土魔法で富国強兵?

克全

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進撃の章

地熱発電所

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「かっこいい」
「綺麗ですね」
「本当に綺麗だし、ほとんど無人なんだな」
「はい、ほとんど自動制御で発電が出来ます」

 俺は開発当初から力を注いでいた、地熱発電所の落成式に参加した。
 一基十五万キロワットの発電量を誇る地熱発電所。
 それが五基稼働しているから、七十五万キロワットの発電力がある。
 敦賀発電所一号機が三五・七万キロワット。
 美浜発電所一号機が三四万キロワット
 福島第一原子力発電所一号機が四六万キロワットだから、十分原子力発電所の代わりになる。

 だからと言って、俺が原子力発電所に反対だと言う訳ではない。
 発電所としては不要だと思うが、原子力兵器の代わりに必要だと思っている。
 日本が核兵器を撃ち返さないとなれば、平気で一方的に撃ち込んでくる国がある。
 北東大国・大陸大国・半島国は必ずやるだろう。

 だが日本に原子力発電所があり、日本人が神風自爆を行う疑いがあれば、彼らも攻撃を躊躇うだろう。
 アメリカも本気で仲裁しようとするだろう。
 そういう意味で、核武装をしないのなら、世界を道ずれにする自爆兵器として、原子力発電所は必要だと思う。

 今はまだ日本中で建造中だが、各地に地熱発電所を建造している。
 石油と天然ガスが安価に手に入るし、現有の火力発電所を有効利用する必要もある。
 だが将来を見据えれば、資源量が二七〇〇万キロワットと推定される日本の地熱エネルギーを、最大限に利用出来るようにしなければならない。
 それに二七〇〇万キロワットと言うのは、桃と緑が土魔法で地殻をいじくる前の話だ。

 今迄だと、温泉利権や自然保護団体の圧力で、地熱発電を導入出来なかった。
 しかし俺が購入した土地に、桃と緑がマントルを地上近くに引き上げて、地熱発電が可能な土地に変化させてくれた。
 しかも噴火の危険がないように、絶妙な地形にしてくれているから、安心して地熱発電所を建設出来た。

 各電力会社も買収したので、電力会社ごとに違った電圧も、統一すべく設備変更を行っている。
 どれほど経費がかかろうとも、日本の安全政策上断行しなければいけない事だ。
 反日反政府マス塵も叩き潰したし、工作野党議員も大陸大国や半島国との癒着を暴いて刑務所に叩き込んだ。
 今俺がやらなくて、何時誰がやるというのだ。

 日本が必要な電力は、一番多い真夏の最大時期で一億八二七〇万キロワットだ。
 電力だけでなく、日本が必要とする一次エネルギーは二万二八五八PJだ。
 二万二八五八PJの内、電力は四四%で一万〇〇五七PJ少しだ。
 一万二八〇〇PJが石油や天然ガス等だ

PJ=原油二五八〇〇キロリットルに相当

 日本が必要とする一次エネルギーは、出来る限り自然エネルギーに転換できる電力移行させていく。
 そして昼夜であろうが四季であろうが、時期に関係なく安定しているのが地熱発電だ。
 桃と緑に日本列島を改造してもらう。
 将来御発展も考慮して、日本の地熱エネルギー資源を六億五〇〇〇万キロワットにまで増やすのだ。

 頼んだぞ、桃、緑
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