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始まりの章
攻防
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絶対にここは引かん。
桃と緑を守らねばならん。
カメコと呼ばれるカメラ小僧共の魔の手から、桃と緑を護るのが父親の務めだ。
「こっち向いて下さい」
「視線だけでもいいから、こっち下さい」
「緑さん。ポーズ下さい」
「桃色さん。スカートたくして下さい」
「じゃかましわ。殺すぞワレ」
「親父が怒ったぁぁぁぁ」
「河内のおっさんだぁぁぁぁ」
カメラ小僧共が、調子乗りやがって。
いや、小僧ばかりじゃない。
これと同じくらいの、五十路の親父や、三十四十台のおっさんも多い。
それどころか、妙齢の女性まで桃と緑を狙ってやがる。
緑を狙っている、ショタコンと呼ばれる人なのか。
ここはもう少し脅かした方がいい。
「家の子に手えだしたら、口から手ェ突っ込んで内臓引きずり出すぞ」
「こえぇぇぇぇ」
「本気だ」
「毒親だぁぁぁ」
「だれが毒親かぁぁぁ。この変態共がぁぁぁぁ」
思わず、この場を凍り付かせる言葉を吐いてしまった。
だが、買い食いの時から、後を付け回されて、無理矢理被写体にされたのだから、これくらい言っても許されるはずだ。
「パパ私構わない」
「僕は少し恥ずかしいな」
「えぇぇぇ、別にいいじゃん」
「駄目だぁぁぁぁぁぁ」
「そうです。子供は守らなければなりません。マナーを守らないと、次の開催が出来なくなります」
運営さんが飛んできてくれた。
彼らも子供のコスプレ撮影にはピリピリしていた。
動画投稿が児童虐待と炎上でもしたら、運営が袋叩きになる。
そうなれば、これから一切会場が借りられなくなる。
運営からみれば、子供のコスプレは全面禁止にしたいのだろう。
だが、子供のコスプレは大人気だ。
特に桃と緑のコスプレは、本物と見まごうばかりだろう。
本物なのだから。
「これ以上中に入らないで下さい」
「そこ。カメラを下げない」
「どいてくれ」
「駄目です。ローアングルは許しません」
「桃ちゃんはスカートを上げない」
「桃。悪戯するんじゃありません」
「えへへへへ」
運営に加えて、カメラ小僧の中からボランティアで規制する人が出てきてくれた。
彼らも、この天国が終らないようにしたいのだろう。
特にベテランの人達は、長く日陰の時代から続けているのだろう。
批判や陰口に耐えながら、純粋に好きな事を続けてきた人達だ。
マナーの悪い連中の為に、コスプレ大会がなくなるのを恐れているのだな。
しかし桃よ。
その歳て男を挑発するのは止めなさい。
御父さん心配で仕方がないよ。
「パパ。私も見て回りたい」
「僕も見る方がいいな」
「これで終わりだ。これ以上纏わりついたら、ケツの穴から手ェ突っ込んで、奥歯ガタガタ言わすぞ」
「親父が怒ったぁぁぁぁ」
「河内のおっさんだぁぁぁぁ」
桃と緑を守らねばならん。
カメコと呼ばれるカメラ小僧共の魔の手から、桃と緑を護るのが父親の務めだ。
「こっち向いて下さい」
「視線だけでもいいから、こっち下さい」
「緑さん。ポーズ下さい」
「桃色さん。スカートたくして下さい」
「じゃかましわ。殺すぞワレ」
「親父が怒ったぁぁぁぁ」
「河内のおっさんだぁぁぁぁ」
カメラ小僧共が、調子乗りやがって。
いや、小僧ばかりじゃない。
これと同じくらいの、五十路の親父や、三十四十台のおっさんも多い。
それどころか、妙齢の女性まで桃と緑を狙ってやがる。
緑を狙っている、ショタコンと呼ばれる人なのか。
ここはもう少し脅かした方がいい。
「家の子に手えだしたら、口から手ェ突っ込んで内臓引きずり出すぞ」
「こえぇぇぇぇ」
「本気だ」
「毒親だぁぁぁ」
「だれが毒親かぁぁぁ。この変態共がぁぁぁぁ」
思わず、この場を凍り付かせる言葉を吐いてしまった。
だが、買い食いの時から、後を付け回されて、無理矢理被写体にされたのだから、これくらい言っても許されるはずだ。
「パパ私構わない」
「僕は少し恥ずかしいな」
「えぇぇぇ、別にいいじゃん」
「駄目だぁぁぁぁぁぁ」
「そうです。子供は守らなければなりません。マナーを守らないと、次の開催が出来なくなります」
運営さんが飛んできてくれた。
彼らも子供のコスプレ撮影にはピリピリしていた。
動画投稿が児童虐待と炎上でもしたら、運営が袋叩きになる。
そうなれば、これから一切会場が借りられなくなる。
運営からみれば、子供のコスプレは全面禁止にしたいのだろう。
だが、子供のコスプレは大人気だ。
特に桃と緑のコスプレは、本物と見まごうばかりだろう。
本物なのだから。
「これ以上中に入らないで下さい」
「そこ。カメラを下げない」
「どいてくれ」
「駄目です。ローアングルは許しません」
「桃ちゃんはスカートを上げない」
「桃。悪戯するんじゃありません」
「えへへへへ」
運営に加えて、カメラ小僧の中からボランティアで規制する人が出てきてくれた。
彼らも、この天国が終らないようにしたいのだろう。
特にベテランの人達は、長く日陰の時代から続けているのだろう。
批判や陰口に耐えながら、純粋に好きな事を続けてきた人達だ。
マナーの悪い連中の為に、コスプレ大会がなくなるのを恐れているのだな。
しかし桃よ。
その歳て男を挑発するのは止めなさい。
御父さん心配で仕方がないよ。
「パパ。私も見て回りたい」
「僕も見る方がいいな」
「これで終わりだ。これ以上纏わりついたら、ケツの穴から手ェ突っ込んで、奥歯ガタガタ言わすぞ」
「親父が怒ったぁぁぁぁ」
「河内のおっさんだぁぁぁぁ」
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