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24話 親衛隊隊長の仕事④
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「あいつだよ、ほら鷹虎先輩達と朝登校してきたやつ。」
「平凡のくせして偉そうに」
「会長様のお気に入りって本当かな?」
「え。副会長様じゃないの?」
「違うよ。何かさ、鷹虎先輩の親衛隊隊長に選ばれたらしいよ。」
「え!?今までずっと空席だったのに?」
机に突っ伏す俺の周囲でボソボソと言いたい放題噂してるのが聞こえる
他クラスからも何人か俺を見に来てるやつもいるみたいだ。
まるで動物園の見世物だな
最悪だ
こうなる事がわかってたから一緒に行くのは嫌だったのに
体を揺さぶられ起きた俺を車から引きずり出したアイツは襟首を掴みながら俺を学校の中まで連れて行った。
流石に教室の前までは来ず、途中で投げるように一年の校舎に放たれた。
そして今に至る
「健太ー!おはよう!!って首の後ろの大きな包帯は何なの??ってか血が滲んでるんだけど???ねえ!!?」
あー
そういや、あんま覚えてないけどいつの間にか頸にはガーゼが貼ってあった。
チハルに言われて思い出す
けど、まさか大雅に噛まれたなんて言えるわけないし、、
「あー。朝から家の飼い猫とじゃれてたら何か噛まれたんだ。」
ハハと苦笑する
猫なんて飼ってないけどね
チハルは、「そっかー、それはドンマイだね。」って俺に同情してる
咄嗟についた嘘だったけど何とか誤魔化せたみたいだ。
「あー!そうだよ!ねえ!一体どういうことなのー!?朝から健太の噂すごかったんだけど、あいつらと登校してきたってどういう事なのー!!」
チハルは思い出したかのように目を大きくさせ、俺に詰め寄った。
やっぱそこ聞くよなー、
「いやさ、朝登校したら家の近くでアイツらの車が横付けされてて。そののまま一緒にみたいな?」
「なんで疑問形なのさ!?」
「いや、俺も突然だったから驚いて。てか普通にビビッたよ。なんか、護衛の仕事の一つらしくて。」
「護衛って、要らなくない!???」
同感だよ。
「それにおかしいよ!寮仲間に聞いたけど、あいつらも寮生なんだって。」
え?でも貴志先輩は前一緒に徒歩で帰ってたよな、、?
「怪しいなとは思ったけど、やっぱり、ワザと知らないフリして健太に近付いたんだよ!あの副会長!」
くそっ腹黒め、って地団駄を踏むチハル
まあ、確かにあの人は人を騙すのが上手そうな気がする。
なんて言うか、人の心を上手く誘導し、あの儚げな顔と魅力的で優しげな雰囲気に呑まれ翻弄されるんだ。
今回はたまたま校外に出てたのかな?まあでも、寮生なら頻繁に朝の迎えは来ないだろう。
良かった、とホッと息を吐く。
「そう言えば、寮生ってけっこういるの?俺はずっと実家だからちょっと憧れるな~。」
一人暮らしとか大人な感じでちょっと羨ましいかも。
「うーん、まあ普通かなあ。でも一般寮と特別寮と別れてて、差別化されてるからちょっと腹立つけどねー!」
「え、何それ。特別寮とかあんの?」
「僕らみたいな一般入試生は普通の寮だけど、特別寮は外装から内装、付属品や食事、清掃まで滞りなく至れり尽くせりなんだよね。ここまで格差あると羨ましいの通り越して呆れちゃうよ!!」
なんだそれ
「え?そんなに?というか一般入試しか知らないんだけど。」
だよね、ってうんうん頷きながら腕を組むチハル
「みんな入学してから知ることらしいよー。」
ということは、世間には隠された事実ってことなのかな、、
「この学校って、一般入試が基本だけど、ある一定の条件を呑めば、推薦入試が特別に受けれるらしいんだよ。」
推薦入試??そんなのあったのか、、
するとチハルは周囲に目を向けながら、俺の耳元で小さな手を覆い、内緒話をするように説明する。
「所謂裏口ってやつだよ。知らない人がほとんどだけど、正規ルートでは受け入れ困難な生徒でも権力や金さえあればOKってね。」
世の中差別社会だよー、とチハルは項垂れている
「まあ、アイツら含め周囲の取り巻き達も絶対裏口だよね。ズルいー、これだから金持ちは嫌なんだよね。まあ、要するに特別寮はそんな奴等の集まりってことだよ。だから僕も近づかないようにしてるしねー。」
