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第2章~ヴァルキリーを連れ出せ~
有識者会議を執り行います
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有識者は二名。イレギュラーのメンバーと、土魔法の加護を持つヴァルキリー、ヘルムヴィーゲのラガナだ。
場所的にはラガナのところに向かいたかったところだが、午後にはマユミさんが拠点に戻ってくると聞いている。加護を奪った成果が気になるので、そちらを優先することにした。
「それで、なんだよこの状況は」
促されてソファーに座ると、セイラは当たり前のように膝を枕にして寝だしたし、カレンは腕に引っ付いてきた。暑苦しい上に、動きを取ることが出来ない。
「大人気だな」
ミサだけが拠点にいて、書類仕事をしていた。ガサツそうで細かいことは苦手何かと思ったが、手馴れているのか、ものすごいペースで処理している。
それはミサの力なのか、それとも見慣れない右目の眼帯のせいなのかは気になるところだ。
「その眼帯はなんだ?」
「そういえば見るのは初めてか。アタイは少々目が良すぎてな、細かい字を見ていると疲れてしまうんだ」
やはり書類仕事は苦手なようだ。俺の思っていた理由とは違ったけど。
「それはジョブと関係あるのか?」
ミサのジョブは武器屋と聞いている。だが、その詳細について俺は知らない…んというか、聞く機会がなかった。
「そうだな。武器なんてもんは普通は魔法じゃ作り出せないからね。しかもアタイのは結構な業物さ」
「そういえば昨日はありがとう。しかし刀なんてどこで知ったんだ?」
刀はこの世界には存在しない。ミサはどうやって知ったんだ?
それになぜ、刀を選んだんだ?
「刀?ああ、あれはそんな名前なのか。なんとなくだ。ヤマトから感じた情報からあいつが出来た」
「曖昧だな」
「けど間違ってはいなかっただろ?」
「確かに」
使い方が合っていたのかは微妙だが、カレンを満足させることは出来た。成果で言えばオケオケオッケーだ。
「アタイも昔はクランにいたんだよ。みんな喜ぶからさ、それぞれに合った武器を作ってやったよ」
「よかったじゃないか」
俺なんて驚かれはしたけど、喜ばれた記憶はないぞ。
「最初はな。けどさ、全員の武器を作り終わったらどうなると思う?」
「それは…どうなるんだ?」
なんとなく想像がついていた。ミサは二度と冒険をしたくなるぐらいに痛みつけたみたいに言っていた。
「アンタと同じさ。不要になって追い出された。同時に武器は石になって使えなくなった。それはもう慌てふためいていて、慌てて呼び戻しに来たさ」
「そいつはまた分かりやすいな」
「だろ?ふざけんなっ、って感じさ」
それは昔のことで、彼女にとってはどうでもいいことになっているのだろうか?
ミサはおかしそうに笑っていた。
俺もいつか、レッドラグーンのことを笑い話に出来る日が来るのだろうか。そんなことを考えていると、マユミさんがやってきた。
「おはよう…じゃないわね、こんにちはかしら」
ギルドにいる時には閉じられていた目は、闇クランにいるときは常に開かれている。こっちが本当のマユミさんなのだろう。
「おかえりマスター。少年が待ちわびているぞ」
「その割にはずいぶんお楽しみのように見えるのだけれど?」
膝の上のセイラと、腕の横のカレンを見ながら、マユミさんは目を細めた。
「私は頭でも抱いたらいい?」
「やめてくださいよ…」
セイラは目を開け、カレンは腕に力を込めると、威嚇している。猫が知らない相手に怒っているみたいだ。
「ふふふ、仲がいいことね。それでヤマト、用事と言うのはレッドラグーンのことね」
「ああ。クランの加護を奪って、どんな影響が出たのかを知りたい」
「分かったわ」
ミサの持ってきた椅子に座ると、マユミさんはしばらく目を閉じた。再び開かれた目は真っ赤に染まっていて、感情は爆発する。
「素晴らしいわ、ヤマト!!もう抱きしめて全身舐めてあげたいぐらい。昨日のレッドラグーンはすべてのクエストに失敗したわ。持っている武器を思うように使えず、戦場で慌てふためいたと聞いているわ。もう想像するだけで、笑いをこらえるのに必死だったわ」
冒険者ギルドの受付が、冒険者をあざ笑っていたとは誰も思うまい。2年以上の付き合いがあるが、俺だって気が付かなかった。知ったのはほんの数日前だ。
「カレンの加護は消えたってことでよさそうだな」
「そうね。それでヤマト、次はどうするつもり?」
「インベントリを奪おうと思っていた」
「アイテムを異空間に収納できるものだったわね。いいじゃない」
マユミさんは手を叩いて喜んだ。彼女には、アイテムを失って慌てふためく冒険者の姿が浮かんでいるのだろう。
「ただクエストを出されてしまって」
「ヴァルキリーさんでもそんな面白いことをするのね」
ヴァルキリーは人間世界に興味を持つことはほとんどない。カレンなんて、クランが何かを知らなかったぐらいだ。7人と契約しているが、多分6人は似たようなもんだ。
その例外はユミネ。彼女は冒険者ギルドの仕組みについて細かく聞いてきた。
「まあ、彼女は珍しく俺たちに興味があるので」
「ヤマトに、ではなくって?それで彼女の要求は」
「今いる庭園ごと連れていけ、と。家一軒分ぐらいの広さがあります」
ここまで話して、マユミさんは初めて困った顔を浮かべた。
「庭はないですよね?」
「そうね。ミサ、どこかにある?」
「狭ければなんとかできますが、さすがに家一軒となるとなかなか…」
ミサは手を止めると、うんうん唸りだす。そのまま眼帯に目を当てて、目が疼くとか言ったら似合いそうだ。
「カレンはどう思う?」
「はぁ?難しいことはウチに聞くなし」
「ああ、うん…ごめん」
謝ったら腕をつねられた。なんで怒ったし…って、口癖が移っちまった。
「それよりもヤマトっち、ウチ気になってることがあるんだけど」
いつになく真剣な目をされて、戸惑ってしまう。頭を使いたくないといいながらも、勘は鋭い。何か気付いたのだろうか?
