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鎮守府大将軍
河内国制圧
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1559年2月「京・二条城」・鷹司関白太政大臣義信
「右衛門督殿・次郎殿、厳しい条件をよく飲んでくれたな」
「今上帝陛下と関白殿下の天下静謐を願う心を皆から聞かせてもらいました、ここは関白殿下に従い今上帝陛下の御心を安らかにするのが、私や次郎が成すべき事と思い至りました」
「そうか、そう決断してくれた事嬉しく思う。今までの足利家のように、守護に大きな領地を武力を与える事は、天下に大乱を引き起こす元になる。よって右衛門督殿・次郎殿には僅かな城地しか与える事は出来ん、だがそれを補う名誉として羽林家の家格を与える」
「有り難き幸せでございます」
「右衛門督殿とは共に轡を並べて戦った仲だ、決して悪いようにはせぬから安心してくれ」
「はい、有り難き御言葉感謝に耐えません」
今回河内に侵攻するにあたり、事前に調略を仕掛けたのはいつもの通りだった。和泉と同じように根来寺の関係から調略を仕掛ける者もいたし、楠木や橘のように氏素性を遡って先祖繋がりで調略を仕掛けた者もいた。更には大和・和泉の国境地縁としての繋がりを使った者もいた。
だが今回1番成功を収めたのは、畠山家の家臣同士の繋がりと氏素性の繋がりだった。越中を攻め取る時に、能登7人衆を畠山右衛門督在氏の配下として畿内に上京させた。そして能登7人衆は細川晴元の無謀な美濃侵攻時に俺の下に降伏臣従し、それ以来忠実な家臣として働いてくれている。
伊丹宗右衛門総堅・
平総知
長対馬守続連
温井備中守総貞
三宅総広
遊佐信濃入道宗円
遊佐美作守続光・
彼らは分裂したとは言え、紀伊・河内・和泉・能登・越中を領していたこともある畠山家の家臣だ。当然先祖を遡れば同じ一族も多い、だから負けると分かって寝返りたい者に寝返る大義名分を与える事ができる。
特に苗字を同じくする遊佐河内守長教や遊佐帯刀太藤は進んで調略に応じて来た、もちろん同じ遊佐一族でも遊佐越中守高清のように畠山高政に忠誠を誓う者もいた。だが和泉で15万を超える大軍が堺を包囲し、大和と河内を分ける信貴・生駒・葛城・金剛山地にも、5万を超える大軍が虎視眈々と侵攻を狙っている状態で、忠誠を貫く者はほとんどいなかった。
河内での野戦も籠城も無理と判断した尾州畠山家・畠山高政と、忠誠を誓う僅かな国衆・地侍は城地を捨てて摂津の三好軍の下に逃げて行った。
一方総州畠山家の畠山右衛門督在氏と嫡男・畠山次郎尚誠は、能登7人衆と河内国衆・地侍の説得を受けて、俺の下に降伏臣従を誓いにやって来た。
畠山右衛門督在氏・畠山義堯の子または弟で尚誠の父・畠山総州家6代当主
木沢長政が擁立・河内半国守護
畠山次郎尚誠・畠山在氏の嫡男
今回の畠山右衛門督在氏と河内国衆・地侍の降伏臣従で最も注意しなければいけないのは、京の隣国で今後戦乱を起こさせない事と、寺社の力を徹底的に奪う事だった。摂津も含めて河内・和泉・大和・丹波・近江は、昔から土地に根差した国衆・地侍を移動させて騒乱の元を断つ。
土地から引き離す代償として、畠山家の家臣で陪臣と言う地位から、鷹司家の直臣で朝廷からも直に官職を与える事にした。だが同時に与える知行地は1/3程度にして2/3は扶持として与える事にした。
畠山右衛門督在氏に関しては色々と迷ったのだが、将来に置いても反乱の根を断つには、畠山縁の土地に領地を与える訳にはいかない。だから丹後に1000石の領地と城を与える事にした。もちろん城と言っても1000石の領地で維持管理出来る物だから、砦と言った方がいい程度のものだ。だが羽林家の公家の領地としたら1000石は破格の高さで、摂関家に匹敵する領地である。
河内の国衆・地侍を軍に加え、2/3の城地を接収して田畑の検地を行った。そして2/3の城地に古くから育て上げた甲斐・信濃・飛騨の国衆・地侍の次男三男に与えたり、河内の生産力拡大・手工業育成の為に生産衆から抜擢した職人に与えた。
次の摂津侵攻に向けて、背後で謀叛が起こらないように十分な準備を整え、それでも謀叛が起こった時には大和や紀伊から挟撃のための援軍を送れるように、各地の守備軍の配備を変更した。