なるほどな
てことは、前紹介された同じ親衛隊隊長たちも皆んな特別寮の生徒なのかな・・
だったらずっと実家通いで良いや。
「平凡のくせして偉そうに」
「会長様のお気に入りって本当かな?」
「え。副会長様じゃないの?」
「違うよ。何かさ、鷹虎先輩の親衛隊隊長に選ばれたらしいよ。」
「え!?今までずっと空席だったのに?」
机に突っ伏す俺の周囲でボソボソと言いたい放題噂してるのが聞こえる
他クラスからも何人か俺を見に来てるやつもいるみたいだ。
まるで動物園の見世物だな
最悪だ
こうなる事がわかってたから一緒に行くのは嫌だったのに
体を揺さぶられ起きた俺を車から引きずり出したアイツは襟首を掴みながら俺を学校の中まで連れて行った。
流石に教室の前までは来ず、途中で投げるように一年の校舎に放たれた。
そして今に至る
「健太ー!おはよう!!って首の後ろの大きな包帯は何なの??ってか血が滲んでるんだけど???ねえ!!?」
あー
そういや、あんま覚えてないけどいつの間にか頸にはガーゼが貼ってあった。
チハルに言われて思い出す
けど、まさか大雅に噛まれたなんて言えるわけないし、、
「あー。朝から家の飼い猫とじゃれてたら何か噛まれたんだ。」
ハハと苦笑する
猫なんて飼ってないけどね
チハルは、「そっかー、それはドンマイだね。」って俺に同情してる
咄嗟についた嘘だったけど何とか誤魔化せたみたいだ。
「あー!そうだよ!ねえ!一体どういうことなのー!?朝から健太の噂すごかったんだけど、あいつらと登校してきたってどういう事なのー!!」
チハルは思い出したかのように目を大きくさせ、俺に詰め寄った。
やっぱそこ聞くよなー、
「いやさ、朝登校したら家の近くでアイツらの車が横付けされてて。そののまま一緒にみたいな?」
「なんで疑問形なのさ!?」
「いや、俺も突然だったから驚いて。てか普通にビビッたよ。なんか、護衛の仕事の一つらしくて。」
「護衛って、要らなくない!???」
同感だよ。
「それにおかしいよ!寮仲間に聞いたけど、あいつらも寮生なんだって。」
え?でも貴志先輩は前一緒に徒歩で帰ってたよな、、?
「怪しいなとは思ったけど、やっぱり、ワザと知らないフリして健太に近付いたんだよ!あの副会長!」
くそっ腹黒め、って地団駄を踏むチハル
まあ、確かにあの人は人を騙すのが上手そうな気がする。
なんて言うか、人の心を上手く誘導し、あの儚げな顔と魅力的で優しげな雰囲気に呑まれ翻弄されるんだ。
今回はたまたま校外に出てたのかな?まあでも、寮生なら頻繁に朝の迎えは来ないだろう。
良かった、とホッと息を吐く。
「そう言えば、寮生ってけっこういるの?俺はずっと実家だからちょっと憧れるな~。」
一人暮らしとか大人な感じでちょっと羨ましいかも。
「うーん、まあ普通かなあ。でも一般寮と特別寮と別れてて、差別化されてるからちょっと腹立つけどねー!」
「え、何それ。特別寮とかあんの?」
「僕らみたいな一般入試生は普通の寮だけど、特別寮は外装から内装、付属品や食事、清掃まで滞りなく至れり尽くせりなんだよね。ここまで格差あると羨ましいの通り越して呆れちゃうよ!!」
なんだそれ
「え?そんなに?というか一般入試しか知らないんだけど。」
だよね、ってうんうん頷きながら腕を組むチハル
「みんな入学してから知ることらしいよー。」
ということは、世間には隠された事実ってことなのかな、、
「この学校って、一般入試が基本だけど、ある一定の条件を呑めば、推薦入試が特別に受けれるらしいんだよ。」
推薦入試??そんなのあったのか、、
するとチハルは周囲に目を向けながら、俺の耳元で小さな手を覆い、内緒話をするように説明する。
「所謂裏口ってやつだよ。知らない人がほとんどだけど、正規ルートでは受け入れ困難な生徒でも権力や金さえあればOKってね。」
世の中差別社会だよー、とチハルは項垂れている
「まあ、アイツら含め周囲の取り巻き達も絶対裏口だよね。ズルいー、これだから金持ちは嫌なんだよね。まあ、要するに特別寮はそんな奴等の集まりってことだよ。だから僕も近づかないようにしてるしねー。」
なるほどな
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