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21話 親衛隊隊長の仕事①
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ーー2ヶ月前ーー
その日は貴志先輩に、親衛隊隊長として他の隊長と顔合わせがあるからと、この前連れて行かれた屋上という名の、奴らのプライベートルームまで来るように指示された。
まず、親衛隊隊長という単語すら俺には馴染みが無く、不安に思い頭を悩ませていたがチハルが詳しいらしく、丁寧に教えてくれた。
要するに、学校の人気ランキング上位の者に作られるファンクラブ的な感じで、俺はその1つの会長になるみたいらしい。
俺は全く大雅のファンじゃないんだけど・・
「来て頂いてありがとうございます。まだ皆さん揃っていないのでいろいろと先に説明しましょうか。」
俺と貴志先輩はソファーを挟んで向かい合う。
先輩の言うように俺と先輩だけで他の人らはまだ来ていないみたいだ。
「あの、、!その前にもう一度確認させて下さい。俺がちゃんと役目を果たせたらチハルや赤星に危害は加えないと誓ってくれるんですよね?」
俺が素直にここまで来たのは2人の安全のためだ
そうじゃなかったらこんなとこ二度と来ない
「そうですね。小尻君には危害を加えないと約束しましょう。しかし、前も言いましたが赤星は元々コチラ側なんです。危害を加える加えないの問題では無いのです。」
そんな・・・
「ですが、そうですね。必要のない無意味な暴力を振るうことはしませんよ。約束しましょう。」
ーー勿論、貴方が言う事を聞けばですけどねーー
「さて、話を進めても宜しいですか?まず、親衛隊隊長としての役割の説明ですがーーーーーーー。」
は?
簡単に内容を教えて貰ったはいいが・・
おい、チハル君
教えてくれた話と違うじゃないか
ファンクラブの会長じゃないのか?
「何百面相してるのです?話をちゃんと聞いていましたか?」
「あ、いえ。チハルに教えて貰ってた内容と少し違うような、、」
「はー。あのサル、、小尻君でしたか。全く余計な事をしてくれますね。それで、どういった内容だったんです?」
「えっと、ファンクラブのーー」
「貴方たちは馬鹿ですか。」
呆れたような目を向けてくる貴志先輩
俺に言われても・・・
「いいですよ、私がより端的かつ正しく説明しますので少し黙りましょうか。」
最後は額に青筋を浮かべながらにっこり微笑まれた。
怖い・・・
「古くから親衛隊とは、主に君主や元首といった重要人物の身辺警護をする武装組織のことです。ファンクラブなんて、下賤なものではありません。貴方の主な役割は若の側に付き従い如何なる敵からも若を護り抜くことです。」
俺は耳を疑った
護る人物が違うのでは・・
アイツに護衛なんて必要か?
むしろ、他へ危害を及ばさないように監視した方が・・
「護衛なんて必要ないと言う表情ですね。」
「あ、いや、!!だって大雅は強いし・・護衛なんて・・」
「貴方はね、若の事をまだ知らないんです。人は変わるものです、良くも悪くも。若を取り巻く環境は貴方が知っている昔とは程遠いものなのですよ。まあ、今の貴方に言っても仕方ないでしょうが。」
大雅が昔と違うことは流石にわかる
でも、
あんな威圧的で獰猛な大雅を俺は知らない
知りたくない
「まあ、まずは他の親衛隊隊長とご対面して頂きましょうか。」
貴志先輩が言い終わると、図ったかのようにタイミングよく扉が開いた。
チハルが言っていたチワワを想像させる可愛い男は1人もいない
・・・ゴツい
3人のガタイの良い男子生徒がゾロゾロと入ってきて、2番目に入ってきた人物に目を見やる
ーーなんで赤星もいるんだーー
その日は貴志先輩に、親衛隊隊長として他の隊長と顔合わせがあるからと、この前連れて行かれた屋上という名の、奴らのプライベートルームまで来るように指示された。
まず、親衛隊隊長という単語すら俺には馴染みが無く、不安に思い頭を悩ませていたがチハルが詳しいらしく、丁寧に教えてくれた。
要するに、学校の人気ランキング上位の者に作られるファンクラブ的な感じで、俺はその1つの会長になるみたいらしい。
俺は全く大雅のファンじゃないんだけど・・
「来て頂いてありがとうございます。まだ皆さん揃っていないのでいろいろと先に説明しましょうか。」
俺と貴志先輩はソファーを挟んで向かい合う。
先輩の言うように俺と先輩だけで他の人らはまだ来ていないみたいだ。
「あの、、!その前にもう一度確認させて下さい。俺がちゃんと役目を果たせたらチハルや赤星に危害は加えないと誓ってくれるんですよね?」
俺が素直にここまで来たのは2人の安全のためだ
そうじゃなかったらこんなとこ二度と来ない
「そうですね。小尻君には危害を加えないと約束しましょう。しかし、前も言いましたが赤星は元々コチラ側なんです。危害を加える加えないの問題では無いのです。」
そんな・・・
「ですが、そうですね。必要のない無意味な暴力を振るうことはしませんよ。約束しましょう。」
ーー勿論、貴方が言う事を聞けばですけどねーー
「さて、話を進めても宜しいですか?まず、親衛隊隊長としての役割の説明ですがーーーーーーー。」
は?
簡単に内容を教えて貰ったはいいが・・
おい、チハル君
教えてくれた話と違うじゃないか
ファンクラブの会長じゃないのか?
「何百面相してるのです?話をちゃんと聞いていましたか?」
「あ、いえ。チハルに教えて貰ってた内容と少し違うような、、」
「はー。あのサル、、小尻君でしたか。全く余計な事をしてくれますね。それで、どういった内容だったんです?」
「えっと、ファンクラブのーー」
「貴方たちは馬鹿ですか。」
呆れたような目を向けてくる貴志先輩
俺に言われても・・・
「いいですよ、私がより端的かつ正しく説明しますので少し黙りましょうか。」
最後は額に青筋を浮かべながらにっこり微笑まれた。
怖い・・・
「古くから親衛隊とは、主に君主や元首といった重要人物の身辺警護をする武装組織のことです。ファンクラブなんて、下賤なものではありません。貴方の主な役割は若の側に付き従い如何なる敵からも若を護り抜くことです。」
俺は耳を疑った
護る人物が違うのでは・・
アイツに護衛なんて必要か?
むしろ、他へ危害を及ばさないように監視した方が・・
「護衛なんて必要ないと言う表情ですね。」
「あ、いや、!!だって大雅は強いし・・護衛なんて・・」
「貴方はね、若の事をまだ知らないんです。人は変わるものです、良くも悪くも。若を取り巻く環境は貴方が知っている昔とは程遠いものなのですよ。まあ、今の貴方に言っても仕方ないでしょうが。」
大雅が昔と違うことは流石にわかる
でも、
あんな威圧的で獰猛な大雅を俺は知らない
知りたくない
「まあ、まずは他の親衛隊隊長とご対面して頂きましょうか。」
貴志先輩が言い終わると、図ったかのようにタイミングよく扉が開いた。
チハルが言っていたチワワを想像させる可愛い男は1人もいない
・・・ゴツい
3人のガタイの良い男子生徒がゾロゾロと入ってきて、2番目に入ってきた人物に目を見やる
ーーなんで赤星もいるんだーー
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