85 / 90
発展の章
林業再生
しおりを挟む
「社長。
間伐材をどうされるのですか」
「尖閣島とグリーンピーチ島に運ぼうかな」
「グリーンピーチ島の方は、他国から買い入れた方がいいのではありませんか」
「貿易問題かい」
「はい」
日本の産業構造が大幅に変革していたが、最終的にどのような形態が成功なのか、全く分からない。
自分なりに正しいと思う方向に持っていっているが、間違っている可能性もある。
だがその時は、赤字を出せば済む事だ。
桃と緑の御陰で、金銀財宝が湧き出しているから、何の心配もない。
その一環として、赤字覚悟で日本の林業の再生に動いている。
傘下に林業関連企業を設立し、多くの山林を買収した。
林道を整備し、防災の観点で間伐に人出を投入した。
間伐材は無駄にせず、赤字になろうと利用するようにした。
紙製の仮設住宅を備蓄するようにもしたのだ。
それに、何気ない日常の製品にも間伐材を利用した。
ベンチやテーブルはもちろん、合板や紙で作れる製品は、傘下企業で社用品として採用した。
傘下企業で使用する物は、全て国産品を採用した。
値段や性能は二の次で、傘下企業から優先採用した。
消耗品に関しても、ビニールなどの化学合成材料が忌避されるようになっている。
材木から加工した商品に取り換えられている。
経費がかさばろうと、そうしなければいけないように法律が改正された。
それに伴い、日本は懐古調に傾いた。
ビニール袋に成り代わり、藤製の買い物籠や風呂敷が大流行した。
お洒落な女子に、可愛い絵柄の藤籠が受けている。
風呂敷包に関しては、使い方を解説した動画が世界配信された事で、世界中で大流行となり、今や世界の主流になっている。
日本の伝統産業が息を吹き返している。
俺が率先して購入し、世界中に販売しているのもあるが、参加企業の経営者や社員が購入する。
俺に忖度しているの者もいるだろう。
だが、戦後の日本人が汗水たらして稼いだお金を、ブランドイメージを手に入れたいだけで、海外に流出させるわけにはいかない。
脱亜入欧など糞食らえだ。
西洋文明崇拝は大嫌いだ。
日本古来のモノだって素敵なモノが多い。
馬鹿がブランドに金を使うというのなら、日本製品のブランドイメージを高めてやる。
流行は俺達で作ってやえう。
その為の投資は惜しまない。
テレビや雑誌、ネットを使って流行を創り出した。
流行を作る事が出来ない場合は、流行に便乗した。
人間の虚栄心の利用して、国内製品や国内産を使う事がお洒落だと、思わせるように誘導した。
その為には、古典的な方法を使った。
大金を投じて、人気者をコマーシャルに投入したのだ。
理想は高い心算だが、段々俗物になっている気がする。
間伐材をどうされるのですか」
「尖閣島とグリーンピーチ島に運ぼうかな」
「グリーンピーチ島の方は、他国から買い入れた方がいいのではありませんか」
「貿易問題かい」
「はい」
日本の産業構造が大幅に変革していたが、最終的にどのような形態が成功なのか、全く分からない。
自分なりに正しいと思う方向に持っていっているが、間違っている可能性もある。
だがその時は、赤字を出せば済む事だ。
桃と緑の御陰で、金銀財宝が湧き出しているから、何の心配もない。
その一環として、赤字覚悟で日本の林業の再生に動いている。
傘下に林業関連企業を設立し、多くの山林を買収した。
林道を整備し、防災の観点で間伐に人出を投入した。
間伐材は無駄にせず、赤字になろうと利用するようにした。
紙製の仮設住宅を備蓄するようにもしたのだ。
それに、何気ない日常の製品にも間伐材を利用した。
ベンチやテーブルはもちろん、合板や紙で作れる製品は、傘下企業で社用品として採用した。
傘下企業で使用する物は、全て国産品を採用した。
値段や性能は二の次で、傘下企業から優先採用した。
消耗品に関しても、ビニールなどの化学合成材料が忌避されるようになっている。
材木から加工した商品に取り換えられている。
経費がかさばろうと、そうしなければいけないように法律が改正された。