「どうしてその子はは当たり前のように膝枕されてるし?ズルい…じゃない、羨ま…でもない、そう、不公平!不公平だし!?」
何を言い出すかと思えば…。
「あんまり考えたことがなかったな」
話しながら頭を撫でると、「ふにゃー」と声がして、寝顔がだらしなくなった。うーん…イレギュラーに来てからのだらけ具合がすごいな。
「そう、それだし!なんでその子ばっかり撫でられてるし!?」
「え、あー…意識したことなかった。そのなんていうか、ペットの猫を膝に乗せて、撫でているくらいにしか思ってなかった」
「え、ああ…そういう」
カレンは急に気まずそうな顔をして、視線が宙を舞い、最後はセイラの顔を見つめる。
「言われて見れば猫っぽいし」
カレンが手をのばすと、闇魔法が散って拒否された。残念そうにしながらも、やたら嬉しそうだ。
「とりあえず俺は土魔法に詳しい相手に会って来ようと思います」
「庭についてはミサになんとかしてもらっておくから気にしないで」
「マスター、あまり無茶ぶりばかりされても困る」
イレギュラーの拠点には笑い声が響き渡る。たったこれだけで、また頑張ろうと思えた。
場所的にはラガナのところに向かいたかったところだが、午後にはマユミさんが拠点に戻ってくると聞いている。加護を奪った成果が気になるので、そちらを優先することにした。
「それで、なんだよこの状況は」
促されてソファーに座ると、セイラは当たり前のように膝を枕にして寝だしたし、カレンは腕に引っ付いてきた。暑苦しい上に、動きを取ることが出来ない。
「大人気だな」
ミサだけが拠点にいて、書類仕事をしていた。ガサツそうで細かいことは苦手何かと思ったが、手馴れているのか、ものすごいペースで処理している。
それはミサの力なのか、それとも見慣れない右目の眼帯のせいなのかは気になるところだ。
「その眼帯はなんだ?」
「そういえば見るのは初めてか。アタイは少々目が良すぎてな、細かい字を見ていると疲れてしまうんだ」
やはり書類仕事は苦手なようだ。俺の思っていた理由とは違ったけど。
「それはジョブと関係あるのか?」
ミサのジョブは武器屋と聞いている。だが、その詳細について俺は知らない…んというか、聞く機会がなかった。
「そうだな。武器なんてもんは普通は魔法じゃ作り出せないからね。しかもアタイのは結構な業物さ」
「そういえば昨日はありがとう。しかし刀なんてどこで知ったんだ?」
刀はこの世界には存在しない。ミサはどうやって知ったんだ?
それになぜ、刀を選んだんだ?
「刀?ああ、あれはそんな名前なのか。なんとなくだ。ヤマトから感じた情報からあいつが出来た」
「曖昧だな」
「けど間違ってはいなかっただろ?」
「確かに」
使い方が合っていたのかは微妙だが、カレンを満足させることは出来た。成果で言えばオケオケオッケーだ。
「アタイも昔はクランにいたんだよ。みんな喜ぶからさ、それぞれに合った武器を作ってやったよ」
「よかったじゃないか」
俺なんて驚かれはしたけど、喜ばれた記憶はないぞ。
「最初はな。けどさ、全員の武器を作り終わったらどうなると思う?」
「それは…どうなるんだ?」
なんとなく想像がついていた。ミサは二度と冒険をしたくなるぐらいに痛みつけたみたいに言っていた。
「アンタと同じさ。不要になって追い出された。同時に武器は石になって使えなくなった。それはもう慌てふためいていて、慌てて呼び戻しに来たさ」
「そいつはまた分かりやすいな」
「だろ?ふざけんなっ、って感じさ」
それは昔のことで、彼女にとってはどうでもいいことになっているのだろうか?
