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第1章
第30話:影武者との交渉:アラキヤストモ視点
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20XX年4月19日:茶ノ木稲荷神社ダンジョン1階:荒木保知55歳視点
俺は市ヶ谷基地にいる梅木篤信を探して戦い続けた。
邪魔する者は問答無用で斬り殺した。
魔術を放つ事もできるが、できれば隠しておきたい。
表向き今のダンジョンアタッカーは外で魔術を使えない。
少なくとも俺が転移魔術を使うまでは使えない事になっていた。
転移魔術だけが例外的に外で使える、と思われている方が安全だ。
俺は市ヶ谷基地の庁舎地下深くにまで攻め込んだ。
核攻撃をされても指揮機能を失わないように、地下深くに指令室がある。
戦術情報処理装置や戦術データ・リンクをはじめとする各種の、最新型C5Iシステムと連動している。
梅木篤信はそこにいた!
1番安全な場所に隠れて、家族を人質に取った人たちに戦わせていた!
卑怯下劣な梅木篤信らしい、中学生の頃と変わらないやり口だった!
「梅木篤信、長年の恨みを晴らしてくれる!」
「ギャアアアアア!」
一瞬で両手両足を粉砕してやった!
痛みにのたうち回る姿をあざ笑ってやる気だった。
だが、そのあまりに無様な姿を不審だと思った。
「本当の事を白状させてやる!」
沸騰する怒りを何とか抑え込んで、茶ノ木稲荷神社ダンジョンに連行した。
「ヒール、正直に白状しろ、お前は梅木篤信本人か、それとも影武者か?!」
「俺様は梅木篤信だ、殺すならさっさと殺せ!」
「梅木篤信本人なら、そう簡単に死ねると思うな!
俺も含めて、お前を恨んでいる人は星の数ほどいる。
その人たちを代表して、死ぬよりも苦しませてやる!」
「けっ、誰が思い通りになるか!」
「エクセレントヒール、ばかが、楽には死なさないと言っただろう!
どれほどの猛毒を飲もうと死ねないぞ。
完全に死なない限り、心臓が止まっても5分以内なら治せるんだ。
この世界にあるどんな毒でも死ねないのだよ!」
「ギャアアアアア!」
再び両手足を砕き、腹を裂いて内臓を引きずりだし、腸を口に突っ込んでやった!
激痛でケイレンする姿を見て、積み重なった恨みを少しずつ晴らしていく。
同時に、影武者なら本当の事を白状するしかないようにした。
「エクセレントヒール、まだ始まったばかりだぞ、その程度で俺の恨みは晴れない!
サモングール!」
「グールだと、何をする気だ?!」
「生きたままグールに貪り食われる苦痛を与えてやるよ!
お前の子供、リョウのレベル上げのために、グールが徘徊する所に放り出された人がいる事は分かっている、同じ苦痛を味わえ!」
「ギャアアアアア!
やめてくれ、許してくれ、殺してくれ、頼む、楽に殺してくれ!」
「だめだ、絶対に殺さない、俺が苦しんだ40年は苦しませる。
お前らに殺された人の遺族が望む拷問を、40年間繰り返してやる。
エクセレントヒールがあるんだ、俺の目を盗んで死ねると思うな!」
「違うんだ、俺じゃないんだ、俺は梅木篤信じゃないんだ!
家族を人質の取られて仕方なく影武者をしているだけなんだ!
だから許してくれ、楽に死なせてくれ!」
「助けてくれ、殺さないでくれとは言わないのか?」
「俺が裏切ったと知られたら、家族が殺される。
それに、俺も好き勝手に色々とやってきた。
表に出れば確実に死刑になるような事をやってきた。
梅木篤信の天下は絶対に終わらないと思い、調子に乗っていた。
俺は殺されても仕方がない、だが、家族は何もしていないんだ!」
「影武者を務めるくらいだから、梅木一派の事はかなり知っているな?」
「ああ、知っているが、全部じゃないぞ、梅木篤信は誰も信じていないからな」
「分かっている、知っている事を全部話せ。
特に人質に囚われている場所は全部話せ。
ライブ配信しているから、そこにいる梅木一派も身動きできなくなる。
減刑する事を条件に、梅木一派から人質を取り返す事も可能だ」
「自衛官や機動隊員の家族は全員人質だ。
階級が上の者、実力がある者の家族ほど、本人とは遠く離される。
全ての基地や駐屯所で家族が人質になっている」
「在日米軍に救出させる!
