王子の甘い囁き

第2話：王室の輝きと挑戦

　アレクサンダーに王子の客人として王宮に留まる事になった美優、王室の輝かしい世界に身を置きながら、真の王族になるために試練に立ち向かいました。

　王子よりも２０歳も年上の彼女は、年齢や身分差を乗り越えなければいけません。
　自分自身の存在価値を高めないと、美優と同年代の国王陛下や王妃殿下は、アレクサンダーとの結婚を絶対に許してはくれないのです。

　王子との愛を結婚に結び付けるには、成長するしかないのです。
　王子妃に相応しい礼儀作法を学んだ後で約束の場所に向かいました。
　
　アレクサンダー王子の宮殿も、そこかしこの壮麗な彫刻が飾られています。

　今日の王子は、彼は白いシルクのシャツに身を包み、王室の紋章が刺繍されたブラックのベストを着用していました。

　王子の頭には第一王位継承者を示す金の王冠が輝いています。
　華やかな服装と光り輝く王冠は、王子の威厳を際立たせ、宮殿の中でも一際輝いて見えます。

　一方アレクサンダー王子も、美優の美しさや優雅さだけでなく、常に真摯に努力する姿に心惹かれていました。

　彼女の瞳に宿る輝きと優しい笑顔は、彼の心を打ちました。
　美優はただ単に美しいだけではなく、内面にも魅力が溢れていたのです。

　美優は日々アレクサンダー王子に圧倒されました。
　王子が常に纏っている優雅さと風格は、誰に何を説明されなくても、彼が王族であることを物語っていました。

　しかし、それだけではなく、彼の穏やかな目や思いやりのある態度から、美優は彼の内面にも魅力を感じていました。

　二人は触れ合う度に、何か特別なものが存在することを感じていました。
　それは言葉では表現できない魂の共鳴であり、運命の導きとも言えるものでした。

　彼らの出会いは偶然ではなく、宿命によって引き寄せられたものであったのかもしれません。

　美優とアレクサンダー王子は、初めての再会から互いの存在に魅了され、心を通わせる特別なつながりを感じたのです。

　二人の出会いを幸せな結末にするには、周囲に認めてもらう必要があります。
　美優だけの努力ではどうしようもなく、アレクサンダー王子が努力しなければいけないのです。

　アレクサンダー王子は実の両親である国王と王妃だけでなく、王家の重鎮でもある大叔父達や大叔母たちを説得しなければいけませんでした。