44 / 56
第3章~港町での物語~
再会は突然でした
しおりを挟む
足音がして入ってきたのは6人ほどのパーティだった。入った時にも言ったが、このダンジョンは強力なモンスターが出るため、入ることのできる冒険者は限られている。もしかしてギルドは火竜の存在に気が付き、討伐依頼を出したのだろうか?
「ねえエミール、あれは赤竜じゃない?」
聞いたことのある名前に注意を向けると、目的の人物は確かにいた。警戒しながら、火竜の死体に近づいていき、安全と分かるとパーティメンバーにサインを出した。
「ねえエミール、どうして火竜は倒れているの?」
「分からない、が、まだほのかに魔力は生きている。最近まで生きていたと考えていいだろう」
「まさか、倒した人物がこの近くに?」
パーティメンバーは一斉に周囲をきょろきょろしだす。その表情は不安そのものだ。
「落ち着け。目的は分からないが、俺たちに敵意があるのならわざわざ姿をくらませたりもしないだろう」
「それは、そうかもしれないわね…」
「そうだ。それよりもギルドに報告に行ってもらえないか?俺は残って調べておく」
エミールの声に、僧侶らしき女の子が慌てて近づいた。ローブに隠れて顔は見えないが、先ほどから一番発言しているのは彼女だ。
「残るって、まさか一人で!?危ないわよ!」
「大丈夫だ。このダンジョンには火竜以外に強力なモンスターはいない」
「だけど、倒した奴らが戻ってくるかも…」
エミールは首を左右に振って否定すると、女の子だけでなく、パーティ全体に目配せをした。
それは意識を確認すると言うよりは、威圧している様だった。
「これはクランリーダーの命令だ。聞き分けてくれ、ミヤ」
ミヤと言うのは、僧侶の女の子の名前だったようだ。ローブ越しに見えた口は何か言いたそうにしているようだったが、ぐっと唇を噛んだ。
「分かったわ。けど、死んだら一生恨むからね」
「おー怖い怖い。死んでから恨まれては償えないし、せいぜいそうならないように気を付けるよ」
エミールが頷くと、パーティは聞き分けよく、来た道を戻っていった。
気配が完全になくなったのを確認すると、エミールは俺たちの隠れている岩を見つめた。
「そこにいらっしゃるのですよね、火竜を倒した冒険者様」
やはりと言うべきか、俺たちがいることはばれていたようだ。おとなしく出て行くと、エミールは頭を下げていた。
「俺は冒険者じゃないぞ。それと、早く頭を上げてくれ」
言うまで顔をあげないのは分かっていたので、早めに顔をあげさせた。
「お久しぶりです、ヤマト様。こんなに早くお会いできるとは思ってもみなかったです」
「俺もだよ。それでどうしてここに来たんだ?」
「俺としても、どうやって入ったのかと聞きたいところですが…まあ、いいです。冒険者ギルドの依頼で来ました。このダンジョンの火竜討伐はレッドラグーンに委託されていたのですが、進捗が不明のため確認してきてほしいと」
そこまで答えると、何を期待しているのか嬉しそうに俺を見ている。
「あらヤマト、貴方はレッドラグーンの四天王なんでしょ?どうして知らないのかしら」
背中に隠れて様子を伺っていたティアが、顔だけ出して、悪戯っぽく笑った。
「おや、そちらの女性は?」
「そうだな…クランメンバー的な奴だ」
「それは本当ですか!!ではやはり冒険者ギルドに復帰を…」
「それはしてないよ。あくまでクラン的な奴だよ」
前のめりの近づいて来たエミールを制すると、本人も気づいたようで慌てて離れた。
「失礼しました」
「いいよ。それとティア、俺は四天王でもなんでもない。そもそも俺はクランの運営には関わっていなかったからな。クエストの内容だってほとんど知らん」
「そうでしたか…てっきりレッドラグーンの残した問題を解決して回っているものなのかと」
途端にエミールは残念そうに俯いた。感情の上がり下がりが随分激しいな。
それにしても、レッドラグーンが残した問題だと?聞き捨てならない単語を聞いた気がする。
「エミール、この火竜以外にも放置されていた委託案件があるのか?」
「はい。委託だけではなく、しばらく放置されていた通常クエストもありますね。最近の俺たちのクエストのほとんどはその後始末ですね」
レッドラグーンは既に解散している。だが、管理のずさんさが招いた問題は後から後から出て来ている。クランの加護を失った元メンバーの半数は己の無力さに失望し、冒険者を辞めたとも聞いている。元より、その程度の覚悟であれば、どこかで命を落としていたであろうから、俺としてはよかったと思っている。
「ところでヤマト様はどうしてここに?」
「あーそうだな…実は俺は知らない。隣の、あー彼女はティアって言うんだけど、その護衛で連れてこられた」
「連れてこられたなんて人聞きが悪いわね」
ほっぺたを膨らませて拗ねたようにそっぽを向いた。ヴァルキリー達がこの仕草をするのはよく見るが、ティアは初めてだ。知らない相手の前ではよく見られたいと言う精神からくる、ぶりっ子と言うやつだろうか?