ミサはおかしそうに笑っていた。
俺もいつか、レッドラグーンのことを笑い話に出来る日が来るのだろうか。そんなことを考えていると、マユミさんがやってきた。
「おはよう…じゃないわね、こんにちはかしら」
ギルドにいる時には閉じられていた目は、闇クランにいるときは常に開かれている。こっちが本当のマユミさんなのだろう。
「おかえりマスター。少年が待ちわびているぞ」
「その割にはずいぶんお楽しみのように見えるのだけれど?」
膝の上のセイラと、腕の横のカレンを見ながら、マユミさんは目を細めた。
「私は頭でも抱いたらいい?」
「やめてくださいよ…」
セイラは目を開け、カレンは腕に力を込めると、威嚇している。猫が知らない相手に怒っているみたいだ。
「ふふふ、仲がいいことね。それでヤマト、用事と言うのはレッドラグーンのことね」
「ああ。クランの加護を奪って、どんな影響が出たのかを知りたい」
「分かったわ」
ミサの持ってきた椅子に座ると、マユミさんはしばらく目を閉じた。再び開かれた目は真っ赤に染まっていて、感情は爆発する。
「素晴らしいわ、ヤマト!!もう抱きしめて全身舐めてあげたいぐらい。昨日のレッドラグーンはすべてのクエストに失敗したわ。持っている武器を思うように使えず、戦場で慌てふためいたと聞いているわ。もう想像するだけで、笑いをこらえるのに必死だったわ」
冒険者ギルドの受付が、冒険者をあざ笑っていたとは誰も思うまい。2年以上の付き合いがあるが、俺だって気が付かなかった。知ったのはほんの数日前だ。
「カレンの加護は消えたってことでよさそうだな」
「そうね。それでヤマト、次はどうするつもり?」
「インベントリを奪おうと思っていた」
「アイテムを異空間に収納できるものだったわね。いいじゃない」
マユミさんは手を叩いて喜んだ。彼女には、アイテムを失って慌てふためく冒険者の姿が浮かんでいるのだろう。
「ただクエストを出されてしまって」
「ヴァルキリーさんでもそんな面白いことをするのね」
ヴァルキリーは人間世界に興味を持つことはほとんどない。カレンなんて、クランが何かを知らなかったぐらいだ。7人と契約しているが、多分6人は似たようなもんだ。
その例外はユミネ。彼女は冒険者ギルドの仕組みについて細かく聞いてきた。
「まあ、彼女は珍しく俺たちに興味があるので」
「ヤマトに、ではなくって?それで彼女の要求は」
「今いる庭園ごと連れていけ、と。家一軒分ぐらいの広さがあります」
ここまで話して、マユミさんは初めて困った顔を浮かべた。
「庭はないですよね?」
「そうね。ミサ、どこかにある?」
「狭ければなんとかできますが、さすがに家一軒となるとなかなか…」
ミサは手を止めると、うんうん唸りだす。そのまま眼帯に目を当てて、目が疼くとか言ったら似合いそうだ。
「カレンはどう思う?」
「はぁ?難しいことはウチに聞くなし」
「ああ、うん…ごめん」
謝ったら腕をつねられた。なんで怒ったし…って、口癖が移っちまった。
「それよりもヤマトっち、ウチ気になってることがあるんだけど」
いつになく真剣な目をされて、戸惑ってしまう。頭を使いたくないといいながらも、勘は鋭い。何か気付いたのだろうか?
「どうしてその子はは当たり前のように膝枕されてるし?ズルい…じゃない、羨ま…でもない、そう、不公平!不公平だし!?」
何を言い出すかと思えば…。
「あんまり考えたことがなかったな」
話しながら頭を撫でると、「ふにゃー」と声がして、寝顔がだらしなくなった。うーん…イレギュラーに来てからのだらけ具合がすごいな。
「そう、それだし!なんでその子ばっかり撫でられてるし!?」
「え、あー…意識したことなかった。そのなんていうか、ペットの猫を膝に乗せて、撫でているくらいにしか思ってなかった」
「え、ああ…そういう」
カレンは急に気まずそうな顔をして、視線が宙を舞い、最後はセイラの顔を見つめる。
「言われて見れば猫っぽいし」
カレンが手をのばすと、闇魔法が散って拒否された。残念そうにしながらも、やたら嬉しそうだ。
「とりあえず俺は土魔法に詳しい相手に会って来ようと思います」
「庭についてはミサになんとかしてもらっておくから気にしないで」
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