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31話 オメガ達の願い2
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すると、跪く2人のΩの王の指輪からピカッと目がくらむような眩い光が放たれた。眩しくて目を細めた先に見えたのは、その光がスーッと円状に凝縮され、ゆっくりと吸い込まれるようにクリスの指輪に浮遊する様子。そして、光がクリスの指輪に触れた瞬間、また大きく放出された光がクリスの身体全身を包み込む。
・・暖かい
その光の中は穏やかで優しくて、クリスに安心感を与えた。
その光は一瞬ですぐに消えたものだったが、先程覚えた暖かい何かに包まれている感覚がまだ残っていた。いつの間にか、銀色だったはずの指輪は綺麗な金色の輝きを放ち、今まで以上の存在感を表している。
「え・・何がどうなってるの」
急な展開に頭が追いつけず、クリスは戸惑いの声をあげる。
だから、後ろから近づく2つの足音に気づく事が出来なかった。
「あれ?オメガ達がたくさんいるね。なるほど。クリス君が唯一のΩの王になったんだね、おめでとう。」
「へぇ?さすが俺の運命の番だな。」
驚き固まるクリスの耳に、二度と聞きたくないと思っていた2つのが聞こえてきた。
「あ!シャルル♪おはよー。」
「おはよう、僕のネル。昨日はよく眠れたかい?」
「うん!ちゃんと寝れたよ!ふふっ、心配してくれてありがとね。」
可愛く嬉しそうに返事をするネルの頬に軽くリップ音をつけてキスしたシャルルと顔が真っ赤になって焦るネル。
・・いつの間にあんなに仲良くなったんだ。
2人をジトリ目で見るクリスに、強烈な視線が注ぎ込まれる。これでは気づかないフリを続けるうちに顔に穴が空きそうだ。
「・・何?」
たまらずクリスは振り返り、目に入ったその憎らしい人物に冷たい視線を向けた。その表情は元々の美人顔と言われる彼を、凛とした冷酷美人風に変え、彼をさらに美しく魅せる。
「ククッ、怒った顔もいいねぇ。だがな、俺がお前に話しかけてんだからこっちを見ろよ。シャルルの方を羨ましそうに見てんじゃねえ。お前の相手は俺だろう?」
・・暖かい
その光の中は穏やかで優しくて、クリスに安心感を与えた。
その光は一瞬ですぐに消えたものだったが、先程覚えた暖かい何かに包まれている感覚がまだ残っていた。いつの間にか、銀色だったはずの指輪は綺麗な金色の輝きを放ち、今まで以上の存在感を表している。
「え・・何がどうなってるの」
急な展開に頭が追いつけず、クリスは戸惑いの声をあげる。
だから、後ろから近づく2つの足音に気づく事が出来なかった。
「あれ?オメガ達がたくさんいるね。なるほど。クリス君が唯一のΩの王になったんだね、おめでとう。」
「へぇ?さすが俺の運命の番だな。」
驚き固まるクリスの耳に、二度と聞きたくないと思っていた2つのが聞こえてきた。
「あ!シャルル♪おはよー。」
「おはよう、僕のネル。昨日はよく眠れたかい?」
「うん!ちゃんと寝れたよ!ふふっ、心配してくれてありがとね。」
可愛く嬉しそうに返事をするネルの頬に軽くリップ音をつけてキスしたシャルルと顔が真っ赤になって焦るネル。
・・いつの間にあんなに仲良くなったんだ。
2人をジトリ目で見るクリスに、強烈な視線が注ぎ込まれる。これでは気づかないフリを続けるうちに顔に穴が空きそうだ。
「・・何?」
たまらずクリスは振り返り、目に入ったその憎らしい人物に冷たい視線を向けた。その表情は元々の美人顔と言われる彼を、凛とした冷酷美人風に変え、彼をさらに美しく魅せる。
「ククッ、怒った顔もいいねぇ。だがな、俺がお前に話しかけてんだからこっちを見ろよ。シャルルの方を羨ましそうに見てんじゃねえ。お前の相手は俺だろう?」
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