「それでは恐れ入りますがティア様、言える範囲で構いませんので事情を聞かせていただけませんか?これでもギルドの依頼で来ていますので」
ティアはどうしようかと目配せしてきたので、俺は頷いた。エミールは真面目だが、堅物ではない。俺たちの事情も考慮してくれるだろう。
「ちょっと行きたいところがあってね、ここが近道なの」
「なんと、このダンジョンはどこかに続いているのですか?」
「ええ、その場所と行き方については…」
ティアが口ごもっていると、エミールはすかさず言った。
「秘密、ですね?」
ティアは驚いたように一瞬固まったが、すぐに頷いた。
「ありがとうエミール」
「いえ、それよりも成竜を倒してくださったのですよね?俺達としてはかなり手間が省けましたよ」
その口調はいつもと変わらず、本気なのか冗談なのか、俺には判断がつかなかった。
「それではヤマト様。機会があったらクラン・サクラフブキにも遊びに来てください。歓迎しますので」
「分かった」
エミールに見送られて、俺とティアはダンジョンのさらに奥へと進むのだった。
「ねえエミール、あれは赤竜じゃない?」
聞いたことのある名前に注意を向けると、目的の人物は確かにいた。警戒しながら、火竜の死体に近づいていき、安全と分かるとパーティメンバーにサインを出した。
「ねえエミール、どうして火竜は倒れているの?」
「分からない、が、まだほのかに魔力は生きている。最近まで生きていたと考えていいだろう」
「まさか、倒した人物がこの近くに?」
パーティメンバーは一斉に周囲をきょろきょろしだす。その表情は不安そのものだ。
「落ち着け。目的は分からないが、俺たちに敵意があるのならわざわざ姿をくらませたりもしないだろう」
「それは、そうかもしれないわね…」
「そうだ。それよりもギルドに報告に行ってもらえないか?俺は残って調べておく」
エミールの声に、僧侶らしき女の子が慌てて近づいた。ローブに隠れて顔は見えないが、先ほどから一番発言しているのは彼女だ。
「残るって、まさか一人で!?危ないわよ!」
「大丈夫だ。このダンジョンには火竜以外に強力なモンスターはいない」
「だけど、倒した奴らが戻ってくるかも…」
エミールは首を左右に振って否定すると、女の子だけでなく、パーティ全体に目配せをした。
それは意識を確認すると言うよりは、威圧している様だった。
「これはクランリーダーの命令だ。聞き分けてくれ、ミヤ」
ミヤと言うのは、僧侶の女の子の名前だったようだ。ローブ越しに見えた口は何か言いたそうにしているようだったが、ぐっと唇を噛んだ。
「分かったわ。けど、死んだら一生恨むからね」
「おー怖い怖い。死んでから恨まれては償えないし、せいぜいそうならないように気を付けるよ」
エミールが頷くと、パーティは聞き分けよく、来た道を戻っていった。
気配が完全になくなったのを確認すると、エミールは俺たちの隠れている岩を見つめた。
「そこにいらっしゃるのですよね、火竜を倒した冒険者様」
やはりと言うべきか、俺たちがいることはばれていたようだ。おとなしく出て行くと、エミールは頭を下げていた。
「俺は冒険者じゃないぞ。それと、早く頭を上げてくれ」
言うまで顔をあげないのは分かっていたので、早めに顔をあげさせた。
「お久しぶりです、ヤマト様。こんなに早くお会いできるとは思ってもみなかったです」
「俺もだよ。それでどうしてここに来たんだ?」
「俺としても、どうやって入ったのかと聞きたいところですが…まあ、いいです。冒険者ギルドの依頼で来ました。このダンジョンの火竜討伐はレッドラグーンに委託されていたのですが、進捗が不明のため確認してきてほしいと」
そこまで答えると、何を期待しているのか嬉しそうに俺を見ている。
「あらヤマト、貴方はレッドラグーンの四天王なんでしょ?どうして知らないのかしら」
背中に隠れて様子を伺っていたティアが、顔だけ出して、悪戯っぽく笑った。
「おや、そちらの女性は?」
「そうだな…クランメンバー的な奴だ」
「それは本当ですか!!ではやはり冒険者ギルドに復帰を…」
「それはしてないよ。あくまでクラン的な奴だよ」
前のめりの近づいて来たエミールを制すると、本人も気づいたようで慌てて離れた。
「失礼しました」
「いいよ。それとティア、俺は四天王でもなんでもない。そもそも俺はクランの運営には関わっていなかったからな。クエストの内容だってほとんど知らん」
「そうでしたか…てっきりレッドラグーンの残した問題を解決して回っているものなのかと」
途端にエミールは残念そうに俯いた。感情の上がり下がりが随分激しいな。
それにしても、レッドラグーンが残した問題だと?聞き捨てならない単語を聞いた気がする。
