魔法武士・種子島時堯

克全

文字の大きさ
上 下
285 / 300
本編

モンゴル情報

しおりを挟む
1547年10月:蝦夷・石狩国・石狩城:種子島権大納言時堯・三雲対馬守定持

「対馬守、よくぞ無時に戻ってくれた、御苦労であったな」

「勿体無き御言葉、恐悦至極に存じます。某の為にわざわざ石狩まで来て頂きましたこと、感謝にたえません」

「大陸北方の危険で過酷な地で、任務をしてくれている対馬守達の労苦に比べれば何ほどの事でもない」

「有り難き御言葉でございます」

「それでモンゴルの動きはどうなっておる?」

「は! モンゴルの地も群雄割拠が始まり、ボディ・アラク・ハーンをトゥシェート・セチェン・ハーンが追い落とす勢いでございます」

「トゥシェートと言えば、先年明国の山西省に攻め込み、20万の民を虐殺したのであったな?」

「はい、しかも200万の家畜を略奪し8万軒を焼き払っており、その功績でトゥシェート・セチェン・ハーンの称号を得て、次席ハーンとなっております」

「動員兵力はどれくらいだ?」

「モンゴル高原の西半分に遊牧する、モンゴル右翼3万戸の最有力指導者となりましたので、3万騎以上の騎馬軍団を動かせると思われます」

「1戸に1騎動員して3万騎、親子2騎を動員すれば6万騎だな」

「はい左様でございます」

「トゥシェートがボディを追い落とせば、モンゴルを統一する大王になる可能もあるのだな」

「はい、左様でございます」

「明国の嘉靖帝が対応を誤れば、明国が滅ぶ事態となるかもしれぬな」

「はい、左様でございます」

「元寇の再来だけは絶対に防がねばならん」

「はい、左様でございます」

「対馬守はどう考える」

「明国はボディに官職を与え、朝貢を許して手なずけるものと思われます」

「そうだな、それが歴代王朝のやり方だな」

「権大納言様はどうなさる御心算ですか?」

「弱い方を叩けるように準備しておくべきだな、出来れば相争い共倒れになってもらいたいものだ」

「他の部族を利用なされますか?」

「使えそうな部族がいるのか?}

「はい」


三雲定持
氏族:有道氏流三雲氏
父親:三雲行定
主君:六角定頼→種子島時堯
居城:三雲城
通称:三郎左衛門
官位:対馬守
甲賀五十三家の一つ
単独で明と貿易を行い室町幕府に寄付をするなど、高い経済力を有していた。
現在は種子島海軍交易艦隊に所属し、各地の情報を集めている、明国北部から満州・モンゴル・シベリアの上忍


「モンゴル大部族(1万騎を動員できる)トゥメン」
左翼:チャハル・トゥメン
  :ハルハ・トゥメン
  :ウリヤンハン・トゥメン
右翼:オルドス・トゥメン
  :トゥメト・トゥメン
  :ヨンシエブ・トゥメン

ボディ・アラク・ハーンン
氏族:ボルジギン氏
祖父:ダヤン・ハーン
父親:トロ・ボラト
母親:チャージャン娘娘太后
出生:1504年
子女:ダライスン・ゴデン・ハーン
  :コクジュテイ太子
  :オンゴン・ドゥラル

トゥシェート・セチェン・ハーン(アルタン・ハーン)
父親:ダヤン・ハーンの三男・バルス・ボラド・ジノン(サイン・アラグ・ハーン)の次男
母親:ホソイ・タブナンの娘・ボダン
祖父に劣らぬ智勇兼備の人物で、その才腕と器量でモンゴルを再統一した
チベット方面に進出した際、仏教に帰依している
青海に迎華寺を建立し、ダライ・ラマ3世を迎えた
1519年:父が死去すると、その後を継いだ。
1538年:内乱鎮圧の功績により、チンギス・ハーンを形容する際に使われる「ソート」( suu tu ; 天恵をもつ)の称号を与えられた
1542年:明遠征での功績を得る
   :山西省に侵攻し男女20万人を虐殺した
   :200万の家畜を略奪し8万軒を焼き払った
   :「トゥシェート・セチェン・ハーン」(補佐する賢明なハーン)の称号を与えられた
   :正統ハーンのボディ・アラグ・ハーンを補佐する次席ハーンとなる。
   :内モンゴル高原の西半分に遊牧するモンゴル右翼3万戸の最有力指導者となった。

戦国武将録・ウィキベキ・世界帝王辞典を参考参照
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました

紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。 国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です 更新は1週間に1度くらいのペースになります。 何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。 自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m

【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜

よどら文鳥
恋愛
 フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。  フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。  だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。  侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。  金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。  父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。  だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。  いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。  さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。  お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。

処理中です...