闇ギルドの影は目的を果たすために戦い続ける

夜納木ナヤ

文字の大きさ
上 下
25 / 26
再起~新たなクエスト~

クエスト報告

しおりを挟む
「うううぅ、うんッ……」

 何とも言えない寝苦しさを感じ、僕はベッドの中で呻き声を上げた。

「ええッ、何なの⁉︎」

 しばらく夢うつつの境をさまよっていたが、とうとうたまらず叫び声が洩れた。

「ふふふ、目が覚めたかい♡」
「……あッ! カスケ⁉︎」

 気づくと部屋の中には煌々と明かりがつき、カスケが笑みを浮かべて僕を覗き込んでいる。

「ど、どうして、ここに……」

 慌てて跳ね起きようとしたが、身体が何かに固定されていて身動きできない。
 身動きできなかったのは当たり前で、僕は両手首を一括りにされ頭上で縛られ、下肢は「人」の字形に大きく割りひろげられている。
 おまけに下半身に穿いていたパジャマは剥ぎ取られ、下着に覆われただけの下腹部が剥き出しだった。

「イッ、イヤぁぁ~ッ!!!」

 カスケは左手を伸ばし、大きく開けた僕の口を塞いだ。力強いカスケの掌に阻まれ、僕はモガモガと、空気の抜けたような呻き声しか出せなくなった。

「ほ、ほうひて……」

 眼に涙をいっぱい浮かべた僕はカスケを見上げて言った。

「今度こそアキラは、ぼくだけのモノだよ♡ まさか、を忘れたとは言わないだろ?」

 カスケも覚えていたことに驚愕した僕は両眼を大きく見開く。

「その様子だと、アキラも覚えてたみたいだね♡ 今日屋敷に来てくれたのも本当は、ぼくのことを誘惑しに来たんじゃないのかな?」

 カスケは、あどけないと言えるくらいに楽しそうな顔で笑う。

「アキラの気持ちはよ~く分かってるよ。ぼくに愛してほしくてたまらないんだろ?……大丈夫、優しくするから♡」

 カスケはそう言いながら、空いている右手を下着に包まれた下腹部に伸ばす。

「うううッ……」

 パンツの上から大事な部分を撫でまわされた僕は、縛られた身体をがくがく揺さぶって身悶えする。全身が火照って、汗と一緒に動物めいた体臭が湧き上がってくる。

「さっそく感じているんだね。やっぱりアキラは、ぼくのことが好きなんだなぁ~♡」

 せわしなく指を往復させながら、カスケが僕の耳元に囁く。パンツの下で股間が熱を持ち出し、脚の付け根の肉が柔らかくほぐれていくのが分かる。

「アキラに結婚を申し込まれたあの日から、ぼくの人生は始まったんだ。家族がいなくなってからも、アキラがいたから頑張ってこれた。ホントに好きだよ、アキラのこと♡ 今までも、これからも……」

 カスケは愛撫を強めていく。口を抑えていた手を離したと思ったら、代わりに尖らせた唇が僕の口に貼り付き、舌の根ごと激しく吸いたてられていた。

「ううむッ、ううッ……」

 唇をあっさり奪われ、頭の芯が凄まじい勢いで痺れていく。
 カスケの舌が僕の唇の間に潜り込み、あらゆる部分を嘗めまわしてきた。舌と舌が絡み合い、強く吸われ、そのままカスケの口中に吸い上げられていく。
 震える舌先を唇で挟まれ、軽く嚙まれ、揉みくちゃにされているうち、僕はもう何も考えられなくなっていく。

「はううッ!」

 その瞬間、高圧電流に似た痺れが下半身を襲い、僕はカスケの口を振りもぎ獣のように吼えていた。
 唇についた僕の唾を舌で舐め上げ、カスケは余裕の笑みを浮かべて見下ろしてくる。
 僕は懸命に唇を嚙み、口中に湧き出した唾を呑み込んだ。
 焦点の定まらない眼でぼんやり天井を見上げる僕の姿を見て、カスケは手早くズボンとブリーフを一緒に脱ぎ捨てる。

「いくよ、アキラ♡」
「ダメだよ! 隣にリョウがいるんだから……」

 しかしカスケが真上から体重を掛けてのしかかると、きつく閉じていたアナルは緩み、野太いペニスを受け入れていく。
 ズズズズ……。

「ひッ、ひろげないでぇぇ~!」
「力を入れないで、もっと力を抜いてごらん♡」
「だ、だって……カスケのが前より大きくなってるから!」
「そうでしょ、そうでしょ♡ まだ、ぼくも成長期みたいでね。チンポだけじゃなくて背も伸びたんだ。そのうち全てにおいてリョウよりもビッグになってみせるよ」

 カスケは上体を僕の身体にぴたりと密着させ、腰の力だけでずんぐりしたペニスを押し込んでいく。はじめは弾き返すように抵抗していたアナルも、やがて力負けしたようにフッと圧力が弱まり、カスケはその隙を捕らえ先端を一気に奥まで届かせた。

「アヒイイッ……深いッ!」
「安心して、アキラ。結婚したら、毎日してあげるから♡」
「いや、アキラと結婚するのはこのだ」

 ふと現れたリョウは怪しげなクリームをカスケの尻穴の中にたっぷりと塗り篭めていく。

「か、痒いッ!!!」

 カスケに猛烈な痛痒感が襲った。

「お尻が痒いッ! 痒いよぉぉぉッ!!!」

 カスケの瞳がまん丸に見開かれ、慌てて自分の身体を見下ろした。

「リョウッ! ぼくのお尻に何をしたんだ⁉︎」
「うへへ、ちょっとした塗り薬を使っただけだぜ。沁み込むと、その部分が猛烈に痒くなるのさ。……さっそく効いてきたか?」