「エミール、この火竜以外にも放置されていた委託案件があるのか?」
「はい。委託だけではなく、しばらく放置されていた通常クエストもありますね。最近の俺たちのクエストのほとんどはその後始末ですね」
レッドラグーンは既に解散している。だが、管理のずさんさが招いた問題は後から後から出て来ている。クランの加護を失った元メンバーの半数は己の無力さに失望し、冒険者を辞めたとも聞いている。元より、その程度の覚悟であれば、どこかで命を落としていたであろうから、俺としてはよかったと思っている。
「ところでヤマト様はどうしてここに?」
「あーそうだな…実は俺は知らない。隣の、あー彼女はティアって言うんだけど、その護衛で連れてこられた」
「連れてこられたなんて人聞きが悪いわね」
ほっぺたを膨らませて拗ねたようにそっぽを向いた。ヴァルキリー達がこの仕草をするのはよく見るが、ティアは初めてだ。知らない相手の前ではよく見られたいと言う精神からくる、ぶりっ子と言うやつだろうか?
「それでは恐れ入りますがティア様、言える範囲で構いませんので事情を聞かせていただけませんか?これでもギルドの依頼で来ていますので」
ティアはどうしようかと目配せしてきたので、俺は頷いた。エミールは真面目だが、堅物ではない。俺たちの事情も考慮してくれるだろう。
「ちょっと行きたいところがあってね、ここが近道なの」
「なんと、このダンジョンはどこかに続いているのですか?」
「ええ、その場所と行き方については…」
ティアが口ごもっていると、エミールはすかさず言った。
「秘密、ですね?」
ティアは驚いたように一瞬固まったが、すぐに頷いた。
「ありがとうエミール」
「いえ、それよりも成竜を倒してくださったのですよね?俺達としてはかなり手間が省けましたよ」
その口調はいつもと変わらず、本気なのか冗談なのか、俺には判断がつかなかった。
「それではヤマト様。機会があったらクラン・サクラフブキにも遊びに来てください。歓迎しますので」
「分かった」
エミールに見送られて、俺とティアはダンジョンのさらに奥へと進むのだった。
1
お気に入りに追加
148
あなたにおすすめの小説
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
転生しても山あり谷あり!
tukisirokou
ファンタジー
「転生前も山あり谷ありの人生だったのに転生しても山あり谷ありの人生なんて!!」
兎にも角にも今世は
“おばあちゃんになったら縁側で日向ぼっこしながら猫とたわむる!”
を最終目標に主人公が行く先々の困難を負けずに頑張る物語・・・?
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
千技の魔剣士 器用貧乏と蔑まれた少年はスキルを千個覚えて無双する
大豆茶
ファンタジー
とある男爵家にて、神童と呼ばれる少年がいた。
少年の名はユーリ・グランマード。
剣の強さを信条とするグランマード家において、ユーリは常人なら十年はかかる【剣術】のスキルレベルを、わずか三ヶ月、しかも若干六歳という若さで『レベル3』まで上げてみせた。
先に修練を始めていた兄をあっという間に超え、父ミゲルから大きな期待を寄せられるが、ある日に転機が訪れる。
生まれ持つ【加護】を明らかにする儀式を受けたユーリが持っていたのは、【器用貧乏】という、極めて珍しい加護だった。
その効果は、スキルの習得・成長に大幅なプラス補正がかかるというもの。
しかし、その代わりにスキルレベルの最大値が『レベル3』になってしまうというデメリットがあった。
ユーリの加護の正体を知ったミゲルは、大きな期待から一転、失望する。何故ならば、ユーリの剣は既に成長限界を向かえていたことが判明したからだ。
有力な騎士を排出することで地位を保ってきたグランマード家において、ユーリの加護は無価値だった。
【剣術】スキルレベル3というのは、剣を生業とする者にとっては、せいぜい平均値がいいところ。王都の騎士団に入るための最低条件すら満たしていない。
そんなユーリを疎んだミゲルは、ユーリが妾の子だったこともあり、軟禁生活の後に家から追放する。
ふらふらの状態で追放されたユーリは、食料を求めて森の中へ入る。
そこで出会ったのは、自らを魔女と名乗る妙齢の女性だった。
魔女に命を救われたユーリは、彼女の『実験』の手伝いをすることを決断する。
その内容が、想像を絶するものだとは知らずに――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる