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昇格~敵の実力~
闇のギルドと3つの派閥
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「そろそろ行くか」
真崎の手回しで、部屋の扉には『立入禁止』の張り紙がされていた。
これならざ、勝手に入ってくるやつはそうそういないだろう。
そういえば、部屋に置かれていた丸テーブルは、俺が戻ってくる頃には片付けられていた。
テーブルだけじゃない。壁に積み上げられていたダンボールもなくなっていて、レイモンドがいた痕跡は残っていない。
名残惜しいとは思わないが、部屋を急に広くて戸惑いはある。
まあ、ルームメイトなんてめんどうなものはいないに越したことはないが。
「影よ、我が姿を映し出せ」
呪文を唱えると、俺と瓜二つの分身が生み出された。
分身は簡単な会話が出来るのと、離れていても見ているものを共有できるのが特徴だ。
そしていざとなれば、分身の方に戻ることだって出来る。
「ベッドの中で眠っていてくれ。あとは適度に寝返りも打つこと」
分身はもっさりと歩くと、ベッドに潜り込んだ。
ぬいぐるみをおいて身代わりに、なんてよく聞くが、俺にはこいつがいる。
急に誰かが入ってきた…とか気にすることもなく、安心して出かけられる。
周囲に誰もいないことを確認すると、窓から外に出た。
人がいなさそうな山奥まで進み、魔法陣を展開する。
「転移。闇ギルド本部」
俺の体が魔法陣の中に溶けていき、その場からなくなった。
☆☆
アトラス魔術学校の生徒はギルドに所属する。
人を救うための依頼をこなし、ランクを上げ、名を上げていく。
『他人のために動ける魔術師になれ』
その理念の元に。
けれど、そこに同意する者ばかりではない。
春が来れば桜が咲くように、表があれば裏もあるのだ。
俺は裏の存在、闇ギルドに来ていた。真っ暗な道を進んでいくと、薄暗い部屋に出る。
奥の壁には真っ黒な空間が渦巻いていて、床には六芒星の魔法陣があった。
そして、魔法陣を囲むようにローブの影が3つあった。
三賢者と呼ばれる彼らは、ここ、闇ギルドの重臣だ。
数百年に渡って闇ギルドを率い、表ギルドと対立してきた。
「黒沢カケル。お呼びに応じて馳せ参じました」
「うむ、待っていたぞ」
三賢者は寸分違わぬ動きで頷いた。
「早速の大義、我らも感服しておる」
「その成果を見込んで汝のランクアップをしたいと思っている。さあ、魔法陣の上で紋章を掲げよ」
言われるがままに、部屋の中心にある魔法陣の上に立つ。
さて、次は紋章の準備だ。
「オープン」
俺の体の一部が黒い丸い円状に切り抜かれた。
俺は影だ。比喩でもなんてもなく、体は影で出来ている。
形を自由に変えることが出来るし、傷ついても痛みなど感じない。
自分の腕を体の中に突っ込むと、目的のものを探す。
傍から見ると、体の臓器を弄る、やばいやつに見えるらしい。
見つけた。体の中を漂っていたものを掴むと、腕を抜き去った。
当然、血などは出ていない。
「クローズ」
忘れる前に、体の穴を塞いでおく。
前にこれをし忘れて人前に出てしまって、大騒ぎになったことがあった。
「いつ見てもすごい光景だな」
「だがその力、我らを継ぐのにふさわしい」
「さあ、ランクアップの儀を執り行おう」
俺は頷くと、星の形をした灰色の紋章を掲げた。
こいつは闇のギルドに所属している証だ。
ランクは全部A~Cまであり、上から順番に、漆黒、灰、白となっている。
つまり今の俺はBランクってことだ。
ふ、ふふふ…思わず出そうになる笑いをこらえる。
俺は今からAランクになる。望みにまた一歩近づけるのだ。
意味のない常識を押し付け、力がないのに俺を蔑んだ奴らへの復讐がもうすぐ叶う。
「ではこの者に闇の力を」
「「闇の力を」」
俺の周囲を、どす黒い霧が取り巻いていく。
気を抜けば吸い込まれそうなほどの禍々しいオーラだ。
いいねえ、最高だ。
この一部を持っていってもいいだろうか?
