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「お姉さん、どうしたの?」
誰?と思って顔をあげると、雅人とは違ったタイプの顔のイケメンがこっちを見ていた。
「お姉さん、大丈夫??」
しゃがんでこっちを見てニコニコして話しかけてくる。
大丈夫です。と言おうと思ったけど、頭の中に雅人から言われた言葉がよぎったので、慌てて下を向き、無視する。
どこかに行ってくれることを願っているけど、イケメンはどこにも行こうとしない。
それどころか、どんどん話しかけてきて距離を縮めようとしてくる。
「ねぇ、お姉さん、どこから来たの?連れの人いんの?今暇?ねぇねぇ、名前なんて言うの?お姉さん顔かわいいね」
ねぇねぇねぇねぇねぇねぇ
ずっと下を向いているのに、イケメンのねぇねぇと聞く勢いは止まらない。顔はいいのに、こんなことをしていると、脂っこい中年太りのおっさん達と一緒にみえてくる。
うるさい、しつこい、気持ち悪い、雅人早く帰ってき来て!!
「ねぇ、お姉さん無視しないでよ、なぁ」
心の中で必死に叫んでいると、俺はイケメンの声色が変わったことに気づかなかった。
「ねぇおねぇさん、いい加減にしないと、僕切れちゃうよ?」
瞬間、腕を思いっきり上に引かれ立たされる。
不意に目が合ってしまったイケメンの目の奥が、何故か凄く燃えているようにみえた。
「な、なんなんですかあなた、!?離してください!」
俺は無理やり立たされたことと、掴まれたことがとても嫌なので必死に抵抗しながら、イケメンをみる。
「あっ、やっとこっち向いてくれた!!こんばんわ、お姉さん。ではなく、如月弥生さん。僕の名前は森本光って言います。これから末永くよろしくお願いしますね。」
背筋がゾワッとした初対面のはずなのになんでこのイケメン(名前は光らしい)が俺の名前知ってんだよ。末永くって何いってんの??
てか、森本って、雅人の商談相手じゃね??え、たまたまだよな??なんでもいいから雅人早く帰ってきて!!
「森本さんって言うんですね、、お、私は大丈夫ですのでお気になさらず、ではぁ」
と言ってそそくさとその場を離れようとする。何故かこのイケメンはやばい気がする。本能が離れろと言っている。
話してしまったのはルール違反だけど、これは不可抗力だし大丈夫だ。
そんなことを思っていると、腕を離されずにそのまま引っぱられ抱きしめられた。
「え?」
「行かないで、あなたが、あなたが、、好きなんです…」
「は?」
無意識に出たことばだ。
「初めて会った時からあなたが好きなんです。あなたが欲しい。」
焦点が定まってない目で語りかけてくる。
いや怖い怖すぎる。初対面なのに何こいつ。
抵抗しながら、光さんに言い放つ。
「あのっ!離して下さい。非常に言いにくいのですが、人違いではないのでしょうか?
それに私はあなたとは初対面ですよ??
そして、私は既婚者ですよ?そんな相手に対して出会った瞬間に抱き合うのはどうかとおもいますけど」
正直言って気持ち悪いです。
とニッコリして言った。本当に気持ち悪くて我慢できなかった。
言いたいことは言ってやったのでスッキリだ。光さんももう離してくれるだろう。と思ったけど、
「なんでそんな意地悪なこと言うの弥生ぃ!!めっだよ?」
と、抱きしめたまま甘くなった声でいってくる。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
雅人ぉ、早く助けてぇ!!!涙目になりながらもがいていると、
「弥生から離れろクズ」
と、聞こえた瞬間光くんが吹っ飛び、俺は雅人の腕の中にいた。
誰?と思って顔をあげると、雅人とは違ったタイプの顔のイケメンがこっちを見ていた。
「お姉さん、大丈夫??」
しゃがんでこっちを見てニコニコして話しかけてくる。
大丈夫です。と言おうと思ったけど、頭の中に雅人から言われた言葉がよぎったので、慌てて下を向き、無視する。
どこかに行ってくれることを願っているけど、イケメンはどこにも行こうとしない。
それどころか、どんどん話しかけてきて距離を縮めようとしてくる。
「ねぇ、お姉さん、どこから来たの?連れの人いんの?今暇?ねぇねぇ、名前なんて言うの?お姉さん顔かわいいね」
ねぇねぇねぇねぇねぇねぇ
ずっと下を向いているのに、イケメンのねぇねぇと聞く勢いは止まらない。顔はいいのに、こんなことをしていると、脂っこい中年太りのおっさん達と一緒にみえてくる。
うるさい、しつこい、気持ち悪い、雅人早く帰ってき来て!!
「ねぇ、お姉さん無視しないでよ、なぁ」
心の中で必死に叫んでいると、俺はイケメンの声色が変わったことに気づかなかった。
「ねぇおねぇさん、いい加減にしないと、僕切れちゃうよ?」
瞬間、腕を思いっきり上に引かれ立たされる。
不意に目が合ってしまったイケメンの目の奥が、何故か凄く燃えているようにみえた。
「な、なんなんですかあなた、!?離してください!」
俺は無理やり立たされたことと、掴まれたことがとても嫌なので必死に抵抗しながら、イケメンをみる。
「あっ、やっとこっち向いてくれた!!こんばんわ、お姉さん。ではなく、如月弥生さん。僕の名前は森本光って言います。これから末永くよろしくお願いしますね。」
背筋がゾワッとした初対面のはずなのになんでこのイケメン(名前は光らしい)が俺の名前知ってんだよ。末永くって何いってんの??
てか、森本って、雅人の商談相手じゃね??え、たまたまだよな??なんでもいいから雅人早く帰ってきて!!
「森本さんって言うんですね、、お、私は大丈夫ですのでお気になさらず、ではぁ」
と言ってそそくさとその場を離れようとする。何故かこのイケメンはやばい気がする。本能が離れろと言っている。
話してしまったのはルール違反だけど、これは不可抗力だし大丈夫だ。
そんなことを思っていると、腕を離されずにそのまま引っぱられ抱きしめられた。
「え?」
「行かないで、あなたが、あなたが、、好きなんです…」
「は?」
無意識に出たことばだ。
「初めて会った時からあなたが好きなんです。あなたが欲しい。」
焦点が定まってない目で語りかけてくる。
いや怖い怖すぎる。初対面なのに何こいつ。
抵抗しながら、光さんに言い放つ。
「あのっ!離して下さい。非常に言いにくいのですが、人違いではないのでしょうか?
それに私はあなたとは初対面ですよ??
そして、私は既婚者ですよ?そんな相手に対して出会った瞬間に抱き合うのはどうかとおもいますけど」
正直言って気持ち悪いです。
とニッコリして言った。本当に気持ち悪くて我慢できなかった。
言いたいことは言ってやったのでスッキリだ。光さんももう離してくれるだろう。と思ったけど、
「なんでそんな意地悪なこと言うの弥生ぃ!!めっだよ?」
と、抱きしめたまま甘くなった声でいってくる。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
雅人ぉ、早く助けてぇ!!!涙目になりながらもがいていると、
「弥生から離れろクズ」
と、聞こえた瞬間光くんが吹っ飛び、俺は雅人の腕の中にいた。
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