それに伴い、日本は懐古調に傾いた。
ビニール袋に成り代わり、藤製の買い物籠や風呂敷が大流行した。
お洒落な女子に、可愛い絵柄の藤籠が受けている。
風呂敷包に関しては、使い方を解説した動画が世界配信された事で、世界中で大流行となり、今や世界の主流になっている。
日本の伝統産業が息を吹き返している。
俺が率先して購入し、世界中に販売しているのもあるが、参加企業の経営者や社員が購入する。
俺に忖度しているの者もいるだろう。
だが、戦後の日本人が汗水たらして稼いだお金を、ブランドイメージを手に入れたいだけで、海外に流出させるわけにはいかない。
脱亜入欧など糞食らえだ。
西洋文明崇拝は大嫌いだ。
日本古来のモノだって素敵なモノが多い。
馬鹿がブランドに金を使うというのなら、日本製品のブランドイメージを高めてやる。
流行は俺達で作ってやえう。
その為の投資は惜しまない。
テレビや雑誌、ネットを使って流行を創り出した。
流行を作る事が出来ない場合は、流行に便乗した。
人間の虚栄心の利用して、国内製品や国内産を使う事がお洒落だと、思わせるように誘導した。
その為には、古典的な方法を使った。
大金を投じて、人気者をコマーシャルに投入したのだ。
理想は高い心算だが、段々俗物になっている気がする。
0
お気に入りに追加
139
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
最後に言い残した事は
白羽鳥(扇つくも)
ファンタジー
どうして、こんな事になったんだろう……
断頭台の上で、元王妃リテラシーは呆然と己を罵倒する民衆を見下ろしていた。世界中から尊敬を集めていた宰相である父の暗殺。全てが狂い出したのはそこから……いや、もっと前だったかもしれない。
本日、リテラシーは公開処刑される。家族ぐるみで悪魔崇拝を行っていたという謂れなき罪のために王妃の位を剥奪され、邪悪な魔女として。
「最後に、言い残した事はあるか?」
かつての夫だった若き国王の言葉に、リテラシーは父から教えられていた『呪文』を発する。
※ファンタジーです。ややグロ表現注意。
※「小説家になろう」にも掲載。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
(完)なにも死ぬことないでしょう?
青空一夏
恋愛
ジュリエットはイリスィオス・ケビン公爵に一目惚れされて子爵家から嫁いできた美しい娘。イリスィオスは初めこそ優しかったものの、二人の愛人を離れに住まわせるようになった。
悩むジュリエットは悲しみのあまり湖に身を投げて死のうとしたが死にきれず昏睡状態になる。前世を昏睡状態で思い出したジュリエットは自分が日本という国で生きていたことを思い出す。還暦手前まで生きた記憶が不意に蘇ったのだ。
若い頃はいろいろな趣味を持ち、男性からもモテた彼女の名は真理。結婚もし子供も産み、いろいろな経験もしてきた真理は知っている。
『亭主、元気で留守がいい』ということを。
だったらこの状況って超ラッキーだわ♪ イケてるおばさん真理(外見は20代前半のジュリエット)がくりひろげるはちゃめちゃコメディー。
ゆるふわ設定ご都合主義。気分転換にどうぞ。初めはシリアス?ですが、途中からコメディーになります。中世ヨーロッパ風ですが和のテイストも混じり合う異世界。
昭和の懐かしい世界が広がります。懐かしい言葉あり。解説付き。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
その令嬢は祈りを捧げる
ユウキ
恋愛
エイディアーナは生まれてすぐに決められた婚約者がいる。婚約者である第一王子とは、激しい情熱こそないが、穏やかな関係を築いていた。このまま何事もなければ卒業後に結婚となる筈だったのだが、学園入学して2年目に事態は急変する。
エイディアーナは、その心中を神への祈りと共に吐露するのだった。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる