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天音華恋は妊娠18weekに舞台から消える
0 week 愛の結晶を孕みながら、わたくしは舞台から降りる。
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避妊も新婚当初から気を回してましたのよ。
少しアマネさんには、無条件で甘える時間が必要だと思って。
『カレン?これっておめでた。で、いいのかな。3週だから巷では 妊娠超初期とかって、言ったりするけれど、よくわかったわね?下手したら、まだ検査薬でも微妙な時期なのに。』
次に意識が移ったのは、わたくしが妊娠の告知を受けた日の走馬灯ですの。
『まあ、避妊も100%じゃないからって、そろそろ子供を考えるって言ってたのだし?良かったね。』
幼学部からの幼馴染みで、婦人科医をするマユが問診票を片手に告げた日。
『 って、どうしたの?カレン?』
そもそもマユに隠し事など、到底出来ませんもの。
わたくしはクラッチバッグから取り出す電話に、例のキス写真を表示させてから、マユの目の前に出します。
『何?アマネさんの浮気写真?でも昔ホストしてたんだから、今さら気にしてもじゃない?』
マユが言うことは最もですわ。
わたくし達は、立場上正妻教育も受けてきてますもの。住む世界が違うと、アマネさんとお付き合いした時には兄さま達にも、さんざん怒られましたわ。
けれども、わたくしは其処に写る女を指さして、ある名前を告げますの。
『・・・・、スズネなの、、?整形したの!え、スズネの母親も?って、何?リンコ、、』
続けざまに、接待をするアマネさんと女の姿を、内偵がデータ送信してきたままマユに見せて、さらにその相手の名前を、告げればマユが狼狽えます。
マユは我が家の事情も良く知る、家族ぐるみの仲ですもの。
『タチバナ・リンコって、言ったよね?確かカツコおば様のライバルだったとかの令嬢?旧華族だっけ?スズネの母親ってこと?どうなってるのカレン?』
元はと言いえば、どこの馬の骨女が彼の写真を送るのやらと、興味本位で素性を調べれば、相手は只の浮気相手どころか女王蜂でした。
タチバナ・リンコ。
初等部で初めて迎合した、スズネ母親の女の目。
かつての恋敵の子供に向ける侮蔑。嫌悪。嗜虐。計り知れない暗い女の目。
だから用意した離婚届を、マユに見せます。
『本気?確かにスズネは、 厄介な女ではあるよ。中等部で も、表だってわからないように嫌がらせしてきた女だし。』
始めは、キスの相手がヤシロ・スズネだとは、わかりませんでしたのよ?
だって、整形なんてしてましたもの。あの、働き蜂。
しかも、其の意味は計り知れない。
『今時選民意識の強いやつだったけど、寝取りでマウントゲーム仕掛けてきたなら、離婚は悪手じゃない?』
だから早まるなと、マユはアドバイスしてくれる。
けれどわたくしは確信したのです。
女王蜂は、法の届かないやり方で、壊しにやって来る。
母の代わりに、わたくしを見立ててでも。
醜悪な精神的キリングマシーンとなって、愛するモノを根絶やしに来る。
そうマユに答えて、わたくしは懐妊を内緒にして
欲しいと願ってから、マユの診察室を出たのですわね。
わたくしと、
マユだけが新しい命の存在を知る日のこと。
少しアマネさんには、無条件で甘える時間が必要だと思って。
『カレン?これっておめでた。で、いいのかな。3週だから巷では 妊娠超初期とかって、言ったりするけれど、よくわかったわね?下手したら、まだ検査薬でも微妙な時期なのに。』
次に意識が移ったのは、わたくしが妊娠の告知を受けた日の走馬灯ですの。
『まあ、避妊も100%じゃないからって、そろそろ子供を考えるって言ってたのだし?良かったね。』
幼学部からの幼馴染みで、婦人科医をするマユが問診票を片手に告げた日。
『 って、どうしたの?カレン?』
そもそもマユに隠し事など、到底出来ませんもの。
わたくしはクラッチバッグから取り出す電話に、例のキス写真を表示させてから、マユの目の前に出します。
『何?アマネさんの浮気写真?でも昔ホストしてたんだから、今さら気にしてもじゃない?』
マユが言うことは最もですわ。
わたくし達は、立場上正妻教育も受けてきてますもの。住む世界が違うと、アマネさんとお付き合いした時には兄さま達にも、さんざん怒られましたわ。
けれども、わたくしは其処に写る女を指さして、ある名前を告げますの。
『・・・・、スズネなの、、?整形したの!え、スズネの母親も?って、何?リンコ、、』
続けざまに、接待をするアマネさんと女の姿を、内偵がデータ送信してきたままマユに見せて、さらにその相手の名前を、告げればマユが狼狽えます。
マユは我が家の事情も良く知る、家族ぐるみの仲ですもの。
『タチバナ・リンコって、言ったよね?確かカツコおば様のライバルだったとかの令嬢?旧華族だっけ?スズネの母親ってこと?どうなってるのカレン?』
元はと言いえば、どこの馬の骨女が彼の写真を送るのやらと、興味本位で素性を調べれば、相手は只の浮気相手どころか女王蜂でした。
タチバナ・リンコ。
初等部で初めて迎合した、スズネ母親の女の目。
かつての恋敵の子供に向ける侮蔑。嫌悪。嗜虐。計り知れない暗い女の目。
だから用意した離婚届を、マユに見せます。
『本気?確かにスズネは、 厄介な女ではあるよ。中等部で も、表だってわからないように嫌がらせしてきた女だし。』
始めは、キスの相手がヤシロ・スズネだとは、わかりませんでしたのよ?
だって、整形なんてしてましたもの。あの、働き蜂。
しかも、其の意味は計り知れない。
『今時選民意識の強いやつだったけど、寝取りでマウントゲーム仕掛けてきたなら、離婚は悪手じゃない?』
だから早まるなと、マユはアドバイスしてくれる。
けれどわたくしは確信したのです。
女王蜂は、法の届かないやり方で、壊しにやって来る。
母の代わりに、わたくしを見立ててでも。
醜悪な精神的キリングマシーンとなって、愛するモノを根絶やしに来る。
そうマユに答えて、わたくしは懐妊を内緒にして
欲しいと願ってから、マユの診察室を出たのですわね。
わたくしと、
マユだけが新しい命の存在を知る日のこと。
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