大衆娯楽部門で痛快魔法歴史シミレーション小説「身体強化魔法武士・種子島時堯」を書いています。試しに読んでみて頂けると嬉しいです。お気に入り登録して頂けるととても嬉しいです。
「右衛門督殿・次郎殿、厳しい条件をよく飲んでくれたな」
「今上帝陛下と関白殿下の天下静謐を願う心を皆から聞かせてもらいました、ここは関白殿下に従い今上帝陛下の御心を安らかにするのが、私や次郎が成すべき事と思い至りました」
「そうか、そう決断してくれた事嬉しく思う。今までの足利家のように、守護に大きな領地を武力を与える事は、天下に大乱を引き起こす元になる。よって右衛門督殿・次郎殿には僅かな城地しか与える事は出来ん、だがそれを補う名誉として羽林家の家格を与える」
「有り難き幸せでございます」
「右衛門督殿とは共に轡を並べて戦った仲だ、決して悪いようにはせぬから安心してくれ」
「はい、有り難き御言葉感謝に耐えません」
今回河内に侵攻するにあたり、事前に調略を仕掛けたのはいつもの通りだった。和泉と同じように根来寺の関係から調略を仕掛ける者もいたし、楠木や橘のように氏素性を遡って先祖繋がりで調略を仕掛けた者もいた。更には大和・和泉の国境地縁としての繋がりを使った者もいた。
だが今回1番成功を収めたのは、畠山家の家臣同士の繋がりと氏素性の繋がりだった。越中を攻め取る時に、能登7人衆を畠山右衛門督在氏の配下として畿内に上京させた。そして能登7人衆は細川晴元の無謀な美濃侵攻時に俺の下に降伏臣従し、それ以来忠実な家臣として働いてくれている。
伊丹宗右衛門総堅・
平総知
長対馬守続連
温井備中守総貞
三宅総広
遊佐信濃入道宗円
遊佐美作守続光・
彼らは分裂したとは言え、紀伊・河内・和泉・能登・越中を領していたこともある畠山家の家臣だ。当然先祖を遡れば同じ一族も多い、だから負けると分かって寝返りたい者に寝返る大義名分を与える事ができる。
特に苗字を同じくする遊佐河内守長教や遊佐帯刀太藤は進んで調略に応じて来た、もちろん同じ遊佐一族でも遊佐越中守高清のように畠山高政に忠誠を誓う者もいた。だが和泉で15万を超える大軍が堺を包囲し、大和と河内を分ける信貴・生駒・葛城・金剛山地にも、5万を超える大軍が虎視眈々と侵攻を狙っている状態で、忠誠を貫く者はほとんどいなかった。
河内での野戦も籠城も無理と判断した尾州畠山家・畠山高政と、忠誠を誓う僅かな国衆・地侍は城地を捨てて摂津の三好軍の下に逃げて行った。
一方総州畠山家の畠山右衛門督在氏と嫡男・畠山次郎尚誠は、能登7人衆と河内国衆・地侍の説得を受けて、俺の下に降伏臣従を誓いにやって来た。
畠山右衛門督在氏・畠山義堯の子または弟で尚誠の父・畠山総州家6代当主
木沢長政が擁立・河内半国守護
畠山次郎尚誠・畠山在氏の嫡男
今回の畠山右衛門督在氏と河内国衆・地侍の降伏臣従で最も注意しなければいけないのは、京の隣国で今後戦乱を起こさせない事と、寺社の力を徹底的に奪う事だった。摂津も含めて河内・和泉・大和・丹波・近江は、昔から土地に根差した国衆・地侍を移動させて騒乱の元を断つ。
土地から引き離す代償として、畠山家の家臣で陪臣と言う地位から、鷹司家の直臣で朝廷からも直に官職を与える事にした。だが同時に与える知行地は1/3程度にして2/3は扶持として与える事にした。
畠山右衛門督在氏に関しては色々と迷ったのだが、将来に置いても反乱の根を断つには、畠山縁の土地に領地を与える訳にはいかない。だから丹後に1000石の領地と城を与える事にした。もちろん城と言っても1000石の領地で維持管理出来る物だから、砦と言った方がいい程度のものだ。だが羽林家の公家の領地としたら1000石は破格の高さで、摂関家に匹敵する領地である。
河内の国衆・地侍を軍に加え、2/3の城地を接収して田畑の検地を行った。そして2/3の城地に古くから育て上げた甲斐・信濃・飛騨の国衆・地侍の次男三男に与えたり、河内の生産力拡大・手工業育成の為に生産衆から抜擢した職人に与えた。
次の摂津侵攻に向けて、背後で謀叛が起こらないように十分な準備を整え、それでも謀叛が起こった時には大和や紀伊から挟撃のための援軍を送れるように、各地の守備軍の配備を変更した。
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