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しおりを挟む「んんー、んん、」
カーテンから漏れ出す光が眩しくて、目が覚める。
「ん、うぅ、あぁぁあ、」
起き上がろうと上半身を上げるけど、腰が痛いのと、殴られたところが痛くて、そのままベッドに逆戻りした。
少しだけ右腕をみると、所々に切り傷、青あざと、赤い斑点がおびただしいほどびっしりと着いていた。
少しだけ、眉を寄せた。
「どうしたの?」
僕の声を聞いて彼が来てくれた。彼とは同棲している。彼が強制的に僕の荷物を運んできた。
「うぅん、こ、こ、しが、ぃ、たく、て」
喉が痛い、凄く掠れてる。
「ふふふ、昨日無理させたからかな?」
といいながら腰をマッサージしてくれる。気持ちよくて眠たくなる。
「ふふふ、眠くなっちゃったんだね?今日学校休む?」
それは嫌なので、頭を振る
「あっそ、じゃぁ、早く着替えろ!」
と目が真っ黒になって睨みつけて、服を投げつけてくる。それから、
オラ!といいながら腹を蹴られる。
オラ!オラ!オラ!と、ガンガン蹴る。
体を丸めて耐える
「おぇ、いたい、やめぇ、とまってぇ」
何も食べてなかったから、胃液しか出ない。痛くて痛くて生理的な涙が止まらない。
「やめて欲しかったら、行かないと言え!」
と、蹴る強さを強めてくる。
ドスッドスッドスッ
本当は言いたくないけど、これ以上は死ぬ、昨日からの痛みもまだ回復していない。
「い、やめぇ、やめてぇ、行かないから
行かないからぁ、」
「ん、だよね、よかった。よかった。」
さっきのは気の迷いだったんだよねと、囁きながら抱きしめられて頭を撫でてきてくれる。涙が止まらない。
「よし、じゃあご飯食べよっか。」
といって彼が朝ごはんを持ってきてくれる。僕は起き上がろうとするけれど、体全体に激痛が走り指一本なら辛うじて動かせる。
「寝てていいよ。僕が食べさせてあげるから」
ねといって彼がご飯を手につかみ彼の口の中で噛んだ後、僕の口の中に入れる。
僕はただ飲み込んでいればいい、味も分からない。彼から与えられるものは全部美味しいと思うようになった。それが例えペニスや、精子、彼の血や尿でもだ。
昔、要らないと言って精子を拒否した時1週間近くまともなものを何も食べさせてくれなかった。ずっと、彼の精子で生活してた。トイレに精液が流れたこともあった。そんなことをボケーと思い出しながら、口の中のものを飲み込む作業に没頭した。
しばらくして口を閉じて頭をふり拒絶をする。
「お腹いっぱいになった?」
コクコクと頷く。うん、片付けてくるね。といって皿をさげにいく。
「はい、お薬。ゴックンしてね」
といってこれも口移しで飲み込まさせられる。睡眠薬の一種だと思う。やばい、、段々と意識が遠のいていく。
「いい子で待っててね。」
と彼が僕を撫でて家をでていった。
パチッ
目が覚めた。ふぁぁ良く寝たと思って周りをキョロキョロ見ると、12時だ。なんで?いっつも1日中寝てるのに…まいっか、体も十分に動ける。
「暇だなぁ」
お腹が空いて、何かないかなと思うけど、食べる気が起きなくて、断念する。
「暇だなぁ」
誰もいないとても広い部屋。今頃創くんは、学校いってるのかなぁ。学校、学校、
「学校行きたい…」
そうだよ!学校行こうよ!創くんが帰る前に帰ったらいいじゃん!うん!そうしよう!
でも、創くんに見つかったらどうしよう…今度こそ殺されるかも…もう痛いことされたくない…
でも学校に行かないと授業についていけない…僕卒業出来ない。行った方がいい。行く!でも、行かない!
と、部屋の中をウロウロする。決めようとするけど、でも、と止めてしまう。
ふと、制服が目に入る
「制服…」
制服を抱きしめると、彼や学校の思い出が走馬灯みたいに駆け回る。朝とは違う意味で涙がでる、あの時は優しかったなぁとか思いながらすすり泣く。そうだよ、たとえ見つかっても思い出をつくりたい!って言えば許してくれるはず!それから前の創くんに戻ってくれるかもしれない!急いでタートルネックと、マスクに制服を着て、ドアを開けた。
「行ってきまーす!」
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