手を伸ばそうとしたところで、霧は晴れていき、真っ黒な星が手の中にあった。
「今から汝は4人しかいないAランクだ。期待しているぞ」
「ありがとうございます」
部屋を出ると、再び暗い空間を進んでいく。
見た目には道は見えないが、選ばれたものならば感じることが出来る。
通常、闇ギルドの本部には自由に行き来することは出来ない。
それが許されているのは、闇のギルドに属する魔術師、俺たちはそれを闇魔術師と呼んでいるが、その中でもAランク以上の者だけだ。
それ以外では、三賢者に招かれる必要がある。
やがて、暗闇の先で光るものが見えてくる。
帰還用の魔法陣だ。
「さて、行き先はどうしようか…」
学園に置いてきた分身に意識を向ける。
誰かが部屋の近くに来た気配はない。
まだ慌てて戻る必要もないか、ならば…。
「転移、黄泉の屋敷」
魔法陣の中に、俺の体は溶けていく。
そして真っ暗な空間は、見慣れた狭い部屋に変わった。
ベッドとテーブルだけが置かれたこの場所は屋根裏部屋で、俺が学園に通うまで暮らしていた部屋でもある。
床にある出入り口を開くと、体を滑り込ませて下に降りる。
「おかえりなさいませ、カケル様」
まるで俺がこのタイミングで来るのを分かっていたかのように、メイド服の少女が頭を下げていた。
彼女の名前はシェイミー。俺がクエスト中に拾った少女だ。
見つけたときは腕や足は細く、弱弱しかったが、今は健康体…というか、むしろ体のある一部はやたら育っている。
「本当は中までお出迎えしたかったのですが、その…出入口を通れなくなってしまったので」
シェイミーは悲しそうな顔をすると、大きな胸に手を当てた。
なぜだか分からないが、カノジョはやたら俺の部屋に入りたがる。
拾った直後はよく一緒に寝ていたのがいけなかったのだろうか。
「今度戻った時には出入口を広げるか…」
「本当ですか!?」
ぼそっと言ったつもりだったが、聞こえてしまったらしく、きらきらとした目が向けられた。
そこまで喜ぶことか?
まあ、いいか。考えるのは後にしよう。時間も限られている。
「それよりもお母様はいるか?」
「はい。自室にてお待ちですよ」
☆☆
闇ギルドには三つの派閥がある。
紅蓮、蒼天、黄泉。それぞれにはリーダーがいて、考え方が異なっている。共通していることがあるとすれば、リーダーが皆Aランクということぐらいだ。
紅蓮は一番の過激派で、目立つことを好む。
一方の蒼天は目立たないように立ち回る。
そして俺のいる黄昏は、その中間。ケースバイケースって感じだ。
その中で、俺が所属するのは黄泉派閥だ。
リーダー…お母様の名前は木崎沙彩(さあや)。
今は自室に引きこもり、なぜがメイド服を来ている。
幼く見える顔立ちをしているが、つり上がった目からは芯の強さを感じさせ、見る者を戦慄させる。
「お母様、報告があってまいりました」
「なにかしら」
お母様が立ち上がると、腰まである黒い髪が揺れた。背は女性にしては高く、俺と変わらないぐらいだ。
「先ほど、Aランクに昇格いたしました」
「まあ、素晴らしい!」
かけよってくると、俺は抱きつかれた。
温かい…本当にほっとする。
俺は間違っていなかった。
彼女に褒めてもらうたびに、そう実感する。
「新入生主席を入学二日目にて討伐しました」
「さすがね…あなたを送った甲斐があったわ。これで3派閥による力の均衡は崩れる。私達黄泉が、闇ギルドを支配する日は近いわ」
お母様は舌なめずりをして、唇が唾液で光った。
目は蕩けるように細められ、心から喜んでいるようだ。
「次のターゲットは決まっているの?」
「いえまだ。他の生徒のこともよくわかりませんし」
「そう…」
お母様は一度俺の顔を見つめると、その光る唇を耳元に寄せて来て、色っぽい声で囁く。
「陽同院咲には気をつけなさい」
「陽同院咲…どこかで聞いたことのある名前ですね」
「以前あなたが表のクエストを共にした魔術師よ。ランクはもうすぐAになる」
「なぜそのような人物が学園に?」
「分からないわ。けれど彼女の能力、天使の第六感が関係しているかもしれないわ」
エンジェルセンス…ああ、思い出した。
あの女か。
以前弱点を探れと言われて、監視していた時に巻き込まれたのだった。
