上 下
1 / 19

母、見送り、私

しおりを挟む
世界的パンデミックを引き起こした
ウィルス襲来の波が
何回目かに来た
1月の朝。

母が目の前で、息を引きとった。
4日前まで食事をして、
話をしていた母が。

蔓延するウイルス感染者数が
膨大になり、
容態急変の母の、
救急受け入れを拒否され続けた
3日間。

わたしは、生と死の境を
目の前にして、
自分の
人生が不安になった。

明日、何があるのか?

人生100年というけれど、
わたしは
まだ何回か新しいステージを
生きれると思っているけど、

どうなんだろう?

なら、
わたしは

あの島に行く!!

人の最後の瞬間を鼻先で見た
わたしは

僧侶さえ呼べなかった葬儀を
終えて
島へ向かった。

まるで、伯母が海で亡くなった
朝と同じ日の様に。


しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...