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ギュッ
雅人が抱きしめてくれた。ふわっと、雅人の匂いに囲まれる。
雅人の匂いに包まれて、自然とさっきまでの怖さや気持ち悪さが、じわぁーと消えていく。
「雅人、怖かった…」
安心したのか目頭が暑くなって涙がでてくる。
「ごめんな、弥生遅くなって、」
チュッとキスをされた。このまま2人っきりになれたらいいのに、今すぐにアイツの後を消してもらいたいのに、でも無理だよね…
そんなことを思っていると、
「弥生、帰るぞ、」
と、抱きしめながら耳に囁かれ、手を握られる。
「え??ダメでしょ??俺だって帰りたいけど、お話もあるんでしょ??、あ、そうだよ、森本さんとのお話してたのにどうしてこれたの??」
思い返してみれば、雅人は長かったとは言え、商談してたんだよな。
それを思い出して、雅人に言ってみると、途端に怒った顔をしたが、そのまま俺の手を引っ張って会場を出ようとする。
「事情は車で話すから、今は早く帰ろう。」
「でもぉ、、、わかった…」
少しダメって気持ちもあったけど、それよりも早く俺も雅人と二人っきりになりたかったので、雅人に従うことにした。
「待ぁぁぁあてぇぇぇぇぇえ、」
歩きだそうとしてると、後ろの方で声がした。かなりの大声で怒声だ。周りも声のした方を向いている。
俺も驚いて振り返ると、さっきのアイツが立ち上がっていた。
雅人は気にせず、俺の手を引っ張り会場を出ようと走る。
俺は気になって、アイツを見ながら走ってると、アイツがギンッと睨んできた。
「ひっ、」
怖くなって前を向いて、雅人の後ろ姿だけ見ながら走る。
ダダダダダダ
後ろで足音が聞こえて、また振り返ると、アイツがすごい形相で一直線に俺らを追いかけてきた。
ダダダダダダ
ものすごい速さで走ってくる。距離がどんどん縮まってくる。
「雅人、うしろ!うしろ!」
怖くなって雅人に訴えかける。雅人は聞こえてるか聞こえてないかわからないけど、後ろを振り返らずに走る。
俺は怖すぎて雅人の背中だけ見て走る。
ダダダダダダダ
もうすぐそこまで音がした。
やばい捕まる。
覚悟して、雅人の手をギューッと握った瞬間、
雅人が止まって俺を引っ張り腕の中に入れたと思うと勢いそのまま半回転して回し蹴りをアイツに食らわせた。
「ぐはっ、」
回し蹴りは顎にクリーンヒットし、アイツが倒れる。
俺は姫抱き状態。一瞬の出来事すぎて何が起こったかわからない。
そのまま、倒れたアイツの腹に雅人は足をのせる。
「うっ、、、」
うわ痛そう…
「おい聞けっ!!弥生に触れていいのも、弥生を笑わせていいのも、弥生を喜ばせるのも、恥ずかしがらせるのも、セックスも、弥生を怖がらせるのだって!
全部全部、俺の特権なんだよ!お前みたいなゴミが弥生に関わるんじゃねぇ!
弥生はこれからもこの先も俺の、俺だけの弥生なんだよ!!わかったか!!
今後二度と弥生の前に現れんじゃねぇ!!」
「雅人…」
腕の中で抱きしめられたまま、雅人を見上げる。
「それからなぁ、俺たち如月グループはお前ら森本財閥との縁を切る。今後二度と出資もしない。お前の父親に伝えとけ、じゃあな、」
といってまた一蹴りした後、俺を連れて会場でた。
雅人が抱きしめてくれた。ふわっと、雅人の匂いに囲まれる。
雅人の匂いに包まれて、自然とさっきまでの怖さや気持ち悪さが、じわぁーと消えていく。
「雅人、怖かった…」
安心したのか目頭が暑くなって涙がでてくる。
「ごめんな、弥生遅くなって、」
チュッとキスをされた。このまま2人っきりになれたらいいのに、今すぐにアイツの後を消してもらいたいのに、でも無理だよね…
そんなことを思っていると、
「弥生、帰るぞ、」
と、抱きしめながら耳に囁かれ、手を握られる。
「え??ダメでしょ??俺だって帰りたいけど、お話もあるんでしょ??、あ、そうだよ、森本さんとのお話してたのにどうしてこれたの??」
思い返してみれば、雅人は長かったとは言え、商談してたんだよな。
それを思い出して、雅人に言ってみると、途端に怒った顔をしたが、そのまま俺の手を引っ張って会場を出ようとする。
「事情は車で話すから、今は早く帰ろう。」
「でもぉ、、、わかった…」
少しダメって気持ちもあったけど、それよりも早く俺も雅人と二人っきりになりたかったので、雅人に従うことにした。
「待ぁぁぁあてぇぇぇぇぇえ、」
歩きだそうとしてると、後ろの方で声がした。かなりの大声で怒声だ。周りも声のした方を向いている。
俺も驚いて振り返ると、さっきのアイツが立ち上がっていた。
雅人は気にせず、俺の手を引っ張り会場を出ようと走る。
俺は気になって、アイツを見ながら走ってると、アイツがギンッと睨んできた。
「ひっ、」
怖くなって前を向いて、雅人の後ろ姿だけ見ながら走る。
ダダダダダダ
後ろで足音が聞こえて、また振り返ると、アイツがすごい形相で一直線に俺らを追いかけてきた。
ダダダダダダ
ものすごい速さで走ってくる。距離がどんどん縮まってくる。
「雅人、うしろ!うしろ!」
怖くなって雅人に訴えかける。雅人は聞こえてるか聞こえてないかわからないけど、後ろを振り返らずに走る。
俺は怖すぎて雅人の背中だけ見て走る。
ダダダダダダダ
もうすぐそこまで音がした。
やばい捕まる。
覚悟して、雅人の手をギューッと握った瞬間、
雅人が止まって俺を引っ張り腕の中に入れたと思うと勢いそのまま半回転して回し蹴りをアイツに食らわせた。
「ぐはっ、」
回し蹴りは顎にクリーンヒットし、アイツが倒れる。
俺は姫抱き状態。一瞬の出来事すぎて何が起こったかわからない。
そのまま、倒れたアイツの腹に雅人は足をのせる。
「うっ、、、」
うわ痛そう…
「おい聞けっ!!弥生に触れていいのも、弥生を笑わせていいのも、弥生を喜ばせるのも、恥ずかしがらせるのも、セックスも、弥生を怖がらせるのだって!
全部全部、俺の特権なんだよ!お前みたいなゴミが弥生に関わるんじゃねぇ!
弥生はこれからもこの先も俺の、俺だけの弥生なんだよ!!わかったか!!
今後二度と弥生の前に現れんじゃねぇ!!」
「雅人…」
腕の中で抱きしめられたまま、雅人を見上げる。
「それからなぁ、俺たち如月グループはお前ら森本財閥との縁を切る。今後二度と出資もしない。お前の父親に伝えとけ、じゃあな、」
といってまた一蹴りした後、俺を連れて会場でた。
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