるのなら見逃してやる。
だが、今日中に逃げなければ四万五千の兵で総掛かりにして皆殺しにする!」
俺の言葉に中条藤資は恥も外聞もなく逃げ出した。
金目の物を持って家族と逃げ出した。
伊達家に攻め込む大義名分にするのに、直ぐに後を追いたかった。
だが、揚北衆が信用できなかった。
背後に揚北衆を置いたまま伊達の支配地域には入れない。
だから当主と跡継ぎ、後見人や子弟を呼び出した。
「これから中条藤資を追いかけて伊達を攻める。
越後に手出しした報復をする。
代々忠義を尽くしてくれて来た、譜代衆の仇を取る!
お前たちには先陣を務めてもらう。
家臣地侍は一人残さず率いよ。
城には俺の兵を入れて守らせるから心配するな。
俺のやり方が気に喰わない者は、今からでも逃げて良いぞ」
春日山城を出陣する時に、上杉定実を大型関船に乗せて高野山金剛峰寺に送った。
逃げようとしたら殺せと命じてある。
家臣が深読みして殺してもかまわないし、殺さなくてもかまわない。
俺は春日山城に五千の兵を残して兄上の所に向かった。
国上寺に潜んでいるのは諜報部隊が探り当ててくれていた。
源義経が、奥州藤原氏を頼って奥州に逃れる途中に潜んだ故事に倣ったのか?
俺は四万五千兵に国上寺を囲ませて兄上と会った。
忠義の譜代百騎しか手勢のいない晴景兄上には、俺に逆らう力がない。
その百騎も、兄上の決定的な弱点を痛感しているだろう。
敵からは守っても、俺か兄上のどちらかを選べと言われたら……
四万五千の兵力を背景に、兄上には俺が用意した三つの中から進む道を選ばせた。
「残念ながら兄上には三条長尾家を継ぐだけの才能がない。
愚かではないが、家臣領民を守るために汚れ穢れる覚悟がない。
己が奇麗に生きるために、家臣領民を道連れにする卑怯者だ。
だが、家臣領民がいなければ、一人奇麗に生きる事ができる。
忠義の譜代ではない、欲得だけでつながる家臣なら率いても害がない。
大義名分が得られる朝廷、将軍、管領に仕えるなら忠義の家臣として死ねる。
世の平穏を願い仏に祈る生き方も合っている」
俺が提示したのは、足軽団を率いて傭兵のように生きる方法。
京に上って朝廷や将軍家の家臣として生きる方法。
僧になって争いごとから離れて生きる方法だった。
「私に三条長尾家の当主から下りろと言うのか……
確かに、このような惨めな負け方をした私に当主の資格はない。
留守を任せた家臣の半数に裏切られ、忠義を貫いた半数は殺された。
全て私の愚かさが招いた事だ、分かった隠居して僧になろう」
「お待ちください、僧になる必要はありません!
殿の誇り高き生き方をお慕いしている家臣もおります!
その者達を率いて今一度やり直してください!」
晴景兄上を心から慕い、忠義を尽くしている胎田秀忠は翻意を願った。
胎田秀忠の忠誠心は、俺も素直に評価する。
他にも五十騎ほどが兄上に仕え続けたいようだ。
俺が予想していたよりも多いのは、越後が畿内よりも後進国だからか?
それとも兄上の人徳が俺の予想以上だからか?