聞いているか梅木一派、今直ぐ人質を解放して投降しろ。
さもないと在日米軍の精鋭がお前達を殺す!」
「待ってくれ、人質は基地や駐屯地だけにいるんじゃない。
自衛隊や機動隊専用のダンジョンはもちろん、一般開放されているダンジョンのセーフティーゾーンにも捕らわれている。
ここ、茶ノ木稲荷神社ダンジョン50階にも捕らわれている。
まず間違いなく、基地や駐屯地、ダンジョン以外の場所にも捕らえられている。
俺の家族なら、想像もつかない場所に捕らえられているだろう……」
「それで良く正直に話したな?」
「40年も拷問されるのに耐えられなかったのが1番の理由だ。
だが、ショウヘイなら家族を探し出して助けてくれるかもしれないとも思った。
何とか家族を助けてもらえないだろうか?」
「分かった、必ず助けるとは約束できないが、できるだけの事をしよう。
このライブ配信を観ている者に頼む、この部分を拡散してくれ。
梅木篤信が人質にしている家族を助けてくれた者には若返りの魔術をかける。
いつでも若返り魔術を使える権利を与える。
若返り魔術を売買する事も許すから、今直ぐ人質の救出を頼む。
日本中にある、防衛省と警視庁の庁舎、基地、駐屯地、警察署、ダンジョンに捕らえられている人質を救出してくれ。
今人質を捕らえている梅木一派にも、人質を解放したら若返り魔術をかける権利を与える、だから今直ぐ自首しろ!」
★★★★★★
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俺は市ヶ谷基地にいる梅木篤信を探して戦い続けた。
邪魔する者は問答無用で斬り殺した。
魔術を放つ事もできるが、できれば隠しておきたい。
表向き今のダンジョンアタッカーは外で魔術を使えない。
少なくとも俺が転移魔術を使うまでは使えない事になっていた。
転移魔術だけが例外的に外で使える、と思われている方が安全だ。
俺は市ヶ谷基地の庁舎地下深くにまで攻め込んだ。
核攻撃をされても指揮機能を失わないように、地下深くに指令室がある。
戦術情報処理装置や戦術データ・リンクをはじめとする各種の、最新型C5Iシステムと連動している。
梅木篤信はそこにいた!
1番安全な場所に隠れて、家族を人質に取った人たちに戦わせていた!
卑怯下劣な梅木篤信らしい、中学生の頃と変わらないやり口だった!
「梅木篤信、長年の恨みを晴らしてくれる!」
「ギャアアアアア!」
一瞬で両手両足を粉砕してやった!
痛みにのたうち回る姿をあざ笑ってやる気だった。
だが、そのあまりに無様な姿を不審だと思った。
「本当の事を白状させてやる!」
沸騰する怒りを何とか抑え込んで、茶ノ木稲荷神社ダンジョンに連行した。
「ヒール、正直に白状しろ、お前は梅木篤信本人か、それとも影武者か?!」
「俺様は梅木篤信だ、殺すならさっさと殺せ!」
「梅木篤信本人なら、そう簡単に死ねると思うな!
俺も含めて、お前を恨んでいる人は星の数ほどいる。
その人たちを代表して、死ぬよりも苦しませてやる!」
「けっ、誰が思い通りになるか!」
「エクセレントヒール、ばかが、楽には死なさないと言っただろう!