 リョウが嘲笑うような顔で見つめている前で、痒くてたまらないお尻の穴を掻き毟るなんて、カスケには恥ずかしくてとてもできない。
 カスケは気が狂いそうなほどの淫靡な痒みを、両眼を吊り上げた凄惨な顔つきになって堪え抜こうとする。

「かッ、痒いッ、痒いッ、痒い~ッ!!! お尻の穴が痒い~ッ!……ぼくもうッ、気がおかしくなっちゃう~ッ!」

 まるで、大声で喚きたてればそれだけ強く我慢できるとでも言うかのように、カスケは普段とは別人のあられもない声を出す。
 カスケは、痒い痒いと露骨に喚きながら、赤く色づいた尻たぼを持ち上げくなくなと左右に揺さぶって見せる。痒みに耐えかねた無意識の仕草なのか、それともわざとリョウに見せつけようとしているのか、すぐには判断がつきかねた。
 リョウは目の前で繰り広げられるカスケの美尻の舞いに、背筋どろかペニスの先まで蕩けそうになっていた。

「2人とも、なんて色っぽい尻をしてやがるんだ~♡」

 リョウは美味しそうに涎を垂らす。
 カスケは尻たぼの中心にある皺穴を、妖しい生き物のようにヒクヒクと蠢かせているのだ。

「カスケ、俺の暴れん棒でお前の痒いところを掻いてやるぜ」

 異様な尻穴の痒みはカスケを責め苛み、逃げ場のない崖っぷちへと追い詰めていくのだ。
 そしてついにカスケは屈服した。

「ああッ、もう駄目! ぼく、もう耐えられないッ! リョウ、お願いだッ! ぼくのお尻ッ、なんとかして!……リョウの逞しいそれで、思い切り掻いてぇぇ~ッ!!!」

 いい終わったカスケは全身を火照らせ、下半身をわさわさと揺さぶって悶えまくる。

「待ってろ、カスケ。今、入れてやる」

 カスケのヒクヒクする穴の中心に先っぽをあてがい、リョウは力を篭めた。
 ぐぐぐッ、メリメリメリ……。

「ヒイイィ~ッ! お尻、裂けちゃうッ!」

 押し返そうとする圧力に抗い、渾身の力でリョウはペニスの先をこじ入れていく。
 はじめは抵抗していたアナルの肉も、最後はリョウの執念に負けたかのように圧力を緩めた。

「ま、待ってッ! そんなにお尻擦られると、ぼくもうッ! あああ~ッ!!!」

 いまだ大きな苦痛の陰に隠れてはいるものの、それは明らかに悦びの萌芽だった。
 そしてその小さな悦楽の種は、逞しい怒張が痒くてたまらない肉襞を擦りたてていくたび、ずんずんと大きくなっていくのだった。

「あああッ、ぼくのお尻ッ!……い、痛いのに、なぜか気持ちいいッ! いい~ッ♡」

 そんなカスケの変化を、リョウは敏感に嗅ぎとっていた。
 それまでは緊張して強張っていた全身の筋肉がいつしか柔らかくほぐれ、肌の表面にしっとりした汗まで浮かべ始めている。苦痛を訴えるだけだった甲高い声音も、いつしか熱い喘ぎ声を交えるまでになっていた。

「ふううッ、どうしたカスケ?……オケツ掘られて、もうよがってるのか~?」

 笑い声の混じったその意地悪い囁きに、カスケは手足の先まで真っ赤に染め上げた。
 リョウが腰を引くと、内臓まで一緒に引きずり出されるような感覚にカスケは震える。全身を駆け巡るその異様な感触に、カスケは全身を振り絞って、ただ啜り啼いた。

「リョウッ、痛いけど気持ちいい~♡……ど、どうしてこんな?……ぼくもう、頭がおかしくなっちゃう~ッ!!!」

 狭い部分を無理矢理こじられる痛みと、痒いところを激しく擦られる異常な快感。2つの感覚が入り混じって、カスケを底無しの無限地獄へと落とし込んでいく。

「ハアッ、ハアッ、ハアッ……。ぼく、もう、らめぇぇぇぇぇッ!!!」

 太い怒張を呑み込んだアナルがいきなり爆発したかと思うほど燃え上がり、カスケはその感覚の大波にあっという間に全身をさらわれていった。
 とうとうカスケは全身を一つの性器と化し、淫らきわまりない声で叫んだ。

「ぼく、もうイクッ! お、お尻でイっちゃうッ!……お尻の穴、気持ちいい~ッ!!!」

 怒張全体を締め上げられ、とうとうたまらずリョウも己を放つ。カスケはたて続けのアクメに狂ったように全身を痙攣させる。
 カスケのペニスを挿入されっぱなしだった僕も、ほぼ同時に己を解き放った。勢いのついた白濁液のシャワーがベッドの上に派手にばら撒かれる。
 僕たちは疲弊困憊して起き上がることもできないほど朝まで3人で淫靡な狂宴を続けたのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。

鶯埜 餡
恋愛
 ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。  しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

君は妾の子だから、次男がちょうどいい

月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、彼女は片田舎で遠いため会ったことはなかった。でもある時、マリアは妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです

青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく 公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった 足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で…… エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた 修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく…… 4/20ようやく誤字チェックが完了しました もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m いったん終了します 思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑) 平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと 気が向いたら書きますね

【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。

かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。 ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。 二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。

転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな
恋愛
 私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。  しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。  冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!  わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?  それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

処理中です...