「分かりました」
「あとは…そうね…あなたなら大丈夫だと思うのだけれど」
「すみません、お母様。来客のようです」
「そう、困ったら…いいえ、困らなくてもいいわ。さみしくなったら帰っていらっしゃい。いつでも待っているから」
彼女が言い終えるころには、俺の姿はその場にはなかった。
ったく、誰だよ。お母様との会話を邪魔したのは。
内心ブチ切れそうになりながらも、俺は学園の寮で目を覚ました。
真崎の手回しで、部屋の扉には『立入禁止』の張り紙がされていた。
これならざ、勝手に入ってくるやつはそうそういないだろう。
そういえば、部屋に置かれていた丸テーブルは、俺が戻ってくる頃には片付けられていた。
テーブルだけじゃない。壁に積み上げられていたダンボールもなくなっていて、レイモンドがいた痕跡は残っていない。
名残惜しいとは思わないが、部屋を急に広くて戸惑いはある。
まあ、ルームメイトなんてめんどうなものはいないに越したことはないが。
「影よ、我が姿を映し出せ」
呪文を唱えると、俺と瓜二つの分身が生み出された。
分身は簡単な会話が出来るのと、離れていても見ているものを共有できるのが特徴だ。
そしていざとなれば、分身の方に戻ることだって出来る。
「ベッドの中で眠っていてくれ。あとは適度に寝返りも打つこと」
分身はもっさりと歩くと、ベッドに潜り込んだ。
ぬいぐるみをおいて身代わりに、なんてよく聞くが、俺にはこいつがいる。
急に誰かが入ってきた…とか気にすることもなく、安心して出かけられる。
周囲に誰もいないことを確認すると、窓から外に出た。
人がいなさそうな山奥まで進み、魔法陣を展開する。
「転移。闇ギルド本部」
俺の体が魔法陣の中に溶けていき、その場からなくなった。
☆☆
アトラス魔術学校の生徒はギルドに所属する。
人を救うための依頼をこなし、ランクを上げ、名を上げていく。
『他人のために動ける魔術師になれ』
その理念の元に。
けれど、そこに同意する者ばかりではない。
春が来れば桜が咲くように、表があれば裏もあるのだ。
俺は裏の存在、闇ギルドに来ていた。真っ暗な道を進んでいくと、薄暗い部屋に出る。
奥の壁には真っ黒な空間が渦巻いていて、床には六芒星の魔法陣があった。
そして、魔法陣を囲むようにローブの影が3つあった。
三賢者と呼ばれる彼らは、ここ、闇ギルドの重臣だ。
数百年に渡って闇ギルドを率い、表ギルドと対立してきた。
「黒沢カケル。お呼びに応じて馳せ参じました」
「うむ、待っていたぞ」
三賢者は寸分違わぬ動きで頷いた。
「早速の大義、我らも感服しておる」
「その成果を見込んで汝のランクアップをしたいと思っている。さあ、魔法陣の上で紋章を掲げよ」
言われるがままに、部屋の中心にある魔法陣の上に立つ。
さて、次は紋章の準備だ。
「オープン」
俺の体の一部が黒い丸い円状に切り抜かれた。
俺は影だ。比喩でもなんてもなく、体は影で出来ている。
形を自由に変えることが出来るし、傷ついても痛みなど感じない。
自分の腕を体の中に突っ込むと、目的のものを探す。
傍から見ると、体の臓器を弄る、やばいやつに見えるらしい。
見つけた。体の中を漂っていたものを掴むと、腕を抜き去った。
当然、血などは出ていない。
「クローズ」
忘れる前に、体の穴を塞いでおく。
前にこれをし忘れて人前に出てしまって、大騒ぎになったことがあった。
「いつ見てもすごい光景だな」
「だがその力、我らを継ぐのにふさわしい」
「さあ、ランクアップの儀を執り行おう」
俺は頷くと、星の形をした灰色の紋章を掲げた。
こいつは闇のギルドに所属している証だ。
ランクは全部A~Cまであり、上から順番に、漆黒、灰、白となっている。
つまり今の俺はBランクってことだ。
ふ、ふふふ…思わず出そうになる笑いをこらえる。
俺は今からAランクになる。望みにまた一歩近づけるのだ。
意味のない常識を押し付け、力がないのに俺を蔑んだ奴らへの復讐がもうすぐ叶う。
「ではこの者に闇の力を」
「「闇の力を」」
俺の周囲を、どす黒い霧が取り巻いていく。
気を抜けば吸い込まれそうなほどの禍々しいオーラだ。
いいねえ、最高だ。
この一部を持っていってもいいだろうか?
