土魔法で富国強兵?

克全

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進撃の章

船団結成

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「パパ、私達この船に乗るの」
「そうだよ、桃」
「自由に動き回ってもいいの、パパ」
「私室は完全自由だよ。
 公共スペースは、コスプレまでだよ」
「「はい」」

 軍艦式に建造された、SR二四〇スーパーメガヨット「グリーンピーチ号」は完成していたが、桃と緑に獣形態で自由にさせてあげようと思えば、一万トン以上の改造カーフェリーの二フロアーを独占した方がいい。
 もちろんグリーンピーチ号も、予備船兼ダミー船として同行させている。
 海上自衛隊艦艇が護ってくれているとは言え、何時敵国が俺達を殺そうと攻撃を仕掛けてくるか分からない。

 アメリカ海軍から供与された、タラワ級強襲揚陸艦二艦とアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦八艦が、海上自衛官の手で操られ、我が船団を護ってくれている。
 一万二〇〇〇トン級カーフェリー六隻と、一万七〇〇〇トン級カーフェリー二隻に、四〇〇〇トンから一万トン級のカーフェリーが六隻とグリーンピーチ号の護衛に、一〇隻の自衛艦が護衛に就くのだから、船団護衛としては贅沢の極みだ。

 今回の航海の表向きの理由は、民間海上警備会社の訓練だ。
 海上自衛隊の表向きの動向理由は、アメリカ海軍から供与された艦艇の完熟訓練であり、船団護衛訓練だ。
 わが社の訓練を知った海上自衛隊が、実戦訓練の機会として同行を依頼したことになっているが、真っ赤な嘘だ。

 確かに民間海上警備会社は大幅に人員が増加した。
 人数は遂に三個団四万五千名を超えるようになった。
 その半数が予備自衛官及び予備自衛官補である。
 残りの半数がアジアアフリカの紛争国出身で、実戦経験者だ。
 
 実戦経験者は良くも悪くも敵を殺したことがあり、攻撃されれば躊躇なく人を殺す事が出来る。
 そんな人間を雇わなければ、北東大国と大陸大国、それに半島国の害意から身を護ることが出来ない。
 実際問題、今でも半島国出身の暴力団員や半グレが、我が社を襲撃したり社員を襲ったりしている。
 政府も色々と手を打ってくれているが、地下に潜伏した反日報道テロ組織のメンバーが、愚かな人々を扇動して反政府運動を繰り返している。

 しかしその資金は、北東大国や大陸大国から出ており、大半はわが社の宝飾店を襲って奪った貴金属の販売代価だ。
 早い話が、独裁政権打倒を声高に叫ぶ連中は、その資金を強盗殺人で得ているのだ。
 正直反吐が出る。
 だからここで、まずは大陸大国に大打撃を与える。

 国際世論において、大悪人になってもらうべく、罠を仕掛ける。
 乗って来なければ、俺と日本の力が大幅に強まるし、乗ってくれば撃退した上で、侵略者と大量虐殺者の汚名を背負ってもらう。
 俺も非難されるだろうが、明白な証拠などない。

 証拠があるとすれば、それは大国が気象兵器を完成させていることを自白することになる。
 そしてそれは、世界各地で頻発している自然災害を、彼らが行ったという自白になる。
 そんな事は決してしないだろうことは分かっている。
 単に俺と日本政府を罵るだけなら、どうとでも対応は可能だ。


「警備隊」
組 :  二名
分隊:  八名
小隊:二十四名
中隊:百二十名
大隊:六百名
連隊:三千名
団隊:一万五千名
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