どれほどの猛毒を飲もうと死ねないぞ。
完全に死なない限り、心臓が止まっても5分以内なら治せるんだ。
この世界にあるどんな毒でも死ねないのだよ!」
「ギャアアアアア!」
再び両手足を砕き、腹を裂いて内臓を引きずりだし、腸を口に突っ込んでやった!
激痛でケイレンする姿を見て、積み重なった恨みを少しずつ晴らしていく。
同時に、影武者なら本当の事を白状するしかないようにした。
「エクセレントヒール、まだ始まったばかりだぞ、その程度で俺の恨みは晴れない!
サモングール!」
「グールだと、何をする気だ?!」
「生きたままグールに貪り食われる苦痛を与えてやるよ!
お前の子供、リョウのレベル上げのために、グールが徘徊する所に放り出された人がいる事は分かっている、同じ苦痛を味わえ!」
「ギャアアアアア!
やめてくれ、許してくれ、殺してくれ、頼む、楽に殺してくれ!」
「だめだ、絶対に殺さない、俺が苦しんだ40年は苦しませる。
お前らに殺された人の遺族が望む拷問を、40年間繰り返してやる。
エクセレントヒールがあるんだ、俺の目を盗んで死ねると思うな!」
「違うんだ、俺じゃないんだ、俺は梅木篤信じゃないんだ!
家族を人質の取られて仕方なく影武者をしているだけなんだ!
だから許してくれ、楽に死なせてくれ!」
「助けてくれ、殺さないでくれとは言わないのか?」
「俺が裏切ったと知られたら、家族が殺される。
それに、俺も好き勝手に色々とやってきた。
表に出れば確実に死刑になるような事をやってきた。
梅木篤信の天下は絶対に終わらないと思い、調子に乗っていた。
俺は殺されても仕方がない、だが、家族は何もしていないんだ!」
「影武者を務めるくらいだから、梅木一派の事はかなり知っているな?」
「ああ、知っているが、全部じゃないぞ、梅木篤信は誰も信じていないからな」
「分かっている、知っている事を全部話せ。
特に人質に囚われている場所は全部話せ。
ライブ配信しているから、そこにいる梅木一派も身動きできなくなる。
減刑する事を条件に、梅木一派から人質を取り返す事も可能だ」
「自衛官や機動隊員の家族は全員人質だ。
階級が上の者、実力がある者の家族ほど、本人とは遠く離される。
全ての基地や駐屯所で家族が人質になっている」
「在日米軍に救出させる!
聞いているか梅木一派、今直ぐ人質を解放して投降しろ。
さもないと在日米軍の精鋭がお前達を殺す!」
「待ってくれ、人質は基地や駐屯地だけにいるんじゃない。
自衛隊や機動隊専用のダンジョンはもちろん、一般開放されているダンジョンのセーフティーゾーンにも捕らわれている。
ここ、茶ノ木稲荷神社ダンジョン50階にも捕らわれている。
まず間違いなく、基地や駐屯地、ダンジョン以外の場所にも捕らえられている。
俺の家族なら、想像もつかない場所に捕らえられているだろう……」
「それで良く正直に話したな?」
「40年も拷問されるのに耐えられなかったのが1番の理由だ。
だが、ショウヘイなら家族を探し出して助けてくれるかもしれないとも思った。
何とか家族を助けてもらえないだろうか?」
「分かった、必ず助けるとは約束できないが、できるだけの事をしよう。
このライブ配信を観ている者に頼む、この部分を拡散してくれ。
梅木篤信が人質にしている家族を助けてくれた者には若返りの魔術をかける。
いつでも若返り魔術を使える権利を与える。
若返り魔術を売買する事も許すから、今直ぐ人質の救出を頼む。
日本中にある、防衛省と警視庁の庁舎、基地、駐屯地、警察署、ダンジョンに捕らえられている人質を救出してくれ。
今人質を捕らえている梅木一派にも、人質を解放したら若返り魔術をかける権利を与える、だから今直ぐ自首しろ!」
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