手を伸ばそうとしたところで、霧は晴れていき、真っ黒な星が手の中にあった。
「今から汝は4人しかいないAランクだ。期待しているぞ」
「ありがとうございます」
部屋を出ると、再び暗い空間を進んでいく。
見た目には道は見えないが、選ばれたものならば感じることが出来る。
通常、闇ギルドの本部には自由に行き来することは出来ない。
それが許されているのは、闇のギルドに属する魔術師、俺たちはそれを闇魔術師と呼んでいるが、その中でもAランク以上の者だけだ。
それ以外では、三賢者に招かれる必要がある。
やがて、暗闇の先で光るものが見えてくる。
帰還用の魔法陣だ。
「さて、行き先はどうしようか…」
学園に置いてきた分身に意識を向ける。
誰かが部屋の近くに来た気配はない。
まだ慌てて戻る必要もないか、ならば…。
「転移、黄泉の屋敷」
魔法陣の中に、俺の体は溶けていく。
そして真っ暗な空間は、見慣れた狭い部屋に変わった。
ベッドとテーブルだけが置かれたこの場所は屋根裏部屋で、俺が学園に通うまで暮らしていた部屋でもある。
床にある出入り口を開くと、体を滑り込ませて下に降りる。
「おかえりなさいませ、カケル様」
まるで俺がこのタイミングで来るのを分かっていたかのように、メイド服の少女が頭を下げていた。
彼女の名前はシェイミー。俺がクエスト中に拾った少女だ。
見つけたときは腕や足は細く、弱弱しかったが、今は健康体…というか、むしろ体のある一部はやたら育っている。
「本当は中までお出迎えしたかったのですが、その…出入口を通れなくなってしまったので」
シェイミーは悲しそうな顔をすると、大きな胸に手を当てた。
なぜだか分からないが、カノジョはやたら俺の部屋に入りたがる。
拾った直後はよく一緒に寝ていたのがいけなかったのだろうか。
「今度戻った時には出入口を広げるか…」
「本当ですか!?」
ぼそっと言ったつもりだったが、聞こえてしまったらしく、きらきらとした目が向けられた。
そこまで喜ぶことか?
まあ、いいか。考えるのは後にしよう。時間も限られている。
「それよりもお母様はいるか?」
「はい。自室にてお待ちですよ」
☆☆
闇ギルドには三つの派閥がある。
紅蓮、蒼天、黄泉。それぞれにはリーダーがいて、考え方が異なっている。共通していることがあるとすれば、リーダーが皆Aランクということぐらいだ。
紅蓮は一番の過激派で、目立つことを好む。
一方の蒼天は目立たないように立ち回る。
そして俺のいる黄昏は、その中間。ケースバイケースって感じだ。
その中で、俺が所属するのは黄泉派閥だ。
リーダー…お母様の名前は木崎沙彩(さあや)。
今は自室に引きこもり、なぜがメイド服を来ている。
幼く見える顔立ちをしているが、つり上がった目からは芯の強さを感じさせ、見る者を戦慄させる。
「お母様、報告があってまいりました」
「なにかしら」
お母様が立ち上がると、腰まである黒い髪が揺れた。背は女性にしては高く、俺と変わらないぐらいだ。
「先ほど、Aランクに昇格いたしました」
「まあ、素晴らしい!」
かけよってくると、俺は抱きつかれた。
温かい…本当にほっとする。
俺は間違っていなかった。
彼女に褒めてもらうたびに、そう実感する。
「新入生主席を入学二日目にて討伐しました」
「さすがね…あなたを送った甲斐があったわ。これで3派閥による力の均衡は崩れる。私達黄泉が、闇ギルドを支配する日は近いわ」
お母様は舌なめずりをして、唇が唾液で光った。
目は蕩けるように細められ、心から喜んでいるようだ。
「次のターゲットは決まっているの?」
「いえまだ。他の生徒のこともよくわかりませんし」
「そう…」
お母様は一度俺の顔を見つめると、その光る唇を耳元に寄せて来て、色っぽい声で囁く。
「陽同院咲には気をつけなさい」
「陽同院咲…どこかで聞いたことのある名前ですね」
「以前あなたが表のクエストを共にした魔術師よ。ランクはもうすぐAになる」
「なぜそのような人物が学園に?」
「分からないわ。けれど彼女の能力、天使の第六感が関係しているかもしれないわ」
エンジェルセンス…ああ、思い出した。
あの女か。
以前弱点を探れと言われて、監視していた時に巻き込まれたのだった。
「分かりました」
「あとは…そうね…あなたなら大丈夫だと思うのだけれど」
「すみません、お母様。来客のようです」
「そう、困ったら…いいえ、困らなくてもいいわ。さみしくなったら帰っていらっしゃい。いつでも待っているから」
彼女が言い終えるころには、俺の姿はその場にはなかった。
ったく、誰だよ。お母様との会話を邪魔したのは。
内心ブチ切れそうになりながらも、俺は学園の寮で目を覚ました。
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