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イスパニア本格開戦
処分②
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1575年1月:薩摩一宇治城・本丸義信寝室:鷹司義信と正室・側室:義信視点
「さて、今回制圧したジャカルタだが、総大将を務めた信基に与える」
「信基様は、諸王太子殿下と同じ鷹司簾中様から御生まれになられた実弟に当たられ、功名も確かな方ですから、ジャカルタを得られるのは当然でございますが、官職はどうなされるのですか」
「朝廷の官職はもう不要だ」
「それは・・・・・朝廷を無視すると言う事ですか」
「無視というよりは、負担をかけないと言う事だ」
「朝廷には、ジャカルタを管理する事は出来ないと申されるのですか」
「九条は、朝廷が多くの国や武家を管理出来ると思うかい」
「思いません。ですが、武田家なら永遠に管理出来るのでしょうか」
「永遠には無理だ。だが、百年は平和を維持したいし、維持するための基礎を作らなければいけないと思っている」
「朝廷の官職が不要というのも、その一つでございますか」
「そうだよ。余計な嘴は少ない方がいいからね」
「表向き朝廷を立て下さいますが、実際には支配しておられるのですね」
「そうだ。気に食わないかい」
「いえ。平和を維持し、戦乱を防いでくださるのでしたら、それが一番でございます」
「では、その為にも、現地の人達との婚姻を基本に、国造りを始めるよ」
「「「「「はい」」」」」
やれやれ。
日本の戦国は終止符を打つ事が出来たが、将来の為に此方から戦争を仕掛けなければいけない。
しかも、愛を無視した政略結婚を強制することになる。
まあ、俺と九条のように、上手くいくケースもあるから、完全否定は出来ない。
御見合い結婚にしても、友人知人の紹介からの恋愛も、そう悪い結果ではないと思う。
だから、デーヴィー・スヒター王女との政略結婚も、幸せな結婚になるかもしれない。
「マラッカ王国の復興は、デーヴィー・スヒター王女と結婚した義剛に任せる」
「ありがとうございます」
「余も手紙を送って、スヒター王女と仲良くやるように伝えるが、桔梗ちゃんからも妻の苦労を伝え、スヒター王女を労わるように教えてやってくれ」
「はい。国が乱れる元にならないように、手紙を送ってよく言い聞かせます」
「そうしてやってくれ」
「義正には、あの、一体のどのような褒美を与えて下さるのでしょうか」
楓ちゃんも、自分の御腹を痛めて産んだ子は気になるようだ。
「心配しなくてもいいよ。武田家に敵対する領主を滅ぼし、ちゃんと国を興せるようにするから」
「どれくらいの領地を頂けるのですか」
「敵対する領主の数にもよるけれど、武田の直轄領は別にして、それぞれ五百万石以上の領地を与えるよ」
「ありがとうございます」
「あの、義近は、義近はどうなるのでしょうか」
「さて、今回制圧したジャカルタだが、総大将を務めた信基に与える」
「信基様は、諸王太子殿下と同じ鷹司簾中様から御生まれになられた実弟に当たられ、功名も確かな方ですから、ジャカルタを得られるのは当然でございますが、官職はどうなされるのですか」
「朝廷の官職はもう不要だ」
「それは・・・・・朝廷を無視すると言う事ですか」
「無視というよりは、負担をかけないと言う事だ」
「朝廷には、ジャカルタを管理する事は出来ないと申されるのですか」
「九条は、朝廷が多くの国や武家を管理出来ると思うかい」
「思いません。ですが、武田家なら永遠に管理出来るのでしょうか」
「永遠には無理だ。だが、百年は平和を維持したいし、維持するための基礎を作らなければいけないと思っている」
「朝廷の官職が不要というのも、その一つでございますか」
「そうだよ。余計な嘴は少ない方がいいからね」
「表向き朝廷を立て下さいますが、実際には支配しておられるのですね」
「そうだ。気に食わないかい」
「いえ。平和を維持し、戦乱を防いでくださるのでしたら、それが一番でございます」
「では、その為にも、現地の人達との婚姻を基本に、国造りを始めるよ」
「「「「「はい」」」」」
やれやれ。
日本の戦国は終止符を打つ事が出来たが、将来の為に此方から戦争を仕掛けなければいけない。
しかも、愛を無視した政略結婚を強制することになる。
まあ、俺と九条のように、上手くいくケースもあるから、完全否定は出来ない。
御見合い結婚にしても、友人知人の紹介からの恋愛も、そう悪い結果ではないと思う。
だから、デーヴィー・スヒター王女との政略結婚も、幸せな結婚になるかもしれない。
「マラッカ王国の復興は、デーヴィー・スヒター王女と結婚した義剛に任せる」
「ありがとうございます」
「余も手紙を送って、スヒター王女と仲良くやるように伝えるが、桔梗ちゃんからも妻の苦労を伝え、スヒター王女を労わるように教えてやってくれ」
「はい。国が乱れる元にならないように、手紙を送ってよく言い聞かせます」
「そうしてやってくれ」
「義正には、あの、一体のどのような褒美を与えて下さるのでしょうか」
楓ちゃんも、自分の御腹を痛めて産んだ子は気になるようだ。
「心配しなくてもいいよ。武田家に敵対する領主を滅ぼし、ちゃんと国を興せるようにするから」
「どれくらいの領地を頂けるのですか」
「敵対する領主の数にもよるけれど、武田の直轄領は別にして、それぞれ五百万石以上の領地を与えるよ」
「ありがとうございます」
「あの、義近は、義近はどうなるのでしょうか」
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