「久三郎、兄上が僧になられても家臣として仕え続ける事はできるぞ。
本願寺の証如を見よ、妻子を持ち多くの信者を武将や兵のように操っている」
「いえ、あのようなやり方は殿の誇り高き生き方に反します。
殿には楠木公や新田公のような生き方が似合っておられます。
殿、どうか京に上られ再起をはかられてください!」
「兄上、兄上が京に上られるのでしたら、軍資金を支援しましょう。
ですが先ほど申し上げた通り、畿内の者は平気で裏切ります。
特に卑怯な裏切りを重ねるのが、将軍と管領です。
将軍と管領に仕えると、三好筑前守のような死に方をする事に成ります。
久三郎の言っていたように、帝か朝廷に仕えるのが兄上のためです」
「話は分かったが、直ぐに決める訳にはいかん。
こんな私に最後まで付き従ってくれた家臣達の考えも聞きたい」
晴景兄上のような生き方は、前世で好きだった真田幸村こと真田信繁に似ているので、憧れる面はある。
この世界の弟として情はかけた、後は兄上が決められたらいい。
俺の話を聞いても将軍や管領に仕えるなら、俺と殺し合う事になるかもしれない。
ただ、そんな事になる前に裏切られて死ぬ可能性が高い。
兄上は五十騎の忠義の家臣だけでなく、藤子義姉上とも一緒に京に行った。
俺が用意した十隻の大型関船に分乗して京に行った。
餞別に軍資金として宋銭十万貫文を渡した。
しばらくは京の実相院を拠点にして兵を集めるそうだ。
あの五十騎かいれば、一騎百兵率いるとしても五千は動かせるだろう。
よい下級指揮官、足軽組頭が大量にいれば、一万五千兵は率いられる。
だが、どれほど銭があっても、それだけでは本当に強い軍は作れない。
実際に足軽や奴隷を集めたから分かるが、能力のある足軽組頭は少ない。
時間をかけて足軽や奴隷を育てて行かないと、直ぐに逃げ出す軍になる。
長尾晴龍個人としてやるべき事はやったので、兄上の事はきれいさっぱり忘れて、新たな三条長尾家の当主として揚北衆を完全服従させる事にした。
鳥坂城を囲んでいた揚北衆は俺に臣従しようとした。
だが臣従には厳しい条件を出した。
領地の半分を差し出して完全服従する事。
差し出す場所は堤防を築いた時に遊水地になる地で構わない。
家臣陪臣が支配している土地でも構わないが、絶対に半知は差し出させる。
差し出さないなら四万五千の兵で攻め滅ぼす。
ただし、逃げるのなら追わない、殺さずに逃がしてやる。
逃げる先は伊達でも蘆名でも武藤でも構わない。
ただし、逃げた先に攻め込むかもしれないと言った。
伊達家には必ず攻め込むと言った。
圧倒的な戦力差があったからだろう。
自分たちでは絶対に勝てないし、蘆名や武藤でも勝てないと思ったのだろう。
何より、時宗丸の後継を反対して攻撃したから伊達には頼れない。
誇り高い揚北衆も、勝ち目がないと判断して降伏した。
揚北衆は人質を送ると言ったが断わった。
人質など何の役にも立たない。
揚北衆は鳥坂城の攻撃に参加すると言ってきたが、断った。
何もせず、そのまま城に籠っていろと命じた。
味方の振りをして近づき、裏切られると厄介だからだ。
まだ買ったばかりの奴隷兵は、命しか持っていない。
殺されるかもしれないと思うと簡単に逃げてしまう。
誰かが恐れ逃げ出すと、恐怖が伝播して一斉に逃げ出してしまうのが人だ。
四万五千もの兵がいても、恐怖に支配されると簡単に崩れてしまう。
鳥坂城を囲むのに、裏切るかもしれない揚北衆が側にいるのは危険だった。
中条藤資は伊達勢と共に揚北衆の奇襲に受けた。
だが兄上を挟んで伊達勢の反対側にいた。
だからそれほど被害を受けることなく鳥坂城に逃げ込めた。
「卑怯下劣な中条弾正左衛門尉、最後の情けをかけてやる。
伊達を頼って逃げるのなら見逃してやる。
だが、今日中に逃げなければ四万五千の兵で総掛かりにして皆殺しにする!」
俺の言葉に中条藤資は恥も外聞もなく逃げ出した。
金目の物を持って家族と逃げ出した。
伊達家に攻め込む大義名分にするのに、直ぐに後を追いたかった。
だが、揚北衆が信用できなかった。
背後に揚北衆を置いたまま伊達の支配地域には入れない。
だから当主と跡継ぎ、後見人や子弟を呼び出した。
「これから中条藤資を追いかけて伊達を攻める。
越後に手出しした報復をする。
代々忠義を尽くしてくれて来た、譜代衆の仇を取る!
お前たちには先陣を務めてもらう。
家臣地侍は一人残さず率いよ。
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