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第二章「セントエクリーガ城下町」
第五十五話「カスタマイズ」
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「ホントに買うのか?」
ユバルさんは驚いた顔をしてこちらを見ている。
本当はもっと良い武器が欲しいが、どのみち予算内ではこの辺りが限界だろう。
「……はい、買います」
「ちなみに、鞘に加工とかってできますか」
流石にこのままでは使えない。
「ああ、俺の専門じゃないがちょっとした加工ならできるぞ」
「どうしたいんだ?」
ユバルさんはそう言うと短剣を椅子の上に置き、近くにあった紙とペンを取る。
「えっとですね、鞘の口の所に鍔をつけたいです」
「両方から抜けないようにしてください」
俺は両手で丸を作り鍔のジェスチャーをした。
「ん?変なやつだな……」
「素材はどうする?」
ユバルさんは首を傾げながらも、メモを取る。
「その辺は任せます」
「ノアの打突がある程度、受けれるぐらいの耐久度は欲しいです」
俺はそう言いいながら苦笑いを浮かべたが、ユバルさんはこっちを見ていなかった。
「……なんだ、攻撃用じゃないのか」
「てっきりトンファーみたいに振り回すのかと思ったぞ!」
そう言うとユバルさんは笑いながらペンを武器に見立ててジェスチャーした。
……多分この人も強い。
ユバルさんは短剣とメモを持って受付の奥に姿を消し、それらを置いて戻ってきた。
「……よし!他に欲しい物あるか?」
「腰に掛けるポーチとかは後々、必要になると思うぞ」
ユバルさんは近くに置いてあったポーチを取って俺の目の前に突き出したので、俺は大きく頷いた。
「せっかくならそのボロボロのスーツも直してやろうか?」
「親父が仕立て屋だから俺でも直すぐらいはできるぞ!」
ユバルさんは俺のスーツを指差した。
確かに今着ているスーツは泥だらけで表地に穴が開いている箇所もある。
しかし、直したいのは山々だがお金をあまり使いたくない。
……だが次にケイに会う時には、ケイは綺麗な服を着ているだろう。
「……お願いします」
「お手頃価格にしてくれると嬉しいです」
スーツの破れ具合をもう一度、確認する。
相場が全く分からないが仕方がない。
「おう!任せとけ!」
「それじゃあ一応身体のサイズ測るぞ!」
ユバルさんは俺のスーツを荒く脱がせ、ポケットに入っていたメジャーで俺の身体を測り始めた。
その手を見て気づいたが、ユバルさんは結婚しているようだ。
「それにしても、だれがあんな武器を作るんですかね……」
俺は世間話でもしようと、笑いながらそう言うとユバルさんは手を止めてぎこちない笑顔を俺に向けた。
「そうだなー、誰だろうな……」
ユバルさんはあからさまに変な態度を取り始める。
確かにあの仕様書は友達に向けてテキトーに書いた感じで違和感はあったので、親しい人なのかもしれない。
「もしかして知合いですか?」
俺はマネキンになっているのも暇なのでぎこちないユバルさんを詰めてみる。
「うーん、なんというか……」
「母親?」
ユバルさんは驚いた顔をしてこちらを見ている。
本当はもっと良い武器が欲しいが、どのみち予算内ではこの辺りが限界だろう。
「……はい、買います」
「ちなみに、鞘に加工とかってできますか」
流石にこのままでは使えない。
「ああ、俺の専門じゃないがちょっとした加工ならできるぞ」
「どうしたいんだ?」
ユバルさんはそう言うと短剣を椅子の上に置き、近くにあった紙とペンを取る。
「えっとですね、鞘の口の所に鍔をつけたいです」
「両方から抜けないようにしてください」
俺は両手で丸を作り鍔のジェスチャーをした。
「ん?変なやつだな……」
「素材はどうする?」
ユバルさんは首を傾げながらも、メモを取る。
「その辺は任せます」
「ノアの打突がある程度、受けれるぐらいの耐久度は欲しいです」
俺はそう言いいながら苦笑いを浮かべたが、ユバルさんはこっちを見ていなかった。
「……なんだ、攻撃用じゃないのか」
「てっきりトンファーみたいに振り回すのかと思ったぞ!」
そう言うとユバルさんは笑いながらペンを武器に見立ててジェスチャーした。
……多分この人も強い。
ユバルさんは短剣とメモを持って受付の奥に姿を消し、それらを置いて戻ってきた。
「……よし!他に欲しい物あるか?」
「腰に掛けるポーチとかは後々、必要になると思うぞ」
ユバルさんは近くに置いてあったポーチを取って俺の目の前に突き出したので、俺は大きく頷いた。
「せっかくならそのボロボロのスーツも直してやろうか?」
「親父が仕立て屋だから俺でも直すぐらいはできるぞ!」
ユバルさんは俺のスーツを指差した。
確かに今着ているスーツは泥だらけで表地に穴が開いている箇所もある。
しかし、直したいのは山々だがお金をあまり使いたくない。
……だが次にケイに会う時には、ケイは綺麗な服を着ているだろう。
「……お願いします」
「お手頃価格にしてくれると嬉しいです」
スーツの破れ具合をもう一度、確認する。
相場が全く分からないが仕方がない。
「おう!任せとけ!」
「それじゃあ一応身体のサイズ測るぞ!」
ユバルさんは俺のスーツを荒く脱がせ、ポケットに入っていたメジャーで俺の身体を測り始めた。
その手を見て気づいたが、ユバルさんは結婚しているようだ。
「それにしても、だれがあんな武器を作るんですかね……」
俺は世間話でもしようと、笑いながらそう言うとユバルさんは手を止めてぎこちない笑顔を俺に向けた。
「そうだなー、誰だろうな……」
ユバルさんはあからさまに変な態度を取り始める。
確かにあの仕様書は友達に向けてテキトーに書いた感じで違和感はあったので、親しい人なのかもしれない。
「もしかして知合いですか?」
俺はマネキンになっているのも暇なのでぎこちないユバルさんを詰めてみる。
「うーん、なんというか……」
「母親?」
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